数日後
デュエルアカデミア
この日、アカデミアは活気に包まれていた。
「いよいよ今日か。大会の団体戦。」
「ああ。」
来人、亨は教室でデッキ調整をしていた。
「ったく、急にメンバーに入ったの聞かされた時は驚いたな。」
「俺が言ったんだ。悪かったな。ソラと亘が強く言ってきたからな。」
「ま、予感はしてたから別にいいけどな。確か、組み合わせは・・・」
制服のポケットから紙を1枚取り出した。そこには対戦の組み合わせが書かれていた。
Aグループ:3-B、1-D、2-D、1-A
Bグループ:3-D、2-C、2-A、3-A
Cグループ:2-B、1-B、3-C、1-C
「俺らは・・・Cグループか。」
(十六夜は1-Aだったな・・・。)
「それは予選だ。小等部は1クラス、中等部は4クラス、高等部は3クラスで決勝トーナメントをやる。高等部は各グループ一クラスずつになるな。」
「そりゃ大掛かりなこって。んで、俺ら意外だと、どこが来ると思う?」
「Aグループはおそらく1-Aだ。十六夜アキがいるからな。Bグループは間違いなく3-A。去年優勝のメンバーがほとんどいるからな。」
「見事に分かれてんな・・・と、そろそろ時間じゃないか?」
「・・・ああ、行くとしよう。」
デュエルリング
二人が着くと、すでに多くの生徒が集まっていた。
「あ! やっと来た!」
「時間ぎりぎりですよ。」
「まったく・・・。」
ソラ、亘、翔一はすでにデュエルディスクを着け、待機していた。
「悪い悪い。デッキ調整でつい盛り上がった。んで、今からやるのは・・・。」
「1-Cだ。」
「1-B、1-Cの生徒は集まってください。」
二つのクラスはそれぞれ整列する。
「「よろしくお願いします。」」
声をそろえ、丁寧に頭を下げた。
「さて、団体戦だから・・・5人中3人勝てばいいのか。最初は、誰がやるんだ?」
「オレだ。」
翔一がデュエルリングに上がる。相手は緊張した面持ちで現れる。
「1-B、神戸翔一君。1-C、服部一成君。デュエルを開始してください!」
審判の掛け声がかかり、二人はデュエルディスクを展開する。
「「デュエル!!」」」
翔一 LP4000 手札5
服部 LP4000 手札5
「オレのターン!」
翔一 手札5→6
「・・・オレは、ファイヤー・トルーパーを召喚!」
ファイヤー・トルーパー ATK1000/レベル3
「このカードは召喚、特殊召喚に成功した時、リリースすることで相手に1000ポイントのダメージを与える!」
「うぅ!」
服部 LP4000→3000
「マジックカード、ファイヤー・バック! 手札を1枚捨て、墓地の炎属性モンスターを特殊召喚できる! ヴォルカニック・バックショットをコストにファイヤー・トルーパーを特殊召喚!」
ファイヤー・トルーパー ATK1000/レベル3
「ヴォルカニック・バックショットの効果により、お前に500ポイントのダメージを与える。」
「く!」
服部 LP3000→2500
「そして、ファイヤー・トルーパーの効果! 再びリリースし、1000ポイントのダメージを与える!」
服部 LP2500→1500
「そして・・・ファイヤー・バックを発動!」
「ま、またぁ!?」
「ヴォルカニック・バックショットを墓地に送り、ファイヤー・トルーパー、特殊召喚!」
ファイヤー・トルーパー ATK1000/レベル3
「お、おい、翔一の奴まさか・・・。」
「ヴォルカニック・バックショットとファイヤー・トルーパーの効果発動!
合計1500ポイントのダメージを受けてもらう!!」
「う、うわあああ!!」
服部 LP1500→0
WINNER 翔一
LOSER 服部
「・・・・・。」
「しょ、勝者、神戸翔一君!」
熱気に包まれていた会場は一気に静かになった。そんなことは気にせず、翔一はリングを降りる。
「おい、翔一。先攻ワンターンキルはねーだろ。」
「仕方ないだろう。たまたまできた。」
「見てみろ。相手涙目だぞ。」
「・・・あとで謝っておこう。」
相手の顔を見て、翔一はさすがに申し訳ない気持ちになった。
「ったく・・・次は勝つにしてももう少し見ごたえのあるデュエルに・・・。」
「次は君ですよ。来人。」
「・・・あ、そうだった。んじゃあ、行くとするか。」
来人はゆっくりとデュエルリングに上がる。来人の相手の女子生徒は警戒した表情でやってくる。
「ええっと・・・さっきの人、大丈夫?」
「か、彼なら多分今トイレで泣いてると思うわ。」
(フォーチュンカップ準優勝した人がもう出てくるなんて・・・!)
