光は屈折してもまっすぐな家族 -奥さんはキュアプリズム- 作:寿垣遥生
今回からは琢郎達のゴールデンウィークをお送りいたします。どんな時間を過ごすのか…お楽しみに!
side琢郎
5月に入り今日からゴールデンウィークが始まった…当然のことながら期間中はみんながお休み(僕は5月のゴールデンウィークの平日は部長の計らいにより有給を取らせてもらった)ということで僕達はその期間中を精一杯楽しんでいくことに。そんな前半はまずましろの実家である虹ヶ丘家への帰省だ…お正月休み以来ということでましろは当然のことながら楽しみでそれ以上に子供達も楽しみにしている。
「着いたよ!虹花、早く起きなさい。」
「う、うーん…じいじとばあばの家、着いたの?」
「うん、虹花が寝てる間にね…それじゃあ、行こう♪」
僕達の自宅から高速道路経由で車を走らせること1時間、ソラシド市からは二つぐらい市を越えたところにある虹ヶ丘家にたどり着いた。虹花に関しては昨日はワクワクのあまり寝れなくて車の中でも寝てしまったんだよね…僕もかつては父さんの実家がある秋田に行った時も同じようなことがあったから気持ちはよく分かるものだ。僕達はましろを先頭にして実家の敷居を跨ぎ、インターホンを鳴らす。
「はいはーい?おおっ、ましろちゃん…それと琢郎くんもみんなもいらっしゃい♪」
「パパ、ただいま!」
「お義父さん、こんにちは!ほら、お前達もおじいちゃんに挨拶をしなさい。」
「「「こんにちは!」」」
僕とましろは真っ先に出迎えに来てくださったお義父さんである虹ヶ丘あきらさんに挨拶をし、それから子供達にも挨拶をさせる。本当にお義父さんはましろのことをかなり愛してるのかいつも僕達が来たら真っ先に出迎えに来てくださるから相当今も昔も溺愛してるんだなということが分かるんだよね。
「はい、こんにちは。ましろちゃんの子達はみんな育ちが良いなぁ…パパはもう嬉しくて嬉しくて感無量だよ。ううっ…」
「パパったら…私の力だけじゃなくて琢郎も手伝ってくれてるからでもあるんだよ?ほら、泣かないの。」
孫の育ちの良さで感無量になり泣きだしたお義父さんをましろが慰める。彼女の言う通り、子供達が良い子に育ったのはましろ一人の力だけではない…僕も仕事とかで忙しくとも子育てに妥協をしなかったからでもあるんだ。僕が子育てに関わっていなかったらましろの言うことは聞くだろうと思うが、一人では面倒を見るには限界があっただろうね…
「それよりもお義父さん…立ち話をするのもお互いアレですし中で話しましょうか。」
「そうだね、琢郎くんの言う通りだ…どうぞ、中に入って。」
お義父さんに案内されて僕達はお正月以来で虹ヶ丘家へと足に踏み入れた。僕もましろも今日からの二泊三日が楽しみだけど、それ以上に子供達は楽しみにしている…まずゴールデンウィークの前半戦は虹ヶ丘家で楽しむぞ!
