ボクがキミを王にする   作:モーン21

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第35話 バイバイ。

【人見side】

 

「気にする必要ないよ。こんなの(体育の評定)社会にでたら関係ないし」

 

 シャキ…シャキ…

 

「謙虚に、少しだけ器用に、整った見た目で…人に気に入られるようにする事が上手に生きるコツだから」

 

 おかーさんが僕の髪を整えながらそう言う。おかーさんの言うことに間違いはこれまでなかった。きっと今言ったことも正しいんだと思う。

 

 けど、それでいいのかな…?

 

 

 

 

 

▽▽▽▽▽

 

 合宿3日目

 

 2日目の朝に宵越君が窒息されかけたトラブルはあったから少し警戒していたんだけど、特に何事も無いまま無事に朝を迎えることができてホッとした。姫沢君も抱き枕を抱いて眠れたからか昨日よりも調子がよさそうだった。

 

 今日はスタミナを付けることが目的のようで、外周レースを終えた後も未だランニングを続けている。始めこそ伴君、関君と一緒だったけれど、僕が2人のペースに付いていくことが出来なくなって今は1人で寂しく走っている。そんなこと考える余裕はすぐなくなったけど。

 

 1日目に皆で上った階段と同じだというのに、キツさはその時以上だった。今までは長い階段を上らずにエレベーターとかエスカレーターを使ってきたから、こんなに足が上がらなくなるなんて知らなかった。階段上るのってこんなにキツかったんだ…。

 

「横、失礼します!!」

 

ドドドドド

 

 後ろから聞こえた大声にビクッと震えて数瞬、英峰高校の方々が息も絶え絶えでほぼ歩きの僕のペースの何倍もの速さで駆け抜けていった。

 

周回遅れ。体育の時もよくあったなと他人事のように見送っていると、僕を抜かしていった英峰生の脚もまた貧相な僕なんかよりも何倍も大きいことに気付いた。

 

 あの人たち…来家君とよく一緒にいる所を見るからもしかして1年生…?流石関東準優勝の1年生。僕なんかとは雲泥の差だ。こんな風に差を実感させられるのはこの合宿に来てからもう数え切れないぐらいだ。

 

 この差は今までのツケなんだろう。僕も…スポーツを始めたからには…

 

「あっ…」

 

 そう意気込んでみたが、フラフラの身体で階段を上ろうとして重心がブレて後ろへ。

 途端感じる浮遊感、サッと血の気が引いて手を伸ばすも備え付けの手すりには届かない距離。

 

 落ちる…!

 

 

 

 

 

「危ねーな。フラついてんぞ?」

 

 背中を何かに支えられた。ヒヤリとした場面から助けられたことに気付いて肩越しに後ろを振り向くと、そこにいたのは僕よりも背が小さい少年のようなあどけなさを残した人がいた。

 

 その人の姿に見覚えがあった。

 

 この人…確か英峰(えいほう)若菜(わかな)さん?

 

「お前らも気を付けて見てやれー」

 

「うす!すみません若菜先輩!」

 

 若菜さんが先程僕を追い抜いていった英峰生に注意する。

 あぁ…ドンくさい僕が100%悪いのに謝らせてしまってすいません…。でも、今声出すのすらキツイから何も喋ることができず、頭を下げることしかできなかった。

 

「すみません…ありがとう…ございまふ…」

 

「いいって。それよりお前…少し休んだ方がいいぞ。顔色がヤバイ」

 

 なんとか助けてくれた張本人の若菜さんには直接お礼を言ったものの、ぜーはーと残り僅かの体力しかない僕がやっとの思いで告げたそれはなんとも不健康なものだったらしい。ほぼ初対面の若菜さんから体調を気遣われるなんて。情けないなぁ。

 

「階段トレーニングは負荷が強いからな。足故障してた人とか大会スタメンの人は水泳の方行ってるだろ。そっち行ったらどうだ?」

 

