「今年のガラルリーグ、セミファイナルトーナメントの優勝は―――。」
負けた。
今年のガラル地方におけるジムチャレンジを勝ち抜いた四人のポケモントレーナーによるセミファイナルトーナメント、その準決勝で俺は負けた。
スパイクタウンジムリーダーの妹、現チャンピオンの弟、そして今表彰台に立っているその
俺はチャンピオンの弟に準決勝で敗れ、優勝者の
「流石に強いな、アイツ。
悪かったな!お前の気持ちも一緒にぶつけたつもりだったけど負けちゃった!」
俺を負かせたチャンピオンの弟は悔しそうにしながらも笑いながら俺に手を差し出し握手を求めて来た。
「ギガイアス…イエッサン…ヌオーパルスワンオトスパス!
そしてエースはインテレオン、俺なら…俺のポケモンなら
「っつ…お前、そんな事やってみないと分からないだろ?な?」
差し出された手を振り払いながら俺は叫んでいた。
相手は驚きながらも嫌な顔はせず頭の後ろに手を組んで諭すような口調を向けている。
「うるさい!俺の気も知らずに勝手に俺の気持ちもとか吐かしやがって!
チャンピオンの弟だからか?いつも高みから見てるヤツの身内だから
そう吐き捨てると表彰式も無視して俺は控室まで走って去ってしまった。
「どげんしたと?」
「そうとう悔しかったんだろうなぁ。」
「ふーん…結構な音ばしたけど、痛くなか?」
「あぁ、大丈夫大丈夫。
ついこの前も似たようなヤツと相手したから慣れてるし。」
「…アンタも大変やなぁ。」
「ま!まずはアイツのセミファイナルを突破をお祝いして、その後見舞いにカレーでも持っていけば大丈夫だろ!
どうせホテルも一緒だろうし。」
――――――
「クソックソックソッ!
せっかく…せっかくここまで来たのに…!」
「ホウ…。」
「チュウ…。」
俺は誰も居ない控室で自分の荷物を蹴って当たり散らし、その際に腰から落ちた
たまたま開いたボールから出てきた緑色の頭髪を纏った猿人のポケモン『ゴリランダー』とこぶし大の緑色の
「…ゴメンな、俺がお前らの事勝たせてやるって言ったのに。」
「カッチュ!」
「ウホォォォ!!!」
言葉は分からない、でも彼女らなりに俺の事を励ましてくれてだろうか、カジッチュは頭の上に飛び乗りゴリランダーは激しいドラミングで俺に応えた。
「いやぁ良いねぇ、ポケモンとトレーナーの熱い絆。
久しぶりに僕も興奮しちゃった。」
悔し涙が嬉し涙に変わりそうになってた俺の後ろから涙が引っ込む剽軽な声が聞こえた。
振り返ると高級そうな白いスーツとハット、
「…誰だよオッサン。
ここは参加者控室だった気がしたんだけど?」
「僕?僕はねー、セミファイナルの熱に当てられちゃったちょーっと厄介なファンだよ。」
「あっそ、でも残念だったね。
まだ優勝者は表彰台の上でここに居るのは片田舎のターフタウン出身のただの敗北者しか居ない。
アンタが居ると泣けないから警備の人呼ばれる前に消えてくれない?」
「別に良いじゃない、若者の涙はお金を払っても見とけって良く言うでしょ?
それに…『警備の人』なら
「⁉︎」
つまりスタッフは全員、
「何が目的の
「僕は『シアノ』さっきも言った通りただの厄介なファン。
君たちの戦いで興奮しちゃって僕のポケモンと戦わせたくなって控室に立ち入った迷惑な人、だよ。
『セチア』くん?」
「はぁ…分かったよ。
あんまり時間かけたくないし、ルールは3VS3でいいか?」
「モチロン。いやぁ、嬉しいなぁ。
コレは帰ったら良い土産話ができるよ。」
ポケモントレーナー の シアノ が 勝負を仕掛けてきた !!
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