「さて、どのデッキで行くか・・・」
『兄貴~!』
『俺俺~!』
『早く出たい~!』
「・・・まあ、見ごたえあるデュエルなら、こっちか・・・。」
1つのデッキをデュエルディスクにセットする。
「い、1-B、未谷来人君。1-C、西野絢香さん。デュエルを開始してください!」
「・・・行くわよ!」
「「デュエル!!」」
西野 LP4000 手札5
来人 LP4000 手札5
「私のターン!」
西野 手札5→6
「エレキリンを攻撃表示で召喚!」
エレキリン ATK1200
「さらに魔法カード、光の護封剣!」
来人の周りを光の剣が取り囲む。
「これであなたは3ターンの間、攻撃できない! ターンエンド!」
「エレキデッキか・・・俺のターン!」
来人 手札5→6
「俺は手札から予想GUYを発動! 自分フィールドにモンスターが存在しないとき、デッキからレベル4以下の通常モンスターを特殊召喚できる! 俺は
レベル4/地属性/機械族/ATK1700/DEF1400
合体能力を持つ機械昆虫。B-2、B-3と組んで巧みな連携攻撃を仕掛けてくる。
「ビートロン・・・? あんなカード使ってたっけ?」
ソラは来人の見たことないデッキに首をかしげる。
「いや、あれは・・・。」
「さらに手札抹殺を発動! 互いに手札をすべて捨て、捨てた枚数分ドローする! そして、今捨てられたおジャマジックの効果発動!」
「え、お、おジャマ!?」
「このカードが墓地に送られたとき、デッキからおジャマ・イエロー、おジャマ・グリーン、おジャマ・ブラックを1体ずつ手札に加える!」
来人 手札4→7
「マジックカード、おジャマ・ゲットライド!!」
おジャマ・ゲットライド!(アニメオリジナル)
通常魔法
手札の「おジャマ・イエロー」「おジャマ・グリーン」「おジャマ・ブラック」を1体ずつ捨てて発動する。デッキからレベル4以下の機械族ユニオンモンスターを3体まで選択して自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは表示形式を変更する事ができない。
「手札のおジャマたちをコストに」
『『『あ~れ~!!』』』
「デッキからレベル4以下の機械族ユニオンモンスターを3体まで特殊召喚する! 出てこい!
効果モンスター・ユニオン
レベル4/地属性/機械族/ATK1500/DEF1800
1ターンに1度、自分のメインフェイズに装備カード扱いとなって自分の「B-1 カブトップ」に装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力と守備力は400ポイントアップする。(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
効果モンスター・ユニオン
レベル4/地属性/機械族/ATK1000/DEF2000
1ターンに1度、自分のメインフェイズに装備カード扱いとなって自分の「B-1 カブトップ」に装備、または装備を解除して表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。この効果で装備カード扱いになっている時のみ、装備モンスターの攻撃力と守備力は700ポイントアップする。(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、代わりにこのカードを破壊する。)
「カブトップ、クワガターボ、スパイダーベースを変形合体!! いでよ、アサルト・キャノン・ビートル!!」
アサルト・キャノン・ビートル(アニメオリジナル)
融合・効果モンスター
レベル8/地属性/機械族/攻撃力2400/守備力2800
「B-1 カブトップ」+「B-2 クワガターボ」+「B-3 スパイダーベース」このカードは自分フィールド上に存在する上記のカードをゲームから除外して、エクストラデッキから特殊召喚できる。(魔法カード「融合」は必要としない)。自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリ-スする事で、相手に800ポイントのダメージを与える。
「攻撃力2400・・・けれど、光の護封剣で攻撃できない!」
