Vのガワはガワじゃない!?   作:黒色火薬

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1件目 Vの秘密に触れちゃったぁっ!?

「あなたが新しいマネちゃん!?今日からよろしくねぇ〜!」

 

「へぁっ!?」

 

「ん?」

 

推しが目の前にいるんですがぁぁぁぁ!?

 

現在推しが推しの姿で目の前にいますぅ!?

……どうしてこうなったの?

 

 * * *

 

「あんたぁっ!?いつまで家でゴロゴロスマホ見てるのっ!そろそろ働きなさい!」

 

「でも受からないんだもんっ!!それに推しが尊いんだから仕方ないじゃんっ!!」

 

「いつまでそんなもの見てるの!?はよ就活しなさいっ!」

 

「もう自室戻るねっ!」

 

「あ!あんた待ちなさい!」

 

うるさいなぁ……推しの声が聞こえないじゃないかっ!

私の推しである琴吹リンネちゃんっ!あぁ最強すぎるぅ……!

え?誰だって?知らないのっ!?

じゃあ説明してあげよう!そしてそのまま沼るが良いっ!

琴吹リンネちゃんはVtuber事務所のとーくらいぶ!所属のVtuber!

異世界である和國からきた鬼の女の子で、同期や先輩にするぽけーっとしたムーブが

可愛いんだよぉ……!そしてこの前の配信が可愛くってもぅっ!

それの綺麗な白い髪に翠の目……その上可愛らしいお声がぁっ……!

……え?もうわかったから大丈夫?そもそもあなたは誰?

私のことなんか聞いても面白くないよ……?

私は梓川栞!趣味はVtuberを見ること!以上!

 

「って私は何してんだろ……ん?とーくらいぶのマネージャー求人っ!?」

 

1秒に満たない速度で応募したよ……

ていうかほぼ衝動で応募しちゃった!?

面接予定日のメールぅっ!?

スーツアイロンかけなきゃっ!

 

 * * *

 

「本日はよろしくお願いしますね?」

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

「はい、ではそちらへお掛けください」

 

「はい!失礼します!」

 

うわぁ……始まっちゃったぁ!?

てか社長!?普通面接官とかじゃないの!?

いつも書類選考で落とされてたから分からないんだけど……

 

「では自己紹介をお願いします」

 

「は、はい!S大学の社会学部の梓川栞です!学生時代は___」

 

「はいわかりました……では、志望理由をお願いします」

 

きた!定番質問……これは考えてきたんだ!

 

「私事になりますが、私はVtuber業界に命を救われたようなものでして、この業界に尽力したいと思い志望させて頂きました!」

 

「そうですか……うん、もう採用でいい?」

「はい!……はいぃ!?」

 

 

社長っ!?どういうこと!?

 

 

「いやね?そもそもうちって大手の割に人手不足なんだよ……それに君は誠実そうだし……ね?」

 

「いやいや!?確かにありがたいお言葉ですがもっと精査とかされないんですか!?」

 

すると社長は一枚の紙を取り出した。

なんの資料だろうか?

 

「梓川栞23歳S大学社会学部卒業。その後アルバイトを転々としながら実家暮らし」

 

「!?」

 

社長が読み上げたのは私の来歴だった。

なんで知ってるの!?

 

「ご近所さんからはよく助けてくれたり手伝ってくれる良い人という印象だね〜?ほら、誠実であってるんじゃないか?」

 

「そ、そうですか……」

 

「これから一緒に働くかもしれない仲間についてはよく知っておいて損はないからね、だからご近所さんや大学にご連絡を取って印象を聞くということをしてるんだよ……いややっぱ言わなきゃダメだよね……」

 

ん?どうかしたのだろうか?

て言うかこの社長何者……?

いや社員さんを考えるいい社長なんだけどね!?

 

「とりあえず……君に一つ謝らなければならない事があるんだけどいいかな?」

 

「え?い、良いですけど……何かありましたか?」

 

「君が憧れた仕事は君が思うような仕事じゃない……ということに謝罪をさせてくれ……

ただこちらもそうせざるを得ない事情があることわかってくれるかい?」

 

求人内容と違うってこと?

でもこの会社だろうから推しには関われるだろうし、

 

「事情ですか……」

 

「企業秘密……っていうわけでもないね。お上さんから口止めをくらっててね……」

 

え?会社の上?

……国?

 

「怪しいかもだけど……ここで働いてはくれないか?」

 

「断る理由なんてありません!ここで働かせてください!」

 

「普通少しは考えるもんじゃないのかい……?……でもやっぱり誠実で良い子だね?おっと、今の時代これいうとセクハラになるんだっけ?」

 

「流石にそのレベルではならないかと……」

 

「じゃあ……これからよろしく頼むよ?梓川くん?」

 

「はい!よろしくお願いしますっ!社長!」

 

 * * *

 

あれから数日後、入社後の新人研修があった。

て言うか合格したの私だけなんだ……?

 

「梓川くん?説明して良いかな?」

 

「は、はい!お願いします!」

 

ここで私はやることを教わった。

てか社長直々なんだ!?

