アレから2日後、現在月曜日。
「今月のスケジュールの調整しないといけないからあとでリンネさん呼んで……案件先の方との会議があって……そのあと配信に顔を出さなきゃいけなくって……」
マネージャーってやっぱり大変だなぁ……
まぁ推しの顔を見ればすぐに元気になるんだけどねっ!
でもあと3時間ぐらい後までみれないんだよなぁ……
ていうか最近の切り抜きは全部私とリンネちゃんの配信ばっかりだしっ……!
みれないよぉっ……!
ていうか私が出てるアーカイブは見たくないよぉ……!
とりあえず案件先の取引の電話かけなきゃ……
* * *
「それで広告の件でしたよね?はい……はい……それでうちのリンネさんとクドさんに案件を任せたいと……はい、わかりました!それではリンネさんとクドさんに確認取り次第追って連絡をしますので!はい!それでは失礼します!」
クドさんとリンネさんに案件……?しかも最近流行りの鬼ごっこのゲームかぁ……
いや確かに二人の世界観的には一部あってるし……
てことは新衣装でハンター衣装のお二人が見れるのでは?
ぜひ受けて欲しいなぁ……
え?衣装はどうするのって?
なんとか依頼するしかないよねぇ……
「……あ!もしもしリンネさん?今大丈夫ですか?」
『配信も夜だし暇でぼーっとしてたっ!どうかしたの?』
「この後事務所に来る予定とかってありますか?あったらそこでスケジュールや案件について話したいことがありまして……」
『え、今マネちゃん事務所?』
「あ、はい!今事務所からかけてますね!先程まで案件先と話してましたぁあああ!?
「マネちゃーんっ!おはよっ!」
後ろからリンネさんが勢いよく抱きついてきた。
……へ?
リンネさんが私にハグ!?なんでぇっ!?
「ううぇえっ!?リンネさん!?おはようございますっ!?今までどこに?」
「マネちゃんと私の部屋っ!お休みの間に色々持ってきたのっ!もう住めるぐらいにっ!」
わ、私とリンネちゃんの部屋っ!?
ちょ、ちょっとぉ……恥ずかしいなぁ?
「あとマネちゃんゾーンも作ってるよっ!」
「え?机とかはどうしたんですか……?」
「倉庫から余ってるの貰ってきたっ!社長の許可はもらってるよっ!」
「許可が出てるならいいですけど……」
「ほらまず見に行こっ?ほらほら〜!」
「あ、ちょっ、押さないでくださいよ〜!」
そうして私は部屋に連行された。
ちっちゃい手が背中にっ!?
かわいいっ!!最高っ!
* * *
「じゃじゃーんっ!オシャレでしょっ?」
「コレは……オシャレですね!?」
部屋を見渡すと家具が和風モダン?な部屋になっていた。
リンネちゃんが良く着る単衣とよくマッチしててすごくおしゃれになっている。
ていうか2日でここまでっ!?
「ここが私達の活動拠点だよ〜!マネちゃんのパソコンや机は入って右手にあって私の配信機材は隣にあるよ〜!そしてテレビにソファー!それにベットまであるんだよっ!」
「よく運べましたね?配信機材なんて重たいでしょうに……」
「ふっふっふ!私は鬼の姫だぞっ?コレくらい簡単だよっ!」
「おっと、そうでしたね?」
「ちょっと〜?マネちゃんが知らない訳ないでしょ〜?おりゃおりゃ〜!」
「ちょ、ちょっと!ツノで突かないでくださいよ〜!」
「リンネちゃんとマネちゃんはリアルでもイチャイチャしてるのてるの!?僕も混ぜてー!」
「「え、嫌(です)」」
「なんでぇえええええ!?なんで僕だけぇええっ!?」
この不憫なお人は前にも紹介したクド・ブルーム。
イケメン枠としてデビューしたはいいが行動が全てPONだったりホラゲー配信で怖すぎて配信中の同期に電凸し、同期の配信を潰して見守り配信をしたりとやりたい放題。
要するに残念イケメンになってしまった配信者だ……
それのせいか今では公式からも芸人扱いされる始末。
まぁ自業自得である。
「ていうか勝手に部屋に入ってこないでよっ!私とマネちゃんの部屋だよっ?」
「ここ事務所だけど!?なんでぇっ!?」
「クドさんっ!この部屋は社長がくれたんですっ!」
「社長ー!?何してんのー!?」
彼女がいるとギャグ空間になる能力でもあるのかな?
