数日後
治安維持局
「そうか。記憶は戻らないか。」
「ええ。さっぱり思い出せないんです。」
この日、ブルーノの捜査状況を聞くため、来人、遊星、ブルーノは治安維持局を訪れていた。
「セキュリティで何か手がかりはつかめてないのか?」
「データベースに彼の指紋や写真を照合してみたけど、該当者なしよ。」
「そうですか・・・。」
狭霧の回答にブルーノは残念そうな声を出す。
「とにかく、捜査はこれからも続ける。すまねえが、もうしばらくこいつをお前の所に置いてやってくれねえか?」
「ああ。任せてくれ。」
「てか牛尾。・・・あれ。」
来人は牛尾に向かって手を差し出す。
「あ、ああ・・・わかってるっての・・・。」
牛尾はポケットから封筒を取り出し、来人に渡した。来人は封筒の中身を確認する。
「・・・よし、オッケー。毎度あり。」
封筒を閉じ、懐にしまった。
「遊星、あれは?」
「来人は情報屋をやってるからな。その情報料だろう。」
「結局振り込まねえからこうして取りに来るはめになったんだよ。」
「うぐ・・・!」
話を終えた三人は帰るため、エレベーターに乗った。
「・・・・・。」
ブルーノは浮かない表情で景色を見る。
「? ブルーノ、どうした?」
「・・・こうして遠くを見ていると思うんだ。どこかで、僕を待っている人がいるんじゃないかって。」
「焦ることはない。いつかきっと、真実がわかるときがくるはずだ。」
「真実が・・・わかるとき・・・か。」
「・・・・・。」
しばらくエレベーターは下に降りていたが・・・
・・・ドォーン・・・!
「・・・ん?」
「今何か爆発したような音が・・・。」
爆発音のあと、エレベーターが途中で止まってしまう。
「げっ、マジか。」
警告音が鳴り響く。
『館内に爆発物が仕掛けられました。直ちに避難してください。館内に爆発物が仕掛けられました・・・』
「爆発物!?」
「た、大変だ!」
来人は扉に手をかける。
「ん、開きそうだ。ちょっと、手ぇ貸せ!」
「うん!」
来人とブルーノは力をこめ、扉をこじ開けた。
「よし、とっとと脱出だ!」
3人は出口に向かい、走り出す。しばらくすると、金髪の女性と屈強な男の二人組が地下へ降りていく姿が見えた。
「あの二人は・・・」
「? 遊星、知り合いか?」
「ああ。すぐに呼び戻す!」
遊星は二人組のあとを追った。
「えぇ!? ちょっと待って! 爆弾が爆発しちゃうよ!」
来人、ブルーノも遊星を追いかけた。
「・・・・・。」
女性は、キーボードを操作し、地下室のロックを解除しようとしていた。
「・・・オーケー。これで地下のロックは解除されたわ。行くわよ。」
「シェリー!」
「・・・あら、不動遊星。お久しぶりね。」
遊星にシェリーと呼ばれた女性は、不敵な笑みを浮かべる。
「・・・ていうか、どういう知り合い?」
遊星は来人にシェリーと出会った経緯を説明した。
「・・・ああ、あのときか。お前がいないっつって、やけに十六夜が荒れてて大変だったぞ。」
「へぇ・・・そんなことが・・・。」
「それで? 何の用かしら? もしかして私のチームに入る気になったのかしら。」
「そんな話をしている場合じゃない!」
「急いで脱出しなきゃ! ここには爆弾が仕掛けられてるんです!」
「・・・ふふ、さっきのはただの脅しよ。爆弾なんてどこにもないわ。」
「爆弾仕掛けたのお前らか・・・何が目的だ?」
「悪いけど、事情を話してる時間はないの。」
そう言い残し、シェリーは地下への通路に入った。追おうとする遊星たちの前に屈強な男が立ち塞がる。
「待て! こんな騒ぎを起こして、ただではすまないぞ!」
「覚悟の上よ。」
シェリーが入った通路のシャッターが閉まろうとする。
「シェリー!」
シェリーを追おうとした遊星は男に止められ、来人、ブルーノはなんとかシャッターが閉まる前に滑り込んだ。
