「よっし!!」
倒れた地縛神から囚われていた魂が飛び出していく。
「これで・・・・」
その様子を見ていた来人は上から落ちてくる瓦礫に気づかなかった。
「ぐぅ・・・・・!!」
「うおおお!?」
ボマーのDホイールが来人のDホイールにぶつかり、よけさせた。代わりにボマーが瓦礫の下敷きになった。
「ボマー!!」
Dホイールから降り、ボマーに駆け寄った。
「・・・・来人・・・無事か・・・?」
「お前、なんで・・・。」
「・・・お前は、私の故郷の人々を・・・救ってくれたじゃないか・・・。」
「ボマー・・・。」
「ふっ・・・お前の言う通りだった・・・。私がやっていたのは・・・ただ周りに当たり散らしていた、だけだった・・・。」
ボマーは来人の肩にゆっくりと手を置いた。
「・・・お前のあの口ぶり・・・修羅の道を歩いているのは、お前の方なのか・・・?」
「・・・・・。」
「でなければ、あんな言葉は出ない・・・。」
「・・・・さあ、どうだろうな?」
「・・・・そうか・・・。」
(ダークシグナーのアザを通して見えたお前は・・・どす黒い何かに・・・憑りつかれているようだった・・・お前は・・・一体・・・。)
ボマーの体はやがて灰となり、消えてしまった。
「・・・覗き見の好きな奴らだ。」
重い足取りでDホイールに近づく。
「・・・ああ、やべ・・・少し・・・はしゃぎす、ぎ・・・・・」
身体の力が抜け、そのまま地面にうつ伏せに倒れた。
「ったく、ひでえなこりゃ・・・。」
地縛神が見えた場所の近くまで牛尾たちは来ていた。
「来人、どこにいるんだろ?」
「・・・・! あ、あれ!!」
龍可が指さした先には倒れた来人と横たわったDホイールがあった。牛尾は急いで車を止める。
「お、おい・・・まさか・・・!」
「で、でも消えてないってことは・・・来人が勝ったんだ!」
「来人! 来人!」
龍可は涙を浮かべ、来人の体を何度も揺らすが、反応がない。
「気を失ってるみたいだな・・・。ひとまず車に運ぼう。」
「来人・・・・・。」
来人の隣に座った龍可は手をそっと握った。
『・・・ならば、俺も共に行こう。例え、修羅の道になろうとも・・・。』
『俺たちにはもう・・・これしかないんだ・・・。』
数時間後
「・・・・・ん・・・?」
重い瞼をゆっくりと開ける。
「・・・久しぶりに見たな。・・・てか、ここどこ?」
いつの間にか乗っていた車から降りる。目の前には巨大な穴があった。すると遊星たちが焦った顔で駆けてきた。
「! 遊星!」
「来人! 怪我は大丈夫なのか?」
「まあ、なんとかな。」
そういう来人だったが若干、肩に痛みが走る。
「来人~!」
龍亞が来人に飛びついた。
「うおっと・・・!」
「龍亞、危ないでしょ?」
「何言ってんだよ。龍可だって、来人の手ずっと・・・」
「///龍亞!!」
「もが!」
顔を赤くし、龍亞の口を手でふさぐ。
「? てか、お前ら何で慌ててたんだ?」
「・・・実は・・・。」
遊星の口から日没までに制御装置を作動させなければ、冥界の王が復活することが語られた。
「冥界の王・・・まあロクなもんじゃないだろうな。残りの制御装置は?」
「あとは・・・アキだけだ。」
「十六夜となると・・・相手はあいつか・・・。」
アルカディアムーブメントで会ったミスティを思い出す。
「なら、急いだほうがいいな。」
「ああ・・・行くぞ!」
遊星たちは急いでDホイールを走らせた。
遊園地跡地
「・・・お、あれは・・・!」
来人はアキ、深影が乗っていた車を見つける。
「アキと深影さんはすでに中か。」
「でも、デュエルはまだ始まってないみたい。」
龍可の言葉通り、地上絵がまだ出てきていない。
「よし、手分けして探そう!」
遊星たちも跡地の中に入った。
十数分後
「う~ん・・・どこにいるんだ・・・?」
二人の姿を探すが、さっぱり見つからない。
「来人!」
龍亞と龍可は駆け寄ってくる。
「どうだ?」
「ううん。こっちもいなかった。」
