遊戯王5D's 苦悩する男   作:yvisi

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第111話 救いの光

(来人のターン中)

 

龍亞 LP2000 手札0

【モンスター】

ライフ・ストリーム・ドラゴン(ATK2900/レベル8)

【魔法・罠】

伏せ2

 

龍可 LP2000 手札0

【モンスター】

エンシェントフェアリー(ATK2100/レベル7)

【魔法・罠】

伏せ3

 

来人 LP500 手札5

【モンスター】

クリスタルクリアウィング(ATK3000/レベル10)

【魔法・罠】

 

「馬鹿な・・・ライディングデュエル以外でアクセルシンクロを・・・!?」

 

「遊星・・・これが俺がたどり着いた境地だ。」

 

来人はこの《クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン》を手に入れたときのことを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

未来の世界

 

『・・・ん?』

 

来人は床にくしゃくしゃになった白紙のカードを見つけた。

 

『ゾーン。これは?』

 

『・・・・!』

 

ゾーンはそのカードをじっと見つめる。

 

『・・・? ゾーン?』

 

『捨てておきなさい。』

 

『え・・・ああ、わかった。』

 

カードを捨てるため、来人は外に出た。

 

『・・・! どうかしたのか。』

 

杖をついたアンチノミーが来人に声をかける。

 

『ん、アンチノミー・・・。いや、カードを捨てろって。』

 

来人は白紙のカードを見せる。

 

『・・・お守り程度に思って持っておけ。私も持っている。』

 

『お守りって・・・。』

 

『・・・・・ゆっくり目を閉じてみてくれ。』

 

『え、なんで・・・』

 

『いいから。』

 

不服そうに目を閉じる。すると、来人の周りに風が起こる。

 

『!? なんだ、今の・・・』

 

『・・・・・まさか・・・こんなことが・・・。』

 

アンチノミーは来人の持っていたカードを見て、驚いていた。

 

『・・・! あれ、なんだこのカード・・・。』

 

手に持っていたカードは白紙ではなくなり、モンスターカードになっていた。

 

 

 

 

 

 

 

「まだだ・・・こんなものじゃない・・・!!」

 

来人の纏う闇がさらに強くなる。

 

「来人・・・・・来人!!」

 

「速攻魔法、マグネット・リバースを発動! 墓地から通常召喚できない機械族モンスターを特殊召喚する! 甦れ! チャンバライダー!」

 

チャンバライダー ATK2000/レベル5

 

「墓地のSR電々大公の効果発動!」

 

「電々大公・・・!? いつ墓地に・・・?」

 

「・・・!」

 

『速攻魔法、ツインツイスター! 手札のカード1枚をコストに』

 

「ツインツイスターのあの時・・・!」

 

「電々大公の効果により、墓地からスピードロイドチューナー1体を特殊召喚する! 甦れ! SRカールターボ!」

 

SRカールターボ ATK800/レベル3

 

「レベル5のチャンバライダーにレベル3のカールターボをチューニング! シンクロ召喚! 舞い戻れ、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン ATK3000/レベル8

 

「クリスタルウィングまで・・・。」

 

「死者蘇生を発動! 帰還せよ、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」

 

クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK2500/レベル7

 

「馬鹿な・・・シンクロモンスターを3体も召喚しただと・・・!?」

 

「そ、そんなぁ・・・!」

 

「バトル! クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンでライフ・ストリーム・ドラゴンを攻撃!」

 

「・・・なんてね! トラップ発動! 聖なるバリア -ミラーフォース-! これで来人の攻撃表示モンスターを全て破壊する!」

 

龍亞の前にバリアが張られる。

 

(来人のモンスターはモンスター効果を無効にするけど、マジックやトラップを無効にできない! これで・・・!)

 

「俺のモンスターを破壊できる・・・か?」

 

「!?」

 

「甘いんだよ、龍亞。クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンのモンスター効果発動! 1ターンに1度、相手のマジック、トラップを無効にして破壊する!!」

 

「・・・!!」

 

聖なるバリア -ミラーフォース-のカードがクリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンから放たれた風の刃に切り刻まれた。

 

「終わりだ・・・龍亞。やれ、クリスタルウィング!! 烈風のクリスタロスエッジ!!」

 

クリスタルウィング ATK3000→5900

 

「龍亞!!」

 

「やめて・・・やめて来人!!」

 

「・・・龍可!」

 

駆け寄ろうとした龍可を龍亞は止める。

 

「・・・後は頼んだよ。絶対、来人を・・・!」

 

クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの攻撃がライフ・ストリーム・ドラゴンを貫いた。

 

「う・・・うわあああ!!」

 

龍亞 LP2000→0

 

ライフポイントが0になった龍亞が床に倒れた。

 

「いやああああ!!」

 

龍可の悲痛な叫びが響き渡る。

 

「龍亞・・・龍亞!!」

 

「・・・・・。」

 

「・・・どうだ。また死んだな。」

 

「来人!!」

 

来人に対し、遊星は怒りの声を上げる。

 

