遊戯王5D's 苦悩する男   作:yvisi

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第91話 闇を纏うグリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン

「く・・・!」

 

負けた空閑は地面に膝をついた。

 

「これで2勝2敗・・・。」

 

息を切らせながら、翔一はリングを降りた。

 

「あとは頼む。来人・・・!」

 

「任せときなって。」

 

来人はニヤリと笑い、入れ替わるようにリングに向かった。

 

「・・・・・。」

 

来人の相手は腕を組んで待っていた。

 

「正直、ここまでできるとは思ってなかったよ。さすがはネオドミノ校。」

 

男はぺちぺちと手をたたく。

 

「・・・もしかして、あんたが全てを?」

 

「ああ、そうだよ。」

 

悪びれもせず、男は認めた。

 

「・・・・。」

 

そんな男の様子を来人は観察するように見ている。来人は観察しながら、ある出来事を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

ソラ救出直後

 

『『『兄貴~!』』』

 

おジャマたちが来人に飛びついた。

 

「お前らか。何の用だ。」

 

『レグルスの旦那から伝言を頼まれたんだ!』

 

「レグルス? 用件は?」

 

『えーと・・・・・・・』

『あれ?』

『なんだっけ?』

 

(こいつら・・・!)

 

来人は力強く拳を握りしめる。

 

『あ、あ~思い出した思い出した! 兄貴が精霊世界に来た時・・・』

『兄貴にくっついて妙なカードが・・・』

『一緒に現実世界に行ってしまったって!』

『だから兄貴に心当たりがないか・・・』

『聞いてほしいと言ってたザンス!』

 

「・・・あの時か・・・。」

 

心を閉ざした龍可を精霊世界から連れ帰ったことを思い出す。

 

「残念だが、そんな心当たりはないな。今頃どっかの誰かが拾ってんだろ。んで、そのカードの名前は?」

 

『えーと、名前は確か・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

来人の目には男が巨大な闇に覆われているように見えた。

 

(・・・まさか、こいつ・・・!)

 

「何ボーっとしてんだ? そろそろ始まるぞ。」

 

「!」

 

「それでは最終戦。ネオドミノ校、未谷来人君。ノース校、風間光成君。デュエルを開始してください!」

 

「「デュエル!!」」

 

来人 LP4000 手札5

 

風間 LP4000 手札5

 

「俺のターン!」

 

来人 手札5→6

 

「捕食植物モーレイ・ネペンテスを召喚!」

 

捕食植物モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4

 

「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」

 

「俺のターン!」

 

風間 手札5→6

 

「現れろ! D-HERO デビルガイ!」

 

「!!」

 

D-HERO デビルガイ ATK600/レベル3

 

「デビルガイのモンスター効果! 攻撃表示の時、相手モンスター1体を2ターン先まで除外する!」

 

デビルガイがモーレイ・ネペンテスに手を触れると、黒い穴が現れ、モーレイ・ネペンテスが吸い込まれた。

 

「カードを2枚伏せ、ターンを終了!」

 

来人 LP4000 手札3

【モンスター】

【魔法・罠】

伏せ2

 

風間 LP4000 手札3

【モンスター】

デビルガイ(ATK600/レベル3)

【魔法・罠】

伏せ2

 

「俺のターン!」

 

来人 手札3→4

 

「捕食植物スピノ・ディオネアを召喚!」

 

捕食植物スピノ・ディオネア ATK1800/レベル4

 

「スピノ・ディオネアの召喚に成功した時、モンスター1体に捕食カウンターを1つ置く!」

 

デビルガイ 捕食カウンター0→1

 

「捕食カウンターが置かれたモンスターはレベルが1になる!」

 

デビルガイ レベル3→1

 

「スピノ・ディオネアでデビルガイを攻撃!」

 

「トラップカード、D-シールド! デビルガイに装備し、守備表示になる!」

 

デビルガイ ATK600→DEF800

 

「ターンエンド!」

 

「俺のターン!」

 

風間 手札3→4

 

「D-HERO ドリルガイを召喚!」

 

D-HERO ドリルガイ ATK1600/レベル4

 

「ドリルガイの召喚に成功した時、攻撃力1600以下のD-HERO1体を手札から特殊召喚できる! ディバインガイを特殊召喚!」

 

D-HERO ディバインガイ ATK1600/レベル4

 