 若菜さんからそう勧められたのを聞いてどうしようかと考える。

そう、今階段トレーニングしている能京生は僕と伴君と関君の3人のみ。他のメンバーは全員若菜さんの言った通り水泳トレーニングに励んでいる。僕等とタメの宵越君、畦道君、姫沢君ももちろんそっちだ。

 

 別にどっちのトレーニングをしている人の方が偉いって訳ではないけれど、実際スタメンの人が多く集まっているって聞くと水泳している人の方が偉いように聞こえてしまうのは僕だけじゃないはず。

 

「あれ…?でも若菜さんもスタメンじゃ…」

 

「おれは両方やるんだ。早く身体作りたいから!」

 

 合宿初日に行ったミニゲームで若菜さんが英峰のスタメンであることは知っていたから思わず尋ねてみると力強く答えてくれた。すごい…。どっちのメニューをするかしか考えていなかった僕からしたら寝耳に水レベルの案だった。

 

 そう自信を持って答える若菜さんをよく見てみると、そういえば若菜さんも細いもんなぁ…と実感した。姫沢君と同じくらい?身長じゃ若菜さんの方が大きいけれど。

 

 初日のミニゲームで当たった時に分かっていたけれど、身長じゃ僕の方が高かった。けれど、すぐに攻撃(レイド)で部長と同じくらい得点を稼いでいた若菜さんが僕なんかに劣るはずもなく、唯一感じた優位性もすぐにガラガラと崩れていくのが分かった。

 

 僕には姫沢君や若菜さんと違って、速さとか上手さとかの武器はないけど…

 

「ぼ…僕も両方やろうかな」

 

「ええ!?」

 

 気付いたらそう声に出ていた。若菜さんは今にも死にそうにしている僕がそう言ったことに驚いたのか大声を出した後数秒間を置いた後、『お前…名前は?』と僕の名前を尋ねてきた。

 

「?…人見です」

 

「よし人見!おれ、今から水泳の方行くからついてこい!!」

 

「は…はい…?」

 

 そう言うや否や階段を走って下っていく若菜さんの姿がどんどん小さくなっていくのにようやく頭が理解した。なんで英峰のスタメンである若菜さんが他校の後輩でスタメンですらなくろくに話したこともない僕を気にかけてくれたのかまったく分からない。

けど、ついてこいと言われた以上ついていかなきゃ!!

 

 

 

 

 

▽▽▽▽▽

 

「そんじゃウォーキングからやってくぞー!」

 

「は…はい!」

 

 あの後やっとの思いで若菜さんに追いついた後はとにかく若菜さんをマネて行動するようにした。水着なんて持ってきていないからどうするのかなって思っていたけど、ズボンだけを残してそれ以外は全て脱いでいたので僕もそれに倣った。

 

「仲良しですね」

 

「意外とスケベか小僧」

 

「こいつは男だろが!!」

 

 丁度近くにいた英峰の八代さん?と宵越君が僕等を見てそう告げたのに対して若菜さんが噛みついている。いや、噛みついているのは宵越君に対してだけか。それにしても、若菜さんを『小僧』呼びって宵越君は若菜さんが2年生って知らないのかな?

 

「まったく…!見た目で判断されたら困るよな!」

 

「は…はい…でも僕の場合は…仕方ないかなって」

 

 と思っていたら、若菜さんはどうやら僕の見た目が女の子っぽいことをからかわれたことに怒ってくれたらしい。若菜さんはカッコイイな。外見通りナヨナヨしている僕とは正反対だ。

 能京高校(うち)に入学してからもそうだ。クラス(6組)内でも体育の授業で僕が体操着に着替える時は関君や伴君以外の男子の誰もが一緒に着替えようとしてくれないし、行事の度に顔が女の子っぽいことで無駄に注目を集めるし。いつからかは忘れたけれど、僕にはそう見られることに対して『仕方ない』と諦めに近い感情が頭の中に常に存在している。

 

「……とにかく始めるぞ。向こう岸まで歩いて往復するだけだ」

 

「はい!」

 

 若菜さんの後を付いていく。今は見た目のことを考えている場合じゃない。この合宿で僕も皆のように成長するんだ。

 

