光は屈折してもまっすぐな家族 -奥さんはキュアプリズム-   作:寿垣遥生

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遥生です。こっちはかなり久しぶりになったのではないでしょうか?やっとの2話目ですね…こうやって続編を投稿して思いましたけど、まだ続編が認知されてないような気もするんですよ。始めたばかりだからでしょうか?それなりに人気の続編作品なのならその読者が流れ込むはずなんですけどね…これは批判とかじゃないですけど、反応がまだ足りてないのが少し寂しいです。

そんな2話目はデパプリとのクロス話となります!大人になったあっちの主人公のゆいちゃん達が出ますけど、ゆいちゃんはどんな大人になってるのでしょうか?それを楽しみにして読んでくださると嬉しいです!

それでは、また後書きにて。


デリシャスマイル溢れる食堂

side琢郎

 

 今日はみんながお休みの日曜日、僕達は車を走らせてお昼ごはんを食べるついでに知り合いに会いに行くためにおいしーなタウンのとあるお店へと向かっている。その人はプリキュア仲間で若い時はプリキュア同窓会として年に1回集まっていたけど、最近というかここ5年はみんな僕達と同じように子育てとか色々大変になってしまいプリキュア同窓会自体をやらなくなって会う機会がなくなっていた。琢真と白郎は会ったことあるけど、虹花は初対面かな?とにかく楽しい時間を過ごせれば良いなと思ってる。

 

「着いた、ここが今回お昼を食べるお店だよ。」

 

 たどり着いたお店は『品田なごみ食堂』、このお店は食べログで高い評価を得ているほどの人気店である。普段はランチタイムになると行列ができて当たり前で毎週日曜日は定休日なのだが、今回は事前にアポを取って貸切営業にしてもらった。折角の再会ということでゆっくりしたいしね…

 

「ええ〜っ、俺ファミレスが良かったぁ…ハンバーグ食べたい!」

 

「大丈夫、食べログの情報によるとハンバーグ定食もあるらしいからそれを食べようね。」

 

「本当!?やったー!」

 

「琢郎くん、ましろちゃん…久しぶり!」

 

 僕達が店の前で話をしていると、ここの店の店主である品田(旧姓:和実)ゆいちゃんが出迎えてくれた。彼女はキュアプレシャスの変身者で一緒に戦ったこともあるんだよね…とても元気いっぱいでパワフルなプリキュアだったよ。

 

「ゆいちゃんも久しぶり!元気にしてた?」

 

「うん、お店は大変だけどみんなの笑顔が見れて幸せいっぱいだよ!それにしても琢真くんと白郎くんは大きくなったし、また一人増えたよね?」

 

「うん、二人の妹で虹花っていうの。可愛いでしょ?」

 

「パパ、ママ、この人って知り合い?」

 

「知り合いも何も僕達と同じプリキュアのゆいお姉ちゃんだよ、琢真と白郎も虹花も挨拶しなさい。」

 

「「「こんにちは!」」」

 

「はい、こんにちは。本当に二人に似てみんな良い子だね!」

 

「それはどうも。拓海さんは何をしてるの?」

 

「拓海は今、キッチンのお掃除をしてるよ。それはそうと立ち話もアレだからお店に入って話さない?もうみんなに会いたくてずっと待ってたんだよ。」

 

「うん、それじゃあ行こうか。」

 

 僕達はゆいちゃんに導かれてお店の中に入る。ここに入るのは実は初めてなんだよな…今までの同窓会はホテルだったし、ここの料理を食べるのも初めてだ。ドキドキしちゃうね!

 

「いらっしゃい!」

 

 店の中に入るとカウンター席にゆいちゃんの旦那さんである品田拓海さんが座りながら挨拶をする。拓海さんはゆいちゃんの幼馴染でデリシャストーンの力でブラックペッパー(ブラペ)に変身してプリキュア達と一緒に戦ってきた…彼のサポートがあったからこそプリキュアとして頑張れたとゆいちゃんは話している。

 

「拓海、お掃除は終わったの?」

 

「ああ、さっき終わらせたところだよ。とりあえず、今日は貸し切りにしてるからゆっくりしていってくれ!今日はみんなにサービスするからな?さあ、座った座った!」

 