「トラップ発動! D-フュージョン! フィールドのD-HEROを素材とし、融合モンスター1体を融合召喚する! デビルガイとディバインガイを融合! いでよ、D-HERO ディストピアガイ!」

 

D-HERO ディストピアガイ ATK2800/レベル8

 

「ディストピアガイのモンスター効果! 墓地のレベル4以下のD-HEROの攻撃力分のダメージを与える! ディバインガイの攻撃力、1600のダメージを与える!」

 

「ぐあああ!」

 

来人 LP4000→2400

 

「ディストピアガイでスピノ・ディオネアを攻撃!」

 

「トラップカード、聖なるバリア -ミラーフォース-! 相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する!」

 

「ドリルガイは破壊されるが、D-フュージョンで呼び出されたディストピアガイはこのターン、戦闘・効果では破壊されない!」

 

「く・・・!」

 

来人 LP2400→1600

 

「カードを1枚伏せ、ターンエンド!」

 

来人 LP1600 手札3

【モンスター】

【魔法・罠】

伏せ2

 

風間 LP4000 手札1

【モンスター】

ディストピアガイ(ATK2800/レベル8)

【魔法・罠】

伏せ1

 

「俺のターン!」

 

来人 手札3→4

 

「永続トラップ、捕食惑星! さらにマジック・プランターを発動! 捕食惑星を墓地に送り、2枚ドローする!」

 

来人 手札3→5

 

「墓地の捕食惑星の効果! このカードを除外し、融合カードなしで融合召喚を行う! 俺は手札のプテロペンテスとビブリスプを融合! 融合召喚! 捕食植物キメラフレシア!」

 

捕食植物キメラフレシア ATK2500/レベル7

 

「ビブリスプの効果! 墓地に送られたとき、デッキからプレデタープランツモンスター1体を手札に加える! セラセニアントを手札に!」

 

来人 手札3→4

 

「キメラフレシアでディストピアガイを攻撃! キメラフレシアの効果発動! このカードの攻撃力を1000ポイントアップし、ディストピアガイの攻撃力を1000ポイントダウンさせる!」

 

キメラフレシア ATK2500→3500

ディストピアガイ ATK2800→1800

 

効果発動の瞬間、風間はニヤリと笑った。

 

「ディストピアガイのモンスター効果! このカードの攻撃力が変化しているとき、フィールドのカード1枚を破壊し、攻撃力をもとに戻す!」

 

「な!?」

 

「ノーブルジャスティス!」

 

ディストピアガイ ATK1800→2800

 

「く・・・! カードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

(こいつ・・・!)

 

「どういうことだ? ここまで実力がありながら、なんであんなことを・・・。」

 

「動揺だよ。どんな強い相手でも、動揺があれば隙が出る。」

 

「・・・! それでソラを閉じ込めてた部屋に見張りがいなかったのか・・・!」

 

「ご名答。さすがは育ちのいいネオドミノ校の生徒だ。」

 

「残念だが、俺に関しては育ちが悪いもんでな。・・・・。」

 

「あ?」

 

「今決めた・・・俺が勝ったら、全員で土下座してもらうか。」

 

来人は風間に向け、不気味な笑みを浮かべた。

 

「土下座だぁ? ・・・面白れぇ。まあ、勝てればな!! ドロー!!」

 

風間 手札1→2

 

「スタンバイフェイズ、キメラフレシアの効果発動! デッキから融合を手札に加える!」

 

来人 手札3→4

 

「デビルガイの効果で除外したモーレイ・ネペンテスがフィールドに帰還する!」

 

モーレイ・ネペンテス ATK1600/レベル4

 

「マジックカード、デステニー・ドロー! 手札のディアボリックガイをコストに、2枚ドローする! さらにオーバー・デステニーを発動! 墓地のD-HEROを選択し、そのレベルの半分以下のレベルを持つモンスターを特殊召喚する! レベル6のディアボリックガイを選び、レベル2のディパーテッドガイを特殊召喚!」

 

D-HERO ディパーテッドガイ DEF0/レベル2

 

「墓地のディアボリックガイを除外し、デッキからディアボリックガイを特殊召喚!」

 

D-HERO ディアボリックガイ DEF800/レベル6

 

「そして通常召喚! D-HERO ディシジョンガイ!」

 

D-HERO ディシジョンガイ ATK1600/レベル4

 

