よろしくお願いします。
夕方
「いや~・・・疲れたな・・・。」
表彰を終えた来人は一人で歩いて帰っていた。
「・・・んん?」
来人はふと見覚えのある人物を見つけた。
「・・・あれ、ソラか?」
ソラはこそこそしながら、誰かを追うようにこそこそと歩いていた。
「何してんだ、あいつ・・・。・・・つけてみるか。」
ニヤリと笑い、来人は誰かを追うソラに気づかれないようついていった。
「ちょっと遅くなっちゃったかな。」
龍可は明莉たちと教室で話していていつもより帰りが遅くなっていた。
「・・・あ、来人!」
見覚えのある後ろ姿を見つけ、顔が明るくなる。
「・・・・・え・・・。」
龍可が見つけたのは来人がソラと腕を組んで、翔一と話しているところだった。
「・・・・・!」
すぐに顔を伏せ、龍可は駆け出した。
龍亞・龍可の家
「おかえり・・・龍可、どうかした?」
何かをこらえるようにしていた龍可を見て龍亞は心配そうに声をかけた。
「・・・・龍亞・・・。」
「!? る、龍可!?」
龍可の目に段々と涙が浮かび始め、龍亞はあたふたと慌てた。
「・・・実は・・・・」
目にたまった涙を拭いながら、龍可はさっき見たことを話し始めた。
「えぇ!? 来人が!?」
「う、うん・・・。」
「で、でもだからって、二人がそうだとは限らないんじゃない・・・かなぁ~・・・。」
「そう・・・かな・・・。」
「そ、そうだよ、きっとそうだって! 来人に聞けば多分何でもないことで・・・」
「ただいま~・・・っと。」
二人が話しているところに、来人が気だるそうな声で帰ってきた。
「「・・・・・。」」
「? 何じっと見てんの?」
二人は帰ってきた来人の顔を観察するように見る。
「・・・なんかついてる?」
顔をぺたぺたと触って確認する。
「あ・・・そ、そうじゃなくて・・・えっと・・・・・る、龍亞が効きたいことがあるって!」
「ちょ、龍可!?」
「? なんかあったか? 龍亞。」
「あ~いや、えっと、その~・・・。」
龍可に背中を押し出された龍亞がしどろもどろになりながら来人に尋ねた。
「さ、最近なんか・・・・・あったりした?」
「どういう質問だよ。・・・なんかあったって、まあそりゃあ、団体戦優勝だな。」
「ほ、他にあったりする?」
「他・・・? ・・・・まあ、ないことはない・・・のか?」
答えながらも、首を傾げた。
「そ、それって・・・何?」
「・・・あ~・・・いや、ちょっと・・・。」
なぜか気まずそうに言い淀んだ。
「え、ほ、ほんとになんかあったの?」
「・・・まあ、付き合っただけだ。」
「・・・・・え?」
「・・・もういいか? 着替えたいんだよ。」
「あ、う、うん・・・。」
来人は早足で自分の部屋に入っていった。
「・・・・。」
「る、龍可・・・?」
「・・・龍亞・・・!」
龍可は龍亞を力強く抱きしめた。
「う・・・うぅ・・・!」
「龍可・・・。」
(いや・・・どうしよう、これ・・・。)
数日後
朝
「おはよう~・・・。」
大きく欠伸をしながら、来人は朝食の準備を始める。
「来人、おはよう!」
「ん、おはようさん。」
「・・・お、おはよう・・・。」
「・・・・ん。」
龍亞には軽く挨拶をするが、龍可とは気まずい挨拶になる。
「・・・・おい、おい。」
「え?」
来人は小さい声で龍亞を手招きで呼ぶ。
「・・・龍可、なんかあったか? この間からなんかよそよそしいというかなんというか・・・。」
「さ、さあ~? ど、どうだろ・・・わかんないかな~・・・。」
「・・・そうか。」
(まったくもう、気まずいったらないよ・・・。)
アカデミア
職員室
「え? 講習の手伝いですか?」
来人は授業後、加納に呼ばれ、職員室にいた。
「ええ。急で申し訳ありませんが、今日のDホイール講習の手伝いをしてほしいんです。とはいっても、ライディングデュエルをこちらで呼んだ二人と行ってほしいんです。」
「二人もやるんですか・・・。で、その相手っていうのは?」
その時、職員室のドアが開かれた。
「・・・え?」
Dホイール講習会場
座学による講習を終え、次は実戦形式での講義が始まろうとしていた。その会場にはアキの姿もあった。
「それでは、ここで特別にこの三人に来ていただいた。どうぞ!」
講師の掛け声とともに、3台のDホイールがコースに出る。
「・・・え!?」
アキには3台とも見覚えがあった。そのDホイールは遊星、ジャック、来人の乗っているDホイールだったからだ。
「すげえ! フォーチュンカップ準優勝の未谷来人に、元キングに不動遊星まで!!」
「マジかよ!」
集まっていた生徒たちがザワつき始める。
「では、まず、未谷来人とジャック・アトラスによるライディングデュエルを開始する!」
「しかし、遊星はともかく元キングまで来るとは思わなかったな。」