 少しでも男らしくなる(今までの僕から変わる)ために。

 

「あっ結構キツ…」

 

「水の抵抗があるか…ガポッ…」

 

 水を両腕でかき分けながら歩を進める。開始地点で既に水面は僕の肩の位置まであった。その水位は下がることはなく、ただでさえ若菜さんの言うように水の抵抗があるから進みづらいのに、波打つ度に水が顔に当たる為呼吸も自分の好きなペースで出来ない。

 

 流石、階段トレーニングと平行して行われるトレーニングだけあってキツかった。

 

「あ…ここ足…」

 

 川の水深が常に一定ではないことなんて分かりきっていたはずなのに、体力がギリギリだった僕はそれに気付かなかった。少しでも呼吸しやすくする為に顔を上向きにしていたこともあって一切下を見ることもなかった僕は、踏み外したことにそうなってからやっと気付いた。

 

「あっぶ…若…」

 

「「……」」

 

「……!!?、辻さん!!」

 

「はい。向かいます」

 

 

 

 

 

「何してんだお前ら!!」

 

「溺れる深さじゃないんですけどね…」

 

「思いの他疲れてたみたいで…」

 

「ご迷惑おかけしました…」

 

「八代くん、人が溺れるのに確かに深さは関係していますが、浅い川だから溺れない訳ではありませんよ。老婆心ながらお伝えしますが、是非心にとめておくように。さて、私は今からこの事を先生方に報告してきますので皆さんはトレーニングを続けられて下さい」

 

「ご指摘ありがとうございます。ですが、先生方への報告は私が行きます。辻さんが報告に行っている間ここで新たなトラブルが発生しないとは限りません。辻さんはここで皆さんのことを見ていて下さると助かります」

 

「それもそうですね。では八代くん先生方への報告お願いします」

 

「気ぃつけろよ」

 

 足を踏み外したことに焦った僕は思わず隣の若菜さんに抱きついてしまった。若菜さんも予期せぬ方向からの衝撃に耐えきれず、2人して溺れてしまった。

 無我夢中でもがいていると、近くにあった浮いているモノに藁にもすがる思いでそれを掴んだことでようやく落ち着いて周りを見る余裕ができた。

 

 そして今、近くにいた八代さん、宵越君と何故かいる黒服の辻さんから注意を受け終わった所。八代さん、宵越君は言わずもがなだけど、辻さんもお2人と同じくらい背が高いから、大男3人に周りを囲まれるとすごいね…。圧迫感を感じたよ。

話を聞いていると溺れたことに気付いた宵越君達が駆け寄るよりも先に、辻さんが何故か持っていた無数の空のペットボトルを投げ入れてくれたらしい。本当にありがとうございます…。

 

 僕等への注意が終わると3人は僕等の元から離れていった為一緒に叱られた若菜さんと2人きりに。言うのが遅れたなと思いながらもまずは謝らなきゃと思って若菜さんの方を向く。

 

「すみません焦っちゃって…」

 

「いや…気にすんなって」

 

 若菜さんは軽く手を振るだけで特に怒っているようには見られない。逆に僕から謝られたことに対して気まずそう。

 

 でも

 

 気にするな…かぁ…よく言われたな…

 

 

 

 

 

『順位なんて気にしないでいいの!精一杯やったんだから!』

 

 小学生の運動会の時からずっとおかーさんとおねーちゃんたちからよく言われたことだ。運動が得意じゃなかった僕はかけっこで何回も最下位になった。でも家族の皆はそれに対してバカにすることも(さけず)むこともまったくしなかった。

 

『精一杯ならいいの…?』

 

 そう小さくなりながら問いかける僕に対して、3人はもちろんだと言わんばかりに満開の笑顔で肯定してくれる。我ながら僕の家族は良い人達だなと思いながらも、

 

『……』

 

 1位を取って友達とハイタッチを決めるクラスメイトを見て少しだけ、本当に少しだけ羨ましく思ったことはよく覚えていた。

 

 

 

『新しい髪型試していい?』

 