「あ?」

 

「龍亞と龍可・・・いや二人じゃない。俺も、ジャックも、クロウも、アキも・・・お前を助けたい一心なんだ!」

 

「知ったことか。俺にはお前の・・・・失敗した英雄の言葉なんて、何の価値も意味もない・・・!!」

 

「・・・失敗した、英雄だと・・・?」

 

「俺を救う・・・? そんな馬鹿なこと言ってる場合か? 俺を倒さない限り、お前らは何も救えないんだよ!! それくらいわかれよ!!」

 

怒りの形相になる来人の闇がさらに強くなる。

 

『これは・・・。』

 

「エンシェント・フェアリー・ドラゴン・・・?」

 

『かなり闇が深くなっています・・・。早く彼を倒さなければ・・・。・・・龍可?』

 

来人を見る龍可の体が震え始める。

 

(龍亞が・・・・もう私がやるしか・・・でも・・・でも・・・!)

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド!!」

 

龍亞 LP0

 

龍可 LP2000 手札0

【モンスター】

エンシェントフェアリー(DEF3000/レベル7)

【魔法・罠】

伏せ3

 

来人 LP500 手札1

【モンスター】

クリスタルクリアウィング(ATK3000/レベル10)

クリスタルウィング(ATK3000/レベル8)

クリアウィング(ATK2500/レベル7)

【魔法・罠】

伏せ2

 

「・・・わ、私の、ターン・・・!」

 

ドローしようとデッキの上に指をかけるが、手が震え、引くことができない。

 

「・・・!」

 

龍可の周りを白い光が差し込んだ。

 

「・・・エンシェント・フェアリー・ドラゴン・・・。」

 

『龍可・・・大丈夫です。私がいます。それに・・・』

 

エンシェント・フェアリー・ドラゴンは龍亞のフィールドを見る。

 

「・・・あ・・・。」

 

龍亞の残っていた伏せカードが発動されていることに気づいた。

 

「・・・・・。」

 

龍可は静かに目を閉じる。

 

(みんな・・・! みんなで、来人を・・・!)

 

その時、龍可のシグナーのアザが赤く輝きだす。

 

「! アザが・・・!」

 

それぞれのアザが龍可のもとに集まった。龍可のデッキの一番上のカードが光始める。

 

「・・・行くよ、来人!! ドロー!!」

 

龍可 手札0→1

 

「スタンバイフェイズ、龍亞の発動した命の光の効果発動!」

 

命の光(オリジナル)

通常罠

①:自分フィールドの「ライフ・ストリーム・ドラゴン」が戦闘で破壊された場合に発動できる。このターンのバトルフェイズを終了する。次の自分のスタンバイフェイズ、相手フィールドの特殊召喚されたモンスターの数までカードをドローする。

 

「来人が特殊召喚したモンスターの数までドローする!」

 

龍可 手札1→4

 

「来て! 救世竜セイヴァー・ドラゴン!」

 

救世竜セイヴァー・ドラゴン ATK0/レベル1

 

「!? セイヴァー・ドラゴンだと!?」

 

予想外のモンスターに来人も驚きを隠せない。

 

(来る・・・! 赤き竜の力が!!)

 

「永続トラップ発動! 竜の束縛! クリアウィングを対象にその攻撃力、2500以下の攻撃力を持つモンスターを特殊召喚できない!」

 

「手札のエンシェント・ドールの効果!」

 

エンシェント・ドール(オリジナル)

効果モンスター

レベル1/光属性/天使族/ATK0/DEF0

このカードは特殊召喚できない。①:自分フィールドに「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」が存在し、レベル8以上の光属性SモンスターをS召喚する際、手札のこのカードをS素材にできる。

 

「エンシェント・フェアリー・ドラゴンが存在するとき、手札からシンクロ素材にできる!」

 

「手札からシンクロ素材になるだと!?」

 

「レベル7のエンシェント・フェアリー・ドラゴンとレベル1のエンシェント・ドールにレベル1のセイヴァー・ドラゴンをチューニング! 救いの光よ! 精霊と交わりて、深き闇を振り払え! シンクロ召喚! セイヴァー・フェアリー・ドラゴン!!」

 

セイヴァー・フェアリー・ドラゴン(オリジナル)

シンクロ・効果モンスター

レベル9/光属性/ドラゴン族/ATK2600/DEF3500

「救世竜セイヴァー・ドラゴン」+「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」+チューナー以外のモンスター1体

このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:1ターンに1度、相手フィールドのモンスター1体を対象に発動できる。そのモンスターの攻撃力分、自分LPを回復する。その後、そのモンスターの効果はターン終了時まで無効になる。この効果はモンスター効果によって無効化されない。②:自分LPが回復する度に発動する。ターン終了時までその数値分、このカードの攻撃力をアップする。③:1ターンに1度、相手がモンスター効果を発動した場合にLPを半分払って発動できる。その発動を無効にする。④:自分エンドフェイズに発動する。このカードをエクストラデッキに戻し、墓地から「エンシェント・フェアリー・ドラゴン」1体を特殊召喚する。

 

「セイヴァー・・・フェアリー・ドラゴンだと・・・!?」

 

(龍可の奴、ここまで・・・!)

