「そ、それでこれからどうしましょう?」
逃げ回る海桐花をやっとの思いで捕獲して良吾は風舞希に向き直った。
風舞希が気絶させ、良吾が縄で簀巻きにしながらだったのではからずしも2人の初めての共同作業が海桐花の捕獲になってしまっていた。
「そうですね…いきなり同居するにしても良吾さんにもお仕事があるでしょうし…先ずはお付き合いというか、お出かけなんかを一緒にしながらお互いを知りつつにしませんか?」
「そうですね、俺もそれが良いと思います。
それにデートしたりってのも学生時代にしたことが無いので、その…こう言うのに憧れてました」
「じ、実は私もなんです…」
良吾の言葉に風舞希も少し頬を染めながら答える。
お互い30を超える身ではあったが良吾は灰色の青春時代の為に、風舞希は東家と魔防隊の為に費やした為に世間一般的な青春時代というものを過ごしていなかったのであった。
「デートですか…
自分は一度も経験がないので何処に行くか全くわかりませんが、世間一般では水族館やお洒落なカフェに行くらしいですよ?」
良吾はスマホでデートプランを調べて提案するも風舞希は首を横に振った。
「それもいいですが、週末は母様の見張りをしようと思ってて…
あの人、しょっちゅう競馬場に行ってお金を無くしてくるので、もう良い加減私が見張らないといけないと…」
「確かにその方が良いでしょうね…
あの賭け方は流石に俺でも引くレベルですわ…」
そう言いながら2人でデートプランについて頭を捻っていたがここでふと良吾が提案をした。
「そうだ、風舞希さんも競馬場に来ませんか?」
「え?私がですか?」
風舞希は良吾の提案に怪訝な表情を向ける。
「確かに母様の見張りも出来ますが、流石に競馬場でデートというのは…」
「いえいえ、最近は競馬場も綺麗に整備されててデート場所や家族と遊びに行くのに絶好のスポットになりつつあるんですよ。
それに2人居た方が海桐花を見張りやすいと思いますが…」
良吾の言葉に風舞希は顎に手を当てて考えてだしたが、そんな彼女も絵になると思いながら見張れていたのだった。
「そうですね…母様の見張りにもなりますし…
それに母様と良吾さんが熱狂する競馬に興味がないといえば嘘になりますので」
「分かりました。
では風舞希さん、今後ともよろしくお願いします」
風舞希の言葉に良吾は胸を撫で下ろした。
一般の人からすると競馬というものは未だ市民権を得ていないとこを理解している。
しかしいきなり風舞希とのデートというのも緊張してしまうので海桐花の見張りという口実で以って自身の得意なフィールドに彼女を誘い込んだのだった。
「此方こそよろしくお願いします」
そう言うと風舞希は右手を差し出した。
その手を握ろうと良吾が手を伸ばすと、
ギュッ
手を引っ込めた風舞希が良吾に抱きついてきたのだった。
「えっ!?ちょっ、風舞希さん!?」
自身に当たる風舞希の2つの巨大な果実の感触と彼女から漂う良い香りに加えて女性特有の柔らかな肉感に良吾はドキマキし、それと同時に良吾の良吾が成長しないかともドキマキした。
「こ、恋人になったんですから当然ですよね?
こうやって抱きついても問題無いはずです!」
そう言いながら真っ赤になっている顔を見せまいと風舞希は良吾の胸に顔を埋めたのだった。
そんな風舞希のことが良吾は可愛くて仕方なかった。
「勿論です!問題無いですよね!!」
そう言うと良吾は風舞希を固く抱きしめかえしつつ胸いっぱいに彼女の香りを吸い込んだのだった。
声が全く出ない上に未だに咳が出続けて日常生活に支障が出まくってます。
みなさんも体調にはお気をつけ下さい。