「来人! ブルーノ! シェリーを止めてくれ!」
「しゃあねえ・・・ブルーノ、行くぞ!」
「う、うん!」
しばらく通路を進んだシェリーは地下のメインコンピューターの前にたどり着いていた。
「・・・これでようやく、真実が・・・。」
シェリーは懐から《Z-ONE》というカードを取り出した。
「待って!」
あとを追っていた来人、ブルーノはシェリーに追いついた。
「君のやろうとしていることは犯罪だ!」
「・・・!」
シェリーは来人、ブルーノに近づく。
「・・・ブルーノ、10秒時間を稼げ!」
「え? ・・・うわぁ!?」
シェリーから繰り出された蹴りをブルーノはなんとか躱した。その隙に、来人はメインコンピューターに向かう。
「ちょ、ちょっと待って! タイム! タイム!」
「はぁ!」
来人はポケットからコードを取り出し、メインコンピューターと自分のデュエルディスクを接続させる。
「よし! ブルーノ、こっち来い!」
「え!? う、うん!」
なんとか逃げ出したブルーノは来人の背中に隠れる。
「シェリーとか言ったな。後ろのこれ使いたきゃ、俺にデュエルで勝ってからにしてもらおうか。」
「そんなことしなくても、あなたたちを気絶させればいいだけだわ。」
「おいおい、あんたのその腕についてるデュエルディスクは飾りか? デュエリストなら、デュエルで決めるもんだろ? それとも、怖いか? 俺に負けるのが。」
「・・・・・。」
シェリーは自分のデュエルディスクをじっと見る。
「・・・いいわ。相手してあげる。さっきの言葉、後悔するといいわ。」
「そうこなくちゃな。」
二人はデュエルディスクを展開する。
「「デュエル!!」」
シェリー LP4000 手札5
来人 LP4000 手札5
「私のターン!」
シェリー 手札5→6
「聖騎士の槍持ちを守備表示で召喚!」
聖騎士の槍持ち DEF400/レベル2
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「俺は捕食植物モーレイ・ネペンテスを召喚!」
捕食植物モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4
「モーレイ・ネペンテスで聖騎士の槍持ちを攻撃!」
「トラップカード、フローラル・シールド!」
フローラル・シールド(アニメオリジナル)
通常罠
相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。そのモンスターの攻撃を無効にし、自分はデッキからカードを1枚ドローする。
「相手モンスターの攻撃を無効にし、カードを1枚ドローする!」
シェリー 手札3→4
「カードを2枚伏せて、ターンエンド!」
シェリー LP4000 手札4
【モンスター】
聖騎士の槍持ち(DEF400/レベル2)
【魔法・罠】
伏せ1
来人 LP4000 手札3
【モンスター】
モーレイ・ネペンテス(ATK1600/レベル4)
【魔法・罠】
伏せ2
「私のターン!」
シェリー 手札4→5
「私は、花騎士団の駿馬を召喚!」
花騎士団の駿馬 ATK400/レベル3
「このカードが召喚に成功した時、デッキから聖騎士と名の付くモンスターを手札に加える! 聖騎士の盾持ちを手札に加える!」
シェリー 手札4→5
「花騎士団の駿馬の効果発動! 融合カードなしでこのカードを含むモンスターで融合召喚を行う! フィールドの聖騎士の槍持ちと花騎士団の駿馬を融合! 融合召喚! いでよ、ケンタウルミナ!」
ケンタウルミナ ATK2200/レベル6
「バトル! ケンタウルミナでモーレイ・ネペンテスを攻撃! グレイスフルブレイド!」
「トラップ発動!
