「く・・・!」
負けた空閑は地面に膝をついた。
「これで2勝2敗・・・。」
息を切らせながら、翔一はリングを降りた。
「あとは頼む。来人・・・!」
「任せときなって。」
来人はニヤリと笑い、入れ替わるようにリングに向かった。
「・・・・・。」
来人の相手は腕を組んで待っていた。
「正直、ここまでできるとは思ってなかったよ。さすがはネオドミノ校。」
男はぺちぺちと手をたたく。
「・・・もしかして、あんたが全てを?」
「ああ、そうだよ。」
悪びれもせず、男は認めた。
「・・・・。」
そんな男の様子を来人は観察するように見ている。来人は観察しながら、ある出来事を思い出していた。
ソラ救出直後
『『『兄貴~!』』』
おジャマたちが来人に飛びついた。
「お前らか。何の用だ。」
『レグルスの旦那から伝言を頼まれたんだ!』
「レグルス? 用件は?」
『えーと・・・・・・・』
『あれ?』
『なんだっけ?』
(こいつら・・・!)
来人は力強く拳を握りしめる。
『あ、あ~思い出した思い出した! 兄貴が精霊世界に来た時・・・』
『兄貴にくっついて妙なカードが・・・』
『一緒に現実世界に行ってしまったって!』
『だから兄貴に心当たりがないか・・・』
『聞いてほしいと言ってたザンス!』
「・・・あの時か・・・。」
心を閉ざした龍可を精霊世界から連れ帰ったことを思い出す。
「残念だが、そんな心当たりはないな。今頃どっかの誰かが拾ってんだろ。んで、そのカードの名前は?」
『えーと、名前は確か・・・・・・』
来人の目には男が巨大な闇に覆われているように見えた。
(・・・まさか、こいつ・・・!)
「何ボーっとしてんだ? そろそろ始まるぞ。」
「!」
「それでは最終戦。ネオドミノ校、未谷来人君。ノース校、風間光成君。デュエルを開始してください!」
「「デュエル!!」」
来人 LP4000 手札5
風間 LP4000 手札5
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「捕食植物モーレイ・ネペンテスを召喚!」
捕食植物モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
「俺のターン!」
風間 手札5→6
「現れろ! D-HERO デビルガイ!」
「!!」
D-HERO デビルガイ ATK600/レベル3
「デビルガイのモンスター効果! 攻撃表示の時、相手モンスター1体を2ターン先まで除外する!」
デビルガイがモーレイ・ネペンテスに手を触れると、黒い穴が現れ、モーレイ・ネペンテスが吸い込まれた。
「カードを2枚伏せ、ターンを終了!」
来人 LP4000 手札3
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ2
風間 LP4000 手札3
【モンスター】
デビルガイ(ATK600/レベル3)
【魔法・罠】
伏せ2
「俺のターン!」
来人 手札3→4
「捕食植物スピノ・ディオネアを召喚!」
捕食植物スピノ・ディオネア ATK1800/レベル4
「スピノ・ディオネアの召喚に成功した時、モンスター1体に捕食カウンターを1つ置く!」
デビルガイ 捕食カウンター0→1
「捕食カウンターが置かれたモンスターはレベルが1になる!」
デビルガイ レベル3→1
「スピノ・ディオネアでデビルガイを攻撃!」
「トラップカード、D-シールド! デビルガイに装備し、守備表示になる!」
デビルガイ ATK600→DEF800
「ターンエンド!」
「俺のターン!」
風間 手札3→4
「D-HERO ドリルガイを召喚!」
D-HERO ドリルガイ ATK1600/レベル4
「ドリルガイの召喚に成功した時、攻撃力1600以下のD-HERO1体を手札から特殊召喚できる! ディバインガイを特殊召喚!」
D-HERO ディバインガイ ATK1600/レベル4
「トラップ発動! D-フュージョン! フィールドのD-HEROを素材とし、融合モンスター1体を融合召喚する! デビルガイとディバインガイを融合! いでよ、D-HERO ディストピアガイ!」
D-HERO ディストピアガイ ATK2800/レベル8
「ディストピアガイのモンスター効果! 墓地のレベル4以下のD-HEROの攻撃力分のダメージを与える! ディバインガイの攻撃力、1600のダメージを与える!」