 僕達は拓海さんに言われてカウンター席に腰かける。それにしてもこの二人の夫婦愛のオーラは目に見えてる限りとんでもなく強くて僕達よりもおしどり夫婦感があり、幼馴染の夫婦って特別なんだなと思った。

 

「とりあえず、このお店のメニューは上にあるよ。食べたい物を注文してね!」

 

 ゆいちゃんからそう言われて僕は上に飾ってあるメニューリストを見る。とんかつ定食、琢真が食べたいハンバーグ定食にオムライス定食、焼肉定食、しょうが焼き定食等バラエティー豊かだ…メニューを見るだけでお腹が空いてきそうである。

 

「俺、ハンバーグ定食が良い!」

 

「僕はチキン南蛮定食にしようかな…」

 

「虹花はオムライス定食が良い!!」

 

 子供達は大人よりも早く食べたい物が決まっていく。琢真がハンバーグ定食で白郎がチキン南蛮定食で虹花はオムライス定食…どれもたまらないなぁ。

 

「ゆいちゃん、オムライスとかって子供サイズとかにできる?虹花は流石にまだ小さいから大人サイズを食べれないと思うし…」

 

「もちろん。ましろちゃんのお願いじゃなくてもこういう要望にはちゃんと応えているから大丈夫だよ!拓海、オムライス定食は子供サイズね。」

 

「あいよっ!」

 

「琢郎くんとましろちゃんは何にする?」

 

「私は酢豚定食にしようかな…今日は中華って気分だし。琢郎は?」

 

「僕は焼肉定食にするよ。食べログでは焼肉定食の評判が良かったし…」

 

「かしこまりました、酢豚定食と焼肉定食も追加!!」

 

「分かった…ゆいもちょっと手伝ってくれるか?一人じゃ全部手が回らないから。オムライスと酢豚を頼んだ!」

 

「了解、任せて!」

 

 そんな感じでゆいちゃんと拓海さんは厨房でそれぞれの料理を作っていく。夫婦共に料理ができるって本当に凄いよなぁ…僕なんか料理下手だから全然戦力にならないのに。同じ男として拓海さんには憧れるよ…

 

(20分後…)

 

 とりあえず、注文からしばらくして全員分の料理が出る。それにしても注文してそれほど時間が経ってないのにみんなのが揃って出てくるとは…料理の腕前があってこそだろう。不器用な人がこれだけ頼まれて作ろうとしたらどれだけかかるのかと考えちゃうよ…

 

「それじゃあ、全員分揃ったから手を合わせて…いただきます!」

 

「「「「「いただきます!」」」」」

 

 僕達は手を合わせてから挨拶をしてそれぞれの定食を食べていく。まず僕は焼肉を一口、甘いタレと牛肉のハーモニーが実に素晴らしい…これは1番人気になるのも納得だな!

 

「うん、美味しい!こんなに美味い定食屋は初めてだよ…みんなもそうだろ?」

 

「うん…これからも子供達を連れてから行きたいね。」

 

「僕もここに行きたい!」

 

「母ちゃんの飯も美味しいけど、ここもすげー美味しい!」

 

「虹花も♪」

 

「ふふっ、みんなが気に入ってくれて嬉しいな…ねえ、拓海?」

 

「おうっ!子供達はもっと食べて大きくなれよ?」

 

「「「はーい!」」」

 

 ゆいちゃんと拓海さんは僕達が美味しく食べる様子を見て笑顔になる。やっぱり作る人の笑顔を見てると食べる側も気分が良いよね…

 

「ところで、ゆいちゃんのところのプリキュアの仲間は今も元気にしてる?」

 

「それはもう元気!最近はここねちゃんが仕事で忙しいから全員は集まれないけど、連絡は定期的に取ってるよ。琢郎くん達はどうなの?」

 

「僕達は地上にいる人達とは定期的に会ってるけど、スカイランドに戻った人達は忙しくてね…なかなか会えないけど、みんな元気にしてるよ。それに僕も仕事があるし。ましろは在宅仕事だからトンネルを通ってまあそれなりに会ってるらしいけどね…」

 