「ふん。気まぐれだ。」
「どうせ、クロウに働けって言われて来たってところだろ? 未だに仕事してねえんだもんな?」
「ぐ・・・!」
図星だったのか、言葉に詰まる。
「手加減しないぞ? 元キングさんよぉ。」
「ふん。しばらくライディングデュエルから離れていた貴様がこの俺に簡単に勝てると思わないことだ!」
「言うじゃねえか。行くぞ!」
「「フィールド魔法、スピードワールド2、セットオン!!」」
スピードワールド2(アニメオリジナル)
フィールド魔法
「Sp」と名のつく魔法カード以外の魔法は発動できない。お互いのスタンバイフェイズ毎にこのカードにスピードカウンターを1つ置く。(先攻第1ターンを除く)自分用スピードカウンターを取り除く事で、以下の効果を発動する。4個:自分の手札の「Sp」と名のついたカードの枚数×800ダメージを相手ライフに与える。7個:自分のデッキからカードを1枚ドローする。10個:フィールド上に存在するカードを1枚破壊する。
「「ライディングデュエル、アクセラレーション!!」」
「・・・!」
第一コーナーが迫り、二人ともスピードを上げる。先に取ったのは、わずかにリードしていたジャックだった。
「「デュエル!!」」
ジャック LP4000 手札5 SPC0
来人 LP4000 手札5 SPC0
「俺のターン!」
ジャック 手札5→6
「マッド・デーモンを召喚!」
マッド・デーモン ATK1800/レベル4
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
ジャック SPC0→1
来人 手札5→6 SPC0→1
「SRバンブー・ホースを召喚!」
SRバンブー・ホース ATK1100/レベル4
「バンブー・ホースの召喚に成功した時、手札からレベル4以下のスピードロイドモンスターを特殊召喚できる! SR赤目のダイスを特殊召喚!」
SR赤目のダイス ATK100/レベル1
「赤目のダイスの効果発動! スピードロイド1体のレベルを1から6までに変更できる! バンブー・ホースのレベルを4から5にする!」
バンブー・ホース レベル4→5
「レベル5となったバンブー・ホースにレベル1の赤目のダイスをチューニング! シンクロ召喚! 切り裂け、HSR魔剣ダーマ!」
HSR魔剣ダーマ ATK2200/レベル6
「魔剣ダーマでマッド・デーモンを攻撃! マッド・デーモンは攻撃対象になったとき、守備表示になる!」
マッド・デーモン ATK1800→DEF0
「そして、魔剣ダーマは貫通効果を持っている! いきなり大ダメージくらってもらうぞ!」
「そう簡単に行くと思うのか? トラップカード、デモンズ・チェーン! 相手モンスター1体の攻撃を封じ、モンスター効果を無効にする!」
紫色の鎖によって魔剣ダーマが拘束される。
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
ジャック LP4000 手札3 SPC1
【モンスター】
マッド・デーモン(DEF0/レベル4)
【魔法・罠】
デモンズ・チェーン(魔剣ダーマ)
伏せ1
来人 LP4000 手札2 SPC1
【モンスター】
魔剣ダーマ(ATK2200/レベル6)
【魔法・罠】
伏せ2
「俺のターン!」
ジャック 手札3→4 SPC1→2
来人 SPC1→2
「チューナーモンスター、インフルーエンス・ドラゴンを召喚!」
インフルーエンス・ドラゴン ATK300/レベル3
「インフルーエンス・ドラゴンの効果発動! マッド・デーモンをドラゴン族に変更する!」
マッド・デーモン 悪魔族→ドラゴン族
「レベル4のマッド・デーモンにレベル3のインフルーエンス・ドラゴンをチューニング! 王者の叫びがこだまする! 勝利の鉄鎚よ、大地を砕け! シンクロ召喚! 羽ばたけ、エクスプロード・ウィング・ドラゴン!」
エクスプロード・ウィング・ドラゴン ATK2400/レベル7
「バトル! エクスプロード・ウィング・ドラゴンで魔剣ダーマを攻撃! エクスプロード・ウィング・ドラゴンは攻撃力の劣るモンスターとバトルするとき、ダメージ計算を行わず破壊し、その攻撃力分のダメージを与えることができる! くらえ! キングストーム!」
「攻撃時にトラップ発動! ディメンション・ガーディアン! 魔剣ダーマは戦闘、効果では破壊されなくなる!」
「だが、戦闘ダメージは受けてもらうぞ!」
「ち・・・!」
来人 LP4000→3800
「1枚カードを伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
ジャック SPC2→3
来人 手札2→3 SPC2→3
「Sp-ヴィジョンウィンドを発動!」