「手札からトライワイトゾーンを発動! 墓地からレベル2以下の通常モンスターを3体特殊召喚できる! 俺はさっき捨てたおジャマどもを復活させる!」
おジャマ・イエロー DEF1000
おジャマ・グリーン DEF1000
おジャマ・ブラック DEF1000
3体のおジャマはアサルト・キャノン・ビートルの頭上に復活する。
『あいたたた・・・。』
「アサルト・キャノン・ビートルの効果! 自分のモンスター1体をリリースすることで、800ポイントのダメージを与える! 今復活したおジャマ3体を射出! 合計2400のダメージだ!!」
『『『うわああ~!!』』』
アサルト・キャノン・ビートルに取り込まれ、勢いよくおジャマたちが発射される。
「きゃああ!」
西野 LP4000→1600
「手札から・・・・・・」
1枚のカードを取り、来人は固まった。
「・・・? どうしたんでしょうか?」
「・・・・・。」
来人はぎこちなくぺこりと頭を下げた。
「?」
「手札から・・・おジャマンダラ発動!」
「アイツ・・・自分で言っといて・・・。」
「ライフを1000支払い、再びおジャマどもを特殊召喚する!」
来人 LP4000→3000
『『『またも復活~!』』』
「そ、そんな・・・!」
「アサルト・キャノン・ビートルの効果! 再びおジャマを射出し、ダメージを与える!」
「きゃあああ!!」
西野 LP1600→0
WINNER 来人
LOSER 西野
「・・・・・・。」
「・・・勝者、み、未谷来人君!」
観戦していた生徒たちは再び静寂に包まれる。
「来人・・・お前。」
「いや、ちが、たまたまだ! たまたま!」
「相手の人、泣いてるよ?」
「え、マジか・・・。ちょ、ちょっと行ってくる!」
慌てた顔で相手のもとに謝罪に向かった。
「・・・ていうか、次って確か・・・。」
「・・・俺だ。」
恐る恐る亨は手を挙げた。
「・・・どうやら終わりのようですね。」
「・・・行ってくる。」
亨がデュエルリングに上がると、相手はもう負けたかのような顔で上がってくる。
「「・・・・。」」
気まずさからお互いに無言で相手を見る。
「あ・・・よ、よ、よろしくお願いします・・・。」
(・・・大丈夫だろうか・・・。)
「あ、ああ・・・よろしく頼む。」
「1-B、丸藤亨君。1-C、松田勇気君。デュエルを開始してください!」
「「デュエル!!」」
松田 LP4000 手札5
亨 LP4000 手札5
「ぼ、僕のターン!」
松田 手札5→6
「アステカの石像を守備表示で召喚!」
アステカの石像 DEF2000/レベル4
「カードを1枚伏せ、ターンを終了!」
「俺のターン!」
亨 手札5→6
「・・・俺は、パワー・ボンドを発動!」
「「「あ・・・。」」」
「手札のサイバー・ドラゴン2体を融合し、サイバー・ツイン・ドラゴンを融合召喚する!」
サイバー・ツイン・ドラゴン ATK2800/レベル8
「パワー・ボンドの効果により、攻撃力は倍となる!」
サイバー・ツイン・ドラゴン ATK2800→5600
「攻撃力5600・・・!?」
(伏せたD2シールドじゃ、防ぎきれない・・・!)
D2シールド
通常罠
自分フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターの守備力は、元々の守備力を倍にした数値になる。
「サイバー・ツイン・ドラゴンでアステカの石像を攻撃! エヴォリューションツインバースト!!」
「ぐぅ・・・!」
「サイバー・ツイン・ドラゴンは1ターンに2回攻撃できる!」
「あ・・・。」
「ダイレクトアタック! エヴォリューションツインバースト!!」
「うわあああ!!」
松田 LP4000→0
WINNER 亨
LOSER 松田
「・・・・・。」
会場は三度目の静寂に包まれた。
「これで全員ワンターンキル・・・。しかも3勝したので、僕とソラは出番なしですか。」
「クラスメイトでもさすがにちょっと・・・。」
ソラは来人、亨、翔一をじとーっとした目で見る。
「「「はい、すみませんでした。」」」
「次の対戦は明日。相手は2-Bですが・・・さすがにまた全員ワンターンキルということはないでしょう。上級生になればなるほど、当然強くなる。」
「そうこないと、面白くないけどな。」
「とりあえず来人たちは後半ね。」
「・・・はい。」
他の生徒たちにひそひそ話をされながら、来人たちは会場を出た。