「そうなんだ、私…ソラちゃんやまなつちゃんと一緒に行動して仲良くしてたから特にあっちに帰ったソラちゃんのことが特に気になってたけど、元気なら良かった!」

 

「ゆいちゃんはソラちゃんとまなつちゃんと特に仲良くしてたもんね!まなつちゃんも元気にしてるかな?」

 

「いやぁ…プリキュアとしての思い出話は楽しいね。話が盛り上がって食欲も高まるよ!」

 

 僕達はプリキュアとしての思い出とかを語りながら食事を進める。思い出話をすると心が楽しくなって食事が捗るんだよなぁ…このような時間を作ってくれたゆいちゃん達に感謝だ。

 

「そういえば、琢郎達ってまだプリキュアとしての変身能力があるんだろ?風の噂だと最近もプリキュアとして戦ってると聞いているけど…あっちはまだ敵とか出てくるのか?」

 

 食事を進めていると拓海さんが僕達にプリキュアとしての今を問いかけてきた。ちなみに、ゆいちゃん達のプリキュアはもう既に変身に必要な妖精のコメコメとかが故郷に帰ったことで変身能力を既に失っている。拓海さんの方はブラぺへの変身能力をまだ持っているもののこっちは平和なので使う機会がないらしい。

 

「まあ、そうですね…最近になって敵の親玉の息子と名乗るのが現れてソラシド市はまた危機に晒されてます。」

 

「それに、私を含めて今地上にいるプリキュアは琢郎とあげはちゃんの三人しかいないので手が足りないのが現状ですね…」

 

「そうか。でも、俺で良かったら力を貸すよ…ゆいや他の仲間はプリキュアの力を失っていて戦えないけど、俺はまだブラペに変身できる。もしもの時があったらこの紙に書いた俺のLINEIDを登録しておいてくれ…連絡があったらすぐに駆けつけるから。」

 

 そう言ってから拓海さんは僕とましろに自分のLINEのIDが書いてある紙を手渡す。思えばゆいちゃんとは出会った20年前から既にLINEのIDを登録していたから今もやり取りをしているけど、拓海さんのはまだ登録してなかったな…

 

「拓海、大丈夫なの?かなり戦ってないから体が鈍ってるはずだと思うけど…それに店が営業中だと行けないと思うよ?」

 

「そのためにゆいがいるんだろ?キュアプレシャスに変身できなくてもお前はこの店を守ることはできる…それに、おいしーなタウンとソラシド市は案外近いからすぐ帰ってこれるし心配すんなって!世界の危機は俺とあっちのプリキュアと協力して守ってみせるさ。」

 

「拓海…」

 

「それに俺は仕事が終わったら毎日鍛えてるからな?実戦機会はなくてもそれなりにはやれるぜ!本当にゆいは子供の時から変わらず心配性だな…」

 

「だって、拓海っていつも無茶ばかりするからそれを見てると心配で…」

 

「それはお前もだろ?俺にプリキュアのことを黙ってて仲間達と無茶しやがって…お互い様だよ。」

 

 拓海さんは心配するゆいちゃんの頭を撫でて彼女を安心させる。やっぱり幼馴染の夫婦って憧れちゃうよね…僕とましろも幼馴染から始まっていたらもっと仲良い夫婦になってたのだろうか?

 

「それはそうとゆいちゃん、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ…」

 

「どうしたの、琢郎くん?」

 

「今日は息子の創理(そうり)くんの姿を見てないけど、どこにいるの?」

 

「そういえば…私達はあの子にも直接会ってみたいなって思ってたけど、まだ見かけていないね。」

 

 僕達はゆいちゃん達の息子を見かけないことを不安に思いゆいちゃんに尋ねる。彼女達には3歳の息子がいて名前は『料理を創る』から来て『創理』…成長具合とか行動はゆいちゃんがLINEで報告してくれているけど、今日は実際に会えるんだろうなと思って楽しみにしていたんだよね。

 

「創理?あの子なら私の実家の方で預かってもらってるよ。お店の営業日はいつも両親に面倒を見てもらっているんだ…まだ3歳だし。」

 

「とりあえず、まあこういう縁もあることだし次の定休日は創理を連れてソラシド市に行こうと思ってるけど…ゆい、どうだ?」

 

