※オリキャラが出てきます。あらかじめご了承ください
※今回オリ主とオリキャラの会話がほとんどってマジ?
練習試合が今週末行われることになった。相手は関東ベスト4の奏和高校。
「東京でカバディをやるなら奏和」と呼ばれており、
そして奏和の部長は世界組4番
中学時代来る日も来る日もお互い競い合っていた
今回練習試合が組めたのもこの縁故だろうね。
1対1なら8割方勝てたと言うマーくんだが、カバディは団体競技。チームでなら向こうの方が強いのは言わずもがなだね。
六弦さんが守備の柱とするならエース
彼は世界組とは違いカバディは高校から。しかし、彼のおかげで昨年奏和はベスト4まで躍進できたと言っても良いほど攻撃で活躍したそうだ。
実はボクは彼のことを知っていた、一方的にだけどね。原因はスポーツ紙。彼は宵越くんと同じ他競技からの転向組で中学水泳界では敵無しだと言えるほどの逸材だったそう。
過去のインタビューでは「水泳で1番が当たり前になってつまらないから水泳は中学まで」と大胆なコメントを残している。なんというか強烈な人だなという印象だね。
今日の練習開始時にそれを告げた慶さんの顔が少し暗かったから、部活終わりまで続いてたらどうしようかなと思ってたらいつの間にか復調していた。おそらくマーくんが何か言ったのかな?さすが親友、よく見てるね。
で、部活も終わって宵越くんと一緒に帰ろうとしたらなんと断わられてしまった。ボクは何か落ち度があったのかとすぐに原因を探そうとするがそうではないらしい。
練習試合に向けてマーくんから
慶さんによれば奏和のエース高谷さんは宵越くん並みの
その高谷さんに競り勝つ為に似たスペックの宵越くんに大量得点するための技を教えるとマーくんはとても意気込んでいた。がんばってね、宵越くん。
そんな訳で、ボクは1人でスーパーへ。家の食材も切らしてきたから今日は宵越くんを連れて大量に買い物しようって思ってたけどそういうわけにもいかなくなった。ちゃんとボク1人で持てる量にしないとね。
数分後…
「なんでメモに書いてる通りに買ったんだよ、ボクのバカ…」
1人では到底持ち運べない袋3つを前にしてボクは立ち尽くしていた。
原因は分かってる。考え事をしたまま買い物をしていたから。それに尽きる。
マーくんと慶さんはどんな技を教えてるのかなとか、奏和はどれくらい強いのかなとか、ボクは試合に出れるのかなとか。高校初めての練習試合、生まれて初めての学校同士の対決にボク自身浮かれていたのかもしれない。
で、現実逃避も済ませたところで目の前のコレをどうするかなんだけど…
「あれ…姫沢くん…?」
「いや、本当に助かったよ乃子さん。乃子さんがいなかったらどうしようかと!」
「本当に助けになってるかな…?1袋も持てなかったのに。ろくに手伝えなくてごめんなさい…」
「なんで乃子さんが謝るのさ。ボクが買う量間違えたのがそもそもの原因なんだから、乃子さんが謝ることなんて万に一つもないよ」
ボクは隣の子…「
彼女の前髪によって目線こそ隠れているものの、先程よりかは落ち着いてきているようで安心した。
彼女はボクのクラスメイト。さらには隣の席である他学級委員長である。その為か2ヶ月も空けて問題だらけなボクを親身に助けてくれている。
数日だけだが共に過ごしてきて分かったことがある。彼女は大人しめな性格で人の頼みを断れないということ。教科の先生からなにかと雑用を任されることが多く、休み時間の間もそれに奔走している姿はよく見かけている。他のクラスメイトもその姿を見ているからか、何かと話しかけている所を見かけるが彼女はそれに対してもおどおどとした姿勢は崩さなかった。彼女が率先して委員長に立候補するとは思えないが、周りが心配している所を見るに押しつけられた訳でもない。