「ぐあああ!」
来人 LP4000→2400
「ディストピアガイでスピノ・ディオネアを攻撃!」
「トラップカード、聖なるバリア -ミラーフォース-! 相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する!」
「ドリルガイは破壊されるが、D-フュージョンで呼び出されたディストピアガイはこのターン、戦闘・効果では破壊されない!」
「く・・・!」
来人 LP2400→1600
「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」
来人 LP1600 手札3
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ2
風間 LP4000 手札1
【モンスター】
ディストピアガイ(ATK2800/レベル8)
【魔法・罠】
伏せ1
「俺のターン!」
来人 手札3→4
「永続トラップ、捕食惑星! さらにマジック・プランターを発動! 捕食惑星を墓地に送り、2枚ドローする!」
来人 手札3→5
「墓地の捕食惑星の効果! このカードを除外し、融合カードなしで融合召喚を行う! 俺は手札のプテロペンテスとビブリスプを融合! 融合召喚! 捕食植物キメラフレシア!」
捕食植物キメラフレシア ATK2500/レベル7
「ビブリスプの効果! 墓地に送られたとき、デッキからプレデタープランツモンスター1体を手札に加える! セラセニアントを手札に!」
来人 手札3→4
「キメラフレシアでディストピアガイを攻撃! キメラフレシアの効果発動! このカードの攻撃力を1000ポイントアップし、ディストピアガイの攻撃力を1000ポイントダウンさせる!」
キメラフレシア ATK2500→3500
ディストピアガイ ATK2800→1800
効果発動の瞬間、風間はニヤリと笑った。
「ディストピアガイのモンスター効果! このカードの攻撃力が変化しているとき、フィールドのカード1枚を破壊し、攻撃力をもとに戻す!」
「な!?」
「ノーブルジャスティス!」
ディストピアガイ ATK1800→2800
「く・・・! カードを1枚伏せて、ターンエンド!」
(こいつ・・・!)
「どういうことだ? ここまで実力がありながら、なんであんなことを・・・。」
「動揺だよ。どんな強い相手でも、動揺があれば隙が出る。」
「・・・! それでソラを閉じ込めてた部屋に見張りがいなかったのか・・・!」
「ご名答。さすがは育ちのいいネオドミノ校の生徒だ。」
「残念だが、俺に関しては育ちが悪いもんでな。・・・・。」
「あ?」
「今決めた・・・俺が勝ったら、全員で土下座してもらうか。」
来人は風間に向け、不気味な笑みを浮かべた。
「土下座だぁ? ・・・面白れぇ。まあ、勝てればな!! ドロー!!」
風間 手札1→2
「スタンバイフェイズ、キメラフレシアの効果発動! デッキから融合を手札に加える!」
来人 手札3→4
「デビルガイの効果で除外したモーレイ・ネペンテスがフィールドに帰還する!」
モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4
「マジックカード、デステニー・ドロー! 手札のディアボリックガイをコストに、2枚ドローする! さらにオーバー・デステニーを発動! 墓地のD-HEROを選択し、そのレベルの半分以下のレベルを持つモンスターを特殊召喚する! レベル6のディアボリックガイを選び、レベル2のディパーテッドガイを特殊召喚!」
D-HERO ディパーテッドガイ DEF0/レベル2
「墓地のディアボリックガイを除外し、デッキからディアボリックガイを特殊召喚!」
D-HERO ディアボリックガイ DEF800/レベル6
「そして通常召喚! D-HERO ディシジョンガイ!」
D-HERO ディシジョンガイ ATK1600/レベル4
「墓地のディバインガイの効果! このカードとデビルガイを除外し、2枚ドローする!」
風間 手札0→2
「ディパーテッドガイ、ディアボリックガイ、ディシジョンガイをリリースし、現れろ! D-HERO Bloo-D!!」
D-HERO Bloo-D ATK1900/レベル8