「良いね!当日はよろしくお願いします♪」

 

「うん、楽しみにしてるね!」

 

 ゆいちゃんと拓海さんから創理くんの情報が聞けて僕達はひと安心する。順当に行けば来週会えるのか…その時がもう楽しみでワクワクが止まらなくなってきたよ。

 

「何だこれ、急にハンバーグの味が変になっちまった…」

 

「こらっ、琢真!私達のために作ってくれたゆいお姉ちゃんや拓海お兄ちゃんに失礼でしょ?ごめんね、琢真ったら変なことを言う子だから…」

 

 僕達が話を進めていると急に琢真がハンバーグに異変があることを伝える。さっきまで美味しいと言ってたのに味がおかしくなった…調理ミスか何か?いや、食べログで高評価を得てる二人がそんなヘマをするはずがない。

 

「ちょっと待って!そのハンバーグ、私達に味見させて?」

 

「う、うん…」

 

 その異変に反応したゆいちゃんと拓海さんは問題のハンバーグを一口味見していく。すると、二人の表情は食べ物を食べるにしては深刻そうなものになる…

 

「確かに変だ…味がまずくなってる。」

 

「これって…でも、もうあれは出ないはずなのにどうして?」

 

「分からない。でも、その力を持ってるやつが近くにいるんだろうな…」

 

「それって!?」

 

 二人が真剣そうな表情で話していると突然地震のような強い衝撃が地面に伝わる。地震にしては衝撃が不自然でまるで大きなものが上から落ちてきたような感じだ…

 

「お父さん、お母さん…」

 

「琢真、白郎、虹花…お前達はこの店の中で待ってなさい!とりあえず、外の様子を僕達大人で見に行こう…」

 

「「「うん(ああ)!」」」

 

 そして、僕達大人は子供達を店内で待機させて外の様子を確認すべく飛び出した。その目の前には逃げ惑う人々、その先には大きな怪物が二体いる。

 

「キョーボーグ!」

 

「ウバウゾー!!」

 

 その怪物はおいしーなタウン伝説の中華料理職人の銅像を媒体としたキョーボーグともう片方は炊飯器を媒体としている見たことのない怪物…一体何者だろうか?

 

「キョーボーグとあれは何ですか?」

 

「ウバウゾーだ!ブンドル団は解体されたはずなのにどうして…」

 

「それは私が生み出したからだ…」

 

 拓海さんがその怪物が現れたことに疑問を浮かべていると聞き馴染みのある不気味な声がしてその姿が目に映る…そう、例のごとくスキアヘッド二世だ。

 

「「スキアヘッド二世!」」

 

「もしかして貴方がハンバーグのレシピッピを?レシピッピを返して!」

 

「おっと、そこを動くな…このハンバーグのレシピッピがどうなっても良いのか?」

 

「ピピィ…」

 

 ゆいちゃんがスキアヘッド二世に近付こうとしたその時、スキアヘッド二世は弁当箱らしき黒い箱の中に入れてあるハンバーグの妖精、レシピッピを突き出す。これでは手も足も出せない…

 

「お前がどうしてウバウゾーを…目的は何だ!」

 

「私の目的はただ一つ、そこにいるプリキュアを始末することだ…そのためなら私は何だって手段は選ばない。一般人の貴様らを巻き込むつもりはないが、私の邪魔をするなら一緒に死んでもらおうか。」

 

「許さない…」

 

「ゆい?」

 

「レシピッピのことも考えないで目的のためだけに動くなんて…流石に私も我慢できないよ!」

 

「ゆいちゃん、熱くなる気持ちも分かるけど君はもうプリキュアに変身できないんだ…無茶をしないで!」

 

「ここは私と琢郎と拓海さんで戦うからゆいちゃんは子供達をお願い!」

 

「分かったよ、コメコメがこんな時にいたらな…」

 

「うわああああああ!?」

 

「コメえええええええ!?」

 

 ゆいちゃんがコメコメがいたらと呟いたその時、あっちのプリキュアのサポートをしていたローズマリーさんとゆいちゃんのパートナーだったコメコメが空から降ってきてローズマリーさんはコメコメをキャッチして何だかんだで着地を決めた。

 

