『競馬』
18世紀にイギリスで産まれたこの競技を聞いた時にあなたは何を思い浮かべるだろうか?
鉄火場?
ギャン中?
オグリキャップ?
ディープインパクト?
一攫千金?
美少女ゲーの元ネタ?
どれも正しい
競馬とはギャンブルだと、かの名ジョッキーも言っているし、毎週の様に100円が数百倍数千倍になることもある。
はたまたその逆で数十万円数百万の大金が一瞬で0になることもある。
時代を代表する名馬がいて、その血筋が脈々と次の世代へと受け継がれていくロマン…
最近ではその時代を彩った名馬達が最近では美少女ゲーになって世間を賑わせている。
だが俺、龍海良吾が上記の問いに返答するならばただ一言こう言うであろう。
『夢』
だと。
金が増える夢
自分の応援する馬が、ジョッキーが、馬主が、調教師が夢を叶えて涙を流して喜び、
はたまた夢破れて悔し涙を呑んでターフに別れを告げ、
息子が、娘が、孫が自身が叶えられなかった勝利という夢を叶えてくれるかも知れないと応援する。
そんな夢を見られる場所、某県にある第二の夢の国に俺はやってきた。
その理由は勿論年末の大一番であり、『夢』のグランプリを見る為である。
もう終わったと思っていた芦毛の怪物が、皇帝の息子が奇跡の復活を遂げた時のようなハッピーエンドに涙し、
漆黒の帝王や金色の暴君の様な衝撃のラストランに愕然とし、
皇帝や英雄の最後の走りと強さに酔いしれ、
名前を間違って登録された馬が大番狂わせを起こす事を心の何処かで期待し、
みんなの愛馬になった馬の有終の美に熱狂し、
自身が投票した馬が真っ先にゴール板の前を駆け抜ける夢を目の前で見る為に凄まじいまでの人混みの只中を俺はゲートへと向かって進んでいた。
周囲から漏れる言葉は勿論メインレースの予想で持ちきりで、
断然の1番人気に10万を突っ込むと息巻く初老の男も居れば、
推しの騎手の複勝に1000円とライトな楽しみ方をする若い女性も居れば、
今日で引退する名馬の有終の美を願って単勝1万を買うと悟ったかの様な顔で話す若者も居れば、
人生の大逆転を狙って最低人気の大穴の馬に全てをつぎ込むと祈るかの様な声で話すホームレスの様な男も居る。
そんな声を聞きながら歩を進める…
あと少し、もう少しで夢の舞台の緑のターフが見える…!
ワクワクしながら歩いていると
「くぉら!離せ小僧共!!この可愛い海桐花ちゃんに何たる狼藉か!?」
制服着たショートカットのJKが警備員に強制退場させられていた。
筆者の好きな馬はステイゴールド、オルフェーヴル、カンパニー、ジャスタウェイ、ドウデュース辺りです。