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「はるばるソラシド市から今回も来てくれてありがとう!ゆっくりしていってね。」
「ありがとう、ママ。」
「わざわざすみませんね…お義母さんに手間をかけさせてしまって。」
「いえいえ、気にしないで…琢郎くんや孫達も私の家族なんだから。琢郎くん達がゆっくりできればそれで満足よ。」
「分かりました、お言葉に甘えます。」
家の中に入り、リビングに入ると早速お義母さんである虹ヶ丘まひるさんが僕達のために麦茶を用意してくださった。まだ現役(現在は義両親共に国内に戻ってお仕事をなさっている)とはいえ年を取ったお義母さんをわざわざ働かせてしまって多少申し訳ない気持ちになってしまうけど、こういうおもてなしはお義母さんがやりたいからやってることだから止めようがない。
「虹花ちゃんにはオレンジジュースね。」
「わーい!ありがとう、ばあば♪」
「虹花だけずるい!ばあちゃん、俺もコーラ飲みてぇよ!!」
「琢真は麦茶飲めるんでしょ?虹花は飲めないから特別なんだよ…」
「それに、コーラは昨日飲んだよね?1週間に1杯と決めてるんだから我慢しなさい!」
「まあまあ、白郎くんもましろもそんなに怒らないの…それじゃあ、琢真くんが麦茶をきちんと飲めたらコーラを用意するね?」
「よっしゃ〜!ばあちゃん、大好き♪」
コーラが飲みたいと我儘を言う琢真を白郎とましろが説教するもお義母さんは彼のためにコーラを用意すると言い出す。ウチのルールというか琢真のルールに関してはコーラは1週間に1杯と決めているんだよね…理由は簡単だ、アスリートにとってコーラの飲みすぎは毒だからである。昔のある野球選手はコーラの飲みすぎで太りすぎてしまい短命に終わり引退後に糖尿病で苦しみ早死にしたということがあったからね…それを考えるとまだまだ野球との付き合いが長くなるであろう琢真を同じ末路へ導く訳にはいかない。そう思ってコーラは1週間に1杯と決めたんだ…(それで昨日飲んでいた。)
「もう、ママ…琢真を甘やかしすぎだよ?この子は昨日コーラを飲んでたんだから我慢を覚えさせないと。」
「そうですよ、お義母さん…彼は今、大人になろうとしている過程なんです。その時期に甘やかしたら大人になれませんしもう少し厳しくなさった方が良いですよ?」
「だって、孫が可愛くて仕方ないんだもん…だからついつい甘やかしてしまっちゃうのよね。」
「その気持ちは分からなくもないけど…」
「まあまあ、ましろちゃんと琢郎くんの子供で僕達の孫なんだから母さんも可愛いと思って仕方ないんだよ。厳しく接するよりも僕がましろちゃんを愛するように優しさも忘れないようにしないと…」
「お義父さんはましろを甘やかしすぎですよ。娘である彼女をいつまでもお好きなのは良いことですけど、もう思春期を通り越して今年で34の大人なんですから…」
「で、でも…ましろちゃんはいつだって可愛い僕達の娘だもん。だからつい甘やかしたくなるんだよねぇ…」
「あのね…私はもう大人なんだよ?パパが好きでいてくれるのは嬉しいことだけど、ママのように大人同士の接し方を覚えてほしかったんだよね。今まで言えなかったけど…」
「そ、そうかい…じゃあ、これからましろちゃんのことは大人のレディーとして見させてもらうよ。」
ましろから長年思っていた本音を言われるとお義父さんは少し落ち込んだ感じで大人と認める。言い方に関してはちょっと気持ち悪いかもしれないけど、これでお義父さんのましろへの愛情も大人になれれば良いところだ。
「それよりも、ましろと琢郎くんは最近どう?何か困ってることとかない?」
「うーん、特に困ってることはないかな…私は変わらず琢郎と仲良くして子育ても家事も一緒にしてるよ。」
「強いて言うなら琢真が大人しくなって安心してるところですね…今年はまだ呼び出しを食らってなくて僕達は安心して過ごせてますよ。そうだよな、琢真?」
「ま、まあな…俺だって良い子になれたらなれるんだよ。当然だぜ?」
「もう、褒められたらすぐ調子に乗るんだから…」
「ふふっ、琢真くんも大人になってると思うと私も嬉しいな。」
「そんな大人になろうとしてる人がコーラを飲むかね…」
「ばあちゃん、麦茶飲んだよ!コーラちょうだい?」
「はーい、ちょっと待っててね。」
琢真が麦茶を飲み終えるとお義母さんはそのコップを回収してからそれにコーラを注ぐ。本当にお義母さんの優しさには頭が上がらない…とはいえ、こっちは家庭の方針を変えるつもりはないけどね。
「琢真、おばあちゃんは優しいから何でも許してくれるけど普通の時は(コーラは)1週間に1杯だよ。分かった?」
「分かってるよ、母ちゃん。でも、折角のゴールデンウィークだしさ…パーッと楽しもうぜ?」
「まあ、うん…」