「ケンタウルミナの攻撃力は2200・・・いきなり大ダメージだ!」
「甘いわね。ケンタウルミナの効果発動! 私のターンに、相手が発動したトラップカードを無効にして、そのカードを再セットさせる!」
「何!?」
発動した《
「く!」
来人 LP4000→3400
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
来人 手札3→4
「捕食植物フライ・ヘルを召喚!」
捕食植物フライ・ヘル ATK400/レベル2
「フライ・ヘルの効果発動! 相手モンスター1体に捕食カウンターを1つ置く!」
ケンタウルミナ 捕食カウンター0→1
「捕食カウンター?」
「このカウンターが置かれたレベル2以上のモンスターはレベル1となる!」
ケンタウルミナ レベル6→1
「融合を発動!」
「来人も融合召喚を・・・!」
「手札のビブリスプとフィールドのフライ・ヘルを融合! 融合召喚! 現れろ、捕食植物キメラフレシア!」
捕食植物キメラフレシア ATK2500/レベル7
「永続トラップ、
「く・・・!」
「発動したプレデター・プラネットの効果発動! 捕食カウンターが置かれたモンスターがフィールドから離れた場合、デッキからプレデターカードを手札に加える!俺は、プレデター・プランターを手札に加える!」
来人 手札1→2
「キメラフレシアでダイレクトアタック!」
「トラップ発動! 緊急召喚!」
緊急召喚(オリジナル)
通常罠
相手モンスターの直接攻撃宣言時に発動できる。自分の墓地のレベル3以下のモンスターを1体選んで、攻撃表示で特殊召喚する。その後、攻撃モンスターは特殊召喚したモンスターと戦闘を行う。
「墓地のレベル3以下のモンスターを特殊召喚し、バトルを行わせる! 花騎士団の駿馬を特殊召喚する!」
花騎士団の駿馬 ATK400/レベル3
「花騎士団の駿馬の効果! デッキから聖騎士ジャンヌを手札に加える!」
シェリー 手札4→5
「うぅ・・・!」
シェリー LP4000→1900
「俺はこれでターンエンド!」
シェリー LP1900 手札5(2枚聖騎士の盾持ち、聖騎士ジャンヌ)
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ1
来人 LP3400 手札2(1枚プレデター・プランター)
【モンスター】
キメラフレシア(ATK2500/レベル7)
【魔法・罠】
捕食惑星 伏せ1(魔法の筒)
「私のターン!」
シェリー 手札5→6
「装備魔法、D・D・Rを発動! 手札の聖騎士ジャンヌをコストに、除外されているモンスター1体を特殊召喚する! 帰還せよ、ケンタウルミナ!」
ケンタウルミナ ATK2200/レベル6
「さらにフルール・シンクロンを召喚!」
フルール・シンクロン ATK400/レベル2
「レベル6のケンタウルミナにレベル2のフルール・シンクロンをチューニング! 光速より生まれし肉体よ、革命の時は来たれり! 勝利を我が手に! シンクロ召喚! きらめけ、フルール・ド・シュヴァリエ!」
フルール・ド・シュヴァリエ ATK2700/レベル8
「攻撃力2800・・・あれが彼女のエースモンスター・・・!」
「装備魔法、最強の盾をフルール・ド・シュヴァリエに装備! これにより、装備したフルール・ド・シュヴァリエの守備力を攻撃力に加える!」
「フルール・ド・シュヴァリエの守備力は2300だから・・・こ、攻撃力5000!?」
フルール・ド・シュヴァリエ ATK2700→5000
「フルール・ド・シュヴァリエでキメラフレシアを攻撃!」
「キメラフレシアの効果発動! 戦闘を行う相手モンスターの攻撃力を1000ポイントダウンさせ、このカードの攻撃力を1000ポイントアップさせる!」
キメラフレシア ATK2500→3500
フルール・ド・シュヴァリエ ATK5000→4000
「く・・・!」
来人 LP3400→2900
「トラップ発動! 聖騎士の御旗!」
聖騎士の御旗(オリジナル)
通常罠
自分フィールドの戦士族モンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合にその戦士族モンスターを対象に発動できる。手札の戦士族モンスターを墓地に送り、対象モンスターの攻撃力をターン終了時まで半分にし、そのモンスターはこのターン、もう一度だけ攻撃でき、2000ポイント以上の戦闘ダメージを与えた場合、カードを1枚ドローする。
「手札の聖騎士の盾持ちを墓地に送り、フルール・ド・シュヴァリエの攻撃力を半分にすることでもう一度攻撃できる!」
「何!?」
フルール・ド・シュヴァリエ ATK4000→2000
「フルール・ド・シュヴァリエでダイレクトアタック! フルール・ド・オラージュ!」
「トラップ発動! 魔法の筒! 攻撃を無効にし、そのモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」
「フルール・ド・シュヴァリエの効果発動! 私のターンに発動した相手のマジック、トラップを無効にして破壊する!」
「くそ・・・ぐあああ!!」
来人 LP2900→900
シェリー 手札1→2
「来人!」
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
ピリリリリ!