「墓地のディバインガイの効果! このカードとデビルガイを除外し、2枚ドローする!」

 

風間 手札0→2

 

「ディパーテッドガイ、ディアボリックガイ、ディシジョンガイをリリースし、現れろ! D-HERO Bloo-D!!」

 

D-HERO Bloo-D ATK1900/レベル8

 

「Bloo-Dの効果! 相手モンスター1体をこのカードに装備する! モーレイ・ネペンテスを装備! そして、その攻撃力の半分を攻撃力に加える!」

 

モーレイ・ネペンテスがBloo-Dの翼に吸収される。吸収されたモーレイ・ネペンテスがうめき声をあげ、姿の一部を見せる。

 

Bloo-D ATK1900→2700

 

「これでフィールドはがら空きだな。Bloo-Dでダイレクトアタック! ブラッディフィアーズ!!」

 

「手札からセラセニアントの効果発動! ダイレクトアタックされるとき、手札から特殊召喚する!」

 

捕食植物セラセニアント DEF600/レベル1

 

「そのままセラセニアントを攻撃! ブラッディフィアーズ!!」

 

「く・・・! セラセニアントの効果を発動! デッキからプレデター・プランターを手札に加える!」

 

来人 手札3→4

 

「ディストピアガイでダイレクトアタック!」

 

「トラップ発動! ピンポイント・ガード! 墓地のビブリスプを特殊召喚!」

 

捕食植物ビブリスプ DEF1900/レベル1

 

「この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン、戦闘と効果で破壊されない!」

 

「・・・ふっ、ここで使うか。」

 

風間は自分の伏せカードを見て、ニヤリと笑った。

 

「・・・?」

 

「・・・俺は、手札を1枚捨て発動する・・・! 速攻魔法発動!! 超融合!!」

 

「な・・・!?」

 

来人はおジャマとのやりとりを思い出していた。

 

『んで、そのカードの名前は?』

『えーと、名前は確か・・・・・・超融合。超融合って言ってた!』

 

超融合のカードから激しい風が吹き荒れる。

 

「うぐ・・・!」

 

「このカードはフィールドのモンスターで融合召喚を行う! そしてこの融合は相手のフィールドのモンスターでも行える!」

 

「!!」

 

「ディストピアガイとビブリスプを融合! いでよ! D-HERO デッドリーガイ!!」

 

D-HERO デッドリーガイ ATK2000/レベル6

 

「・・・ビブリスプの効果でデッキから捕食植物オフリス・スコーピオを手札に加える!」

 

来人 手札4→5

 

「だがこれで終わりだ。デッドリーガイでダイレクトアタック!!」

 

「トラップ発動! カード・ディフェンス!」

 

カード・ディフェンス(アニメオリジナル)

通常罠

手札のカード1枚を墓地へ送って発動する。相手モンスター1体の直接攻撃を無効にし、デッキからカードを1枚ドローする。

 

「手札1枚をコストに、ダイレクトアタックを無効にし、1枚ドローする!」

 

「ちっ・・・! ターンエンド! エンドフェイズにディシジョンガイの効果により、墓地のドリルガイを回収する!」

 

風間 手札0→1

 

来人 LP1600 手札5(3枚融合、プレデター・プランター、オフリス・スコーピオ)

【モンスター】

【魔法・罠】

伏せ1

 

風間 LP4000 手札1(ドリルガイ)

【モンスター】

Bloo-D(ATK2700/レベル8)

デッドリーガイ(ATK2000/レベル6)

【魔法・罠】

 

「俺のターン!」

 

来人 手札5→6

 

「永続魔法、プレデター・プランター! 墓地のプレデタープランツモンスター1体を特殊召喚する! セラセニアントを復活!」

 

セラセニアント DEF600/レベル1

 

「さらにオフリス・スコーピオを通常召喚!」

 

捕食植物オフリス・スコーピオ ATK1200/レベル3

 

「オフリス・スコーピオの効果・・・」

 

「おっと、Bloo-Dがいる限り、お前のモンスター効果は無効になるぜ。」

 

「なら融合を発動! オフリス・スコーピオとセラセニアントを融合! 魅惑の香りを持つ二輪の華により、飢えた牙を持つ毒竜を解き放つ! 我が道を阻む敵をその牙で破壊せよ! 融合召喚! 降臨せよ、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!」

 

スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK2800/レベル8

 

