龍亞・龍可の家
「・・・精霊? これがか?」
来人の周りでぎゃあぎゃあ騒ぐおジャマたちを指さす。
「うん。間違いないわ。私にも見えてるもの。」
「なんでよりにもよってこいつらなんだ・・・。」
『つれないこと言うなよ、アニキ~!』
「誰が兄貴だ! 大体騒がしいんだよ、引っ込んでろ!」
『ひえ~!』
来人にすごまれ、おジャマたちは龍可の背中に隠れる。
「そ、そこまで言わなくても・・・。」
「くそ、交流授業終わったらさっさと返してやる。自然にな。」
『えぇ!?』
一週間後
午後
デュエルアカデミア デュエルリング
来人たちの担任、加納と龍亞、龍可たちの担任、マリアがそれぞれの生徒たちの前に立つ。
「それではこれから、交流授業を始めます。」
「みんな、頑張ってね。対戦相手は、先日伝えてあるわ。」
生徒たちはそれぞれの対戦相手のもとに向かった。
「さぁて、俺の相手は・・・お、いたいた。」
来人の相手はすでに目の前にいた。デュエルディスクを着け、仁王立ちした龍亞の姿があった。
「気合入ってんな。」
「もっちろん! やっと来人と戦えるんだもん!」
「そりゃありがたいが・・・負けても泣くなよ?」
龍亞との初デュエルのことを思い出し、からかう。
「も、もう泣かないって!」
「へへ・・・さあ、行くぞ!」
「うん!」
「「デュエル!!」」
「えっと・・・。」
その頃、龍可は自分の相手を探していた。
「・・・あっ、あの人、かな?」
「・・・・。」
龍可が見つけたのは腕を組んで、相手を待っていた亨だった。
「・・・・。」
(ちょ、ちょっと怖いかも・・・。)
来人 LP4000 手札5
龍亞 LP4000 手札5
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「俺はマジックカード、予想GUYを発動! 自分のモンスターがいないとき、デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚できる! 来い! おジャマ・ブラック!」
『ほい来た!』
おジャマ・ブラック DEF1000/レベル2
「さらに馬の骨の対価を発動! 効果モンスター以外のモンスターを墓地に送り、カードを2枚ドローする!」
『え~! もう終わり~!?』
「さっさと行け。」
『あ~れ~!』
おジャマ・ブラックが墓地に吸い込まれていった。
「そしておジャマ・ブルーを守備表示で召喚!」
おジャマ・ブルー DEF1000/レベル2
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
(あのモンスター・・・教頭先生とのデュエルで使ってたモンスター・・・!)
「そして、エンドフェイズに手札のメルフィー・キャシィの効果発動! このカードを特殊召喚する! いでよ、メルフィー・キャシィ!」
メルフィー・キャシィ DEF200/レベル2
ファンシーな姿をした猫が出てきて、来人のフィールドで寝っ転がる。周りの女子生徒は小さい声で「かわいい・・・」とつぶやいていた。
「なんだ? あのモンスター・・・。俺のターン!」
龍亞 手札5→6
「俺はD・ラジカッセンを召喚!」
D・ラジカッセン ATK1200/レベル4
「この瞬間、メルフィー・キャシィの効果発動! 相手がモンスターを召喚した時、またはこのカードを攻撃対象にしたとき、手札に戻り、デッキから獣族モンスターを手札に加える!」
メルフィー・キャシィは泣きながら来人の手札に戻る。
「これで俺は、おジャマ・レッドを手札に加える!」
「なら装備魔法、ダブルツールD&Cをラジカッセンに装備! 自分のターンの間、攻撃力を1000ポイントアップさせる!」
ラジカッセン ATK1200→2200
「ラジカッセンでおジャマ・ブルーを攻撃!」
(このままだと、ダブルツールD&Cの効果で、おジャマ・ブルーの効果は無効になる・・・。)
「トラップ発動! 砂塵の大竜巻! ダブルツールD&Cを破壊!」
「うぐ、そのまま攻撃だ! ラジカッセン!」
『うひゃぁ~!』
「おジャマ・ブルーの効果! 戦闘で破壊されたとき、デッキからおジャマカードを2枚まで手札に加える! おジャマジックとおジャマ・デルタハリケーンを手札に加える!」
(来た・・・!)