これからコーラを受け取ることになる琢真にましろは普通は1週間に1杯だということを改めて刷り込む。お義母さんやお義父さんは優しいから甘えれば何でもしてくれるだろうけど、それを覚えてしまったら大人になってからは苦労すること間違いなしだ。それを避けるためにも親である僕とましろは時に厳しく接しないといけない…本心としては怒りたくはないけど。
「ねえ、ばあば…虹花ね、ママが作った絵本を持ってきたの!見てくれる?」
「どれどれ?『ソラシドしのヒーロー』、ましろが絵本作家になったのは知ってるけど、売ってるのを見たことがないかも…」
「これはお母さんが僕達のために書いてくれた僕達限定の絵本なんだよ。虹花は今も読んでるけど、僕と琢真も昔は読んでたんだ!」
「へぇ…どれどれ?うん、プリキュアね。そういえば20年前、海外でもソラシド市のことが話題になっててその時のヒーローもプリキュアだったけど、その子達の記録を絵本にまとめたの?」
「ま、まあね…」
お義母さんからの質問にましろはやや動揺しながらも答えた。それもそうだ…そのプリキュアが自分自身でその体験談をまとめたのだから正体がバレないかと不安になっている。(当然ながら僕も…)
「あっ、母さん…よく見て?このキュアプリズムって女の子、ましろちゃんにどこか似てない?キュアネイチャーも琢郎くんに似てるような気もする…それで他の三人はよく分からないけど、キュアバタフライはあげはちゃんのようだね。」
「言われてみればそう見えるかも?」
「虹花ね、どうしてか知ってるよ!だって、パパとママはプリキ…「ああ〜っ、虹花ちゃん?オレンジジュースを飲んだことだしちょっとトイレ行こうか!」えっ、パパ?」
「どうしたんだい、琢郎くん?」
「お義父さん、お義母さん…ちょっと虹花をトイレに連れて行きます。後はごゆっくりお話くださいませ…それでは!」
「ああっ、パパ…!?」
僕は虹花を連れてリビングを出てから音がなるべく漏れない遠くへと移動する。5歳ぐらいの子供って純粋すぎる故に怖いんだよね…危うくこの子はプリキュアの正体を義両親にバラしてしまうところだった。本当に危なすぎて心臓が止まりかけたよ…
「ねえ、パパ…虹花、まだトイレは大丈夫だよ?いきなりどうしたの?」
「虹花、パパとママと約束したことを覚えているかな?」
「えっと、お肉だけじゃなくてお野菜も食べる?」
「まあ、それも約束したけど…プリキュアのことで約束したでしょ?プリキュアことは他の人には話さないって。」
「でも、じいじとばあばは家族だから…」
「家族でもダメなものはダメなんだ!もしも、プリキュアの正体が僕達だと知られてしまったら僕とママだけじゃなくてお前もお兄ちゃん達も大変な目に遭ってしまう可能性があるんだよ?正体を知った人からいたずらとかをされたら僕達だけじゃなくて周りの人も迷惑してしまうんだ。これはみんなを守るためだから我慢してくれるかい?」
「分かった、ごめんなさい。」
僕がやや厳しめに注意すると虹花は素直に謝った。彼女は末っ子ながらも白郎と同じぐらい素直で良い子だから本当に助かる…琢真だったら説得するのに時間はかかってただろうな。
「良い子だ…それじゃあ、戻ろうか。」
「うん♪」
そして、僕は虹花の手を引いてからリビングへと戻っていく。僕が怒った時は落ち込んでいたけど、僕がまた笑顔を見せると彼女もまた笑顔を取り戻した。本当にプリキュアの話というのは実に話すべきかどうか難しい問題なんだよね…気心知れた家族なら話して良いかもしれないけど、むしろそれで危険なことに巻き込まれる可能性もある。家族だからこそむしろ危ないのだ。
「ご心配をおかけして申し訳ありません…」
「父ちゃん、戻るのが遅いよ…これからじいちゃんと父ちゃんでキャッチボールをしようと思ってたんだよ。父ちゃんもやる?」
「キャッチボールか…僕もするよ。白郎はしないのか?」
「僕は宿題があるからお部屋で勉強するよ…みんなで楽しんできて。」
「そうか。ましろはどうする?」
「私はママと夜ごはんの食材を買わないといけないから…ごめんなさい。」
「分かった。それじゃあ、三人で行きましょうか。」
こうして僕達はグローブとボールを持って僕、琢真、お義父さんの三人でキャッチボールをすることになった。琢真が野球を好きになってからはいつもやっているけど、お義父さんはやはり流石に年だから不安がややあるんだよね…どうか無理をなさらずにいてほしい。
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それで、僕達は家の近くの公園でキャッチボールをしている。こうやって男同士でキャッチボールをするのはいつもながら楽しいものだ…ましろともたまにキャッチボールを一緒にするけど、女性だから遠慮しなきゃいけないところもあるんだよね。それでも男同士ならほとんど手加減が必要ないから全力で楽しめるんだ!