「?」
電話の着信音が鳴り響く。シェリーは懐から携帯を取り出し、電話に出る。
「どうしたの。」
『シェリーお嬢様、セキュリティが突入しました。早く脱出の準備を・・・!』
「わかったわ。けど邪魔が入って解析できないの。」
シェリーは目の前の来人とブルーノを睨みつける。
『ですが・・・!』
「ここで諦めるわけにはいかないの!」
『・・・! ・・・・わかりました・・・!』
「も、もうやめましょう! 早くしないと、捕まっちゃいますよ・・・!」
ブルーノはシェリーの説得を試みる。
「ミゾグチは・・・命がけでセキュリティを止めるわ。その覚悟を無駄にはしない。」
(ミゾグチ・・・あの大男か・・・。)
「何があんたをそこまでにさせるんだ?」
「・・・私の両親は1枚のカードのせいで命を奪われた。」
「え・・・!?」
「そのカードを解析すれば、両親の仇・・・イリアステルの正体に近づくことができる・・・!」
「・・・!」
イリアステルの名を聞き、来人の目は大きく開いた。
(・・・こいつ・・・。)
「イリアステル・・・?」
ブルーノは首を傾げた。
「イリアステルは善や悪といったものを超越した、伝説の組織。ただ、邪魔するものはどんな手を使ってでも排除する。そういう組織よ。」
「ふん・・・大層な理由並べたてたが、要は復讐か。ならやめといたほうがいい。」
「・・・なんですって・・・?」
「ちょ、来人・・・!」
「んな得たいの知れないもんに復讐なんて、一生かかっても無理。むなしくなるだけだ。」
「たとえなんと言われようと、私は私の道を行く・・・! 誰にも邪魔はさせない!!」
「・・・なら、まずはこのデュエルで勝つんだな。・・・俺のターン!」
来人 手札2→3
「マジックカード、マジック・プランターを発動! プレデター・プラネットを墓地に送り、2枚ドローする!」
来人 手札2→4
「さらにプレデター・プランターを発動! 墓地からレベル4以下のプレデタープランツモンスター1体を特殊召喚する! 復活しろ、モーレイ・ネペンテス!」
モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4
「さらに捕食植物プテロペンテスを召喚!」
捕食植物プテロペンテス ATK300/レベル3
「墓地の捕食惑星の効果発動! 墓地から除外して、融合カードなしで融合召喚を行う! フィールドのモーレイ・ネペンテスとプテロペンテスを融合! 魅惑の香りを持つ二輪の華により、飢えた牙を持つ毒竜を解き放つ! 我が道を阻む敵をその牙で破壊せよ! 融合召喚! 降臨せよ、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK2800/レベル8
「スターヴヴェノムの効果発動! 相手の特殊召喚されたモンスター1体の攻撃力分、攻撃力をアップする!」
「なんですって!?」
「フルール・ド・シュヴァリエの攻撃力5000をスターヴヴェノムに加える!」
スターヴヴェノム ATK2800→7800
「く・・・!」
(けれど、私が伏せているのは《殉教者の旗》・・・!)