 

「あともう一つ……これが求人内容と違うところというか世に出せないところなんだけどね?……見せた方が早いかな?入ってきて大丈夫ですよ?」

 

「ん?どういうことですか?」

 

「もう入って良いの!?しゃちょー!今行くよ!」

 

「この声はっ!?」

 

リンネちゃんっ!?

推しがすぐそこにっ!?

まぁ仕事は仕事……真面目にやるけどね?

ドアが開いたその時私は見てしまった。

 

「あなたが新しいマネちゃんっ?今日からよろしくね〜!」

 

「へぁ?」

 

推しが推しの姿でいた。

普通Vtuberというものはそもそもモーションキャプチャという技術を使い、動きをデジタル化してアバターを動かして配信するという仕組みであり、カメラでそのまま配信してるわけじゃない。だから中の人とアバターが同一ということはあり得ない……

あり得ないはずなのに!?

 

「私のこと知ってるか?私は琴吹リンネ!和國からきた鬼の姫だっ!よろしくな〜!」

 

「……と、この通りだ。彼女、もとい彼女たちは別の世界から来た者たちで私たちはそれを……まぁ悪く言えば監視する立ち位置なんだよ」

 

どういうことだ?

つまり?彼女や彼女たちに中の人はいなかったってこと!?

……どうりで機密なわけだ!

 

「そこで梓川くんに頼みたいのは彼女、琴吹リンネのマネージングと月一の報告だ。まぁ基本彼女らには配信をしてもらってるから普通のマネージャー業と変わらないから安心してくれ」

 

「わ、わかりましたっ!」

 

「緊張はあると思うが彼女らは普通の人となんら変わらん……それは君も見てきただろう?」

 

「ギクゥッ!?……バレてました?」

 

「長年社長やってたら気づけるようになるもんだよ……推しがということもあるだろうが君にはそれはそれと線を引ける人間と判断した……だから採用したというのもある」

 

「そうですか……ありがとうございます!」

 

「ん?どういうことだ?」

 

「彼女は君のファンということだよリンネさん」

 

「そうなのか!?」

 

わぁご尊顔が……!

カワイィっ!!

ぱぁ〜!という擬音が聞こえてくるぐらいに明るい笑顔を見せてくれた。

てか推しと話してる!?……いや、仕事は仕事、頑張らなきゃ!

 

「そうです!私はあなたのファンでして……私の名前は梓川栞です!これからよろしくお願いしますね!」

 

「そうか!じゃあこれからよろしくな!マネちゃん!」

 

「マネちゃん……良い響き!」

 

「それ、仕事に支障をきたさないようにね?」

 

「は、はい!気をつけます!」

 

でも支障をきたさない程度なら許してくれるって良い会社じゃない!?

 

 * * *

 

マネージャーという仕事は結構大変である。

しかも相手が異世界の人なんだからそりゃあもう……なんてなるわけでもなく、先輩に教えてもらいなんとかできるようにはなってきた。

 

「リンネさん!配信日程なんですけどこれでまとめておきました!あと、撮影がこことここにありますので把握お願いします!あとで日程表も送っておきますね!」

 

「いつも助かるよっ!ありがとぉ〜!」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

と、こんな感じでマネージャーをできるようになったぁ……!

最初は限界化してばっかだったけどなんとか耐えてはいる。

……耐えれてるよね?

 

「マネちゃんって昔マネージャーやってたりしたの?」

 

「え?してないですけどどうかしました?」

 

「いや、なんかプロみたいな感じがするなぁって……もしや天才!?」

 

「違いますよっ!ここにくるまではコンビニでアルバイトしてましたしそれ以外は家で

リンネさんの配信を見てたくらいですね……」

 

「そんなに私の配信見てくれてたの!?ちなみにどれくらい……?」

 

「アーカイブ全部おいましたねっ!全部最高ですっ!」

 

「そこまでっ!?あれ総配信時間ってどれくらいだっけ……?」

 

「えっと確か1440時間くらいです!」

 

「それ全部追ったの!?」

 

「それくらいリンネさんが好きなんですっ!」

 

「え、あ、そうなんだ……?照れるなぁ……?」

 

照れてるリンネちゃんかわいぃぃぃぃぃぃ!?

 

「あ、そうだ!マネちゃん〜!」

 

「は、はい!どうかしました?」

 

「今度ここの配信枠で料理配信しようと思ってるんだけどねっ?まだわからないことが多くって!だから今度の料理配信一緒に出てくれないっ?」

 

「え!?わ、私がですか!?」

 

「うんっ!日本って和國と似てるんだけどねっ?やっぱり勝手が違うから難しくって……」

 

いつも笑顔のリンネちゃんが落ち込んだ表情をっ!?

ここは助けないとっ!?

 

「わ、わかりました!私でよければ!」

 

「マネちゃんっ……!ありがとぉっ!」

 

リンネちゃんの顔が晴れた。

やっぱ推しは笑顔が一番!

あっ!も、もちろん全部が可愛いけどね!?

 




吸血鬼の方で言っていたヤツです!
なんのこっちゃ?という人はぜひ作者に名前を押して他の作品をご覧ください!
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