「Bloo-Dの効果! 相手モンスター1体をこのカードに装備する! モーレイ・ネペンテスを装備! そして、その攻撃力の半分を攻撃力に加える!」
モーレイ・ネペンテスがBloo-Dの翼に吸収される。吸収されたモーレイ・ネペンテスがうめき声をあげ、姿の一部を見せる。
Bloo-D ATK1900→2700
「これでフィールドはがら空きだな。Bloo-Dでダイレクトアタック! ブラッディフィアーズ!!」
「手札からセラセニアントの効果発動! ダイレクトアタックされるとき、手札から特殊召喚する!」
捕食植物セラセニアント DEF600/レベル1
「そのままセラセニアントを攻撃! ブラッディフィアーズ!!」
「く・・・! セラセニアントの効果を発動! デッキからプレデター・プランターを手札に加える!」
来人 手札3→4
「ディストピアガイでダイレクトアタック!」
「トラップ発動! ピンポイント・ガード! 墓地のビブリスプを特殊召喚!」
捕食植物ビブリスプ DEF1900/レベル1
「この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、戦闘と効果で破壊されない!」
「・・・ふっ、ここで使うか。」
風間は自分の伏せカードを見て、ニヤリと笑った。
「・・・?」
「・・・俺は、手札を1枚捨て発動する・・・! 速攻魔法発動!! 超融合!!」
「な・・・!?」
来人はおジャマとのやりとりを思い出していた。
『んで、そのカードの名前は?』
『えーと、名前は確か・・・・・・超融合。超融合って言ってた!』
超融合のカードから激しい風が吹き荒れる。
「うぐ・・・!」
「このカードはフィールドのモンスターで融合召喚を行う! そしてこの融合は相手のフィールドのモンスターでも行える!」
「!!」
「ディストピアガイとビブリスプを融合! いでよ! D-HERO デッドリーガイ!!」
D-HERO デッドリーガイ ATK2000/レベル6
「・・・ビブリスプの効果でデッキから捕食植物オフリス・スコーピオを手札に加える!」
来人 手札4→5
「だがこれで終わりだ。デッドリーガイでダイレクトアタック!!」
「トラップ発動! カード・ディフェンス!」
カード・ディフェンス(アニメオリジナル)
通常罠
手札のカード1枚を墓地へ送って発動する。相手モンスター1体の直接攻撃を無効にし、デッキからカードを1枚ドローする。
「手札1枚をコストに、ダイレクトアタックを無効にし、1枚ドローする!」
「ちっ・・・! ターンエンド! エンドフェイズにディシジョンガイの効果により、墓地のドリルガイを回収する!」
風間 手札0→1
来人 LP1600 手札5(3枚融合、プレデター・プランター、オフリス・スコーピオ)
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ1
風間 LP4000 手札1(ドリルガイ)
【モンスター】
Bloo-D(ATK2700/レベル8)
デッドリーガイ(ATK2000/レベル6)
【魔法・罠】
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「永続魔法、プレデター・プランター! 墓地のプレデタープランツモンスター1体を特殊召喚する! セラセニアントを復活!」
セラセニアント DEF600/レベル1
「さらにオフリス・スコーピオを通常召喚!」
捕食植物オフリス・スコーピオ ATK1200/レベル3
「オフリス・スコーピオの効果・・・」
「おっと、Bloo-Dがいる限り、お前のモンスター効果は無効になるぜ。」
「なら融合を発動! オフリス・スコーピオとセラセニアントを融合! 魅惑の香りを持つ二輪の華により、飢えた牙を持つ毒竜を解き放つ! 我が道を阻む敵をその牙で破壊せよ! 融合召喚! 降臨せよ、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」
スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK2800/レベル8
「それがお前のエースか。だが効果が使えなけりゃ意味がないな!!」
「まだだ! 手札から蜘蛛の糸を発動!」
蜘蛛の糸(アニメオリジナル)
通常魔法
1ターン前に相手の墓地に送られたカードを1枚選択して自分の手札に加える。墓地へ送られる場合は元々の持ち主の墓地へ送られる。
