準々決勝を勝ち上がった四人は空き教室で待機していた。
「・・・・。」
明莉はちらちらと亨の様子を見るが、声はかけない。
「・・・来人、ちょっといいか。」
「ん? ・・・おぉ。」
一方、亨は来人を呼び、教室の外に出る。
「来人、何かあったのか?」
「? 何が?」
「ソラから聞いたんだ。今日のお前の様子がおかしいって。」
「・・・なんでもねえよ。WRGPで少し疲れてただけだ。」
軽く欠伸をし、来人は教室に戻った。戻った来人は小さな声でつぶやいた。
「・・・吉と出るか、凶と出るか・・・。」
時間が経ち、第一試合を行う亨、明莉がそれぞれリングに上がる。
(い、いよいよだ・・・!)
明莉は向き合った亨の顔をじっと見る。
「・・・ん、どうかしたか?」
「///あ、い、いえ・・・!」
見ていたことを亨に気づかれ、顔を赤くし、伏せる。
「?」
亨は明莉の様子に首を傾げた。
(まあ、いい。まずは戦いたかった相手と・・・存分に楽しませてもらう・・・!)
「それでは準決勝第一試合。高等部1-B、丸藤亨君。小等部6-C、明莉・アンデルセンさん。デュエルを開始してください!」
「「デュエル!!」」
亨 LP4000 手札5
明莉 LP4000 手札5
「俺のターン!」
亨 手札5→6
「手札のサイバー・ダーク・クローの効果発動! デッキからサイバーダークと名の付く魔法、トラップを手札に加える! デッキから、サイバーダーク・ワールドを加える!」
(・・・今回は、サイバー・ダークデッキなのかな・・・。)
「そしてサイバーダーク・ワールドを発動! 発動時、デッキのサイバー・ダーク・キールを加え、召喚!」
サイバー・ダーク・キール ATK800/レベル4
「サイバー・ダーク・キールの効果発動! 墓地のレベル3以下のドラゴン族モンスターを装備し、その攻撃力を加える! サイバー・ダーク・クローを装備! その攻撃力、1600ポイントアップする!」
サイバー・ダーク・キール ATK800→2400
「さらに永続魔法、未来融合-フューチャー・フュージョンを発動! カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
「私のターン!」
明莉 手札5→6
「魔法カード、宝玉の絆を発動します! デッキから宝玉獣 サファイア・ペガサスを手札に加えて、デッキのトパーズ・タイガーを宝玉として、置きます!」
明莉の足元にトパーズが現れる。
「永続魔法、心の架け橋を発動! その効果で手札の宝玉獣を召喚できます! 宝玉獣 サファイア・ペガサスを召喚!」
宝玉獣 サファイア・ペガサス ATK1800/レベル4
「サファイア・ペガサスの効果を発動します! デッキからアンバー・マンモスを宝玉として置きます! この瞬間、心の架け橋の効果発動! 宝玉が置かれたとき、このカードと相手のカード1枚を手札に戻します!」
「何!?」
「サイバー・ダーク・キールを手札に戻します!」
亨 手札2→3
明莉 手札4→5
「サファイア・ペガサスでダイレクトアタック! サファイアトルネード!」
「永続トラップ、強制終了! サイバーダーク・ワールドを墓地に送り、バトルフェイズを終了させる!」
「カードを2枚伏せて、心の架け橋を発動! ターンエンド!」
亨 LP4000 手札3(1枚サイバー・ダーク・キール)
【モンスター】
【魔法・罠】
フューチャー・フュージョン 強制終了 伏せ1
明莉 LP4000 手札2
【モンスター】
サファイア・ペガサス(ATK1800/レベル4)
【魔法・罠】
トパーズ 心の架け橋 伏せ2
「俺のターン!」
亨 手札3→4
「スタンバイフェイズ、フューチャー・フュージョンの効果を発動! 発動から1回目のスタンバイフェイズに融合モンスター1体を見せ、その素材となるモンスターをデッキから墓地に送る!」
(あれで、サイバー・ダークモンスター3体を一気に墓地に・・・。)
「俺は・・・サイバー・エンド・ドラゴンを見せ、サイバー・ドラゴン3体を墓地に送る!!」
「!? さ、サイバー・エンド・ドラゴン!?」
「お前はこのデッキをサイバー・ダークデッキ・・・裏サイバー流だと思っていたようだが、それは違う。このデッキは表サイバー流、裏サイバー流の混合デッキだ。」
「混合デッキ・・・。」
(そ、それじゃあ、前のデュエルとは違う戦略・・・!)
