「杏ちゃん!サーモン食べる?コレ美味しいよっ!」
「は、はい!いただきますっ!」
私は梓川栞!Vtuberのマネージャー!
現在お仕事で推しが握ったお寿司を食べてますっ!
そしてこの後社長から呼び出されます!
……コレ現実ですか?
「杏ちゃん?ぼーっとしてるけど大丈夫?お寿司食べる?」
「だ、大丈夫ですっ!あと残り少ないのでリンネさんが食べてください!」
「私あんまり食べれないんだよね……だから食べてくれないっ?」
下から見上げてその顔はずるいってぇ……
「……じゃあ私があーんしたら食べてくれる?」
「食べます!」
即答だった。
いや倫理的にライバー様優先かなー?ってなってたのにっ……!
コレは理性が決壊するってっ……!
推しからのあーんだよ!?そんなのお腹いっぱいなのも忘れるくらい嬉しいってっ!
>>杏マネ誘惑に負けてて草
>>杏マネよわよわでワロタ
>>¥10000 今度ご飯の時僕にもあーんしてっ!頼むよリンネちゃんっ!
>>おいクドwww
>>まだいたのかよwww
>>金払ってやってもらうっていう時点でマネに負けてるんだよなぁwww
「クドくんっ!?また一万円!?おやすみの時みんなでどこか遊び行こうっ!?じゃなきゃコレ返せないって!」
>>¥10000 気にしないで!それにあーんの対価だからっ!
>>この女騎士ほんとにイケメン枠なの?
>>煩悩枠でしょwww
>>投げすぎwww
>>今日で3万いってるぞこの女騎士www
「じゃあ今度クドくんの配信お邪魔するね〜!どれ行こうかな?」
「クドさんの配信はリアクションメインですから変えの鼓膜を用意することをお勧めしますっ!」
クドはいじるたびに輝く性格っ……滑らないといいけど!
私は配信用のpcをガン見する……きたっ!
さぁどうくる……?
>>僕の配信はそんなにうるさくないぞっ!?ていうか杏ちゃんマネージャーでしょ!?
なんでそこまで知ってるの!?
>>最終的に自白してるwww
>>自白草
>>流石杏マネ!クドの扱い方わかってる〜!
「あははっ!クドくん乗ってくれてありがとっ!杏ちゃんも満足そうだよっ!」
「あ、バレました?クドさん!冗談です冗談っ!今度リンネさんとそちらにご挨拶に行きますので〜!」
>>なんかライバーよりライバーしてない?コレ思ったのに僕だけ?
>>クドと一緒の意見なのがアレだけどそれは思ったwww
>>確かにwww
>>クドと一緒なのがアレだけどwww
>>みんなそろそろ僕泣くよ?
「あっは!クドくんホラゲ配信でいつも泣いてるじゃんっ!」
「確かにそうですね……しかも配信中の同期に収集をかけてますよ?」
「私も怖いの苦手だけど流石にここまではしないかなっ?」
>>うぐぐ……そっちは鬼じゃん!こっちは騎士なの!人間なのっ!
>>関係ないでしょっ!www
>>クドくんそれは甘えだよwww
>>みんな言い過ぎ……あ、あっ!そうだ!アーンがまだだよ!ほら!
>>クド逃げたwww
>>逃げたwwwでもナイスwww
「あ!そうだったねっ!ほら!あーん!」
ちょっといきなりっ!?
まだ心の準備がぁっ!?
くぁwせdrftgyふじこlp……
「い、いただきますっ!」
「どうぞ〜!」
そうして箸先にあるお寿司に口を運ぶ。
……あぁ私死ぬのかな?こんなにいいことがいっぱいあって……幸せな人生だったなぁ。
「どう?美味しいっ?」
「美味しいです……ありがとうござます……!」
「よかったっ!残り一貫だけ残ってても困ったしねっ!助かったありがとうっ!」
>>杏マネが妬ましいんですけどまだマネージャーの募集はやってますか?
>>杏マネがここにいる時点でダメだろwww
>>すみません琴吹リンネさんのマネージャー募集は現在行っておりませんね……事務員の募集ならありますので公式HPからお願いしますね。
>>社長っ!?
