☆10評価ありがとうございます。
薙刀様、衛じ様ありがとうございます。
桐皇での初練習から数日後、俺は放課後の時間に帝光を訪れていた。
「さて、青峰はどこにいるかな…。」
むやみやたらに校内に入ってすれ違いにでもなったりしたら意味ないか、ならここで待つか。
暫く待っていたら正面から喧嘩しながら歩いてきた男女二人組がきた。
「青峰君!今日こそは私の買い物に付き合ってもらうからね!」
「あぁ?だりぃからパス。」
「もう!なんでよ大ちゃん!…ん?あれは?」
「どうしたさつき、急に止まって。…あ?」
二人がこっちに気が付いたので、挨拶をする。
「覚えていてくれたら嬉しいんだけど、藍野 京介って言います。」
「「あ!スペインに逃げた人(やつ)!」」
「逃げてねーよ!」
思わず突っ込みを入れる。
「んで、なにしにここまで来たんだよ?」
「いんやぁ、そんなん1on1を挑みに来たに決まってんじゃん。」
「…帰れ、バスケの気分じゃねぇんだよ。」
「自信ないのかな???」
「舐めんな!お前如き余裕だっての!…まぁだからやらねぇんだけどな。」
「自分が強すぎて相手にならないってか?蛙かよ、お前は大海の広さを知った方がいいぜ。」
「ハッ!全中で予選負けしたやつが何言ってんだ?1年海外行って強くなりましたってか?客観的に考えろ、んな訳ねーだろ。」
「…なら試してみろよ。空の蒼さと高さを知った気でいるならお門違いだぜ、ほら!」
そう言って俺は青峰にボールを投げる。
「…はぁ、わーったよ。そこまで言うんなら暇潰し程度にはなるんだろうなぁ!」
そう言って桃井を含めて三人で近くのバスケコートへと向かう。
【side 青峰】
久し振りに現れたと思ったらいきなり1on1だぁ?何言ってやがるんだ?
当時は良きライバルになるかと思ったが、今にして思えばそんなことはないって否定できるくらいには強くないやつ。
クソ、煽られたからか少しイラつくぜ。
「…大ちゃん、なんで受けたの?」
さつきは断るもんだと思っていたらしい。それに対して
「最後に言ったろ、暇潰しになるかどうか試してやる。」
「…。」
そうして俺たちはバスケコートに向かう。
「俺に勝てるのは…俺だけだ。」
【side out】
バスケコートに着き、俺は軽くストレッチをして青峰に話しかける。
「ルールはどうする?」
「んなもん好きに決めろ、なんでも付き合ってやる。」
投げやりで青峰が答えるが言質はとった。
「そうか、なんでもいいんだな?」
「あ?あぁ、そう言ってんだろ。」
なら…。
「そうか。なら、50本先取で。」
「10本か、いいぜ…。は?50本!?」
「よーし、やろうぜ!俺先攻な!」
「おい!待て!バカ!」
「…なんだよ、なんでも良いって言ったろ?あ!悪い!足りなかったか!じゃあ100本な!」
「そういうことじゃねぇよ!」
「…なんだ、やっぱり自信ないのか?」
「クッソ!やってやるよ!」
そうして俺と青峰の地獄の100本先取1on1は始まった。
今回100本にしたのは、青峰の体力を削り俺にも勝機を見出すため。
青峰が100本連続で取ったとしても1回の攻撃で掛かる時間は平均しても10秒くらいだろう。
それが100本、単純計算1000秒なので16分。俺の攻撃も含めれば倍の32分、約中学生1試合分丸々1on1をすることになる。
さすがのバスケ好きの青峰もこの辛さを経験したことは中々ないだろう。…勿論俺もないわけだが。
ただ決まってしまったものは仕方ない、体力差で有利をとらないと勝てない相手なのは間違えない。
そもそも体力差で有利とれるかも分からないが…。
そんな不安の中、先攻は俺となった。
ボールを貰った瞬間にドリブルをして縦に突き抜ける。
「…おいおい、そんなんで抜いたつもりかよ。」
青峰は気怠そうにしながらもしっかりとついてくる。その為、切り返しで方向転換をして逆をつきそのままレイアップをする。
「だからおせぇっての。」
ブロックに跳ばれていた…が問題ない。
俺はダブルクラッチで躱してゴールを決める。
続く青峰の攻撃。ゆったりとした姿勢でボールを突き、こちらの様子を伺っている。
「それじゃあ、いくぜ。」
余裕からなのか、タイミングを言ってドリブルを縦に仕掛けてくる。
並走してカットインさせないように外へと追い込む。
しかし、そこから青峰はスピードを上げて後ろへと切り返し俺を抜きダンクを決める。
そこからは点の取り合いだった。
3ptシュートやギャロップステップなど様々な技術を使って本数を重ねる俺とチェンジオブペースとフリースタイルバスケ特有の動きで本数を重ねる青峰。
そんな1on1が最初に動いたのは11-10で迎えた青峰の攻撃だった。
「…思った以上にはやるじゃねぇか、少しは本気でやってやるか。」
そう言って青峰は最初の攻撃同様に縦にドリブルを仕掛ける。
急な切り返しにも対応できるよう注意しながら並走。
しかし、一向に切り返す気配はみえずそのままエンドラインを割りそうになる。
…まさか!