『ね!ね!特殊な裁断で作ったんだけど合わせていい?』

 

『先に新色のメイク試すの』

 

 元々スポーツはほど遠い存在だったし、家族の仕事に協力する事も嫌じゃなかった。

 

 ただ少しだけ…

 

 人形のような生き方に疑問を感じただけ。

 

 部活動が盛んだという能京高校のパンフレットが目に入ったのはそう思った時だった。別に何かをしようと思った訳じゃなかったのに。

 

『全く信じられん男だ…カバディを始めて1か月の素人だろう?』

 

『あんなに小さい子がキャプテンとエースを相手に点を稼ぐとは…。見た目はバカにできないな』 

 

 丁度クラスで仲良くなった伴君に誘われて行ったカバディの試合で僕は2人を目撃した。

1人はカバディの試合は初出場ながらも大活躍した主役(スター)

もう1人は反対に経験者ではあるものの、僕よりも小柄な体躯でありながらも巨人を手玉に取る漫画の主人公のように観客の注目を集めきった名優(エンターテイナー)

 

 この2人を見た僕は思ってしまったんだ。

 

 サッカーや野球といったメジャーな競技ならともかく、これ(カバディ)ならもしかしたら素人(ぼく)でも活躍できるのではと…。

 

『ケガすんのも負けて泣くのも本人なんだぞ。他人にどうこう言われて諦めるくれーなら、ハナからやらねー方がいい』

 

『ケツなら問題ないって。もっと肉つけなよ人見(ひとみ)ちゃん』

 

『次に(つな)げばいいってぇ。それよりヨイゴシの倒し方考えんべぇ!!』

 

『人見―、1回抜けてー』

 

 あまりにも浅はかだった。

 

 そんなに…

 

 甘い訳がないのに…!!

 

 

 

「ど…どうした!?さっきどこかケガしたのか!?」

 

 立ち上がろうとしていると、隣の若菜さんが慌てて声をかけてきた。なんだろうと思っていると、頬には何か液体が流れる感覚が。その時になってようやく僕は泣いていることに気付いた。

 

「いや…ごめんなさい違うんです…!」

 

 慌てて若菜さんに違うと伝える。ケガなんてどこもしていない。

 

「僕…人形みたいに受け身で…生きてて…」

 

 『精一杯やったんだから』。そう家族に言われて育った反発心で1位に憧れながらも、思うだけで特に行動に移さなかった過去の僕自身に呆れただけ。

 

「なんで…もっと前からスポーツ…してこなかったんだろうって…」

 

『人見がカバディに興味を持った()()()理由は聞かないよ』

 

 体育祭の時、姫沢君に言われた言葉によってその時は救われた。けれど、その後姫沢君がどうして1番を目指すのかを聞いて変わった。

どんな理由でカバディを始めてもいいとは言われたけれど、真剣な理由で1番を目指して実際に行動にも移している姫沢君を見ていると、生半可な気持ちで入部した中途半端な僕が本当にここにいてもいいのかと思ってしまうんだ。

どんな理由で始めたとしても継続すればそれは本物だと姫沢君自身が言っていたのに。分かっている。これは理屈の問題じゃない、感情の問題だ。

 

「悔しくて…悔しくて…!!」

 

 涙を止めようと手を当ててみるも全く止まる気配がない。どれだけ拭っても、拭っても止まらない。どれだけ泣いた所で若菜さんを困らせるだけだと分かっているのに、どうしようもなかった。

 

「…そりゃあきっと10年前からやってる人でも思うぜ。もっと早くやっときゃ良かったーって」

 

「……!!」

 

10年。若菜さんが例えで出した年数だというのは分かっているけれど、それが丁度姫沢君がカバディを始めて今年で10年目だからビックリした。姫沢君も僕と同じようにあぁすればよかった、だなんて後悔したことがあるんだろうか?