「戸鳴さんね、いつもあんな感じかな。委員長決めの時も自分から手をあげてたんだよね。私たちが話しかけてもどこか遠慮しているみたいで距離を測りかねてるのよね」
「あいつが良い奴ってのは分かるんだが任せっきりにするのは違うからな。俺たちの方もあいつに迷惑をかけないよう陰で一致団結してる。だから姫沢もそうしてくれると助かる」
「トナリ…?誰だそいつ…。あぁあのちっせぇのにデケぇやつか」
他のクラスメイトに聞いて回ってもそんな感じだった。特に断わる理由もないし色々と助けてもらっているから彼女のことはよく見ておくことにする。まず手始めに最後の宵越くんはその場でシバいておいた。
彼女に話しかけられた時もどこか違和感があった。特に名字を名乗るときに若干のためらいがあったこと。名字で呼ばれたくないのかなと思って名前呼びしたのだがすごく戸惑っていた。慌てて「隣の席の子に『トナリさん』と呼ぶのはなんか壁を感じて嫌だから」とごまかすと彼女は納得したようだった。ボクが言うのもなんだけどチョロくないかな乃子さん。
「そ、それにしてもこんなにいっぱい食べ物を買うなんて…姫沢くんって実は大食いなの?」
なんて事を考えていると乃子さんが遠慮がちに尋ねてきた。まあどう考えても1人用の量じゃないよね。
「いや?大食いなのはボクじゃなくて宵越くんだよ。
ボク宵越くんに同じカバディ部のよしみで夜ご飯をご馳走してるんだ」
「…え?えぇ…??
姫沢くんと宵越くんって…え…えぇ…!!?」
乃子さんは空いている手で赤くなる頬をおさえながらそう聞き返してくる。
なんだろ、すごく背中がゾクゾクってきたんだけど!
うん、1から10まで説明したほうが良さそうだね!!
寮まで戻る道すがら事情を説明し終えると乃子さんは納得したように首を上下に揺らしていた。
「な、なるほど。
私はてっきり姫沢くんと宵越くんが
うん、やっぱりそんな想像してたんだね!早めに訂正できて本当によかったよ。
「なわけないって。ボクの恋愛対象はあくまで女の子だからね。宵越くんもそうだと思うよ」
「そ…そうなんだね…」
乃子さんはそう言ってなんだか身体をモジモジと震わせる。
……どうしたんだろうか?
とりあえず誤解は解けたみたいだからヨシとでもしておこう。
「あ、あれ…?いつもは宵越くんに買い物付き合ってもらってるって言ってたよね?
宵越くんって今日はどうしたの?」
「あぁ、今週末にカバディの練習試合やるんだ。奏和高校って知ってるかな?吹奏楽で有名な。そこが結構な強豪だから部活が終わった今も練習してるの」
「へ、へぇ…。気合い入ってるね。姫沢くんは練習しないでいいの?」
「ボクこう見えてカバディは小学生の頃からやってたからね~。宵越くんたちみたいな初心者ならまだしも今更悪あがきした所でそんな変わらないのよ。
それにボクまで練習してたら宵越くんの夕ご飯どうすんだって話だし。絶対1人だとコンビニご弁当にするから、宵越くん」
そう笑いながら伝えるも乃子さんから返事はなく、なにやら考え込んでいるようだった。
顔をのぞき込もうかとも思ったが流石にデリカシーがないかと思って別の話題を振ろうかと考えていると、
「ひ、姫沢くんはさ…後から始めた人に追い抜かされないかって怖くないの?」
乃子さんから尋ねられた。いつものようにおどおどしているけど目はジッとボクを見すえる。結構マジメな質問みたいだね。
ふむ…、話の流れ的に宵越くんの世話ばっかり焼いてるけどいいのかって話かな?