そう思ったのと同時に青峰はエンドラインを飛び越えゴールの裏からボールを投げ決める。
遂にこれが来たか…!
だが、中学時代の青峰のビデオはスペインでもネットに上がっていたものはみてきた。
後はもう少し実際に体験してギャップをなくしていく。
そうして
本数は折り返しに入り52-56。
未だ青峰を止めることはできないが、徐々に止められ始めてきた俺。
体力はまだ余裕。青峰は…。
そうしてチラッと青峰をみると汗を拭っているのがみえた。ここからか…。
俺の攻撃で今までより少しスピードを上げる。
「ッツ…!」
青峰はまだスピードが上がると思わなかったのかついてこれずに俺がレイアップで1本取る。
その次の青峰の攻撃。青峰はやはり予測が難しいドリブルで俺を抜きにかかるが、冷静にみている俺はくらいつく。
フリースローライン辺りでドリブルを突く青峰。
…くる!
それと同時に青峰は後ろへジャンプしながら片手でシュートを打とうとする。
しかし、俺は読んでいたのでしっかりと距離を詰めてブロックをする。
「嘘っ…!」
外で観戦していた桃井の声が聞こえる。
「…へぇ!やるじゃねぇか!」
青峰の癖を見抜き体力差でも有利になった俺は徐々にその差を埋めていく。
そして遂に逆転をする。
70-68
この1on1で初めて青峰から2本差のリードを取るのであった。
青峰の癖といってもどのような体勢でシュートを打つのかまでは予測はできても、確定はできない。
わかったとしても精々シュートを打つタイミングくらいだ。
だからこそ、誘導する。体の向きでドリブルするコースを限定させるのだ。
青峰にドリブル先行でやられたら誘導はできない。その為、とにかく距離を詰めてプレッシャーを掛けて、シュートポイントをある程度誘導する。
そこから打てるシュート体勢には青峰といえども限界がありパターンがある。それをドリブルのスピードと体の動かし方、ビデオで見てきたデータから絞り込み予測する。
これがハマった時は止めることができる。
ただ、逆に言えばそこまでしないと止められないのである。
今の青峰は体力が減ってきたからなのか、止められたことによる動揺からなのかは分からないが動きが単調になってきているから予測し易い。
俺の攻撃も手札をほとんど出し切り読まれるようになってきており、僅差の状態は続き終盤へと入る。
現在本数は85-80でリードしている。そしてここで恐れていた事態が発生する。
「訂正するぜ!お前面白れぇなぁ!」
そう青峰が言って雰囲気が変わる。
ゾーンに入ったのだ。
マイケルの時で対峙した経験はあるが…。
そう考えていると青峰が仕掛けて…ッツ!
速すぎてみえない。抜かれる感覚はあったがここまで速いとは…。
青峰はダンクでゴールを決めており、戻ってくる。
「さぁ、きょーすけの攻撃だぜ。」
ゾーンに入った青峰は先ほどより俺との距離をとる。
…その距離からでもシュートチェック間に合うのか、困ったな。
俺は試しにノーフェイクでシュートをするも、青峰は追いつきブロックしてきた。
そこからも青峰のゾーンを破れない俺は何もできずに逆転される。
85-90
またこのまま負けるのか?練習試合ではキセキに、全中では井上に、スペインではナッシュ&シルバーに。
そして今回はまた青峰に?勝つ為に来たんだろ?ゾーンがなんだ?キセキがなんだ?
喰らいつけ、『光』を屠る『闇』となれ。
何をしてでも…勝つ!