 

「セイヴァー・フェアリー・ドラゴンの効果発動! 相手モンスター1体の効果を無効にして、その攻撃力分、ライフを回復する! クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの効果を無効にする!」

 

「クリアウィングの効果発動! レベル5以上のモンスターがモンスター効果の対象になった時、その効果を無効にして破壊する!!」

 

「セイヴァー・フェアリー・ドラゴンのこの効果はモンスター効果で無効にできない!」

 

「な・・・!?」

 

セイヴァー・フェアリー・ドラゴンがクリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンに光を浴びせ、クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴンの体から光が失われる。

 

龍可 LP2000→5000

 

「そしてセイヴァー・フェアリー・ドラゴンは私のライフが回復した時、その数値分、攻撃力をアップする!」

 

「クリアウィングの効果! レベル5以上のモンスターが効果を発動した時、その効果を無効にする!」

 

「セイヴァー・フェアリー・ドラゴンの効果! ライフを半分払って、クリアウィングの効果を無効にする!」

 

龍可 LP5000→2500

 

「く・・・! ならば、クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果発動! 相手がモンスター効果を発動した時、このターン、モンスター効果を受けず、効果を発動したモンスターの攻撃力分、攻撃力をアップする!」

 

クリスタルクリアウィング ATK3000→5600

 

セイヴァー・フェアリー・ドラゴン ATK2600→5600

 

「2体の攻撃力が並んだ・・・。だが、クリアウィングを攻撃すれば、来人のライフは0になる・・・。」

 

「墓地の仁王立ちの効果発動! このカードを除外し、このターン、俺のモンスター1体に攻撃を集中させる! これでクリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン以外に攻撃できなくさせる!」

 

「トラップカード、精霊の風!」

 

精霊の風(オリジナル)

通常罠

①:自分フィールドのこのカード以外の魔法・罠カードを任意の枚数破壊して発動できる。自分フィールドの光属性モンスターの攻撃力・守備力を破壊した数×500アップする。

 

「私の伏せカード1枚を破壊して、破壊したカード1枚につき、光属性モンスターの攻撃力を500ポイントアップする!」

 

「クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンの効果! マジック、トラップを無効にして破壊する!」

 

「・・・バトル! セイヴァー・フェアリー・ドラゴンでクリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを攻撃!!」

 

攻撃の瞬間、来人はにやりと笑った。

 

「・・・終わりだ、龍可。トラップカード、魔法の筒!」

 

「な、ここでマジック・シリンダーだと・・・!?」

 

「相手モンスターの攻撃を無効にし、その攻撃力分のダメージを与える!」

 

「・・・・・。」

 

来人の発動した《魔法の筒》を見て、龍可は顔を伏せる。そして、墓地から1枚のカードを取り出した。

 

「・・・!?」

 

なぜか《魔法の筒》のカードが石化し始める。

 

「なんだ・・・どうなっている・・・!?」

 

「・・・トラップ、カード・・・古の願いを墓地から除外して・・・効果を、発動・・・!」

 

龍可の頭上に裏側表示カードが現れる。

 

「それは・・・・・。」

 

「このカードの効果で、除外したカードを確認して、同名カードの効果は無効に・・・なる・・・!」

 

龍可は目に涙を浮かべながら、除外したカードを見せる。

 

「・・・・・!!?」

 

見せたカードは《魔法の筒》だった。

 

「・・・これ、で・・・マジック・シリンダーは、む、無効になる・・・!」

 

「・・・・・。」

 

来人は諦めたように顔を伏せた。

 

「と、トラップ・・・発動! シンクロ・バトン!」

 

シンクロ・バトン(アニメオリジナル)

通常罠

自分フィールド上に表側表示で存在するシンクロモンスター1体を選択して発動する。選択したシンクロモンスター1体の攻撃力は、自分の墓地に存在する。シンクロモンスターの数×600ポイントアップする。

 

「私の墓地の、シンクロモンスターの数かける600ポイント・・・セイヴァー・フェアリー・ドラゴンの攻撃力を・・・アップさせる・・・! 私の墓地のシンクロモンスターは、2体・・・! 1200ポイント、アップする・・・!」

 

セイヴァー・フェアリー・ドラゴン ATK5600→6800

 

「・・・・・お、お願い・・・! セイヴァー・フェアリー・ドラゴン! サンシャイン・ノヴァ!!」

 

セイヴァー・フェアリー・ドラゴンから発生した虹色の光がクリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴンを消し去った。

 

「ぐああああ!!」

 

来人 LP500→0

 

無数のレーザーが来人の体を貫いた。

 

「・・・・・。」

 

来人はゆっくりと顔を上げる。

 

「・・・!」

 

「・・・・お前、の・・・勝ちだ・・・。る・・・・か・・・」

 

膝から崩れ落ち、床に倒れた。

 

WINNER 龍可

LOSER 来人

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