「びっくりしたぁ…って、どうしておいしーなタウンに転送されてるのよ!?」

 

「コメコメ!」

 

「コメ♪」

 

「久しぶり…会いたかったよ!」

 

 そんな中でゆいちゃんはコメコメとの再会を喜び合う。その中でローズマリーさんは何かを言いたげにしていた…それにしても彼とは20年ぶりぐらいに会ったけど、少し老けたような印象もある。

 

「ちょっと、私のことも忘れないでくれる?」

 

「あっ、マリちゃんも久しぶり!」

 

「どうも…」

 

「それと琢郎くんとましろちゃんもお揃いのようね…何かのお祭りかしら?」

 

「そういう場合じゃありません。あれを見てください!」

 

「キョーボーグ!」

 

「ウバウゾー!」

 

「なるほど、危機一髪ということね…デリシャスフィールド!」

 

 今の現状を理解したローズマリーさんはデリシャスフィールドという異空間を生み出して僕達と二体の怪物を転送する。これで戦いにかなり集中できるような気がした。

 

「はい、これ…久しぶりに戦うことになるけど気をつけてね。」

 

 ローズマリーさんはレシピッピを回収したりするためのアイテムであるハートキュアウォッチを託されてそれを腕に装着する。これで戦闘態勢は整ったということになりそうだ…

 

「ありがとう、マリちゃん。コメコメ、拓海、琢郎くん、ましろちゃん…久しぶりに行くよ!」

 

「「「「うん(おう)(コメ)!」」」」

 

「プリキュア、デリシャスタンバイ!パーティー・ゴー!!」

 

「「スカイミラージュ、トーンコネクト!ひろがるチェンジ、ネイチャー(プリズム)!!」」

 

「…」

 

 そして、僕達はそれぞれに変身していく。ゆいちゃん達とこうして一緒に戦うのはかなり久しぶりだな…やがて変身が完了して地面に降り立つ。

 

「あつあつごはんでみなぎるパワー、キュアプレシャス!美味しい笑顔で満たしてあげる!」

 

「壮大な癒しの自然、キュアネイチャー!」

 

「ふわり広がる優しい光、キュアプリズム!」

 

「ブラックペッパー、参上!」

 

 変身を終えて名乗りも終え、僕達はまた敵のキョーボーグとウバウゾーに立ち向かう。プレシャスとブラペは久しぶりに戦うのだからここは現役のプリキュアである僕達が支えていかないとな…

 

「なるほど、プリキュアはあの二人だけじゃなかったのか。面白い…キョーボーグとウバウゾー、こいつらを始末しろ!」

 

「キョーボーグ!」

 

「ウバウゾー!」

 

「ネイチャーとプリズムはキョーボーグをお願い!」

 

「了解、ウバウゾーはプレシャスとブラペに任せたよ。」

 

「うん…行こう!」

 

 そして、僕達はそれぞれの専門の敵ごとに分かれて別々で戦うことに…僕とプリズムはキョーボーグ、プレシャスとブラペはウバウゾーを相手に定めた。

 

「はああっ!」

 

「たああっ!」

 

 まずは僕達がキョーボーグに対してパンチから仕掛けていく。最近はまた鍛えるようになってから補正なしの力勝負に負けないようにはなってきた…あの時から衰えてしまった体力は鍛えて補う。そういった感じかな?

 

「ほう、力勝負でも互角か。楽しませてくれる…」

 

「よしっ、ここから技を使って攻めて行くよ!」

 

「うん!」

 

「やあっ!…とと。」

 

 一方のプレシャスは久しぶりの変身に衰えと体が追いついていないこともあってか終始着地の時にバランスがぐらつく。これでまともに戦えるのか心配になってきた…

 

「プレシャス、大丈夫か?」

 

「うん、何とか…とにかくウバウゾーを止めないと!」

 

「待て、無茶をするな!」

 

「500kcalパーン…うわああっ!?」

 

 僕達もこれから攻めに行こうとしたその時、プレシャスが無闇に攻撃を仕掛けに行った結果炊飯器のウバウゾーから繰り出されたおにぎり爆弾が命中した…猪突猛進なところは昔から変わってないけど、それが仇となってしまう。

 

「「「「プレシャス!」」」」

 