「それがお前のエースか。だが効果が使えなけりゃ意味がないな!!」

 

「まだだ! 手札から蜘蛛の糸を発動!」

 

蜘蛛の糸(アニメオリジナル)

通常魔法

1ターン前に相手の墓地に送られたカードを1枚選択して自分の手札に加える。墓地へ送られる場合は元々の持ち主の墓地へ送られる。

 

「前のターンに相手の墓地に送られたカード1枚を手札に加える!」

 

「何?」

 

「俺が加えるのは・・・超融合!!」

 

「な!?」

 

風間の墓地から《超融合》のカードが飛び出し、来人の手札に加わった。

 

「・・・!」

 

カードから発せられた闇が来人に覆いかぶさる。

 

「この程度・・・・・!!」

 

(ちょうどいい・・・あいつらはいないし、あれを使うか・・・。)

 

「トラップ発動! プレデター・ホールド!」

 

プレデター・ホールド(オリジナル)

通常罠

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:フィールドのモンスター1体を対象に発動する。そのモンスターに捕食カウンターを1つ置き、ターン終了時まで「捕食植物」モンスターとして扱う。このカードの発動後、自分は闇属性モンスターしか特殊召喚できない。捕食カウンターが置かれたレベル2以上のモンスターのレベルは1になる。②:墓地のこのカードと「捕食植物」モンスター1体を除外して発動できる。自分フィールドの闇属性モンスターの攻撃力をターン終了時まで1000アップする。

 

「Bloo-Dに捕食カウンターを置き、このターンプレデタープランツモンスターとして扱う!」

 

Bloo-D レベル8→1

 

「超融合を発動! 手札を1枚捨て、フィールドのモンスターで融合する! 俺は、スターヴ・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンとプレデタープランツモンスターになったBloo-Dを融合!」

 

「ぐ・・・!!」

 

「飢えた牙持つ毒龍よ! 大いなる闇を纏い、その姿を現せ! 融合召喚! 現れろ、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン!!」

 

グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK3300/レベル10

 

「攻撃力、3300・・・!」

 

「墓地のプレデター・ホールドの効果! オフリス・スコーピオとともに除外し、グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの攻撃力を1000ポイントアップする!」

 

グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴン ATK3300→4300

 

「このターンで終わりにしてやる! グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンの効果発動! デッドリーガイの効果を無効にし、その攻撃力を0にする!!」

 

「何!?」

 

「インベイジョン・オブ・ヴェノム!!」

 

デッドリーガイ ATK2000→0

 

「グリーディー・ヴェノム・フュージョン・ドラゴンでデッドリーガイを攻撃!! 猛毒のヴェノムスプラッシュ!!」

 

「ぐああああ!!」

 

風間 LP4000→0

 

WINNER 来人

LOSER 風間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・。」

 

来人は仁王立ちし、ソラは翔一の背中に隠れていた。

 

「えっと、これは・・・?」

 

加納は首を傾げる。それもそのはず、今回戦ったノース校の生徒5人が土下座をしていたのだ。

 

「おい、もっと深く頭下げろよ。」

 

「うぐ・・・!」

 

「ちょ、未谷君何を・・・」

 

止めようとした加納の肩を亨がつかんだ。

 

「先生、実は・・・」

 

亨は今回の交流戦の裏で起こっていた事件についてすべて話した。それを聞いた加納の顔はみるみる青ざめていった。

 

「君たち、なんで早く相談しなかったんです!」

 

「デュエル中に起きたことなので、デュエルでカタをつけたまでです。そうでもなければ・・・我々の気が収まらなかった。」

 

「ですが、相談が遅れたのは事実です。すみませんでした。」

 

亨、翔一、亘は加納に向かって頭を下げた。

 

「・・・来人、お前もだ。」

 

「あっ・・・。」

 

遅れて来人も頭を下げた。

 

「こんなことをしでかしていたとは・・・大変申し訳ございませんでした・・・!」

 

ノース校の教師はソラに向かって深く頭を下げる。

 

「・・・このことは、一度アカデミアで会議することになります。皆さん・・・ソラさん以外はあとで反省文を書いてもらいます。」

 

「「「「・・・・・・・。」」」」

 

「返事は?」

 

「「「「あ、は、はい・・・・。」」」」

 

普段温厚な加納の恐ろしく怖い顔に4人は震えながら返事をした。

 

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