「デュエルを続ける。俺はサイバー・ダーク・カノンの効果発動! このカードを墓地に送り、デッキからサイバー・ダーク・エッジを加え、召喚!」
サイバー・ダーク・エッジ ATK800/レベル4
「サイバー・ダーク・エッジの効果発動! サイバー・ダーク・カノンを装備する!」
サイバー・ダーク・エッジ ATK800→2400
「サイバー・ダーク・エッジはダメージが半分になる代わりに、相手プレイヤーに直接攻撃できる! 行け、サイバー・ダーク・エッジ! カウンターバーン!」
「うぅ・・・!」
明莉 LP4000→2800
「装備されたサイバー・ダーク・カノンの効果により、デッキからモンスター1枚を墓地に送る! サイバー・ファロスを墓地へ! カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
「わ、私のターン!」
明莉 手札2→3
「宝玉獣 アンバー・マンモスを召喚!」
宝玉獣 アンバー・マンモス ATK1700/レベル4
「永続トラップ、宝玉の玲瓏を発動! これで宝玉獣たちは、その守備力分、攻撃力をアップします!」
サファイア・ペガサス ATK1800→3000
アンバー・マンモス ATK1700→3300
「魔法カード、光る宝玉を発動!」
光る宝玉(オリジナル)
通常魔法
①:自分の魔法&罠ゾーンの表側表示の「宝玉獣」カード1枚をデッキに戻して発動できる。フィールドの魔法・罠カード1枚を選んでデッキに戻す。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。自分フィールドに「宝玉獣トークン」(獣族・光・星4・攻0/守2000)1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したトークンがいる限り、相手は他のモンスターを攻撃対象にできない。
「トパーズをデッキに戻して、強制終了をデッキに戻します!」
「!」
「バトル! アンバー・マンモスでサイバー・ダーク・エッジを攻撃! アンバースタンプ!」
「く!!」
亨 LP4000→3100
「装備したサイバー・ダーク・カノンを身代わりに、サイバー・ダーク・エッジは破壊を免れる。」
サイバー・ダーク・エッジ ATK2400→800
「そしてサイバー・ダーク・カノンが墓地に送られたとき、カードを1枚ドローする!」
亨 手札2→3
「サファイア・ペガサスでサイバー・ダーク・エッジを攻撃! サファイアトルネード!」
「トラップカード、パワー・ウォール! ダメージが0になるように、500ポイントにつき1枚デッキのカードを墓地に送る! 発生するダメージは2200! 5枚のカードを墓地に送る!」
墓地に送られたカード
《サイバー・ダーク・ホーン》
《比翼レンリン》
《異次元からの宝札》
《サイバー・ドラゴン・ヘルツ》
《リビングデッドの呼び声》
「墓地に送られたサイバー・ドラゴン・ヘルツの効果により、墓地のサイバー・ドラゴンを手札に加える!」
亨 手札3→4
「墓地の光る宝玉を除外して効果発動! 私のフィールドに宝玉獣トークン1体を特殊召喚します!」
宝玉獣トークン DEF2000/レベル4
「このトークンがいる限り、他のモンスターを攻撃できません! ターンエンドです!」
亨 LP3100 手札4(2枚サイバー・ダーク・キール、サイバー・ドラゴン)
【モンスター】
【魔法・罠】
フューチャー・フュージョン 伏せ1
明莉 LP2800 手札1
【モンスター】
サファイア・ペガサス(ATK3000/レベル4)
アンバー・マンモス(ATK3300/レベル4)
【魔法・罠】
宝玉の玲瓏 心の架け橋 伏せ1
「俺のターン!」
亨 手札4→5
「フューチャー・フュージョン発動2回目のスタンバイフェイズ! 前のターンに見せた融合モンスターを融合召喚する! いでよ、サイバー流皆伝! サイバー・エンド・ドラゴン!!」
サイバー・エンド・ドラゴン ATK4000/レベル10
「サイバー・エンド・ドラゴンで宝玉獣トークンを攻撃! エターナルエヴォリューションバースト!!」
「きゃああ!」
明莉 LP2800→800
「・・・でも・・・この時を待っていました!」
「何?」
「トラップカード、発動! 究極宝玉陣! 手札、デッキ、フィールドから宝玉獣7種類を墓地に送って、エクストラデッキから究極宝玉神モンスターを融合召喚します!」
