WRGP決勝当日
まだ観客や大会スタッフのいない試合会場にチーム5D’sが集まっていた。メンバーは不安そうに空を見ていた。
「またあの浮島が見えるの?」
「ええ。少し近くなってる。」
「・・・!」
龍亞は何かを思いつき、龍可のアザに手を置く。
「・・・うわあぁ!!」
「龍亞、どうした。」
「お、俺にも見えた! 龍可のアザを通して!」
「え、マジか。」
「来人もやってみればわかるって!」
「んじゃ、ちょっと失礼。」
来人は龍可のアザをこすりながら、空を見る。
(///そ、そういう感じで触らなくても・・・。)
「あ~あ~こりゃでかいな・・・。・・・・!」
浮島を見ているとモニターにホセ、プラシド、ルチアーノが映し出される。
『やはりお前たち、赤き竜のシグナーが決勝に上がってきたか。』
『キヒャヒャヒャ! 予定通りだけどね!』
「ホセ! プラシド! ルチアーノ! あの島はいったいなんなんだ! お前たちイリアステルと関係があるというのか!」
『教えてやろう。あれは神の居城、アーククレイドル。イレイドゥスの眠る地。』
「アーククレイドル・・・。」
来人はそのアーククレイドルを注意深く見る。
『我らチームニューワールドがWRGPに勝利したとき、アーククレイドルはその真の姿を現し、地上に降り立つ。その時・・・』
『このネオドミノシティは消滅し、世界は生まれ変わるんだ。キヒャヒャヒャ・・・!』
『止めたければ、我らを倒すしかない・・・。』
『まあ無理なんだけどね。』
「そういや、あいつはどこだ? あの仮面の男。」
クロウは仮面の男がいないことを指摘する。
『あの男にはまだやってもらうことがあるのでな。ここにはいない。』
『・・・ま、会うことはもうないんじゃない?』
ルチアーノは少し不満げな表情を見せる。
『明日の決勝戦。俺たちの本当の力を見せてやろう。チーム5D’s。』
そう言い残し、映像が消える。
「・・・俺たちに、この街の運命がかかっている。」
「世界の命運もな・・・。」
「こうしちゃいられねえな・・・! 急いで戻ろうぜ!」
メンバーが戻る中、来人はいまだアーククレイドルが見えていた方角を見ていた。その来人は一瞬、ニヤリと笑う。
「来人? ・・・来人?」
「ん。ああ、今行く。」
そしていよいよ、WRGP決勝の幕が上がる。
「待ってましたー!」
「期待してるぞー!」
「最高のデュエル、見せてくれー!」
決勝ということもあり、会場のボルテージは最高潮に達していた。
『さあ、第一回WRGPもいよいよ大詰めの決勝戦だぁーー!! 長い長い戦いを勝ち抜いて、今日この場で雌雄を決するのは数々の強敵を打ち破ったチーム5D’sとデュエルの新世紀を切り開く、不敗の巨人! チームニューワールドだぁーー!!』
チーム5D’sファーストホイーラー、ジャックがDホイールに乗り込む。
「奴らは必ず機皇帝を使い、アンチシンクロの戦略を立ててくる。それにホセの機皇帝の力も未知数だ。」
「任せておけ。奴らと戦うために、俺たちも新しい力を手に入れたのだ。」
「頼んだぞ、ジャック。」
ジャックはスタート位置に移動する。隣にはデュエルボードに乗ったルチアーノが現れる。
『ジャックとルチアーノ、スタート位置につき、まもなくラストデュエルの開始だぁーー!!』
『デュエルモード、オン。』
『さあいよいよワールドライディングデュエルグランプリ決勝戦! いよいよ試合開始だぁー!! ライディングデュエル・・・・・アクセラレーション!!』
二人が一斉に走り出す。第一コーナーを取ったのはジャックだった。
「「デュエル!!」」
ジャック LP4000 手札5 SPC0
ルチアーノ LP4000 手札5 SPC0
「俺のターン!」
ジャック 手札5→6
「チューナーモンスター、ダーク・リゾネーターを守備表示で召喚!」
ダーク・リゾネーター DEF300/レベル3
「3枚カードを伏せ、ターンエンド!」
「キヒャヒャヒャ・・・! 馬鹿の一つ覚えのシンクロかい? どうやら僕たち、機皇帝の力を忘れちゃったみたいだね!」
「貴様らとの戦いを前にこの俺が無駄な時間を過ごしていたと思うのか!」
「それを無駄な努力っていうんだよ!」
「能書きはいい! さっさとかかってこい!」
「じゃあ行くよ・・・! 僕の・・・ターン!!」
ジャック SPC0→1
ルチアーノ 手札5→6 SPC0→1
「僕はスカイ・コアを守備表示で召喚!」
スカイ・コア(アニメオリジナル)
効果モンスター
レベル1/風属性/機械族/ATK0/DEF0
このカードがカードの効果によって破壊された時、自分フィールド上のモンスターを全て破壊する。さらに、自分の手札・デッキ・墓地から「機皇帝スキエル∞」「スキエルT」「スキエルA」「スキエルG」「スキエルC」をそれぞれ1体ずつ特殊召喚する。
「カードを3枚伏せて、ターンエンド! さあ、どうするのかな・・・?」
ジャック LP4000 手札2 SPC1
【モンスター】
ダーク・リゾネーター(DEF300/レベル3)
【魔法・罠】
伏せ3
ルチアーノ LP4000 手札2 SPC1
【モンスター】
スカイ・コア(DEF0/レベル1)
【魔法・罠】
伏せ3
(あのコアが効果で破壊されたとき、機皇帝が現れる・・・! 伏せたカードは自らコアを破壊するカード。ふ・・・来るなら来い。正面から叩き伏せてやる。)
「俺のターン!」
ジャック 手札2→3 SPC1→2