「どこにいるんだろう、アキさんと深影さん。」
「こうも広いと・・・・・ん?」
来人は帽子にサングラス、さらにはコートを着込んだ男を見つける。その男はどこかに向かって走っていた。
「・・・怪しいったらねえな。・・・龍亞、龍可。お前ら遊星か牛尾と合流しろ。俺はあいつを追う。」
「う、うん。わかった。」
「気を付けてね。」
来人は男に気づかれないよう、後をつける。
「・・・何!?」
男が曲がった場所と同じ場所を曲がると、突如、炎の玉が襲い掛かった。
「あぶね!?」
ぎりぎりのところでなんとか躱した。
「今は貴様の相手をしている時間などない!」
男はデュエルディスクにファイヤー・ボールのカードをセットする。近くの地面に炎の玉をぶつける。
ファイヤー・ボール
通常魔法
①:相手に500ダメージを与える。
「ぐ・・・! ・・・くそ!」
煙に紛れて、男は姿を消した。
「あの野郎・・・どこ行きやがった!」
「「来人ー!」」
慌てた様子で龍亞と龍可が戻ってくる。
「! 龍亞、龍可! お前らなんで・・・!」
「そ、それが、遊星と深影さんが閉じ込められてて・・・!」
「今、牛尾のおっちゃんが二人を助けてるんだ!」
「まさか、あいつが・・・? 二人は牛尾に任せるか・・・俺たちはあの男を探すぞ!」
「「うん!」」
しばらく来人たちはサングラスの男を探していると・・・。
「あ・・・!」
探していた男はアキとミスティのデュエルを近くで見ていた。
「もうアキさんのデュエルが・・・!」
「状況は十六夜が押してはいるが・・・。」
二人の周りはサイコデュエルによる破壊の跡が見られた。
「どうなってるんだろ・・・アキ姉ちゃんのサイコパワーはなくなったんじゃ・・・。」
デュエルを見ていた男はサングラスを外した。
「! あ、あいつ・・・!」
龍亞は震えながら男を指さした。
「あいつ・・・ディヴァイン!?」
「え・・・ディヴァイン・・・!?」
「あの野郎・・・生きてやがったのか! だったら・・・!」
来人はディヴァインの元に行こうとする。
「ら、来人! 待って!」
龍可は服をつかんで来人を止める。
「地上絵に近づいたら・・・!」
「・・・あ、そうだったな。」
「来人!」
遊星が来人たちと合流する。
「遊星! ちょうどいいとこに来た! 龍可、行くぞ!」
龍可の手をつかみ、駆け出していく。
「ちょ、///ええ・・・!?」
地上絵の中に入るが、龍可のアザから赤いバリアが発生する。
「ディヴァイン!」
ディヴァインのいる部屋のドアを蹴り破った。
「! お前は・・・。」
「さっきぶりだな。それに、あの時は世話になったな。・・・焼きを入れてやる。龍可、隠れとけ。」
「う、うん・・・!」
デュエルディスクを構える。
「ふん・・・しつこい奴だ。いいだろう。相手をしてやる。」
「「デュエル!!」」
ディヴァイン LP4000 手札5
来人 LP4000 手札5
「私のターン!」
ディヴァイン 手札5→6
「クレボンスを召喚!」
クレボンス ATK1200/レベル2
「カードを伏せ、ターンを終了!」
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「捕食植物スピノ・ディオネアを召喚!」
捕食植物スピノ・ディオネア ATK1800/レベル4
「このカードが召喚に成功した時、相手モンスター1体に捕食カウンターを1つ置く!」
クレボンス 捕食カウンター0→1
「このカウンターがあるレベル2以上のモンスターはレベル1になる!」
クレボンス レベル2→1
「スピノ・ディオネアでクレボンスを攻撃!」
「クレボンスの効果! 800ポイントのライフを払い、攻撃を無効にする。」
ディヴァイン LP4000→3200
クレボンスの前にバリアが発生し、スピノ・ディオネアの攻撃を弾いた。
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」