「融合召喚だと・・・!?」
「フィールドのサファイア・ペガサス、アンバー・マンモス。デッキからトパーズ・タイガー、エメラルド・タートル、アメジスト・キャット、ルビー・カーバンクル、コバルト・イーグルを墓地に送って、融合!」
「・・・!」
宝玉獣たちから発せられた虹色の光がフィールドに放たれる。
「七つの光束ねて、今ここに新たな姿を解放せよ! 融合召喚! 来て、究極宝玉神 レインボー・オーバー・ドラゴン!!」
究極宝玉神 レインボー・オーバー・ドラゴン ATK4000/レベル10
「レインボー・オーバー・ドラゴン・・・! これがレインボー・ドラゴンの新たな姿か・・・!」
亨は自分の手札を確認する。
「・・・俺はこれでターンを終了する!」
「! 私のターン!」
明莉 手札1→2
「レインボー・オーバー・ドラゴンのモンスター効果! 墓地の宝玉獣1体を除外して、その攻撃力を自身の攻撃力に加えます! 墓地からサファイア・ペガサスを除外!」
レインボー・オーバー・ドラゴン ATK4000→5800
「レインボー・オーバー・ドラゴンでサイバー・エンド・ドラゴンを攻撃! レインボーオーバーリフレクション!!」
「ぐあああ!!」
亨 LP3100→1300
「カードを1枚伏せて、ターンエンドです!」
亨 LP1300 手札5(2枚サイバー・ダーク・キール、サイバー・ドラゴン)
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ1
明莉 LP800 手札1
【モンスター】
レインボー・オーバー・ドラゴン(ATK4000/レベル10)
【魔法・罠】
宝玉の玲瓏 心の架け橋 伏せ1
「俺のターン!」
亨 手札5→6
「永続トラップ、オープン! 輪廻独断! 1ターンに1度、種族を1つ宣言し、互いの墓地のモンスターの種族を宣言した種族に変更される!」
「墓地の種族を・・・?」
「マジックカード、サイバーダーク・インパクト! 手札のサイバー・ダーク・キール、墓地のサイバー・ダーク・ホーン、サイバー・ダーク・エッジをデッキに戻し、いでよ! 鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン!」
「!!」
鎧黒竜-サイバー・ダーク・ドラゴン ATK1000/レベル8
「サイバー・ダーク・ドラゴンの効果発動! 融合召喚に成功した時、墓地のドラゴン族モンスター1体をこのカードに装備し、その攻撃力分、攻撃力をアップする! 墓地で機械族からドラゴン族になった、サイバー・エンド・ドラゴンを装備する!」
サイバー・ダーク・ドラゴン ATK1000→5000
「さらにサイバー・ダーク・ドラゴンは墓地のモンスター1体につき、攻撃力を100ポイントアップする。墓地のモンスターは7体! よって、700アップする!」
サイバー・ダーク・ドラゴン ATK5000→5700
「バトル! サイバー・ダーク・ドラゴンでレインボー・オーバー・ドラゴンを攻撃! フルダークネスバースト!!」
「トラップカード、レインボー・ウォール!」
レインボー・ウォール(オリジナル)
通常罠
①:相手モンスターの攻撃宣言時、自分フィールドの「究極宝玉神」モンスター1体を対象に発動できる。このターン、対象のモンスターは戦闘で破壊されず、発生する戦闘ダメージは0になる。②:墓地のこのカードを除外して発動できる。自分の墓地・除外状態の「宝玉獣」モンスター1体を特殊召喚する。
「レインボー・オーバー・ドラゴンは破壊されず、ダメージは0になります!」
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
「私のターン!」
明莉 手札1→2
「マジック・プランターを発動! 宝玉の玲瓏を墓地に送って、カードを2枚ドローします!」
明莉 手札1→3
「速攻魔法、ハーフ・シャットを発動! サイバー・ダーク・ドラゴンの攻撃力を半分にします!」
サイバー・ダーク・ドラゴン ATK5700→2850
「レインボー・オーバー・ドラゴンの効果! 墓地のトパーズ・タイガーを除外して、その攻撃力を加えます!」
レインボー・オーバー・ドラゴン ATK4000→5600
(これで・・・!)
