飯マズ脱却の為ならサブカルを布教する【オリジナル】   作:苺のタルトですが

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オーバーだけど、こういうものは地球でもいずれ開発出来る範囲になる。

私はそう信じているよ。

 

「ノラえもんについての問い合わせに、詳細を伝えておけば今後も深く続いていくので参りました」

 

「ご丁寧にありがとうございます」

 

「私の国でもノラえもんは大人気です」

 

マイクがニコニコ笑う。

マイクも見たんだな。

二人とも若いけど、地球外交官を任せられるくらい優秀なのかな。

若いのにプレッシャーな仕事をやるなんて尊敬する。

 

「ノラえもんは私達の星では大人気コンテンツです。それも、何年もずっと一大ブームなので、アニメを知った人達が更に加熱されているので、貴方達が考えている100倍程、国民的なものなのです」

 

その数に2人は目を丸くする。

アルメイがしっとりした口調で追伸。

 

「ゼクシィ人の殆どがノラえもんのファンです。その筆頭が大統領、ゼクシィの一番上の人です」

 

「ほほう。それは嬉しい」

 

山田さん、のほほんとしている暇はないと思うのだ。

 

「大統領が全星の放送で毎日のように切々と熱く語っているのです。すると」

 

「すると?」と山田。

 

「毎日?」とマイク。

 

「星の住人全員が見ているので……皆がノラえもんを好きになります。興味がない人でも毎日読み聞かせを聞かせられて、自然と好きでもない人でも、話についていけます。最早、日課のあくびです」

 

アルメイは語り終えて満足そうに目を細める。

全ての説明を聞き終わり、2人は規模にコメントを失う。

 

「今度、ノラえもんコンサートが行われます。視聴率は100パーセントだと見込まれます」

 

「なっ、ひゃ、100、ですか」

 

山田さんが数字に唇を戦慄させる。

 

「星の人口、すべての人が……」

 

どう言えば良いのか分からない、という気持ちが分かる。

アルメイは星での日常しか知らないので驚かれるのは不思議な経験なのだ。

 

「ゼクシィのノラえもんミュージアムの施設の広さも未来的には北海道よりも広くなる可能性があります」

 

「北海道……!?」

 

「ミスター山田、北海道とはなんでしたか」

 

山田さんはマイクにスマホで北海道の画像を見せて、日本で広さを誇る都道府県だと語る。

 

「広いですね……ここまで大きいのに、ゼクシィは大丈夫なのですか?」

 

ん?

これは……。

アルメイがズイッと前のめりになり、各国にミュージアムが出来るので、好きに見れば良いと先に話す。

圧縮技術について聞こうとしたことにアルメイは庇うように伝えたので山田はため息をついて、笑顔を浮かべてマイクを見る。

 

「マイクさんっ。魔法に興味があるのは分かりますが、好奇心を抑えて下さい」

 

マイクは魔法学校シリーズの愛読者なので、似た技術のある星のことが知りたくて、山田に語っていた。

今回地球大使に選ばれたのは、非科学的なもののファンだというのもある。

 

「スミマセン。知りたくてつい」

 

「私達の技術は魔法じゃなくて科学なんですけどね。魔法というか、超能力が使える種族は居ますが、体力や気力を消費するのでデメリットです。あまり使われない事も多々あります」

 

「そうなんですか。超能力でも世知辛いんですね」

 

「魔法はやはりないのですね。しかし、科学が魔法になるのなら、未来に期待します」

 

マイクの世代で科学が熟すかはなんともいえない。

 

「ゼクシィ程の科学力は類をみない程なので、地球が同じ結末になるかは、分かりませんよ?」

 

「そうですね。空飛ぶクルマ等はないのですか?」

 

「私達が飛べますから」

 

「そうですか?未来ロマンなのに」

 

山田がボソッと願望を漏らす。

 

アルメイはいつもの態度になって、ゆらりと追加。

 

「山田さんはノラえもん好きですか?」

 

「昔は見ていましたが、他のアニメが好きです」

 

「ミスター山田、君は少しストレート過ぎる。オブラートに包んでおかないといけないよ」

 

マイクがハッハッハッ!と笑う。

 

アルメイは他のアニメの話に食い付く。

 

「スカーレット・エヴァーガーデンですよ。見た時の衝撃は忘れられません」

 

「スカーレット……?」

 

アルメイは首を傾げて、端末で地球のインターネット接続をして検索する。

私も知ってる。

イメージビジュアルだけやたら知ってるよ。

義手の女性が手紙を届ける名作だ。

ということは知っている。

ライトユーザーならここまでが限界……アルメイ、聞いて?

 

「みたいです。みたいですリーシャ」

 

こちらを見て強請る瞳で見てくる。

 

「好きなだけ見なよ。レンタルしに行く?」

 

「私のコレクション上げます!」

 

山田が急にテンション突き上げてきた。

どうした山田。

 

「アルメイさんのアニメ好きをお聞きして、もしやと様子を見てました」

 

「アニメを布教……貴方も布教隊でしたか。同志、見つけました」

 

アルメイが捕獲したけど、どうしますかと聞きたそうにしている。

捕獲しなくていいからねえ。

 

「スカーレット・エヴァーガーデンをセイサクしている会社の作品を特に推してます」

 

山田さんもアニメがかなり好きらしい。

だから、選ばれたんだよね。

 

「もう確信した」

 

「スカーレット・エヴァーガーデン、なんだけどね?彼女は」

 

「山田さんネタバレ厳禁ですよ?」

 

私はすかさず挟む。

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