完璧で究極のチョコ職人は、大海賊時代でチョコを売り始めます 作:ちいさな魔女
その頃、ブリーチャーは点呼を行っていた。いつものメンバーに加えて、アイとタキオンも呼び出される。
しかし、アイとタキオンが来たのだ。彼女達はある作戦を立てていた。
ブリーチャー「ウォンカ姉!」
タキオン「は〜い逃げてないさ」
タキオンは洗濯室に足を運ぶ。
ブリーチャー「ウォンカ妹!」
アイ「はーい」
すると、二階の方からスクラビットの声が響く。
スクラビット『ブリーチャー!お風呂が詰まってるよ!このままじゃ溢れちまうよ!何とかして頂戴!』
アイ「うわぁ………ブリーチャーさんが好きなんだね、スクラビットさん」
アイが漏らした言葉。しかし、ブリーチャーは聞き逃さなかった。
ブリーチャー「何だと?」
アイ「うわぁ……鈍感だね。スクラビットさんは貴男に夢中だよ?あんなにツンツンしてるのはね、『大好き』の裏返し!」
ブリーチャー「そ……それはマジか?スクラビットが俺に?」
動揺した。
アイ「当たり前だよ。でなきゃ貴男を褒めたり、共に過ごしてきたりしないよ。今みたいに助けを求めたりしないもん。ホントに鈍感」
でもと、アイは続けた。
アイ「スクラビットさんは男性の逞しい脚が大好きだよ。特に膝小僧から太ももまで。ブリーチャーさんも立派な脚があるじゃん。その脚をきちんと見せてね。それからきちんとお風呂に入るんだよ。今も臭い。髪型もしっかりと梳かす!以上!頑張ってね!」
アイはブリーチャーにそう伝えると、洗濯室に入る前に右目でウィンクをして、舌を出す。
ブリーチャー「………やってみるか」
ブリーチャーはアイの言葉を信じて、点呼の時間が終わった直後に風呂場へ向かった。
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ショコラータ「タキオンに言われたから置いたけど、大丈夫かな?」
ショコラータはカウンターを布巾で拭きながら、タキオンに言われた物をカウンターに置いた。それは、一本の蝋燭と一枚の紙だった。
タキオン『灯したら暫く離れなよ。長く居たら君も食らう可能性がある。もし戻って来たら、カウンターに来た二人が面白い事になる筈だ』
ショコラータ「よし。じゃあ離れよっと。丁度洗濯物を届けに行く時間だし」
ショコラータは出入り口の扉を開けて、洗濯物を取りに行く又は洗濯物を運ぶカートに向かおうとする。
スクラビット「おやショコラータ。何やってんだい?」
スクラビットが戻って来た。エプロンが濡れており、先程風呂場で汚れたのだと一目で分かる。
ショコラータ「あっ、スクラビットさん。今から洗濯物を届けに行く所だよ」
スクラビット「あっ、そう。で、これはなんだい?」
ショコラータ「タキオンから。気分が良くなる香りだって」
スクラビット「あっ、そう。まあ置いとくよ」
そして、ショコラータはその場から離れる。
ショコラータ(ホントに上手くいくのかな)
ショコラータは不安を抱えながら、洗濯カートを引っ張り始めた。
スクラビット「アロマねぇ。まあ確かに良い香りだけど……ん?」
スクラビットはアロマの側に、何やら紙が置かれてる事に気付く。その紙を拾って見ると、折り畳まれているようだ。
紙を開いて中身を確認した。其処には、ブリーチャーそっくりの逞しい貴族の男性の絵が刻まれていた。
スクラビット「なんだいこりゃ?ブリーチャーそっくりじゃないか。いや………まさかブリーチャーが?貴族…なわけないか………長く一緒に宿屋とクリーニング店を経営してきたけど………いやまさかねぇ………」
不思議とブリーチャーが格好良く思えてきた。しかし、スクラビットは理性で否定する。しかし、考えれば考える程にブリーチャーが気になり始めた。
スクラビットは気付かなかった。それは、タキオンがアロマに仕込んだ媚薬による罠であると。そしてそのアロマは、アイがタキオンに作ってほしいと頼まれて作った、アロマチョコという、世界初の香りで味わうチョコレートである事を。
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タキオン「……どうやら上手く行ったみたいだねぇ」
洗濯室では、タキオンが何かを組み立てていた。
アイ「急遽香りで味わうアロマチョコを作ったけど、ホントにアレで良いの?」
アイも手伝っている。洗濯室を縦横無尽に駆け回り、材料をかき集めた二人は、何やら大掛かりな装置を開発しているようだ。
アバカス「お二人さん、何か造ってるのかい?」
タキオン「私達に任せ給えよ。アイが舞台を、私は最高の洗濯薬品を作るのさ」
手際よく、そして速い作業で大きな舞台装置が造られていく。アイが舞台を開発し、タキオンは指から発した液体を洗濯用の樽に混入させていく。
パイパー「おやなんだい?随分デカいの作ったじゃない」
ロッティー「凄い……!こんなに早く作れるなんて!」
すると、全員がロッティーを見た。
ラリー「喋った!?お前喋れんのかよ!?」
ロッティー「あっ………実はそうよ。前は私、海軍の通信交換を担当していたの。その頃は喋りまくってたし、色んな海兵さんと仲良く話してた。新世界で今活躍してる、蛾のヒロインとも………でも、此処だと話題が無かったから」
アイ「きゃわ〜な声ぇ!この前の洗濯物の歌も良かったし、今度一緒に歌おうよ!お店開いたら、一緒に歌おう!」
