「ヒ~ヒッヒッヒ・・・あんなヤツらに捕まるわけにはいかないのです。」
「あんなヤツら?」
「それは・・・」
「俺らのことかぁ!?」
逃げたイェーガーの前にクロウ、ジャック、来人がDホイールに乗って現れた。
「ひ~!?」
3人から逃げようとするが、その先では遊星とブルーノが待ち構えていた。
「うぐ・・・! どうしてここが・・・!」
「何度も逃げられるわけにはいかないんでね。発信機をつけさせてもらった。」
「さぁて、カップラーメンの恨み・・・!」
手をポキポキと鳴らしながら、ジャックはイェーガーに詰め寄る。
「イリアステルのことを教えてくれないか。」
「お前たちに話すことなど何もない!」
「ったく、往生際の悪い野郎だな。こうなりゃ、デュエルだ。俺に勝ったら、俺の伝手で海外にでも逃げればいい。負ければ、俺らに情報を洗いざらい吐いてもらう。」
「・・・ふっ、いいでしょう。私の実力、とくとご覧に入れましょう!」
デュエルディスクを取り出し、腕に装着した。
「よし・・・行くぞ!」
「「デュエル!!」」
イェーガー LP4000 手札5
来人 LP4000 手札5
「私のターン!」
イェーガー 手札5→6
「まずは4枚伏せます!」
「いきなり伏せカードを4枚・・・!?」
「そして、ジェスター・ロードを召喚!」
ジェスター・ロード ATK0/レベル1
「このカードはフィールドに他のモンスターがいなければ、お互いのマジック、トラップ1枚につき、攻撃力を1000ポイントアップします! 現在、カードは4枚! よって攻撃力は・・・」
ジェスター・ロード ATK0→4000
「いきなり攻撃力4000かよ・・・トリッキーな野郎だぜ!」
「治安維持局副長官をなめてもらっては困ります! ターンエンド!」
「俺のターン!」
来人 手札5→6
「ここで永続トラップ2枚を発動! 不協和音! そして融合禁止エリア!」
「これは・・・!」
「不協和音により、お互いに3ターンの間、シンクロ召喚することはできず、融合禁止エリアにより、我々は融合召喚ができません!」
「来人のスピードロイドデッキとプレデタープランツデッキ。どっちが来てもいいようにこの2枚・・・!」
「どう出る? 来人・・・。」
「俺はおジャマ・レッドを召喚!」
『やるぞー!』
おジャマ・レッド ATK0/レベル2
「おジャマ・レッドが召喚したとき、手札のおジャマを4体まで特殊召喚できる! おジャマ・グリーンを特殊召喚!」
おジャマ・グリーン ATK0/レベル2
「ほかのモンスターがいることにより、ジェスター・ロードの攻撃力は0になる!」
ジェスター・ロード ATK4000→0
「ふむ・・・ならば私は、宮廷の帳簿を発動!」
宮廷の帳簿(アニメオリジナル)
永続罠
自分フィールド上に存在するモンスター1体の攻撃力がカードの効果によって下がった場合、エンドフェイズ時まで、その数値を自分フィールド上に存在する別のモンスター1体の攻撃力に加える事ができる。この効果はお互いのターンに1度しか使用できない。
「私のモンスターの攻撃力が変化したとき、その数値の他のモンスターに加える! これにより、ジェスター・ロードは再び攻撃力4000になる!」
ジェスター・ロード ATK0→4000
「ちっ・・・また攻撃力が戻ったか。」
来人は手札にある1枚のカードを見る。
「そんなに攻撃力が変化するやつより、こっちをやるよ。俺はジェスター・ロードをリリースし、雷撃壊獣サンダー・ザ・キングをお前のフィールドに特殊召喚!」
ジェスター・ロードが雷にうたれ、上空にサンダー・ザ・キングが姿を見せた。
雷撃壊獣サンダー・ザ・キング ATK3300/レベル9
「攻撃力3300のモンスターを相手の場に・・・?」
「いったいどういうつもりです・・・?」
「こういうことだ。手札からシャイニング・アブソーブを発動! 相手の光属性モンスター1体を対象に、その攻撃力を俺の攻撃表示モンスター全てに加える!」
「なるほど。そういうことか。」