ルチアーノ SPC1→2
その後、ジャックは新たな切り札《スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン》を召喚し、ルチアーノ、プラシドを倒した。しかし、最後のホセが召喚した《機皇帝グランエル∞》によって倒されてしまう。
スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン(アニメ効果)
シンクロ・効果モンスター
レベル12/闇属性/ドラゴン族/ATK3500/DEF3000
チューナー2体+「レッド・デーモンズ・ドラゴン」
このカードの攻撃力は、自分の墓地に存在するチューナーの数×500ポイントアップする。このカードは相手の魔法・罠・効果モンスターの効果では破壊されない。相手ターンに1度、このカードはゲームから除外する事ができる。この効果を使用したターン、相手モンスター1体の攻撃を無効にする事ができる。この効果で除外したこのカードは、そのターンのエンドフェイズ時に自分フィールドに戻る。
機皇帝グランエル∞(アニメ効果)
効果モンスター
レベル1/地属性/機械族/ATK0/DEF0
このカード以外の自分フィールド上に存在するモンスターは攻撃する事ができない。このカードの元々の攻撃力は、自分のライフポイントと同じになる。1ターンに1度、相手フィールド上に存在するシンクロモンスター1体を装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。この効果で相手モンスターを装備している場合、このカードの攻撃力は装備したシンクロモンスターの元々の攻撃力分アップする。このカードが破壊された時、自分フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
ジャックの意志を引き継いだクロウは善戦するものの、攻撃力12000の機皇帝グランエルの前に敗れ去る。その後、遊星の《シューティング・スター・ドラゴン》がついにホセの機皇帝を倒した。しかし、追い詰められたホセたちは今まで隠していた正体を現した。
その正体とは3人は元々一人の人間であり、それが分かれた存在だった。3人は元に戻り、アポリアと呼ばれる人物となった。アポリアは切り札《機皇神マシニクル∞》を召喚した。
機皇神マシニクル∞(アニメ効果)
効果モンスター
レベル12/光属性/機械族/ATK4000/DEF4000
1ターンに1度、相手フィールド上に存在するシンクロモンスター1体を選択し、 装備カード扱いとしてこのカードに装備する事ができる。この時、このカードの攻撃力は装備したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
手札の「T」「A」「G」「C」と名のついたモンスター1体を墓地へ送る事で、そのモンスター効果を得る。自分の墓地に存在する「T」「A」「G」「C」と名のついたモンスター1体をゲームから除外する事で、このカードの破壊を無効にする事ができる。エンドフェイズ時に、このカードに装備されたシンクロモンスター1体を墓地へ送る事で、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
遊星 LP400 手札2 SPC5
【モンスター】
シューティング・スター・ドラゴン(ATK3300/レベル10)
スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン(ATK4500/レベル12)
ブラックフェザー・ドラゴン(ATK2800/レベル8)
【魔法・罠】
狂食召喚-グール・サモナー
アポリア LP500 手札3 SPC5
【モンスター】
マシニクル(ATK2600/レベル12)
【魔法・罠】
「行け! シューティング・スター・ドラゴン!! 機皇神マシニクルを攻撃!! スターダストミラージュ!!」
「うああああ!!」
アポリア LP500→0
「ここまで来て・・・我々の計画は失敗するというのか・・・!」
アポリアは爆発に包まれ、海へ落下していった。
『ついに決まったぁーー!! 予測不能な展開が続いたWRGP決勝! まさに歴史に残る大接戦! その末に初代チャンピオンの名誉をつかみ、Dホイーラーの頂点に立ったのはぁーーー!! チーム5D’sだぁーー!!』
街中のモニターにチーム5D’sが表示され、多くの人々が歓喜の声を上げる。
「「「「「やったーー!!」」」」」
ピットにいたメンバーも喜びに包まれる。
「やったやったやったー!! 俺たちが優勝したんだー!! お、俺たちが・・・」
龍亞の目に涙が浮かぶ。
「おいおい、泣くなよ。」
その後、遊星たちが戻ってきて、WRGP優勝を喜び合った。その光景が写真におさまっていく。
(これで、イリアステルの野望は消えた・・・!)
遊星はふと空を見上げる。その時だった。ネオドミノシティを激しい揺れが襲った。
「!?」
「これは・・・?」
「! お、おい!」
クロウが空を指さす。すると、空の一部がひび割れていく。
「何が起きている・・・!?」
そのひびは大きくなり、やがて崩れていく。
「空が・・・割れて・・・。」
「嘘だろ・・・?」
割れた穴から今まで遊星たちが見えていた浮島が姿を現した。
「あれは・・・アーククレイドル・・・!!」