ボクの心配してくれてるのかな乃子さん。ありがたいね。優しい人だ。
「結論から言えば追い抜かれるのは怖いよ。でもそれが仲間なら例外って感じかな。
ボクがここに来た理由はね、カバディで日本一になるためなんだ。
尊敬する先輩がいるからってことでここに入学した。
でもカバディはチーム競技だからね。先輩だけでもボクだけでも日本一にはまずなれない。
そこにサッカーで有名な宵越くんが来た。スポーツする素材としては100点満点だからね彼。宵越くんが成長するか否かでボクの目標が叶うかどうかが決まると言っても過言じゃない」
1度そこで区切って乃子さんの反応を見る。乃子さんはボクの顔をちらりと伺いながらしっかりとボクの話を聞き逃さないようにしているように見えた。
「だからボクを抜かれるかどうか気にしてる余裕はないんだよね。それに抜かれたとしてもそれは1つの面においてだろうから。別の箇所で活躍すれば良いだろうと思ってるよ。
ボクの回答はこんな感じかな。納得してくれた?乃子さん」
宵越くんが今熱心に取り組んでいるのは
もちろん
それから学校のこととか授業のこと等雑談を乃子さんと楽しんでいるといつの間にかボクの部屋まで着いた。思ったよりも早かったね。そう思いながらカバンからカギを取り出し開ける。ボクの持つ2つの袋を置いた後、乃子さんに半分持ってもらっていた袋をもらって同じように置く。
「ふー!本当に助かったよ乃子さん!!
お礼として何か返したいんだけど、何かしてほしいこととか、欲しい物とかってある?」
力仕事から解放されたことの喜びを浮かべながら乃子さんへ問いかける。乃子さんもここまで重い物を持ってきたからかボクと同じかそれ以上に達成感溢れる良い表情をしていた。
「そ、そんな、別にいいよ。お礼が欲しくて手伝った訳じゃないから」
「そう?じゃ今度ジュースか何か奢るよ。
大分遅くなったけど大丈夫?寮入り口まで送ろっか?」
そう聞いてみるが、高校の敷地内で不審者も何もないよなと思い直す。
乃子さんも同じようなことを言って断わったため、ここで別れることになった。
「あ…あの…!」
なにやらモジモジと両手を前でクロスして顔を俯かせながら乃子さんは続ける。
「今週末の練習試合って見学大丈夫だって言ってたよね?
私、観に行くから…その…」
うん?
言葉尻に声がどんどん小さくなっていくのとは反比例にモジモジとした動きがさっきよりも大きくなる。聞き漏らしたら失礼かなと思って彼女の言葉が続くのをジッと待つ。
「あの…その…ま、また明日!!」
そう告げると共に乃子さんはきびすを返して去っていく。外へ出て確認しても乃子さんの姿はどこにも見当たらない。乃子さんって結構足速いんだなと場違いな感想が頭に浮かぶ。
うーん、乃子さん最後何言うつもりだったのかな?でもあの様子見るに聞いても答えてくれなさそうだ。どうしたものかと考えるけど、どうしても必要なことなら乃子さんの方から言うよね?じゃあこれについてはもういいや。
そうだ、練習試合観に来るってことはカバディに興味あるってことだよね。じゃあルールを軽くでも教えないと。簡単なルールブックを作って明日辺り教室で渡そうかな。
時計を見ると8時前を示している。練習がいつ終わるかは特に聞いてないけど、そろそろ夕ご飯作り始めよっと。
それから数日。個別特訓に望む宵越くんと畦道(スキンヘッドにガーゼって目立つんだね)は日に日に顔つきが変わっていき、ボク含めた残りのメンバーも試合に向けてそれぞれ調子を上げていった。
そして試合当日。ボク達は各々準備をすませ揃っていた。
「気合い入れてくぞォ!!」
「「「「おう!!」」」」
マーくんの声にボクら全員が応える。新チームの初陣、なんとかして勝ちたいね。
【奏和side】
「六弦さん、強いのってその王城って1人だけ?」
「ああ、他はとるにたらんメンバーだ。
すごい素人が入ったとは聞いているが…別のスポーツから来た人間らしい」
「…へぇ~オレと一緒っすね」
「あぁ後1年生の世界組1番が能京に入ったんだったな、すっかり忘れていた」
「1年の
オリキャラ「戸鳴乃子」の外見は「僕のヒーローアカデミア」より「小森希乃子」とほぼ同じ。
中身は全然違うけど、そこは追々。
書き溜め分がこの話までの為次話以降の更新は少し遅れます。