「俺は光属性のサンダー・ザ・キングを対象にし、おジャマたちの攻撃力を3300アップさせる!」
おジャマ・レッド ATK0→3300
おジャマ・グリーン ATK0→3300
「な、なんですとぉ~!」
「バトル! おジャマ・レッドでサンダー・ザ・キングを攻撃!」
おジャマ・レッドがサンダー・ザ・キングを殴り伏せるが、反撃の光線によって黒焦げにされる。
「おジャマ・グリーン! ダイレクトアタックだ!」
『必殺! おジャマキッ~ク!』
「うぅ・・・!?」
イェーガー LP4000→700
「すごい! いきなり3300のダメージだ!」
「メインフェイズ2! もうこれでお前に用はない。馬の骨の対価を発動! 通常モンスターを墓地に送り、2枚ドローする!」
『ひえ~!』
来人 手札1→3
「カードを2枚伏せ、ターンエンド!」
イェーガー LP700 手札1
【モンスター】
【魔法・罠】
宮廷の帳簿 不協和音 融合禁止エリア
伏せ1
来人 LP4000 手札1
【モンスター】
【魔法・罠】
伏せ2
「さて・・・こっからどうするか・・・・・いて!?」
デュエルの最中、どこからか投げられた空き缶が来人の頭に当たる。
「誰だ!」
「おとうちゃまをいじめるな~!」
「お前たち!」
どこに隠れていたのか、イェーガーによく似た女性と男の子がいた。
「いつもいつもおとうちゃまをいじめてるのはおまえだな~!?」
「誰がいじめて・・・つうか何、お前家族いたのかよ!?」
「当たり前です。こう見えても私は立派な社会人なのです。」
「立派な社会人だと? 笑わせる。」
イェーガーの社会人という言葉にジャックは鼻で笑った。
「ここは危険です。離れていなさい。」
「あなた・・・!」
「おとうちゃま! そんなわるいやつら、やっつけちゃってください!」
「このクソガキめ・・・!」
「安心しなさい。正義は、必ず勝つのです!」
「人のカップラーメンを盗むヤツのどこが正義だ!」
もっともな正論をイェーガーにぶつける。
「ええい、うるさい! デュエルを続けます! 私のターン!」
イェーガー 手札1→2
「永続トラップ、宮廷のしきたりを発動! これがある限り、私のフィールドの宮廷のしきたり以外の永続トラップは破壊されません! そして、ジェスター・クイーンを召喚!」
ジェスター・クイーン(アニメオリジナル)
効果モンスター
レベル2/闇属性/魔法使い族/ATK800/DEF800
このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、自分の魔法&罠カードゾーンに存在するカードを全て破壊する。自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しない場合、このカードは自分の魔法&罠カードゾーンに存在するカードの数だけ、1度のバトルフェイズ中に攻撃する事ができる。
「このカードが召喚に成功した時、私のマジック、トラップカードを全て破壊するのですが、宮廷のしきたりによって破壊されるのは宮廷のしきたりのみ! さらに永続魔法、暗黒の扉を発動!」
来人とイェーガーを隔てるように、黒い扉が現れる。
「これにより、お互いにモンスター1体でしか攻撃できません。」
「ふん。何をしようが今更攻撃力800で攻撃されたところで・・・」
「ジェスター・クイーンにはまだ効果があります。それは、ジェスター・クイーン以外のモンスターがいない場合、私のマジック、トラップカードの数まで攻撃できるのです!」
「イェーガーのフィールドには4枚のカードがあるから・・・よ、4回の攻撃!?」
「な!?」
「ジェスター・クイーン! 4回連続ダイレクトアタックなのです!」
「そううまく行くかよ! トラップ発動! おジャマデュオ! 相手フィールドにおジャマトークン2体を特殊召喚する!」
おジャマトークン×2 DEF1000/レベル2
『お邪魔してま~す!』
『はぁ・・・茶がうまい・・・。』
「うぐ・・・!」
「これでジェスター・クイーンの攻撃は1回のみ!」
来人 LP4000→3200
