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「これが明日から着る制服だ」
「おおー!リコリスになってはや10数年。やっとここまで来ましたなー」
「セカンドの制服自体は既に何度も着ているだろう?それにファーストだって着たお前にそこまでの執着はないだろう」
「期限付きだったじゃないですかやだー。それに降格がないってのは色々と楽ですからねえ」
「それと、これからお前には様々な教育を受けてもらう」
「何かありましたっけ?大体のカリキュラムは受けたと思いますけど」
「ミカが面白がって色々と仕込んでいたからな。だが今回は戦闘以外のことだ」
「戦闘以外?何か特殊な任務の予定でもあるんですか?」
「まあそんなところだ。とりあえず東京の方が講師などを呼びやすいから移動などは行わないが、しばらくは勉学に励め」
「は、はあ……」
これは私の持論だが、極論リコリスには戦闘技術と最低限の偽装能力があればよいと考えている。本格的な戦闘はリリベルが行う以上、卓越した戦闘能力や偽装技術は無用の長物、とまではいかないまでもそこまで求められるべきではない、という考えである。そのため、
「この状況はなんなんですかね……」
「そこ!ステップ遅れてるわよ!はい、ワンツー!」
先日念願?のセカンドリコリスに昇格した私はなぜか社交ダンスのレッスンを受けていた。
「社交ダンスに始まり、テーブルマナーやピアノ、果ては美術品の目利きって私はどこぞのお嬢様か!」
「慣れてきたらここに座学も入れるからな。覚悟しておけよ」
「楠木指令!あんたアホですか!リコリスにこんな教育意味ありませんよ!」
「いや?ちゃんとした目的に沿った計画だが」
「じゃあなんですか?パーティーに潜入して政治家でも殺して来いってことですか!」
「フム……まあそういうのもあるな。我々では警備員で潜入などは難しいからな」
「そういうのはリコリスじゃなくてリリベルとかの仕事でしょうに……」
「お前ならできると信じている。おわったら計画を実行するか検討するから励めよ」
「そんなのしらんわー!」
「で、私のところに来たわけですか」
「そう!フキならこういう経験あるかなーと思ってさ!」
「そういうことなら千束に聞けばいいでしょうが……」
「いや、アレに社交ダンスとかはまだしもテーブルマナーとか無理だから」
「確かにイメージ湧きませんけど……」
「まあそういうことでそういう教育受けた?」
「まあ……そこそこは受けましたけど……」
「じゃあ別に私だけじゃないんだ……うん、ありがとう!納得できたよ」
「それなら良かったです。それじゃあ約束のアレ、くださいね」
「はい、千束からもらったマカデミアンナッチョコレート」
「ッシ!ンンっ!ありがとうございます、先輩」
「はいよー、じゃあまた何かあったらよろしくねー」
「……これでよかったんですよね指令」
「ああ、ああでもしないとあいつは騙せないからな」
「指令はあの人に何させようとしてるんですか?」
「お前はまだ知らなくていいことだ」
「……そうですか」