少しだけ頭の悪い炭治郎のお話   作:MN2

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3と4

 

(case3:水の!)

 

「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り!」

 

「次、拾ノ型 」

 

「水の呼吸 拾ノ型 生生流転!」

 

(よし。水の呼吸の型はひと通り覚えてくれたか…)

 

マジで!?

 

ふーっ、と長い長い安堵の息をつく鱗滝。

どんなお馬鹿でも阿呆でも、一度弟子に取らばいっぱしの剣士に育て上げるスゲェ育手。

それが鱗滝左近次である。

 

例え竈門炭治郎でも。

原作より少しだけ頭の悪い竈門炭治郎であっても!

 

彼の面の隙間から、スゥっと雫がこぼれ落ちる。

まだ最終選別も終わってないのに滂沱の涙である。

苦労。お察し。

 

しかし、

 

「水の呼吸 弍ノ型 雫波紋突き!」

 

「それは漆ノ型だ、炭治郎」

 

「水の呼吸 参ノ型 打ち潮!」

 

「それは肆ノ型だ」

 

「水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨!!」

 

ギュインギュインギュイン! ズババババー!

 

「それは陸ノ型 ねじれ渦だ、炭治郎……っ。

 せめて番号か技か、どちらかぐらい合わせろ!」

 

伍ノ型は苦痛を与えない慈悲の剣。

陸ノ型は体の捻りを活かしてズッタズタに引き裂く殺意MAXな剣。

ひっどい間違いである。

 

なんとこの炭治郎、最初の壱ノ型と最後の拾ノ型以外、順番と技がバラッバラで一致しない。

まるで人の顔と名前を覚えられない様に!

酷い時は技と技名さえ別のと間違えるのだ!

 

面の中で鱗滝の目からハイライトが消える。

型だけは一応全部覚えたし、もういいや。

手間のかかる子ほど可愛いなんて嘘だ、なんだこの疲労感、もう育手辞めたい。

 

スーパー育手、鱗滝左近次に匙を投げさせるとは、やはり竈門炭治郎はヤベェ奴だった。

 

「水呼吸 捌ノ型 !」

 

「水の呼吸だ。ちゃんと言え炭治郎」

 

「水のー!」

 

「水の呼吸だ。略さずちゃんと言え炭治郎」

 

「水野の呼吸 玖ノ型 !」

 

「水の呼吸だ。野が1つ多い」

 

「水野呼吸 壱ノ型 水面斬り!」

 

「よし、合ってる……いや、違う!

 水野じゃない、水の、だ炭治郎!」

 

「水野ぉぉおおーっ!?」

 

「だから水の呼吸だ、炭治郎!! 誰なんだ、水野!?」

 

 

____________________________________________

 

鱗滝「日本全国の水野さんに謝れ、炭治郎」

炭治郎「( °ω° )」

 

____________________________________________

 

 

 

(case4:最終選別で! 折る!!)

 

ベキバキボキ、グッシャアアアア!

 

「その手を放せ! さもないと、折る!!」

 

「もう折ってんじゃねえか! ぐああああー!」

 

つかんだ瞬間、折る! それが炭治郎だもの!!

 

 

 

____________________________________________

 

鱗滝「不死川玄弥君に謝れ、炭治郎」

炭治郎「( °ω° )」ギリギリギリ

玄弥「ぎゃあああああっ! いいから腕放せぇ!」

 

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