「じいちゃん、ナイスボール!」
「ありがとう、僕も琢真くんとキャッチボールをいつやっても良いように練習してるからね!」
「琢真、こっちにも投げてくれ!」
「えいっ!」
「よしっ、ナイスボール!これぐらい正確な送球が常にできればショートのレギュラーは間違いなしだな…お義父さん!」
「ぐっ…琢郎くんの球はちょっと強すぎるよ。もうちょっと手加減してくれるかな?」
「すみません…これでも8割で投げてますけどね。ただ、お義父さんは野球をなさってたのでまっすぐ投げれば捕れるんじゃないですか?」
「そうは言っても学生時代だよ…まあ、捕る分には大丈夫だけどね。」
そんな感じでキャッチボールをしばらく続ける僕達…それぞれの投げる球を受けてみてお義父さんは野球をやられていた片鱗を感じられるし、琢真は日々送球が正確になってるし何よりも肩が日々強くなっているのを感じる。小3の昨年を下積み期間として今の所属チームで修行をさせてたけど、たった1年でレギュラーを取れるレベルまで達していたらしい…これは先日の練習試合でスタメンだったのも納得だ。
「父ちゃん、俺…ショートでレギュラー取れるかな?先輩達を差し置いてこの前スタメンだったけど、失敗もしちゃったから不安だよ…」
「大丈夫、僕だって最初はエラーばっかりだったからね…守備なんて鍛えれば誰だって上手くなれるさ。お前には下積み期間があったんだから…きっと僕より上手くなれるはずだよ!」
僕はこの前のことで不安に思う琢真の質問にキャッチボールしながらも答える。それだけ彼が野球に真剣なんだなということがよく分かり、何だかんだで大人になりつつあるんだなと思わせられてしまう…親としては寂しいような誇らしいようなことだよ。
「ありがとう、父ちゃん…俺、頑張るね!」
「おおっ、琢真くんの球も力が入ってるなぁ…それなら僕も!」
「うおっ…お義父さん、どこ投げてるんですか!?琢真に感化されすぎですよ!」
「ごめんごめん、つい調子に乗っちゃった…」
「まったく。」
僕は走ってお義父さんが暴投したボールを追いかける。幸いにも公園の外に出てなかったことだけでも不幸中の幸いだろうな…本当にお義父さんは調子に乗ると何をしでかすか分からない。そんなこんなで僕達は夕方までキャッチボールをしたり公園の遊具で遊んだりするのであった…
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それから、お風呂に入って部屋着に着替えた後は食卓に全員集合して夜ごはんを食べていくことに。今日のメニューは焼肉…折角のゴールデンウィークで久しぶりに義両親と食卓を囲むということもあってか思いっきり奮発したらしい。
「すげぇ…焼肉だ!しかも和牛の全てもあってシャトーブリアンまである!!母ちゃん、ばあちゃん、ありがとう!」
「どういたしまして。折角みんなと食べるからね…思いっきり奮発したよ!」