「…へぇ、お前もこっち側の人間か!こいよ!きょーすけ!」
ゾーン vs ゾーン
そこからは今までの点取り合戦とから一変してスコアが全く動かなくなった。
そう、互いが互いの攻撃を止めているのだ。
青峰は自身の俊敏性の高さとスピードの速さから来る反応によって、俺は青峰に対する膨大なデータとゾーンにより強化された観察眼によって。
ただその均衡はものの10分で敗れることとなる。
それは俺の攻撃の時に起こった。
俺はシャムゴットで青峰を抜きダンクへと向かう。
今までならここで追いつかれていたのだが、なぜか今回は追いつかれない。
その後の青峰の攻撃も先ほどまでのキレは少し落ちて止めやすくなってきた。
…体力が尽きてきたか。
ここまでの経過時間凡そ1時間ほど、青峰がゾーンに入ってから約15分程。現在の青峰であれば限界ラインといったところか。
そこからは俺の反撃開始となり遂にマッチポイントを迎える。
99-90
とっくにゾーンが切れ、体力も無い青峰。
それに対してまだギリギリではあるがゾーンを継続している俺。
決着はついたと思われたが
「…ッツ!まだ終わってねぇよ!」
青峰が再びゾーンに入る。
青峰がゾーンに入ると思っていなかった俺は得点を許す。
ただ、そこで限界がきたのか次の俺の攻撃では抜かれてしまい決着がつく。
「…おれの勝ちだな。」
「…俺が…負けた…?」
互いに限界がきており、俺が得点を決めた瞬間コートに寝ころび息を整えながら話し出す。
「今まで負けたことなかったのかよ?」
「…あぁ、きょーすけに負けたのが初めてだ。」
「お前、練習サボってたろ?」
「あぁ!?なんで「俺が勝ったろ。」…そういうことかよ。」
1年で勝負の結果が逆転した。
原作を知っていれば青峰が練習をしていないことは百も承知だが、1年前は負けていたのが1年後には「体力の差」で勝てた。
そこから推測することは原作をみていなくてもできることだ。
「高校は桐皇に行くってきいたぞ。」
「...誰から?」
「今吉さんって人。」
「...あぁ、あの胡散臭い野郎か。」
そう話していると冷たいものが頬に当たる。
「はいどーぞ。」と俺と青峰に飲み物をくれる桃井。
「…きょーすけも桐皇なのか?」
「あぁ、スペインにいた時に監督さんからスカウト来てな。」
「…1on1すんぞ。」
「え?今から?」
「バカ!これから先だよ!」
「俺に負けたのが悔しいか?」
「次はボコボコにしてやる!」
「それは嫌だなぁ…。」
そうしてほんの少し無言の空間が流れる。
「なぁ青峰。」
「なんだ?」
「高校での目標は?」
「他の奴らぶっ飛ばして日本一に決まってんだろ。」
「なら練習しないとな。」
「あ?なんで?」
「他のキセキも厄介だけど、全てを見透かす眼を持つ赤司。こいつに今のお前で勝てると思うか?俺にも勝てないのに?」
「...それもそうだな。練習やるか...。」
「まぁ無理にとは言わないよ、強制してモチベーション下げるのも嫌だしな。だから最初はさっきも青峰が言ったけど1on1からだな。お前より強い奴がここにいる、よかったな。」
「ざけんな!100回やったら99回俺が勝つに決まってんだろ!」
「じゃあ100回やって検証しないとな。」
「...そうだな。」
そう言うと三人で笑い、暫くして俺と青峰が立ち上がる。
「そんじゃあまたな。」
「またねきょー君!」
そう言って青峰と桃井は帰っていく。
青峰の強化メニュー考えないとな。
そう思い軽く調べようと思いスマホを開くとメッセージが来る。
「これから頑張ろうね!私も練習メニュー考えるの手伝うよ!」
桃井からのメッセージだった。エスパーかよ。
vs青峰編でした。
最初の構想では50本先取の1on1の予定でしたが、
「それで青峰って疲れるかな...?」
と思いやりすぎな気はしますが倍増しました。
ここからは私の書きたいことを書くコーナーですので次のお話にいっていただいても問題ありません。
タイトルを変更した理由はこのお話を書いていたときのことです。
青峰などのキセキや火神を『光』(目立つ者、才能ある者...etc)に対して、
オリ主君って正直これといった特徴が『観察眼』や『研究』(対青峰特化)くらいでバスケのスキルで「これ!」とあげられるものはないのかなと(ゾーンに入れるということは才能はあるということなんですけど、彼らと比べたらということです)
最初のタイトルである『光と暗』の『暗』の部分に込めた意味としては
1.青峰のサポート(光と反対の意味に近い語)
2.オリ主君も得点を決めたいという意思があること(『影』ではなく『暗』にした理由、気配薄くないので『影』という表現は適切ではないかなという気持ち)
以下の理由からタイトルを変更しようと思いました。
・青峰という『光』を倒したい気持ち(『影』なら『光』と表裏一体で『影』が先行することはない、『暗』という表現の仕方は個人的に少し違うかなと感じた)
・『影』である黒子や黛とは違い気配は薄くない(気配は普通、『影』が『影』たる要素が『気配』なのかなと)が、視線誘導という邪道(誇張表現すぎますが)を使用するという面がある所
つらつらと書いてきましたが、イメージしやすいのはブルーロックという作品に登場する 馬狼 照英と言えば少しは分かってもらえるでしょうか...。
正直この辺は作者である私の感覚なので、分からなければ「ほーん。」と思ってもらって大丈夫です。作品に大きな影響があるかと言われたらそういうことではないので。
あとこの後書きを書いていて『』をとにかく使用しましたが、本来の用途では
1.作品のタイトル
2.会話中の引用
が主だったと認識しております。(違ったらごめんなさい。)
特徴的な単語に対して強調したかったのでご容赦ください。
最後になりますが、どうやら2024/4/8 17:00現在の私は日間ランキング8位をまたとったようです。本当にありがとうございます。これからも自己満の作品ではありますが読んでくださるとありがたいです。
ヒロインについて
-
ヒロイン無し
-
桃井 さつき
-
相田 リコ
-
荒木 雅子
-
アレクサンドラ・ガルシア(アレックス)
-
土田の姉
-
水戸部の妹
-
オリキャラ