殉教者の旗(アニメオリジナル)
通常罠
このカードは相手ターンのバトルフェイズ時にのみ発動できる。手札1枚を墓地へ送るか、自分フィールド上のモンスター1体をリリースする。発動ターンのエンドフェイズまで、自分フィールド上に存在する全ての戦士族モンスターの攻撃力を倍にする。
(これで、フルール・ド・シュヴァリエの攻撃力を倍にすれば、攻撃力10000になり、返り討ちにできる・・・!)
「スターヴヴェノムのさらなる効果発動! 相手のレベル5以上のモンスターの名前と効果をターンの終わりまで得る!」
「何!?」
「フルール・ド・シュヴァリエの効果は自分のターンに発動した相手の魔法、トラップを無効にする効果・・・! これで、来人は伏せカードを気にしなくてよくなった!」
「スターヴヴェノムでフルール・ド・シュヴァリエを攻撃!! フルール・ド・ヴェノム!!」
「うああああ!!」
シェリー LP1900→0
WINNER 来人
LOSER シェリー
「く・・・!」
シェリーの懐から《Z-ONE》のカードが滑り落ちる。
「・・・!」
ブルーノはそのカードを拾い上げる。
「!! 返しなさい! そのカードには、私の求める真実が・・・!」
「いやあんた負けたろ。とっとと帰んな。」
「・・・・・。」
(求める・・・真実・・・・。)
ブルーノはカードを持って、メインコンピューターの操作を始める。
「来人、コードを外して操作手伝って。」
「は? いや、ちょ、なんで・・・」
「誰にだって、真実を知る権利くらいはあるさ。僕にも・・・彼女にも・・・。」
「・・・!」
「じゃあ俺のデュエルした意味って・・・・・・あぁ、もう!」
コードを勢いよく外し、ブルーノとともにメインコンピューターによるカードの解析を始める。
「・・・・・!」
やがて、解析の結果が画面に映し出される。その内容にシェリーは驚きの表情を浮かべた。
「? おい、これ・・・」
「嘘よ! この解析はでたらめだわ! このカードに何の仕掛けもないだなんて・・・そんなこと・・・!!」
画面には『NORMAL』と表示されていた。しかし、突如、《Z-ONE》から眩しく輝き始める。
「!! なんだ・・・!?」
「来人! ブルーノ! シェリー!」
「お嬢様!」
遊星、ミゾグチが三人に合流する。
「なんだこれは!!」
メインコンピューターから凄まじい嵐が吹き荒れていた。すると、カードから白い光が来人、遊星、ブルーノ、シェリーを飲み込んだ。
???
「・・・・ここは・・・。」
来人たち四人は床や天井に白いタイルが敷き詰められたような空間にいた。
「コンピュータールームにいたはずなのに・・・。」
「・・・! なんだあれは・・・。」
誰かの視線を感じ、来人たちはその方向を向く。そこには、白いアンモナイトのようなものが浮いていた。そこには目のようなものがあり、それと目が合った瞬間、来人たちは再び光に包まれた。
「・・・んん・・・・・?」
来人たちが目を開けると、ネオドミノシティの港にいた。
「気がつかれましたか。」
目を覚まさないシェリーはミゾグチに抱えられていた。
「ミゾグチ・・・お前が助けてくれたのか・・・?」
「いえ・・・気づいたときには、我々はここにいました。不動遊星、未谷来人。あなた方には借りができました。いずれ、お会いすることになるでしょう。」
そう言い残し、ミゾグチは去っていった。
「俺たちが、あの光の中で見たのはいったいなんだったんだろう・・・。」
「わからない・・・・でも、もしかしたら、彼が僕たちを逃がしてくれたのかも。」
「・・・・彼、ね・・・。」
空を見上げ、来人はアンモナイトの人物を思い浮かべ、にやりと笑った。