飯マズ脱却の為ならサブカルを布教する【オリジナル】   作:苺のタルトですが

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厳禁である。

 

「あっっ、す、すいません。つい、口が滑りそうに」

 

山田の心は分かる。

だって、布教したいと思う気持ちは好きなものを知ってほしいと言うこと。

語りたくなるのは本能。

 

「スカエヴァを観たら絶対に教えてくださいね」

 

「ええ。観たら必ず教えます。そして、語り明かしましょう」

 

「おお、語ってくださるのですね。嬉しいなぁ」

 

ほのぼのとした空気に戻る。

話が脱線したが、ノラえもん人気の謎について更に補足する事にした。

 

「大統領はノラえもんの小説を見て、それに沼りました」

 

「沼?」

 

「嵌ったという意味ですよ、マイクさん」

 

沼の意味を知らないマイクに訳知り顔で教えてあげる地球大使。

 

「ノラえもんという沼にかれこれ10年います。大統領はガチファンですから」

 

「ガチファンですね確かに」

 

「毎日大統領ちゃんねるで読み聞かせがあります」

 

「小説ですか……それは地球の?」

 

ノラえもんは一部小説があるので、それのことかと聞くと、2人の幼女は首を振る。

 

「私の書いたものです」

 

「え?リーシャさんが書かれた?」

 

「はい。私はある時、ノラえもんを知る機会がありまして、小説を書いて星の住人達に布教しました」

 

そのリーシャの書いたノラえもん小説によりアルメイや、大統領がファンになり、ファンはどんどん多くなり、最大のスポンサーの大統領がファンを作り出し続けた。

 

「今は星民全員がノラえもんファンといっても過言じゃないですよ」

 

私は全肯定した。

ノラえもんの凄すぎる発注数にようやく謎が解けた。

 

「300億部発注も可笑しくないですね」

 

という山田とマイク。

それにアルメイらは首を捻る。

それは変だ。

 

だって、ね?

 

「それは、少ないですね」

 

「え?」と山田。

 

マイクは「つまりは?」と尋ねる。

 

「星民全員を満足させるには保存用と各施設にも置かれる用も必要になります」

 

「各施設、というと……病院とかですか?」

 

山田の声はバイブレーションよりも震えていた。

 

「病院もそうですが、余程置けない施設でもない限り、全ての施設が欲しがります」

 

「ひええ」

 

「私はもう想像出来そうにありません」

 

マイクがしょんぼりする。

 

「ゼクシィ大統領が地球の生産速度等を考慮しての数を発注したのでしょう」

 

「更に、ですが」

 

アルメイが追撃。

 

「ゼクシィの友好星も興味を持つでしょう」

 

「「……」」

 

二人は声を失った。

私も同じく苦笑してみせる。

無茶苦茶な天文学的数字が浮かぶ。

 

「それは、規模が膨大です」

 

山田はこれからの事を考えて絞り出す。

 

「無理強いはされませんからご安心下さい」

 

「はは、有り難いです」

 

「ヤマダ。私の国も最大限にサポートするから頑張ろう」

 

「頑張るけど。頑張れるかな」

 

海外の大統領や首相もこれを聞いたら色々諦めるやも。

 

「ノラえもんアニメも即急に作らねば」

 

「ミュージアムについて私は聞きたいな」

 

マイクがそっと聞く。

 

もしかしたら楽しみなのかもしれない。

 

「ミュージアムは大統領が率先してやっているので私はノータッチなんですよね。ノラえもんファンは大歓喜ですから」

 

仕事じゃなかったらマイクもスキップして入場していきたいだろうね。

 

「アニメと漫画を与えられた大統領は今やスーパーサイア人の如く無敵です」

 

「そこはインパンマンでしょう」

 

「いいや!ワンハンマンだ」

 

ややこしいけど、インパンマンはアンパン顔のヒーローの話。

ワンハンマンは一撃で敵を殴る爽快なものだ。

 

「マイクさんよく、ワンハンマン知ってましたね」

 

山田がすごいと頬を赤くさせる。

確かに凄い。

 

「インパンマン、ワンハンマン」

 

アルメイはさくさくと検索。

検索に検索を重ねてすっくと立上がる。

私はサッと笑顔でアルメイを捕まえる。

 

「離してリーシャ。アニメが私を待っています!」

 

アルメイ、落ち着け。

いやほんと。

 

「アルメイ。私が全部必ず揃えてあげるから」

 

「どうしたんですか、アルメイさんは」

 

山田がオロオロしている。

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