>>なんで社長が答えてるのっ!?
>>じゃあ僕応募しまーすっ!
>>あんたは所属Vじゃろがいっ!?
>>まーたクドがおちゃらけてる……最初のイケメン路線はどこに行ったんだ?
「あっはっは!またクドくんおちゃらけてるの〜?かわいい〜!」
>>照れるなぁ……(о´∀`о)/
>>うわキッツ
>>チャンネル登録解除して登録し直しました
>>優しい世界
>>やさいせいかつ
>>ここまでがテンプレ
>>ここまでが天ぷら
>>コメ欄の絆がやばいわwww
「あ、リンネさん!そろそろ2時間経ちますっ!」
「もうそんなに経ったの!?よし!スパチャは……社長とクドくんとお祝言ニキっ!以上!ありがとうね〜!それじゃあみんなおつ琴〜!」
>>おつ琴〜!
>>おつ琴〜!
>>おつ琴〜!
>>おつ琴〜!
>>あーん待ってるからっ!今度ご飯行こっ!
>>この後社長室に来るの忘れずに来てください
わぁ現実……
* * *
「お疲れ様〜!配信どうだったっ?」
「意外と楽しかったですね……まぁ私マネージャーなので出演頻度は高くない方がいいでしょうけど……」
「そうかなぁ?あんまりみんな気にしないと思うけどな?」
でも推しを見に来てるのに変な奴がいたらびっくりするし嫌じゃないかな?
はぁ……ていうか好き放題したしクビかな?
マネージャー楽しかったなぁ……
「よしっ!じゃあしゃちょー呼んでたし行こ?すぐそこだし用事は終わらせちゃおうっ!」
「は、はいそうですね……」
「ど、どうしたの?私何かしちゃったかな……?それだったらごめんなさい……」
そう言ってリンネちゃんは頭を下げる。
下げる理由なんて一つもないのに……
「あ、頭をあげてくださいっ!?私が勝手に凹んだだけですっ!だから大丈夫ですっ!」
「そう……?私が何かしちゃったわけじゃない……?」
「大丈夫ですっ!私がはっちゃけすぎてクビにされないか怖くなってるだけですよ!」
「そ、それが心配なら私がしゃちょーにお願いして解雇させないからっ!安心してっ!」
「リンネさん……ありがとうございますっ……!」
ほんと優しいんだよリンネちゃんは……だから推してるんだよ……
……だから好きなんだよなぁ。
あっ!お、推しとしてだからねっ!?ガチ恋勢ではないからねっ!?
「落ち着いた?よしっ!じゃあしゃちょーのとこ行こうっ!」
「そうですね……しっかり守ってくださいよ?」
「任せてっ!」
覚悟決めるかぁ……
「大丈夫だよ僕の方から来たし……」
「しゃちょー!?」
「社長っ……!?」
扉の方を見ると社長がいた。
びっくりしたぁ!?扉開けるおともしなかったよっ!?
「そこまで驚くかい……?僕普通に入ってきただけなんだけど?」
「だってしゃちょー……え?ほんとに扉開けたの!?その防音扉結構音鳴るよ!?」
「コツがあるんだよ……少し上に持ち上げると音が鳴らないんだ。ほらね?」
「ほんとだ……でも防音扉って結構重たくないですか?」
「まぁ最初は僕一人の科学研究所だったし薬品って結構重たいし……力は勝手に付くものだよ」
「そうなんですか……?」
「しゃちょーって頭いい人だったの?すごいね!」
「リンネさんありがとう……さて本題に入っていいかな?」
「は、はい……」
「しゃちょー!マネちゃんを解雇するならやめてっ!マネちゃんはしっかりしたマネージャーだよっ!」
「……どういうことだい?」
「マネちゃんはふざけてるように見えてただろうけど実はカメラやコメントとか見てしっかり対応した上で私たちが盛り上がるようなことをしてくれてたのっ!だからクビにする理由なんてないよっ!」
「いや、あの……僕は解雇する気なんてないよ?」
「「え?」」
どういうこと!?