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
来人 LP4000 手札6
(4枚おジャマジック、おジャマ・デルタハリケーン、おジャマ・レッド、メルフィー・キャシィ)
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ1
龍亞 LP4000 手札3
【モンスター】
D・ラジカッセン(ATK1200/レベル4)
【魔法・罠】
伏せ2
「俺のターン!」
来人 手札6→7
「トラップカード、サンダー・ブレイク! 手札1枚をコストに、相手のカード1枚を破壊する! おジャマジックを捨て、ラジカッセンを破壊!」
カードの電撃によって、ラジカッセンが破壊される。
「そしておジャマジックの効果発動! デッキからおジャマ・イエロー、グリーン、ブラックを手札に加える! そしておジャマ・レッドを召喚!」
おジャマ・レッド ATK0/レベル2
「その効果により、手札のおジャマを4体まで特殊召喚できる! 来い! おジャマ三兄弟!」
『『『よんだ~?』』』
おジャマ・イエロー ATK0/レベル2
おジャマ・グリーン ATK0/レベル2
おジャマ・ブラック ATK0/レベル2
「マジックカード、おジャマ・デルタハリケーン!」
「そうはさせない! トラップ発動! 和睦の使者! これでこのターン、戦闘ダメージを受けない!」
「くそ、行け! お前ら!」
『『『おジャマ・デルタハリケーン!!』』』
「うぅ・・・!」
龍亞の残りの伏せカード、《ディフォーム》が破壊される。
「フィールド魔法、おジャマ・カントリーを発動! これでモンスターの攻撃力と守備力の数値を入れ替える!」
おジャマ・レッド ATK0→1000 DEF1000→0
おジャマ・イエロー ATK0→1000 DEF1000→0
おジャマ・グリーン ATK0→1000 DEF1000→0
おジャマ・ブラック ATK0→1000 DEF1000→0
「さらに永続魔法、メルフィーのかくれんぼを発動! これで獣族モンスターは1ターンに1度、戦闘では破壊されなくなる! 1枚カードを伏せ、ターンエンド! そしてエンドフェイズ、再びメルフィー・キャシィを特殊召喚!」
メルフィー・キャシィ DEF200/レベル2
「も、モンスターが5体・・・!」
「さあ、来い・・・!」
「・・・俺のターン!」
龍亞 手札3→4
「・・・よし! 手札から大嵐を発動! フィールドのマジック、トラップカードを全て破壊する!」
「ここで引いたか・・・! トラップ発動! 攻撃の無敵化! このターン、俺の受ける戦闘ダメージを0にする!」
おジャマ・レッド ATK1000→0 DEF0→1000
おジャマ・イエロー ATK1000→0 DEF0→1000
おジャマ・グリーン ATK1000→0 DEF0→1000
おジャマ・ブラック ATK1000→0 DEF0→1000
「チューナーモンスター、D・スコープンを召喚!」
D・スコープン ATK800/レベル3
「スコープンは攻撃表示の時、手札からレベル4のディフォーマーを特殊召喚できる! D・ステープランを特殊召喚!」
D・ステープラン ATK1400/レベル4
「メルフィー・キャシィの効果! このカードを手札に戻し、デッキからおジャマ・ブルーを手札に加える!」
「レベル4のステープランにレベル3のスコープンをチューニング! 世界の平和を守るため、勇気と力をドッキング! シンクロ召喚! 愛と正義の使者、パワー・ツール・ドラゴン!」
パワー・ツール・ドラゴン ATK2300/レベル7
「パワーツールの効果発動! デッキからランダムに装備魔法を1枚手札に加える! 装備魔法、デーモンの斧を装備! 攻撃力を1000ポイントアップ!」
パワーツール ATK2300→3300
「そして、手札からダイス・アタックを発動!」
ダイス・アタック(オリジナル)
通常魔法
このカード名の効果は1ターンに1度しか発動できない。①:自分フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象に発動できる。サイコロを1回振り、出た目の効果をそのモンスターに適用する。●1・2:攻撃力を1000ポイントアップさせる。●3・4:このターン、1度のバトルフェイズ中、2回攻撃できる。●5・6:守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を攻撃力が超えていれば、その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。