「と言うかどうしてここに?」
「いや、僕のマネージャーからこの部屋は集合でって言われて……騙したなぁああ!?」
「私達じゃないですよ!?ねぇリンネ……さん?」
「ぷっ、ぷふふ……あっははははっ!騙されたなぁっ!」
「おいミラージュっ!あんたがやるのはスパイじゃなくてホログラムやろがいっ!」
クドさんは騙されたっぽいけどどう言うことだろうか?
「騙されのがわるいんです〜!そうだよねマネちゃんっ?」
「はいそうですね!警戒しないのが悪いですよ〜?」
あ、反射で全肯定してしまった……
でもふんすって胸張ってるリンネちゃんかわいいっ!
「そうだマネちゃん琴民じゃんっ!?味方がいないよぉ……」
「と、とりあえずどう言ったご用ですか?ここに呼ばれたって言うのはわかりましたけど……」
「メールだと会議があるって言われてきたんだけどコレってただのドッキリのために呼ばれただけ?」
「うんっ!もう帰っていいよっ!」
「なんでぇえええ!?ひどくない!?」
「そ、それなら連絡事項があるのでここで始めちゃっていいですかね?」
「急にお仕事……遊ぶ予定だったんだけどなぁ?」
「……それでも仕事なんですぅっ!許してくださいっ!」
「マネちゃんが誘惑に耐えたっ!?お母さんはうれじいよぉ……」
「え、あ、じゃあ連絡を続けますね!」
「今の『え』は何!?あとその引いた目が刺さって痛いんだけど!?」
なんかいじればいじるほど面白くなってくる……
多分コレがファンが付く理由だろうなぁ。
クドさんの配信スタイルはリスナーとのプロレスである。
その理由は見ててわかったと思うが彼女はいじればいじられるほど味が出る配信者だ。
そのリアクションが面白いため現在ではトップレベルのVtuberである。
リアクション芸だけでここまでこれるのってすごいと思うなぁ。
ちなみにトップはリンネさんだよっ!
私の推しすごすぎない!?すごいでしょ!?
「えっと、最近流行りの鬼ごっこのゲームはご存知ですか?」
「あの怖いやつかなっ?最近流行ってるよね〜!」
「そこの運営様から案件のご依頼がきました。運営様曰くお二人に案件配信をやっていただきたいと言うことでして……クドさん?どうかしましたか?」
「……あ、あれ怖いやつじゃんっ!?なんで僕なの!?ホラゲーならトリトちゃんとかいるじゃんっ!」
「えっと、じゃあお断りの連絡をしたほうがいいでしょうかね?」
ちょっとコラボ衣装みたかったなぁ……
なんて残念に思っていると横でリンネちゃんが悪い笑顔をうかべた。
え、何思いついたの?
「え〜?クド君怖いの〜?」
「怖いものは怖いのっ!!ていうか運営も確信犯だよね!?」
「姫の私でも怖くないんだよ〜?しかもクド君は騎士なんでしょ〜?」
「リンネちゃんは鬼でしょっ!?僕は人間なのっ!」
「……鬼でも怖いものは怖いんだけどなぁ」
「え」
「マネちゃん?どうかしたのっ?ハグしてあげようか〜?」
「い、いえ!大丈夫ですっ!と言うか私の心臓が持ちませんっ!」
なんか誤魔化された気がするけど……可愛いから良しっ!