「沢山食べて大きくなってね♪」
「「「はーい!」」」
「ましろ、シャトーブリアンを焼いてくれる?僕ももう食べたくてね!」
「もう食べちゃいたいの?一番高いんだから最後にしようよ…子供じゃないんだから。」
「まあまあ、ましろちゃん…男というのは肉の前になるとみんな子供になるものなんだからさ。僕はハラミが食べたいなぁ…」
「パパまで…とりあえず、タンから焼いていくから我慢してね?」
「「はーい…」」
僕とお義父さんがそれぞれ食べたいお肉をましろに注文すると彼女は困ったようなのか呆れてるのか僕達を優しく説得する。焼肉っていつも思うけど、好きな部位から食べたくなるものなんだよね…僕はシャトーブリアンの味を覚えてからもうこれに夢中である。
「母ちゃん、牛タンだけどいつもより厚くねえか?」
「そうなの。今日はね…本場仙台の厚切り牛タンを買ってみたんだ。琢真やみんなは初めてだよね?」
「僕も初めてだなぁ…」
「虹花も、早く食べてみたい!牛タン一番大好き♪」
「虹花ちゃんは牛タンが好きなのかしら?今年で5歳なのになかなか渋いわね…」
お義母さんは虹花の意外な肉の好みを知り感心する。これぐらいの年頃は大体カルビやロースといったThe肉って感じの王道部位が好きな傾向にあると思うのだが、その中で大人と同じ牛タンを選ぶというのは我が娘ながらなかなかませた子供だと思った。
「よしっ、これとこれは焼けたかな?はい、どうぞ。」
「ありがとう、ママ!」
「レモン汁をかけて食べてね。」
「うん…ふああ、美味しい!口の中で溶けてる…」
虹花はレモン汁につけて本場の牛タンを一口頬張ると素晴らしい旨味の虜になってしまう。仙台の牛タンはこりこりした食感だけじゃなくて口の中でとろけるような感じがもうたまらないよな…これを知ると並のものじゃ満足できなくなるだろう。
「虹花の言う通りめちゃくちゃ溶ける!こんな牛タン知らねえよ…」
「テレビとかでどんな味かは分かっているけど、そう言いたくなるのも納得だよね。僕もまた勉強になったよ…」
「そうか。お前達もこんな牛タンを自分のお金で食べれるぐらい立派な大人になるんだぞ?うん…美味い!」
「さあ、どんどん肉を焼いていこうか!パパも手伝うよ?」
「ううん、大丈夫。私が肉の管理をするからパパもみんなも食べるのに専念していて…」
「ありがとう。ましろちゃんはいつの間にかこんなに成長して…ううっ!」
「お父さんったら、そんなに泣かないの。」
そんな感じでそれからも僕達は焼肉パーティーを続けていく。カルビもロースもハラミもホルモンも締めのシャトーブリアンもどれも最高で一緒に飲んだビールも言うことなし…こんな上焼肉セットは高級店じゃないと味わえない。それを家で楽しめるというのが何よりも幸せという一言に尽きるものだ…義両親と食べようが僕の両親と食べようが僕達だけで食べようが家族で食事するのってかなり幸せだな。家族って最高だ!