「サイコロを1回振って、出た目の効果をパワーツールに与える!」
カードからサイコロが飛び出し、転がる。
「出た目は・・・3! このターン、2回攻撃できる! パワーツールでおジャマ・イエローを攻撃!」
「く!」
「2回目! おジャマ・レッドを攻撃! ターンエンド!」
来人 LP4000 手札2(メルフィー・キャシィ、おジャマ・ブルー)
【モンスター】
おジャマ・グリーン(ATK0/レベル2)
おジャマ・ブラック(ATK0/レベル2)
【魔法・罠】
龍亞 LP4000 手札0
【モンスター】
パワー・ツール・ドラゴン(ATK3300/レベル7)
【魔法・罠】
デーモンの斧
「俺のターン!」
来人 手札2→3
「馬の骨の対価を発動! おジャマ・ブラックを墓地に送り、2枚ドロー!」
来人 手札2→4
「さらにドローした奇跡の魔法の効果発動!」
奇跡の
通常魔法
このカード名の効果は1ターンに1度しか発動できない。①:通常魔法カードの効果でこのカードをドローした場合に発動できる。このカードをゲームから除外し、自分はドローした枚数+1枚デッキからドローする。(3枚以上ドローした場合、この効果でドローする枚数は2枚になる。)
「ドローした数プラス1枚ドローする! よって、3枚ドロー!」
来人 手札3→6
「手札のメルフィー・キャシィをコストに、ブラック・コアを発動! モンスター1体を除外する!」
「じょ、除外!?」
「パワーツールが防げるのは破壊効果だけ。だが除外には無意味だ!」
パワー・ツール・ドラゴンの頭上に黒い球体が現れ、それに吸い込まれていった。
「パワーツール!」
「さらに融合を発動!」
「ゆ、融合!?」
「手札のおジャマ・ブルーとフィールドのおジャマ・グリーンを融合! 融合召喚! いでよ、おジャマ・ナイト!」
おジャマ・ナイト DEF2500/レベル5
「おジャマ・ナイトの効果! やれ!」
『必殺! おジャマしないとビーム!』
おジャマ・ナイトの目から龍亞のフィールドに光線が放たれる。放たれた場所ではおジャマがくつろいでいた。
「な、何これ!?」
「おジャマ・ナイトはフィールドにいる限り、モンスターゾーン2か所を使用不能にする!」
「うぅ・・・そんな効果があるなんて・・・!」
「カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
「俺のターン!」
龍亞 手札0→1
(! よし、モバホンが来た! これでディフォーマーを・・・!)
「トラップ発動! おジャマトリオ! 相手フィールドにおジャマトークン3体を守備表示で特殊召喚する!」
今度はおジャマトークンがくつろぎ始めた。
『どーもどーも。』
『すみませんね。』
『居心地よくって。』
おジャマトークン×3 DEF1000/レベル2
「うぐ・・・本当に邪魔だなぁ・・・お、俺はD・モバホンを召喚!」
ディスクにカードを置こうとするが・・・。
「おっと龍亞。そこはおジャマ・ナイトの効果で使用不能だぞ。」
「あ、そうだった。てことは・・・・・・」
カードを置こうとした龍亞の動きが止まった。
「・・・あ・・・あぁー!!」
龍亞の反応を見て、来人は不気味な笑みを浮かべる。
「そうだ。お前のモンスターゾーンはおジャマ・ナイトの効果とおジャマトークンで全て使用不能! お前はモンスターを置くことはできない!」
「そ、そんなぁー!」
「そのカードはモバホン。召喚できないぞ。」
「・・・た、ターンエンド・・・。」
来人 LP4000 手札1
【モンスター】
おジャマ・ナイト(DEF2500/レベル5)
【魔法・罠】
龍亞 LP4000 手札1(D・モバホン)
【モンスター】
おジャマトークン(DEF1000/レベル2)
おジャマトークン(DEF1000/レベル2)
おジャマトークン(DEF1000/レベル2)
使用不能×2
【魔法・罠】
「俺のターン!」
来人 手札1→2
「埋葬呪文の宝札を発動!」
埋葬呪文の宝札(アニメオリジナル)
通常魔法
自分の墓地に存在する魔法カード3枚をゲームから除外して発動する。自分のデッキからカードを2枚ドローする。
「墓地のおジャマ・デルタハリケーン、おジャマジック、馬の骨の対価を除外し、2枚ドローする!」
ドローしたカードを見て、来人はにやりと笑う。
「来たぜ。俺はおジャマンダラを発動!」
おジャマンダラ(アニメオリジナル)
通常魔法
自分の墓地に「おジャマ・イエロー」「おジャマ・グリーン」「おジャマ・ブラック」が存在する時、ライフを1000ポイント支払って発動する。
自分の墓地から「おジャマ・イエロー」「おジャマ・グリーン」「おジャマ・ブラック」を1体ずつ自分フィールド上に特殊召喚する。
