ニゴカイトのキャラ崩壊(?)があります。
ニゴカイトとアイス
ここは誰もいないセカイ。
とはいっても、普通にバチャシンはいるのだが。
そんなある日、カイトは落ちていた雑誌を拾った。
「なんだこれは...雑誌か?」
おそらく瑞希がおいてったのだろう。基本カイトは雑誌に興味がないが、表紙のせいで拾ったのかもしれない。
『おいしいアイス特集』
「アイス...か」
カイトはページを一枚めくった。
どんどん出てくる、アイスの情報。カイトは集中して読んでいた。
「なるほど・・・いろんな味があるのか・・・」
「あら、カイトが雑誌を読むなんて、珍しいわね」
「...なんだ、ルカ。俺が本を読んでるのがおかしいのか?」
背後からルカが話しかけてきた。正直びっくりしなくなってきた。ルカは毎回背後から話しかけてくるからだ。
「アイス...あの子たちのセカイでは珍しいものでもないそうよ。買ってきてって頼んだら、買ってきてくれるんじゃないかしら?」
「うるさい。別に興味はない」
「そうなの?残念ね~。みんなに言ってあげようと思ったのに・・・」
「やめろ」
「...でも、言わないと伝わらないこともあるんじゃないかしら」
「何が言いたい」
「何でもないわよ。私は行くわね」
そう言い残すと、ルカは去っていった。
「あいつの言うことは気にしないほうがいいか・・・」
■■■■
数日後、誰もいないセカイに、奏たちが入ってきた。
「ミク、久しぶり。ごめん、曲を早めに仕上げたいって瑞希が言ってたから」
「そうなんだ。私は大丈夫だよ。それで瑞希、どうしたの?」
「えっとね、実はこの曲でアップした曲が20を超えたんだ!それで、ボクたちでプチパーティーを開こうかなって!もちろん、セカイでやるから、ミク達も参加できるよ!」
「まあ、半分瑞希がやりたいだけだけどね~」
「絵名も「やりたい」って言ってたのに」
「ちょっと!余計なことは話さなくていいの!」
「まあまあえななん落ち着いて~。それでね、ボク雑誌を読みまくったんだけど、アイス詰め合わせセットが安かったし、それにしようかなって!」
「アイス...うん、私も食べてみたい」
「でしょでしょ!やっぱボクって天才だな~。とりあえず、明後日ぐらいにやる予定だから!みんなに伝えておいて!」
「分かった。みんな喜ぶよ」
「ミクありがとう。じゃあ私たちは帰るね」
「うん、バイバイ」
奏たちは帰っていった。
「ミク、何話してたんだ?」
「カイト・・・えっと、アイスパーティーを明後日開くって瑞希が言ってた」
「そうか・・・」
「もしかして、カイトもアイス食べたいの?」
「いや、俺は興味ない。じゃあな」
「あっ...」
カイトは去っていった。
「カイト...顔真っ赤だった。熱でもあるのかな」
■■■■
そして、パーティー当日。予定通り、奏たちは来ていた。
「ミクー!買ってきたよ!ほんとに安かったね!」
「瑞希、クーポンためすぎでしょ...」
「クーポンはためるためにあるから!」
「そのせいで、使えないのもあったけどね」
「まふゆ、そのことは忘れてよー!」
「ありがとう瑞希。みんなを呼んでくるよ」
「うん!その間セッティングしてるね!」
ミクはみんなを呼びに行った。
カイトは奏たちから少し離れたところで、話を聞いていた。
「...」
「カイト、どうしたの?」
リンが話しかけた。
「もしかして、アイス食べたいの?」
「いやそんなわけじゃ...」
「ふーん、ちょっと待ってて」
リンは奏たちのところに向かった。
数分後、カイトのところに戻ってきた。
手には青いカップに入ったアイスを持っていた。
「ほら、アイス。カイトっぽいラムネ味」
「え・・・わざわざ持ってこなくても...」
「だってさっきから、顔真っ赤だよ?」
「!?」
カイトは自分のほっぺを触った。確かに熱い。
「早くしないと、溶けちゃうよ?」
「あ、ああ・・・」
カイトはアイスを受け取り、恐る恐る口に運んだ。
「・・・!?」
(え...カイトいつも死んだ目なのに、今すごい輝いてる...なにこれ、怖...)
「どう?おいしい?」
「ま、まあまあだな・・・」
「ふーん、もっと欲しいんなら奏たちのところに行ったら?」
「・・・考えておく」
カイトはリンから目をそらして言った。言うまでもない、照れ隠しだ。
「じゃあ、始まったみたいだし、私は行くね」
そういうと、リンは奏たちのところに向かった。
「はあ...」
残ってるアイスを見て、カイトはため息をついた。
(正直おいしい。だが、俺が行って空気が凍ったりしないだろうか...あいつらなら、そんなことなさそうだが・・・)
いろいろ考えてるが、結論はプライドである。
考え込んでいると、ふとルカが言ったことを思い出した。
(...でも、言わないと伝わらないこともあるんじゃないかしら)
「伝わらないこと、か...」
■■■■
パーティー会場。アイスを囲んで、みんなで談笑していた。もちろんほかのバーチャルシンガーも一緒だ。カイトはいないが。
「おいしいね、今度アイステーマの曲でも作ろうかな」
「ええ・・・さすがに無理な気が...」
「でも、面白いかもね。私絵描くよ。どんな感じにしようかな~」
「...ねえ瑞希、口の中がぱちぱちする...」
「あー、それ?ぱちぱちキャンディー入りだからね。ボクはそんなに好きじゃないけど、絵名が買ってってうるさいから、特別に買ってあげたんだー!」
「何よ、おいしいじゃない!」
カイトは意を決して、輪の中に入っていった。
「い、いいか?」
「うん?カイト、どうしたの?」
「あっ...えっと...」
いつもとは違う、おどおどしたカイトに、みんなびっくりしていた。リンは察した顔をし、ルカは少し面白がっていたが。
「・・・もしかして、アイス食べたいの?」
「そ、そう...」
「なんだ、そんなことか。!もー、顔真っ赤にしてどんなことかと身構えちゃったよ~」
「・・・!」
「さ、座って座って!おいしいの、いっぱいあるよ~!」
「あ、ありがとう...」
カイトは瑞希とミクの間に座った。
「おいしいな...ん、なんか入ってる...」
「それチョコチップだよ!」
「チョコチップ...」
「にしても、あんなに赤面のカイトは珍しかったね。投稿しバズったかも?」
「やめろ」
「冗談よ冗談!」
「絵名ならほんとにやりそう」
「まふゆ!?そんなことないわよ!?」
「身バレしなければなんでもいいって言ってたの、絵名でしょ」
「くっ...言い返せない・・・」
「言い返せて・・・?」
アイスパーティーは楽しく終了した。その日だけは、カイトの目にハイライトがあったようだ。
一週間後、ニーゴのチャンネルから季節外れのアイスの曲が出て、それが軽くバズってミーム化したのは、また別のお話である。
最後までありがとうございます。
カイト、かわいい。
私が好きなアイスは、抹茶です。
あれほんと好き。