「よそ見をするな!」

 

「キョーボーグ!!」

 

「うわあああっ!?」

 

「ネイチャー、きゃああっ!」

 

 そして、プレシャスに気を取られた隙に僕達はキョーボーグから殴り飛ばされてしまう…人は年を取るとますます心配になってしまうものだから本当にこの年齢でプリキュアをやるのは大変だ。

 

「ネイチャーとプリズムも大丈夫?」

 

「僕達は何とか大丈夫です…」

 

「プレシャス、お前は久しぶりに戦うんだから無茶をするなって言ったのに…どうして俺の言うことを聞けないんだ!」

 

「だって、レシピッピを利用して悪いことをしている相手が許せないから…」

 

「プレシャス!」

 

「ブラペ、貴方も少し落ち着きなさい!ここで喧嘩しても何も始まらないわ。」

 

「くっ…」

 

 ブラペは無闇に敵に突っ込んだプレシャスに対して怒りをぶつけ、これにローズマリーさんが割って入り二人を宥める。おしどり夫婦でもこんな喧嘩をすることはあるんだな…二人の喧嘩を初めて見た気がする。

 

「怒りたいのは私達も同じだよ。折角の美味しい料理をあんな風にされて許せるわけがないよね…それでも周りを見失ったらダメだよ。周りを見て相手も見ないと…」

 

「プリズム…」

 

「とにかく怒りたい気持ちはパワーに変換して冷静にやっていこう?ほら、これからだよ!」

 

 プリズムは俯くプレシャスに対して手を差し伸べる。これに彼女は手を握ってからまた立ち上がった…プレシャスの表情にはもう迷いはなさそうだ。

 

「ありがとう!そうだよね、おばあちゃんも言ってた…『料理も何事も冷静に、慌てても良いことはなし。』って、もう迷わないよ!」

 

「よしっ、ここから僕達の反撃だ!僕達の意地…見せてやる!!」

 

「ほう…なら、見せてもらおうか。貴様らのそのつまらん意地とやらを!やれ…」

 

「キョーボーグ!」

 

「ウバウゾー!」

 

 そして、僕達はそれぞれに分かれて攻撃を仕掛けようとする。それぞれの攻撃をかわしながら敵への距離を詰めていく…もう僕達はすっかり目が覚めたから負ける気がしない!

 

「ひろがるプリズムショット!」

 

「キョー…!?」

 

「木の拳(ウッド・インパクト)!!」

 

 僕達は夫婦でのコンビネーションでキョーボーグをダウンさせる。プリズムの弾幕で足止めして僕が木の拳(ウッド・インパクト)で一撃を浴びせていく…これこそ夫婦の絆でこそ出せる技の組み合わせだ。

 

「はあっ、ブラペ!」

 

「任せろ、たああっ!」

 

 あっちの夫婦もコンビネーションがなかなかでプレシャスが足元を蹴りバランスを崩させてブラペが弾幕でねじ伏せる。久しぶりの変身なんて言ってたけど全然戦えてるじゃないか…プリズムの言葉で冷静さを取り戻したのかな?

 

「行くよ!」

 

「行くよって…分かった!」

 

 プレシャスが呼びかけると二人は阿吽の呼吸でジャンプする。このコンビネーションの良さは僕達以上かもしれない…幼馴染出身夫婦は違うね。

 

「「愛の無限kcalパーンチ!!」」

 

「ウバウゾー!?」

 

 そして、あっちは夫婦の共同作業と言える技までもを決めていく。僕達もこんな決め手となる技が欲しいな…いつかは手にしてみたい。

 

「今だよ!」

 

「僕に任せて…ひろがるネイチャーフレアホールド!」

 

 そんな中で最後の〆は僕の技でキョーボーグとウバウゾーを包み込んで癒す。これで僕達からのフルコースは完成…ってところだ。

 

「スミキッター…」

 

「オナカイッパイ…」

 

「「「ごちそうさまでした…」」」

 

 そして、敵はみな無事に消滅する。どうやらみんな満腹になったみたいではあるけど僕達はね…それでハンバーグのレシピッピはプレシャスのハートキュアウォッチに帰ってきた。

 

「今回はキュアプレシャスとかがいたからの勝利だ…次はこうはいかないぞ。」

 

 スキアヘッド二世はそう言い残してデリシャスフィールドから姿を消す。何とだって負け惜しみを言えば良いさ…お前が出てくるたびに僕達が悪行を止める。それの繰り返しだ!