「ライフを1000ポイント支払い、墓地のおジャマ三兄弟を特殊召喚する!」
来人 LP4000→3000
『『『ふっか~つ!』』』
おジャマ・イエロー ATK0/レベル2
おジャマ・グリーン ATK0/レベル2
おジャマ・ブラック ATK0/レベル2
「さらに融合回収を発動! 墓地の融合と融合に使ったモンスター1体を手札に加える! 融合とおジャマ・ブルーを加える! そして、再び融合発動! フィールドのおジャマたちで融合!」
『いっくぞ~!』
『おジャマ究極合体!』
『おいでま~せ~!』
3体のおジャマが融合のカードに吸い込まれていく。
「いでよ、おジャマ・キング!」
おジャマ・キング ATK0/レベル6
「お、おジャマの王様・・・?」
(でも、攻撃力0・・・。)
「そしてマジックカード、おジャマッスル! おジャマ・キング以外の俺とお前のおジャマを全て破壊する! 俺はおジャマトークンとおジャマ・ナイトを破壊!」
おジャマ・キングがおジャマトークンとおジャマ・ナイトを無造作につかむと、口の中に放り込み、一飲みにしてしまう。
「た、食べちゃった・・・!」
「そして破壊したモンスター1体につき、攻撃力を1000ポイントアップする!」
おジャマ・キング ATK0→4000
おジャマ・キングのブヨブヨな体が筋肉隆々のたくましい肉体になった。
「攻撃力4000!?」
「それだけじゃないぞ。おジャマトークンが破壊されたことで、コントローラーに300ポイントのダメージを与える!」
龍亞 LP4000→3100
「おジャマ・キングで、龍亞にダイレクトアタック!」
攻撃を宣言すると、おジャマ・キングは空高く飛び上がる。
「おジャマッスルフライングボディアタック!!」
「う、うわあああ!!」
飛び上がったおジャマ・キングが降下し始め、巨大な体が龍亞を押しつぶした。
龍亞 LP3100→0
WINNER 来人
LOSER 龍亞
「うぅ・・・また負けた・・・。」
「まあ、俺の引きが良すぎただけだ。」
「うぐ・・・普通言うかな・・・。」
「俺だからな。・・・まだ時間があるな。他のデュエル見てこうぜ。」
「う、うん・・・。」
デュエルを終えた二人は他の生徒のデュエルを見回っていった。
「・・・あ、龍可!」
「相手は・・・亨かよ。」
亨 LP1200 手札3
【モンスター】
13人目の埋葬者(DEF900/レベル3)
【魔法・罠】
暗黒の扉
龍可 LP2000 手札1
【モンスター】
神聖なる魂(ATK2000/レベル6)
フェアリー・アーチャー(DEF600/レベル3)
【魔法・罠】
神の居城-ヴァルハラ
効果モンスター
レベル6/光属性/天使族/ATK2000/DEF1800
このカードは通常召喚できない。自分の墓地から光属性モンスター2体を除外した場合に特殊召喚できる。①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手フィールドのモンスターの攻撃力は、相手バトルフェイズの間300ダウンする。
「俺のターン!」
亨 手札3→4
「魔法カード、儀式の下準備を発動! デッキから儀式魔法を手札に加え、さらにそのテキストに記されているモンスターを手札に加えることができる! 合成魔術とライカン・スロープを手札に加える!」
亨 手札3→5
「儀式魔法、合成魔術を発動! 手札のレベル3の魔界のイバラとフィールドのレベル3の13人目の埋葬者をリリースし、レベル6のライカン・スロープを儀式召喚!」
ライカン・スロープ ATK2400→2100/レベル6
「ライカン・スロープで神聖なる魂を攻撃!」
「う!」
龍可 LP2000→1900
「ライカン・スロープの効果。戦闘ダメージを与えたとき、俺の墓地の通常モンスターの数かける200ポイントのダメージを与える!」
「ぼ、墓地の通常モンスターって確か・・・・!」
「そう。俺の墓地には、魔界のイバラと13人目の埋葬者。そして、すでに墓地に送られた11体の通常モンスターの合計13体! 2600ポイントのダメージだ!」
「きゃああ!」
龍可 LP1900→0
WINNER 亨
LOSER 龍可
「る、龍可も負けちゃった・・・。」
「ライカン・スロープって・・・えげつねえな。」
「おジャマに言われたくはない。」
来人と亨は両者の戦術に呆れる。
「つか、なんで13人目の埋葬者とか入れてんだ?」
「ああ、それはな・・・」
やがて二人はそれぞれのデッキの話に移る。
「すっかり夢中になっちゃってるよ・・・。」
「でも来人、なんだか楽しそう。」
亨と話している来人を龍亞と龍可は笑いながら見ていた。