「前のターンに相手の墓地に送られたカード1枚を手札に加える!」
「何?」
「俺が加えるのは・・・超融合!!」
「な!?」
風間の墓地から《超融合》のカードが飛び出し、来人の手札に加わった。
「・・・!」
カードから発せられた闇が来人に覆いかぶさる。
「この程度・・・・・!!」
(ちょうどいい・・・あいつらはいないし、あれを使うか・・・。)
「トラップ発動! プレデター・ホールド!」
プレデター・ホールド(オリジナル)
通常罠
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:フィールドのモンスター1体を対象に発動する。そのモンスターに捕食カウンターを1つ置き、ターン終了時まで「捕食植物」モンスターとして扱う。このカードの発動後、自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。②:墓地のこのカードと「捕食植物」モンスター1体を除外して発動できる。自分フィールドの闇属性モンスターの攻撃力をターン終了時まで1000アップする。
「Bloo-Dに捕食カウンターを置き、このターンプレデタープランツモンスターとして扱う!」
Bloo-D レベル8→1
「超融合を発動! 手札を1枚捨て、フィールドのモンスターで融合する! 俺は、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとプレデタープランツモンスターになったBloo-Dを融合!」
「ぐ・・・!!」
「飢えた牙持つ毒龍よ! 大いなる闇を纏い、その姿を現せ! 融合召喚! 現れろ、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK3300/レベル10
「攻撃力、3300・・・!」
「墓地のプレデター・ホールドの効果! オフリス・スコーピオとともに除外し、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力を1000ポイントアップする!」
グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK3300→4300
「このターンで終わりにしてやる! グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動! デッドリーガイの効果を無効にし、その攻撃力を0にする!!」
「何!?」
「インベイジョン・オブ・ヴェノム!!」
デッドリーガイ ATK2000→0
「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでデッドリーガイを攻撃!! 猛毒のヴェノムスプラッシュ!!」
「ぐああああ!!」
風間 LP4000→0
WINNER 来人
LOSER 風間
「・・・・・・。」
来人は仁王立ちし、ソラは翔一の背中に隠れていた。
「えっと、これは・・・?」
加納は首を傾げる。それもそのはず、今回戦ったノース校の生徒5人が土下座をしていたのだ。
「おい、もっと深く頭下げろよ。」
「うぐ・・・!」
「ちょ、未谷君何を・・・」
止めようとした加納の肩を亨がつかんだ。
「先生、実は・・・」
亨は今回の交流戦の裏で起こっていた事件についてすべて話した。それを聞いた加納の顔はみるみる青ざめていった。
「君たち、なんで早く相談しなかったんです!」
「デュエル中に起きたことなので、デュエルでカタをつけたまでです。そうでもなければ・・・我々の気が収まらなかった。」
「ですが、相談が遅れたのは事実です。すみませんでした。」
亨、翔一、亘は加納に向かって頭を下げた。
「・・・来人、お前もだ。」
「あっ・・・。」
遅れて来人も頭を下げた。
「こんなことをしでかしていたとは・・・大変申し訳ございませんでした・・・!」
ノース校の教師はソラに向かって深く頭を下げる。
「・・・このことは、一度アカデミアで会議することになります。皆さん・・・ソラさん以外はあとで反省文を書いてもらいます。」
「「「「・・・・・・・。」」」」
「返事は?」
「「「「あ、は、はい・・・・。」」」」
普段温厚な加納の恐ろしく怖い顔に4人は震えながら返事をした。