飯マズ脱却の為ならサブカルを布教する【オリジナル】   作:苺のタルトですが

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スカーレット・エヴァーガーデンの手紙企画。

それは最終回のフィナーレ後、大統領の放送後、お気持ち雑談にて唐突に語られる。

 

「皆にサプライズだよ!」

 

全員の手元に見覚えのある物質が現れた。

 

大切なあなたへ。

 

差出人の名前は。

 

「作者!だあ!」

 

「ほんと!?うそ!なんで!?」

 

リーシャよりと書いてあり、皆が驚きに目を見張る。

スカーレット・エヴァーガーデンの最終回を記念して大統領が彼女に依頼しておいたとのこと。

 

「ふふ。まるでスカエヴァの再現だよね?」

 

大統領はお茶目にコソッと囁き片目を瞑る。

 

粋な演出に星の住人達はポロポロ泣いたり、大喜びで叫び、手紙を開いた。

 

「この手紙は、全て同じ内容ですが、皆様に喜んでもらいたいという気持ちだけは込めました。確かに依頼されたので考えて、書きましたが、元を辿れば大統領が全員に手紙を届けたいと願って、この手紙は貴方の手元にあります。つまり、これは大統領の皆様への深い愛なのです」

 

大統領は街や人々を俯瞰し、眺めていた。

皆が手紙を読む様を眺める事が彼の日常の一部。

 

そうして、地球の抹茶を飲みながらリラックスしていると唐突に第六感が異常を検知する。

 

「おりゃあ!」

 

──ガタアアン

 

扉を飛ばして飛来してきたのはジャニク。

 

「なんだい?私に下剋上でもしにきたのかい?」

 

すかさず護衛等が前に出る。

 

「大統領!お前に渡すものがある!アルメイがセキュリティ突破しないと無理矢理渡せないから、強制突破しにきた!」

 

どうやら命を狙ってきたわけではなさそうだ。

それでも護衛は無理矢理突破しにきた侵入を前に退かない。

やがてアルメイとリーシャもワープでくる。

リーシャはセキュリティの硬さに虫の息だ。

ぜえぜえと吐く。

 

(招待されなかったらこんなにキツイんだ)

 

入れたのはアルメイのセキュリティ解除のおかげだ。

 

「だ、だ、大統領……っ、いや、こんなままじゃ、渡しにく!」

 

「私が説明しましょう」

 

ピンとしているアルメイは大統領に経緯を述べていく。

 

「今回の企画を耳に挟み、私達が兼ねてから貴方の誕生日に企画していたプレゼント計画を前倒しすることになりました」

 

「それにしては押し入るなんて穏やかじゃないね」

 

それはもっともなんだけど。

 

「私達の計画ではこっそり渡すために大統領の家の中に入る必要があったのです。しかし、セキュリティがコード極、ですからこっそりは不可能と出ました」

 

「あ、あふめい、私も言うよ」

 

なんとか喋れるようになった。

 

「大統領へ私達から前倒しのサプライズ企画!です!」

 

漸く大統領は合点がいき、護衛達に戻るよう合図する。

 

「そういうことかあ。うん」

 

「では!登場してもらいましょう!」

 

「登場?」

 

この出来事はアニメ布教隊ちゃんねるにて生放送されていて、襲撃時も皆に見られていた。

 

アルメイ達が入ってきた扉がゆっくりゆっくり開き、大きな箱が動きつつ、大統領の手前で止まる。

ふわりと箱が花びらのように開く。

彼はそれを見るとハッとなった。

 

「あれは、ノビノビくんの勉強机」

 

ノラえもんミュージアムにも展示されている。

 

机が現れたと思えば、リーシャ等3人でノラえもーん!と叫ぶ。

少ししてカタカタと机が揺れて引き出しはゆるりと空いていく。

ひょこっと青い生物が立体として出てくる。

 

「ホログラムではない?」

 

大統領の目の付け所に3人はにんまりと笑う。

 

「はあい!呼んだ?」

 

「うん。ノラえもん。私の頼みを聞いてくれてありがとう」

 

「ふふふ。お安い御用さ」

 

ノラえもんは笑って亜空間から出て来た。

ペタペタと音がして、映像でもないことを伝えてくる。

 

「おや?そこにいるのはもしかして、ゼクシィの大統領くんじゃないか?」

 

「大統領、ノラえもんが聞いてますよ?」

 

「ぼーっとしていると埃入るぞ」

 

ジャニクに言われ大統領は焦り答える。

 

「そ、そうとも!私が大統領だ」

 

「じゃあ、君があの!リーシャくん達から君のことは聞いているよ!」

 

「えええ!ノラえもんが!?私のことを??」

 

ノラえもんに認識されていることに喜びを隠しきれない大統領の顔は真っ赤。

大統領もゼクシィ人なので感受性は民と変わらない。

本当の、本気で大喜びしていた。

 

「私達がノラえもんにとあることを依頼して、今回は特別に来てくださったんです」

 

アルメイが続きを話す。

 