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焼肉パーティーが終わり歯磨きも終えてテレビや雑談も楽しんだ僕達はそれぞれの部屋で眠りにつこうとしていた。ちなみに僕とましろは同じ部屋で後は子供達の部屋、義両親の部屋という感じで分かれている。
「子供達はみんな寝かせたよ。」
「お疲れ様、お義父さんとお義母さんは?」
「もう色々楽しんだら疲れてぐっすり寝ちゃったみたい…」
「そうか。でも、君も疲れているだろ?早く横になりなよ…」
「うん、隣失礼するね。」
そう言ってからましろは部屋のドアを閉めてから僕の隣で横になる。今年で34になる僕達ながらもこうして添い寝をするのはお互い嫌ではない…むしろ、この時間が幸せだったりするんだよね。
「ねえ、琢郎…」
「どうしたの?何かお悩みがありそうだけど…話聞くよ?」
「ありがとう。その…今日、虹花がプリキュアの正体をパパとママに話そうとしてたよね?」
「うん、とりあえず僕がそれを回避したから大事にならなかったから良かったよ…何か引っかかることがあるの?」
「まあ、うん…私ね、プリキュアの正体はパパとママには話しても良いと思うんだ。家族だし、虹花も言おうとした中でもうこれ以上隠し事なんてできないよ…」
すると、ましろは今日あったことから義両親にプリキュアの正体を明かして良いのではないかと提案した。これを聞いた僕は一瞬言葉を詰まらせる…
「いや、ダメだ…お義父さんとお義母さんをこの件に巻き込む訳にはいかない。」
「どうして?」
「虹花にも言ったけど、たとえ家族でも僕達の戦いに巻き込んで二人だけじゃなくてその周辺に迷惑をかける訳にはいかないんだよ…特にお義父さんとお義母さんは心配性だから僕達がプリキュアだと知った時に心配になってこっちに来てしまう。そうなって戦いに巻き込まれ怪我をする可能性が高い…これ以上、この戦いに巻き込む人を増やしたくないんだよ。分かってくれるかい?」
「そうだよね…ごめんなさい。お義父さんとお義母さんは知ってるから良いと思ってたけど、流石に遠く離れたパパとママはダメだよね…」
「落ち込まなくて良いよ、気にしないで。それだけましろが家族を信じてるってことなんだから…まあ、父さんと母さんとの件に関してはやむを得ず目の前で変身しちゃったからね。あれは特別だよ…」
落ち込んで謝るましろを僕は気にしないように励ます。いずれ話す機会があったら話すけど、実は過去というかバリバリ戦っていた時に父さんと母さんが戦いに巻き込まれた中で目の前で変身したことが1回あったんだよね…それがあってから両親は今に至るまでプリキュアとしての活動を応援するようになったんだけど、あれで両親が怪我でもしてたらと思うとヒヤヒヤしたエピソードだ。こういう例は増やしたくないから僕はなるべく他の人を巻き込まないようにしてほしいと思い他の仲間や子供達には外部の人にプリキュアの正体は明かさないようにとお願いしている。これによって巻き込まれる人が増えることもあるからね…
「とりあえず、誰も巻き込まれないように私達も頑張らないとね…」
「そうだね。これから先にやって来る敵は強いしいつ現れるかも分からない…この地上で頼みになるのは僕達しかいないんだ。最後の希望としてこの争いを終わらせてみせるさ…」
「ふふっ、琢郎は本当に頼もしいね…えいっ♪」
すると、ましろはいきなり僕に飛び込んでくるように抱きついた。最初は何をするにしても内気だった彼女も僕と付き合い結婚するようになってからは遠慮なく甘えてくるようになってね…本当に僕の妻はいつまでも可愛すぎる。
「うわっ、どうしたの…いきなり抱きついて?」
「安心したら琢郎に甘えたくなっちゃって…もうみんな寝ちゃってるから良いよね?」
「良いよ。ましろからこうして甘えられるのはむしろ大歓迎だから…今日も楽しい夜を過ごそう。」
「うん♪」
そんなこんなで僕とましろは眠気が来るまでイチャイチャするのであった…年齢と結婚年数を考えれば痛いかもしれないが、いつまでも新婚気分を忘れずラブラブなのが僕達夫婦の良いところ。これから先もずっと仲良くしていきたいといつもお互いに思っている…二泊三日の明日もみんなで楽しい時間を過ごすぞ!
いかがでしたか?とりあえず、今回と次回は虹ヶ丘家…ましろちゃんの実家に帰省する話となっています。今日は到着からの初日でしたが、琢郎は義実家との相性は良いというか何よりもましろちゃんの両親は孫となる三人の子供のことも琢郎のことも愛してますね。ここの家族の愛はみんな強いものですよ。ましろちゃんも両親のことを信じてプリキュアのことを明かしても良いと思ってましたし…皆さんは義実家との相性はいかがでしょうか?義両親のことも家族のこともみんな大事にしてくださいね!
次回は虹ヶ丘家帰省の二日目です。どんな出来事が待っているのか…それも楽しみにしていてください。
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