幼馴染「あんたのゴミ箱ティッシュだらけなんだけど風邪でもひいたの?」   作:陽波ゆうい

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対策を考えよう

「全く。男子ってば……ほんと変態なんだから」

 

 黒髪を靡かせ、やれやれといった様子の真矢。

 

「鞠瀬、お前意味分かるのかよ」

「へっ? ま、まぁ……分かるわよ」

「なるほど。真矢さんは男だったと」

「ようこそこちら側へ」

「ち、違うわよ! 2個上の兄がいるからその、そういうのは慣れてるというか……」

「「なんて理解のあるいい妹なんだ……」」

「2人してその顔やめてよ!」

 

 ジーンと感動する律也と海。

 彼らだけではなく、途中から話を聞いていた男子生徒までも感動していた。

 

「それで……どうするの、由里香は」

「あー……」

 

 3人して由里香の方を見る。

 由里香は未だにうつ伏せのままで何やらぶつぶつ言っている。

 

「どうするって言ってもな……。大量のティッシュのインパクトは絶大」

「言い訳もできない」

「はい、終わり」

「律也今までありがとうな」

「海……。俺の方こそいい思い出をたくさんありがとう」

 

 親父と母さんにも手紙……書くか……。

 

「だからそうやってすぐ諦めないの」

「どうすればいいんだよ」

「簡単な話じゃない」

「思いついたのか! 早っ、さすが我らが委員長だわぁぁ〜〜」

「惚れ惚れするわ〜。前前前世だったら即プロポーズしてた」

「口先だけの褒め言葉ありがとう」

 

 真矢はこほんっと一息つき。

 

「大量のティッシュとその使用理由が由里香バレた。で、由里香はそれで今パニクってると……」

「そうだな……」

「ようはそのティッシュよりインパクトとか多い事が起きればいいのよ」

 

 それ以上に大きな事って人類に存在するのか?

 

「分からないって顔してるね、江藤くん」

「全くわからん」

「だろうね。江藤くんが一番疎いもんこの話題」

「……?」

「俺はわかった」

「さすが海くん。あのね……告白よ」

「はい?」

「だから……由里香に告白するの」

「何を?」

 

 ティッシュでしてましたってか?

 

「違う違う。好きって告白するの。江藤くん、由里香のこと好きでしょ」

 

 ……………え??????

 

「律也ー。おーい。鳩が豆鉄砲食らった顔してるぞー」

 

 それって実際どんな顔だよ。

 

「もしかして聞こえなかった? じゃあもう一度。由里香に告———」

「いや聞こえた。バッチリな! 静止したわ!」

「せいしだけに?」

「うるせぇ海。誰が上手いこと言えって言った!」

「内容が分かったなら良し。早速、放課後にでも——」

「いや無理無理無理! 無理だから!」

「え? なぜ?」

 

 真矢はまるで分からないと言った顔をする。

 

「何故と言われても!?」

「真矢さんの言う通りだぞ。どうせお前由里香さんのこと好きなんだからこの際告っちゃえよ」

「ゑ???」

 

 え、なんで知られてるの??

 

「あらそうなの。じゃあ好都合」

「頑張れ律也。応援してぞ」

「いや、お前ら馬鹿なの?」

 

 お前らオナティッシュがバレた当日に好きですって言えるメンタルつよつよがいるかぁぁぁぁぁ!!

 

 さすがに表では叫べないので、心の中に留める。

 

「一歩間違えたら死だろ!!」

「大丈夫だって。絶対ハッピーエンドルート。だって——」

「海くん。それを言うのはやめましょう」

「そうだね」

 

 何2人見合っていい雰囲気作ってんだよッッ。

 

◆◇

 

 2時間目が終わり、次は体育の時間。

 

「由里香いくわよ」

「う、うん……」

 

 机にうつ伏せになっていた由里香だっだが、さすがに授業が始まると起き上がりいつも通りに振る舞う。

 

「ほらお前もいけよっ」

「今じゃねえだろ」

 

 肘で叩いてくる海を払う律也。

 ふと、由里香と目があった。

 

「ゆ、由里香?」

「っ……」

 

 と思えば、由里香は顔を赤くして避けるように逃げてしまった。

 

「……どんまい律也」

 

 告白の前に俺、嫌われた……?

 

 

 

 

 

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