 

「久しぶりに戦ったらはらペコった〜…」

 

「本当にゆいは緊張が切れるとすぐ腹減るよな。俺らも昼ごはんを食べるか!」

 

「そうですね、僕達もまだ半分食べてないですし…」

 

「そう言われたらさっき動いた分でまたお腹空いてきたかも。」

 

「それで、私のも作ってくれるわよね?」

 

「もちろん、マリちゃんの分もだぜ!それじゃあ、帰ろうか。」

 

 そんなこんなでデリシャスフィールドと変身を解除した僕達はまた店に戻って改めて全員でお昼ごはんを食べることに…ゆいちゃんもローズマリーさんも拓海さんも僕達もデリシャスマイルに満ち溢れてとても満足だ。やっぱりみんなで食べるごはんは最高だね!

 

 

 

 

~~~~~~~~

 

 

 

 

「それじゃあ、私はクッキングダムに帰るわね。」

 

 お昼を食べ終えてしばらくした後、ローズマリーさんがお店を後にして元いた世界に帰ろうとする。そりゃあ、ゆいちゃんの祈りによって招かされた訳だし彼もあっちでは大事な役割を担う人間だ。帰らないとあっちが迷惑だろうな…

 

「マリちゃん、もう行っちゃうの?」

 

「ごめんなさい…もう少し貴方達と話していたいけど、今のことを受けてまたやるべきことができたからね。とりあえず、万が一のことがあっても良いように他の子達も送るようにしておくから…ゆいはコメコメのことをよろしく頼むわね!」

 

「うん、コメコメ…これからもまたよろしくね♪」

 

「コメ!」

 

 ゆいちゃんはパートナーのコメコメによろしくと声をかける。それを見届けたローズマリーさんは店を出てからクッキングダムへと帰っていくのであった…これから忙しくなると思うけど、あっちもあっちで頑張ってほしい。

 

「僕達もそろそろ帰ろうかな…今日はありがとう!ごちそうさまでした。」

 

「今度ソラシド市に来る時はまた連絡よろしくね。待ってるから!」

 

「うん、今度は創理も連れて琢郎くんとましろちゃんに会いに行くね。」

 

「ほら、三人もゆいお姉ちゃんと拓海お兄ちゃんに挨拶して。」

 

「「「ごちそうさまでした!」」」

 

「こちらこそお腹いっぱい食べてくれてありがとう。」

 

「また食べに来いよ!」

 

「それじゃあ、お邪魔しました!」

 

 そして、僕達も品田なごみ食堂を後にして二人と別れる。ゆいちゃんと拓海さんとは久しぶりに直接会ったけど変わらず元気で良かったし、ゆいちゃんがまたキュアプレシャスになったことでまた一緒に戦えることが何よりも嬉しくて頼もしいことだ…店が定休日なら拓海さんだけじゃなくてゆいちゃんも戦力になってくれるのだろうか?いや、他のみんなもプリキュアにまたなるのなら戦力は何倍にでもなる。早くここねちゃん、らんちゃん、あまねさんとも会いたいなぁ…そんな楽しみでお腹と同様に心のワクワクも膨れ上がるのだった。




…いかがでしたか?ゆいちゃんと拓海が結婚している未来はまあ予測できたでしょうね!この二人は放送中は世間的にもくっついてくれと反応がありましたしそれをこっちで実現させました。

しかしながら、幼馴染の夫婦って最高ですな…琢郎とましろちゃんも幼馴染からスタートしてたらどうなっていたと皆さんは思いますか?そこら辺のご意見も感想欄にて受け付けます。

それと最近のわんぷり…推しのまゆちゃんの出番が増えてて幸せです!最新話はまだ観てませんけど、転入回なんでしたよね。これからU-NEXTで観てきます!

そんなこんなで不定期ながらも次回の投稿までしばらくお待ちください。感想、高評価、お気に入り登録の3点セットをよろしくお願いいたします!
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