Sp-ヴィジョンウィンド(アニメオリジナル)
通常魔法
自分のスピードカウンターが2つ以上ある場合に発動できる。自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を選びフィールド上に特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターンのエンドフェイズ時に破壊される。
「スピードカウンターが2つ以上あるとき、墓地からレベル2以下のモンスターを特殊召喚できる! 赤目のダイスを特殊召喚!」
赤目のダイス ATK100/レベル1
「レベル6の魔剣ダーマにレベル1の赤目のダイスをチューニング! その美しき輝ける翼で、我が道を阻む敵を蹴散らせ! シンクロ召喚! 輝け、クリアウィング・シンクロ・ドラゴン!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン ATK2500/レベル7
「バトル! クリアウィングでエクスプロード・ウィング・ドラゴンを攻撃! 旋風のヘルダイブスラッシャー!」
「ぐ・・・!」
ジャック LP4000→3900
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
ジャック LP3900 手札2 SPC3
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ2
来人 LP3800 手札1 SPC3
【モンスター】
クリアウィング(ATK2500/レベル7)
【魔法・罠】
伏せ2
「俺のターン!」
ジャック 手札2→3 SPC3→4
来人 SPC3→4
「トラップ発動! ロスト・スター・ディセント! 墓地のシンクロモンスターを守備表示で特殊召喚する! ただし、レベルは1つ下がり、守備力は0になり、効果は無効になる! エクスプロード・ウィング・ドラゴンを復活させる!」
エクスプロード・ウィング・ドラゴン DEF1600→0/レベル7→6
「さらにチューナーモンスター、ドレッド・ドラゴンを召喚!」
ドレッド・ドラゴン ATK1100/レベル2
「レベル6となったエクスプロード・ウィング・ドラゴンにレベル2のドレッド・ドラゴンをチューニング! 王者の鼓動、今ここに列となす! 天地鳴動の力を見るがいい! シンクロ召喚! 我が魂、レッド・デーモンズ・ドラゴン!」
レッド・デーモンズ・ドラゴン ATK3000/レベル8
「来たか・・・! レッド・デーモンズ・ドラゴン!」
二人のエースモンスターの激突に観戦している生徒たちは興奮を隠せない。
「行け! レッドデーモンズ! アブソリュートパワーフォース!!」
「トラップカード、追走の翼! クリアウィングを対象にし、戦闘、効果で破壊されず、戦闘した相手モンスターを破壊する!」
「トラップ発動! デーモンズ・アーマー!」
デーモンズ・アーマー(オリジナル)
通常罠
①:自分フィールドの「レッド・デーモンズ・ドラゴン」1体を対象としてこのカードを発動できる。このカードを装備カード扱いとして、そのモンスターに装備する。②:装備モンスターは相手の効果では破壊されない。③:装備モンスターが戦闘で破壊される場合、代わりにこのカードを墓地に送ることができる。
「このカードをレッド・デーモンズ・ドラゴンに装備し、カード効果による破壊から守る! クリアウィングを破壊できんが、ダメージは受けてもらう!」
「く・・・!」
来人 LP3800→3300
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
ジャック SPC4→5
来人 手札1→2 SPC4→5
「SRシェイブー・メランを召喚!」
SRシェイブー・メラン ATK2000/レベル4
「シェイブー・メランの効果発動! このカードを守備表示にし、モンスター1体の攻撃力を800ポイントダウンさせる! レッド・デーモンズ・ドラゴンの攻撃力をダウンさせる! そしてこの瞬間、クリアウィングの効果発動!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴンの翼が輝き始める。
「レベル5以上のモンスターがモンスター効果の対象になったことで、その効果を無効にして、破壊する! さらに破壊したモンスターの攻撃力をクリアウィングに加える! ダイクロックミラー!!」
クリアウィング ATK2500→4500
「攻撃力4500だと!?」
「クリアウィングでレッド・デーモンズ・ドラゴンを攻撃! 旋風のヘルダイブスラッシャー!!」
「ぐあああ!」
ジャック LP3900→2400