「く・・・! ・・・私は・・・お前たちにもイリアステルにも、捕まるわけにはいかないのです!」
「こそこそ逃げ回って、それがなんになる。戦う意思も見せないような奴が何かを守れると思うんじゃねえ!!」
「・・・!」
来人の言葉にイェーガーは顔を逸らす。
「俺のターン!」
来人 手札1→2
「墓地のおジャマデュオの効果発動! このカードを除外しデッキからおジャマ2体を特殊召喚する! 来い! おジャマ・イエロー! おジャマ・ブラック!」
おジャマ・イエロー ATK0/レベル2
おジャマ・ブラック ATK0/レベル2
「さらに黙する死者を発動! 墓地の通常モンスターを守備表示で復活させる! おジャマ・グリーンを特殊召喚!」
おジャマ・グリーン DEF1000/レベル2
「こいつらを見てみろ。レベルが低いし、攻撃力0。効果もねえ。だが、それでもこいつらにできることがあるんだよ! マジックカード発動! 行け、お前ら!」
『イエロー!』
『ブラック!』
『グリーン!』
『『『必殺、おジャマ・デルタハリケーン!!』』』
おジャマたちの起こした嵐によって、イェーガーのカードが全て破壊された。
「おジャマトークンの効果! 破壊されたとき、コントローラーに300ポイントのダメージを与える!」
「うぅ・・・!」
イェーガー LP700→400→100
「これでイェーガーのフィールドにカードはない・・・。」
「だがおジャマどもは攻撃力0。とどめはさせんぞ。」
「よし・・・おジャマ・ブラック! イェーガーにダイレクトアタックしろ!」
『えぇ!?』
「おいおい、どうする気だよ来人!」
「おら、早く行け!」
『ひ~!』
来人に急かされたおジャマ・ブラックは泣きながらイェーガーにとびかかる。
『必殺! おジャマ・・・・ビーンタ!』
「トラップカード、プライド・シャウト!」
プライド・シャウト(アニメオリジナル)
永続罠
自分フィールド上の攻撃力0のモンスターが相手に直接攻撃した場合、相手ライフにそのモンスターの守備力分のダメージを与える。
「攻撃力0のモンスターがダイレクトアタックするとき、そのモンスターの守備力分のダメージを与える!」
「うぐ・・・!」
イェーガー LP100→0
WINNER 来人
LOSER イェーガー
「・・・・う、うそだ・・・・。」
イェーガーの息子は目に涙を浮かべる。
「おとうちゃまがまけたなんてうそだ~!」
こらえきれず、大粒の涙を流す。しかし、負けたイェーガーはどこか清々しい顔になっていた。
「・・・泣く必要はありません。」
イェーガーは息子の頭を優しく撫でる。
「私は・・・本当の意味で、守って見せましょう・・・! 我が家族よ!」
妻、息子を優しく抱きしめた。
「・・・ちっ。家族への点数稼ぎに使いやがって・・・。」
「・・・お約束通り、お話ししましょう。私が知っている治安維持局とイリアステルの全てを! ヒ~ヒッヒッヒ!」
幕間短編
『停学中(亨と明莉)1』
小等部教室
「・・・~~!!」
慌てた様子で明莉は教室を出た。
「ちょ、え? どうしたの?」
明莉と話していた龍可に龍亞が駆け寄った。
「あ、えっと、来人や丸藤さんたちが休学してるって話をしたら・・・」
「え、でもなんで急に?」
「さあ・・・。」
亨の家
「兄ちゃ~ん! つぎはなにしてあそぶ~?」
「にいちゃ~ん!」
「・・・・・・。」
亨に顔立ちがよく似た子供二人に亨はされるがままになっていた。
ピンポ~ン!
「ん? 宅配か? 二人とも、ちょっと待ってて。」
「「は~い!」」
亨は応対のため、玄関に向かいドアを開ける。そこには息を切らせた明莉がいた。
「・・・え?」
思わぬ来客に変な声が出た。
「え、明莉なんで・・・。」
「あ、あの・・・て、てて停学って聞いて、居ても立っても居られなくて・・・!」
「・・・?」
「え、あ、あの、停学って病気かなにかで?」
「・・・・・は?」
(・・・まさか・・・停学を知らない!?)
その後、亨は停学の理由を説明し、明莉の謎の誤解を解いた。