「そうそう。ボクは大統領くんに渡したいものがあってね。迷惑じゃなければ是非受け取ってほしいんだ」

 

大統領が高揚でフラフラしてる。

 

「うん。うん。ノラえもんからのほしい」

 

「大統領くんはいつも頑張っているからエールを送りたいって言われて、ボクもとっても張り切ったんだ!」

 

徐ろにノラえもんはポケットへ手を入れて、そこから取り出す。

 

「ちょっと早いけど、誕生日プレゼントさ」

 

ノラえもんの手にあったのは便箋。

 

「これ……私に?」

 

大統領はブルブル震える手で手紙を受け取る。

 

「この手紙は、実は未来の全住人から過去の君へのものなんだ」

 

「過去?」

 

「ああ。今日という日に、ゼクシィの人達に素敵な手紙をくれた大統領へなにかお返しをしたい皆が、僕に過去へ行って届けて欲しいと頼まれたのさっ」

 

ノラえもんは得意げにニコッと笑う。

 

「うう、ううわああ、うわあん」

 

大統領が見たことがない泣き方で膝をついてダンゴムシのようにまるまる。

 

「おや?まだボクからのご褒美を渡してないのに困ったなぁ」

 

「んええ!?ノラえもんからも!?」

 

えびぞりの如く上を向く。

 

「当たり前じゃないか。君はボクの知る中で、一番頑張り屋さんなんだから。ノビノビくんだって、君のことを聞いた時、そんなすごい人が居るんだって褒めてたよ」

 

「ノビノビくんまでっ!」

 

「ボクからはこれ」

 

青い未来のロボは机を示す。

 

「タイムマシンに乗って乗って」

 

「私達も行きましょう」

 

リーシャら3人、大統領達が乗り、7人。

 

「うわあ、時空間だ!凄い!」

 

大統領もジャニクも興奮している。

 

「皆乗ったね!じゃあ出発」

 

タイムマシンが空間を移動。

 

直ぐにつき、上の穴から外へ。

 

外へ出るとそこはノビノビくん達が暮らす家。

ベルを鳴らしてこんにちは。

玄関の扉を開けてくれたのは。

 

「ノビノビくんだっ。でも、立体ホログラムじゃない」

 

ノビノビくんは「やあ」と皆を中へ。

 

「待ちくたびれたよ」

 

「ノビノビくん、つまみ食いはしてないだろうね」

 

「するわけないじゃないか!酷いなもう!」

 

「2人の掛け合いだあ」

 

大統領ガチファンが溶けてしまいそうな声音で感動している。

中は原作の通りの内装で、10人が入れるように調節している。

 

「大統領、びっくりするぞ」

 

「こら、先走るな」

 

2人の掛け合いに夢中の大統領はふらりとキッチンへ。

 

──パンッ

 

「!!?」

 

大統領は目を丸くしてこちらを見た。

クラッカー見るの、アニメでくらいだから体感したことないよね。

イタズラとサプライズに3人とノラえもん、ノビノビくんは顔を見合わせる。

 

「一足先に!」

 

「「「ハッピーバースデー!」」」

 

全員で声を揃えた。

 

「あ、そ、そうだった、私の誕生日前倒し企画だった、ね……」

 

「それと、お疲れ様、一段落ついたね、も兼ねてます」

 

私は淡々と並べてノラえもん達にケーキを切ってもらう。

 

「大統領、切って貰う前に地球式の方法でロウソクを消してください」

 

勿論ケーキは地球に依頼したキャラもののケーキ。

 

「あ、う、うん。アニメで見た。知ってる」

 

ノラえもんの絵がどでかく可愛く、描いてある。

 

「うわあ、うわあ、ケーキもノラえもんだあっ。ふう!」

 

切る前に撮影もしていたので万事オーケー。

良かった。

大統領パワーで壁にケーキが吹き飛んでいかなくて。

 

吹き飛んでしまうかもしれないから、中に鉄板を仕込むか否かを話し合ったこともあったなー。

 

「消えたので切ってもらいましょう」

 

ノビノビくんが切るという問答を経て、無事に大統領のところへ運ばれる。

 

「大統領、コメントもハピバで埋め尽くされてますよ」

 

コメントには自分たちの手紙が届いて良かったという流れに沿ったものがあったり、過去の自分達は良い仕事をしたと絶賛する声。

依頼の資金を溜めておくといったものもあって、一つ一つを誕生日席に座る男は、じっくり読み込む。

 

「こんなのズルい、ズルいよお」

 

彼はケーキを食べ、泣いて、ノラえもんをキュッと抱きしめて、タイムマシンに乗って大統領宅へ帰り、再度ノラえもんを抱きしめて手を振る。

 

「えー?君達も帰るの?」

 

「パーティの片付けをしないとノビノビママに叱られるんで」

 

名残惜しい顔をした大統領に見送られて、ノラえもんと共に行く。

私達から彼らが見えなくなると3人は笑みを浮かべてハイタッチしあった。

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