「デーモンズ・アーマーを墓地に送り、レッドデーモンズは破壊されない!」
「ターンエンド!」
ジャック LP2400 手札1 SPC5
【モンスター】
レッドデーモンズ(ATK3000/レベル8)
【魔法・罠】
伏せ1
来人 LP3300 手札1 SPC5
【モンスター】
クリアウィング(ATK2500/レベル7)
【魔法・罠】
追走の翼(クリアウィング)
伏せ2
「俺のターン!」
ジャック 手札1→2 SPC5→6
来人 SPC5→6
「トラップ発動! シンクロ・ソニック!」
シンクロ・ソニック(アニメオリジナル)
通常罠
相手フィールド上に表側表示で存在する魔法・罠カードを、自分フィールド上に存在するシンクロモンスターの数だけ選択して発動できる。選択したカードを破壊する。
「シンクロモンスターの数まで相手のマジック、トラップカードを破壊する! 追走の翼を破壊する!」
「ちっ!」
「これでクリアウィングを守る盾は消え去った! レッド・デーモンズ・ドラゴンでクリアウィングを攻撃! アブソリュートパワーフォース!!」
「トラップ発動! テイク・モンスター!」
テイク・モンスター(オリジナル)
通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。手札のレベル3以下のモンスター1体を相手フィールドに守備表示で特殊召喚し、自分はそのモンスターの元々の守備力分のライフを失う。このターン、自分のモンスターは破壊されない。
「このターン、モンスターは破壊されない代わりに、手札のモンスター1体を相手フィールドに特殊召喚し、その守備力分、ライフを失う! 俺はブラインド・ジャマーを特殊召喚!」
ブラインド・ジャマー(オリジナル)
効果モンスター
レベル3/風属性/機械族/ATK500/DEF1100
①:フィールドに機械族・風属性モンスターが存在する場合、このカードを手札から自分または相手フィールドに特殊召喚できる。②:特殊召喚したこのカードをコントロールするプレイヤーはセットしたカードを発動できない。③:自分スタンバイフェイズに発動できる。自分の手札を1枚墓地に送り、このカードを破壊し、カードを2枚ドローする。
来人 LP3300→2200→1700
「く! また防いだか!」
「ブラインド・ジャマーがいる限り、お前はセットしたカードは使えないぞ!」
「ならば・・・メインフェイズ2! カードを1枚伏せる! そしてエンドフェイズ、レッド・デーモンズ・ドラゴンの効果発・・・・・・!! まさか、貴様!!」
「そう。レッド・デーモンズ・ドラゴンはエンドフェイズに戦闘を行っていいないモンスターを破壊しなければならない。そしてそれは強制発動する効果だ! クリアウィングの効果発動! レベル5以上のモンスターが効果を発動した時、その効果を無効にし、破壊する! ダイクロックミラー!!」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴンが放つ光によって、レッド・デーモンズ・ドラゴンが消滅する。
「く・・・!」
「俺のターン!」
ジャック SPC6→7
来人 手札1→2 SPC6→7
「Sp-シンクロ・リボーンを発動!」
Sp-シンクロ・リボーン(オリジナル)
通常魔法
自分のスピードカウンターが7つ以上あり、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、発動できる。墓地のシンクロモンスター1体を特殊召喚する。
「スピードカウンターが7個以上あるとき、墓地のシンクロモンスターを特殊召喚する! 甦れ! 魔剣ダーマ!」
魔剣ダーマ ATK2200/レベル6
「魔剣ダーマの効果発動! 墓地のシェイブーメランを除外し、500ポイントのダメージを与える!」
「く!」
ジャック LP2400→1900
「魔剣ダーマでブラインド・ジャマーを攻撃! 魔剣ダーマの効果により、貫通ダメージを受けてもらう!」
「ぐおおお!」
ジャック LP1900→800
「これでお前のライフは残り800だ。」
「! まさか・・・!」
「スピードワールド2の効果発動! スピードカウンターを4つ取り除き、手札のスピードスペル1枚につき、800ポイントのダメージを与える! 俺の手札には、Sp-アクセル・ドローがある!」
Sp-アクセル・ドロー(アニメオリジナル)
通常魔法
自分のスピードカウンターが12個あり、相手のスピードカウンターが12個でない場合に発動する事ができる。自分のデッキからカードを2枚ドローする。
「よって、800ポイントのダメージだ!」
「ぐああああ!」
ジャック LP700→0
WINNER 来人
LOSER ジャック