ロッティー「良いわね!何時でも大歓迎よ!」
アイがロッティーの手を握る。アイは瞳の星を輝かせており、ロッティーに注目していた。
アイ「よし出来た!タキオン、アルバスをお願い」
タキオン「任せ給え」
アイがレバーを下に引く。すると、大規模な洗濯装置が動き始めた。籠の中の洗濯物が床ごと上に上がり、籠が斜めになって樽に放り込まれる。樽の中でかき混ぜられた洗濯物は別の樽に移動し、蒸気と熱風を外に促す樽の中へパイプを伝って送られる。その中で暫く乾燥された後に、樽から洗濯物が放出され、複数のアームがアイロンがけと畳みも行ってくれる。
アイ「ほら皆!これが私の発明した全自動洗濯マシーンだよ!洗濯物を放り込んでレバーを引く!そうすれば、自動で洗濯と乾燥とアイロンかけと洗濯畳みも行ってくれるから、後は洗濯物入れに私達が入れるだけ!」
ラリー「おおっ!やるじゃないか!お嬢ちゃん発明家か?」
アイ「まあね!あ、言い忘れてたけど洗剤が切れたらタキオンを呼んで。すぐに補充してくれるから」
パイパー「タキオンが?」
すると、アルバスと共にタキオンが歩いて来た。
タキオン「洗剤なら私に頼み給え。消臭剤や芳香剤、柔軟剤から抗菌剤まで、洗剤薬品を生み出してみせよう。あっ、アルバスはもう手懐けてるよ」
タキオンがそう言うと、掌から緑色の怪し気な液体を分泌して、床に落とす。すると、液体は一気に蒸発してその場の空気が心地よいものになる。
更に、タキオンが白衣の上に乗せたチョコをアルバスに渡すと、アルバスは美味しそうに食べ始める。チョコが気に入ったようだ。
アルバス「此れは……実に良い香りだ。アロマかな?」
ラリー「なんだか疲れが取れてきた!三度目の離婚の悲しみもバーン!」
ロッティー「これって………薬なの?貴女、能力者ね?」
タキオン「そうさ。私は『ヤクヤクの実』の能力者。私は薬を生み出す事の出来る薬人間さ。まあ実際はミンク族とのハーフだけど」
アイ「じゃあ私、行かなくちゃいけない。ショコラータを待たせてるから」
アイは洗濯物を入れる袋に入り込む。
アイ「タキオン。留守をお願い!」
そして、洗濯物を通すエレベーターに乗り込み、タキオンが「気を付けてな」と言いながらレバーを引いて、エレベーターを動かしたのだった。
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その頃宿のカウンターで仕事をしていたスクラビットであったが、梯子で高い所にある資料を取ろうとした。
ブリーチャー「スクラビット。お風呂は直したぞ」
スクラビット「ああっ、そりゃどう……も?」
スクラビットはブリーチャーの声のした方を向いた途端、手にしていた資料を床に落としてしまう。
スクラビット「………どうしたんだいそのズボン!?そんなのあったかい!?」
ブリーチャー「あるから履いてんだろ?」
スクラビット「そ、そう………」
ブリーチャーの服装は長袖に加え、太ももを大きく露出した短パンだった。髪型もボサボサヘアーから整った貴族風な髪型に変わっている。ヒゲも剃ってスッキリした印象を与える。
何よりスクラビットが目を凝視したのは、彼の太ももだ。以前から逞しいとは思っていたが、暖炉のチェックを行う時に彼の太ももがより露わとなり、無駄毛はある程度処理済みのようだ。
スクラビット「おおおぅおおおぉっ!?」
スクラビットの心臓が高鳴る。目を離したくない。
ブリーチャーは頼りになる男なのは分かってたが、ここまで目を張る程の男として見たのは初めてだ。
アロマチョコの織りなす香りが、スクラビットの理性を奪い続ける。チョコは食べるとエンドルフィンの分泌を促すのだが、アロマチョコは香りを味わうだけでエンドルフィンを促し始めていた。つまり、今のスクラビットはエンドルフィンを分泌されまくりなのだ。
ブリーチャー「さて……」
ブリーチャーは2階へ上がろうとする。
スクラビット「どうしてそっちに行くんだい!?」
ブリーチャー「冷えるから膝を温めに行くんだ」
スクラビット「こっちに来なよ!こっちの方が熱々だよ!」
ブリーチャー「アンタがこっちに来いよぉ!愛しいプリプリちゃん!」
ブリーチャーはそう言うと、近くの紐を引っ張って梯子を引き寄せた。当然スクラビットも引き寄せられる。
スクラビットは声にならない叫びを上げた後に梯子から転げ落ちるが、ブリーチャーがスクラビットを受け止めた。
スクラビット「いやぁん旦那ぁ♥」
ブリーチャー「愛してるよプリプリちゃん♥」
二人は抱き合い、まるで真のバカップルのように愛し合うのだった。
その様子を、近くで見ていたタキオンはクスクスと笑いながら見ていた。
ショコラータの姿をコチラに↓
【挿絵表示】
『オリジナル悪魔の実』
ヤクヤクの実:超人系
体から薬を生み出す薬人間。ドクドクの実と対を成す悪魔の実であり、ドクドクの天敵とも言えるので、ある意味では上位互換の力。
『オリジナルお菓子』
アロマチョコ:香りで味わうチョコ。昔、東の海で偶然見つけた組香という競技を見たアイが、偶然閃いた香りで味わうチョコ。勿論普通に食べられるが、火を灯して味わう香りこそが本命。今回は媚薬系の香りだが、他にも良い眠りを促す就寝に相応しい香りや、集中力を発揮させる香り、リラックス効果のある香り等、多種多様なアロマチョコを作っている。