 

 当然僕がそんなことを考えていると若菜さんは知らない。物思いにふける僕の思考が止まったのは『ちょっと立ってみ』と強制的に若菜さんに立たされたから。若菜さんと対面して実感したけれど、若菜さんは僕よりも目線が下だった。僕の肩を掴みながらも片手で額の所に当てながら言葉を続けた。

 

「おれの場合はこう。もっといっぱい飯食ってりゃよかった!いっぱい睡眠とりゃよかった!」

 

「……」

 

「何やっても最初はナメられちゃうんだ。カバディもそう。少し足が速いぐらいじゃ大きい人には敵わない」

 

 …若菜さんも後悔したことや失敗したことがあるんだ。そりゃ若菜さんも僕と同じ人間なんだから後悔や失敗の1つや2つして当然なんだけど、何故か2人みたいに最初から出来る側の人だと思い込んでいた。

 

「大会もベンチだった。でも大会の冬大会の後、神畑さんがスタメンに推してくれて…なんでだと思う?」

 

「足が速い…からじゃ…?」

 

「いや」

 

 若菜さんに問いかけられるが全く思いつかなかったから若菜さんの武器(速さ)を推してみる。だけど、正解じゃなかったみたい。

 

「1番悔しがってたからだって」

 

「……」

 

「もちろん。それだけで決めた訳じゃないと思う。でもそれはきっと成長する為には大事な感情で、口だけで終わらせなきゃ結果もついてくるハズなんだ」

 

 悔しい…か。

 

『こっからだったんだ…高谷(たかや)六弦(ろくげん)も倒して…』

 

『も゛う1回!!!』

 

『ああーっ!マーくんに目で負けた!!ちくしょぉ!』

 

 2人とも練習試合やミニゲーム(練習)の1つ1つで悔しがっていたことを思い出す。宵越君は特にそれが顕著だった。そっか…、若菜さんだけじゃなくて2人とも失敗の度に後悔して、その都度成長しているんだな。

 

「…立派なスポーツマンじゃないの?悔しくて泣ける人形がいるかよ」

 

 

 

…………

 

 

 

「…どうすれば…みんなみたいにすごい人になれますか…?」

 

「それは練習するしかない。ホントに。絶対近道はない」

 

「ですよね…」

 

 そうだよね。漫画の主人公みたいに成長イベントが挟まって無双するなんて展開、現実ではあり得ないんだから。

 

「おーい!歩くだけならこっち滑りにくくていいってよ!」

 

「!、はい!」

 

「大丈夫か?」

 

「はい…!」

 

 宵越君が指し示すコースへ向かおうとすると若菜さんが心配そうに声をかけてくれる。

 

 他校の僕にこんな優しくしてくれてありがとうございます、若菜さん。

 

 でも、もう大丈夫です。立ち止まっている時間ももったいないって分かったから。

 

 

 

 ザプッ…ザザッ…

 

 足が重い…汗で濡れた服も…でも…

 

 今までの僕に無かった重さ…僕を強くする強さだ。

 

 そっか、僕はもう人形()じゃないんだね。

 

 道程の後方から過去の僕(人形)の視線を感じる。僕はもう振り返らない。

 

 大事なのは過去に何をしたかではなく、今何をするかだって分かったから。

 

「……」

 

 微かにだけど、後ろから何かが振られるような音が聞こえた気がした。

 

 

 

「バイバイ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ、若菜さんが他校の後輩(人見)泣かせたなんて…引く…」

 

「泣かせてねぇよ!来家(らいけ)テメェ、誤解を招く様なこと言うんじゃねぇ!!」

 

「違うからね来家君!!若菜さんは全く悪くないから!!」

 

DV被害者()DV加害者()を庇ってる構図…、これが現代社会の闇…!」

 

「からかってんだろテメェ!!俺はお前の先輩だぞ!!」

 

「……人見、何か良いことでもあった?」

 

「えっ?」

 

「今日の朝まであった肩の力みが消えてる。泣いてスッキリしたからかな?良かったら後で聞かせてね」

 

「……うん!」

 




※前話と今話で2話連続してオリ主以外の視点でした。こういう原作キャラ等第三者から見たオリ主の活躍こそ二次創作の醍醐味ですよね。用法用量には注意が必要だけれども。
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