「レインボー・オーバー・ドラゴンで、サイバー・ダーク・ドラゴンを攻撃! レインボーオーバーリフレクション!」
「・・・!!」
サイバー・ダーク・ドラゴンが破壊され、亨のフィールドが爆発に包まれる。
「・・・か・・・勝った・・・?」
「・・・まだだ。」
煙が晴れると、亨の姿が見えた。
亨 LP1300→650
「な、そんな・・・!」
「俺は攻撃されるとき、このカードを発動していた。」
亨は発動していたトラップカードを指さした。
「・・・! それは・・・!」
「トラップカード、奇策。手札のモンスター1枚をコストに、モンスター1体の攻撃力を捨てたモンスターの攻撃力分、攻撃力を下げる。俺は攻撃力2100のサイバー・ドラゴンを捨てた。これでレインボー・オーバー・ドラゴンの攻撃力は2100ポイントダウンした。」
レインボー・オーバー・ドラゴン ATK5600→3500
亨 手札3→2
「だからダメージが減って・・・!」
「惜しかったな。明莉。そして、ハーフ・シャットの効果でサイバー・ダーク・ドラゴンは戦闘で破壊されない。」
「うぅ・・・!」
(でも、レインボー・オーバー・ドラゴンにはもう一つ効果がある・・・! それを使えば、まだ・・・!)
「ターンエンド、です!!」
レインボー・オーバー・ドラゴン ATK3500→1900
亨 LP650 手札2
【モンスター】
サイバー・ダーク・ドラゴン(ATK5700/レベル10)
【魔法・罠】
サイバー・エンド・ドラゴン(装備)
輪廻独断
明莉 LP800 手札2
【モンスター】
レインボー・オーバー・ドラゴン(ATK1900/レベル10)
【魔法・罠】
心の架け橋
「俺のターン!」
亨 手札2→3
「・・・・。」
亨は明莉の顔をじっと見る。
(伏せカードはない・・・。だが、明莉はまだあきらめてはいない。レインボー・オーバー・ドラゴンにまだ何か効果があるのか・・・? ・・・決勝までとっておくつもりだったが・・・・・あれを使おう。)
「・・・俺は、フィールドのサイバー・エンド・ドラゴンを装備したサイバー・ダーク・ドラゴンを墓地に送り、このモンスターを特殊召喚する!!」
「!?」
サイバー・ダーク・ドラゴンが黒い光に包まれる。
「いでよ! サイバー流奥義!! 鎧皇竜-サイバー・ダーク・エンド・ドラゴン!!」
鎧皇竜-サイバー・ダーク・エンド・ドラゴン ATK5000/レベル12
「サイバー・・・ダーク・エンド・ドラゴン!?」
「バトル!! サイバー・ダーク・エンド・ドラゴンでレインボー・オーバー・ドラゴンを攻撃!!」
「レインボー・オーバー・ドラゴンの効果発動! 融合召喚したこのカードをリリースすることで、フィールドのカードを全てデッキに戻します!!」
「何!?」
「輝け! レインボーオーバードライブ!!」
レインボー・オーバー・ドラゴンの姿が消えると、虹色の光を浴びた明莉のフィールドのカードがデッキに戻されていく。
「・・・・・え!?」
明莉のカードはすべて戻されたが、亨のサイバー・ダーク・エンド・ドラゴンはフィールドにとどまっていた。
「ど、どうして・・・・。」
「サイバー・ダーク・エンド・ドラゴンは相手の発動した効果を受け付けない。」
「そ、そんな・・・!」
「これでフィールドはがら空き。ダイレクトアタック! エターナルダークネスバースト!!」
「きゃあああ!!」
明莉 LP800→0
WINNER 亨
LOSER 明莉