まさかいきなり評価や感想をいただけるとは思っていませんでした。
とても嬉しいです。ありがとうございます。
その反面、半端なものは書けないと言うプレッシャーがががが……。
有栖の初めてをいただいてはや1週間。
オレたちは坂柳家の車で今日から通うこととなる高度育成高等学校へ向かっていた。
前世こみでリムジンとか初めて乗ったよ。
中でジュースを飲みながら窓から流れる風景を眺めていると、有栖が話しかけてきた。
「これから3年間は外の景色が見れませんので今のうちに焼き付けておいた方がいいですよ」
「別に焼き付けるようなものでもないだろう。暇だから眺めていただけだ」
「あら、私たちというものが側にありながら暇だなんて酷いですね清隆くん」
なんて言いながら杖でオレの足の小指を攻撃してくる。
イタイイタイ。ピンポイントで小指ばっかり狙ってくるから痛いんだって。どこでそんな技術を身につけたの?
そんな疑問を抱いていると有栖とは反対側に座っていた雪ちゃんがオレの腕に抱きついてきた。
「有栖ちゃんは拗ねてるんだよ。自分とお話もしないで外ばかり見てるから。ちなみに私も拗ねてます!」
頬を膨らませてアピールしてくる雪ちゃん。
可愛いからそのままキープでもいいが、楽しむ時間はあまりないので唇へキスをしてご機嫌をとる。
「えへへ〜清隆ぁ、大好きぃ〜!」
「オレも大好きだよ雪」
「〜〜〜〜〜っ!」
ゲシゲシっと有栖からの攻撃の威力が上がる。
見ればジト目で何かを訴えかけてくる……なんて、何を求めてるかなんて分かりきってるんだけどね。
有栖には少し意地悪したくなるんだよなぁ。常に強気で余裕の態度だから崩したくなるんだ。
でもやりすぎなのも良くない。
一旦雪ちゃんを離してから有栖の隣に寄る。
「今更なんですか? もしかしてキスすれば私の機嫌が良くなるとでも? 残念ですが私は雪さんと違って単純な女ではーーーーんんっ⁉︎」
口を開けば強がりばかりの天邪鬼な有栖の口を塞ぐ。
ただのキスじゃない。ディープなやつだ。
有栖の小さな口を開き、舌を侵入させて彼女の口内を蹂躙する。
さっきまでの強気が嘘のように失せ、有栖も夢中でオレの口に吸い付く。
ぎゅっと抱きついてくる有栖の小さな体をさらに大きなオレの体で抱きしめる。
負けず嫌いな有栖が今度は攻めようとオレの口へ舌を伸ばしてくるがそれを咥えて吸ってやる。
すると有栖の体がビクンっ! と大きく跳ねた。
「んん〜〜〜〜〜〜〜〜っ‼︎‼︎」
「ぷはぁ」
顔を離せばオレと有栖を繋ぐように互いの舌先から銀の糸が引く。
高揚した頬に蕩けた表情の有栖は、ここが車の中で学校に向かっているとわかっていても抱きたくなるくらい色気があった。
でもここは我慢だ。
ぽ〜と絶頂の余韻に浸っている有栖を起こす。
「ーーーー……意地悪です。でも、そういうところも大好きです」
「オレも有栖が大好きさ」
有栖は普段強気だが1度達してしまえばこうして甘えてくるようになる。
有栖を膝に乗せると力を抜いて胸板に頭を預けてきた。
頭を撫でてやれば嬉しそうに微笑む。
「清隆くん、今朝お父様が言ったこと覚えていまよね?」
「ああ、覚えてる」
「ふふふ、ならいいです」
今朝、学校に行く準備をしていたオレに有栖パパがやってきてとんでもないことを言ったのだ。
要約すると、娘に手を出したんだから責任持てよ? 君が性欲強いことは綾小路先生からもらった情報で知ってるから有栖に無理させないためにも他の女の子に手を出すのは許容するけど有栖が正妻。それ以外は認めないし有栖が嫌がる女は絶対に認めない。
有栖を泣かせたらしばき倒すからな。とのことだった。
有栖とエッチしたことバレテーラ。
雪ちゃんの時みたいにかなり気まずかったわ。
幸いだったのが愛人を許してもらったことと、雪ちゃんが正妻にこだわらなかったことかな。
おかげでこうして3人で一緒にいても大丈夫なくらい関係がいいから。
「他の女性に手を出しても構いません。ですが、最後には必ず私の元に帰ってきてくださいね?」
「私も! 何番目でもいいから愛して。私もう清隆がいないと生きていけないから」
そう言いながら体を寄せてくる雪ちゃんと胸の中で甘える有栖をぎゅっと抱きしめる。
『あ♡』
2人から艶のある声が漏れる。
スイッチが入った合図でもある。
でもここでオレが我慢しなければ3P直行コースで初日から遅刻が確定してしまう。
高揚した気分を沈めるように頭を撫でる。
「そろそろ学校に着くから降りる準備をしようか」
「ん〜!」
「え〜、……したい〜」
「初日から遅刻はまずいよ。それにこれからは寮生活だ。するタイミングは必ずある。それとも遅刻して有栖パパの顔に泥でも塗るか?」
「……我慢します」
「我慢するぅ〜」
「この埋め合わせはするから、な?」
「うん! なら降りる準備する。有栖ちゃん下着は大丈夫?」
「は、はい……。軽くだったので、す、少し湿ったくらいです」
「すまない。もう少し手加減したほうが良かったな」
「清隆くんの責任ではありませんよ。それに嬉しかったですから。情熱的なキス」
「そっか」
オレたちは残っていた飲み物を飲み干し、制服の乱れを治す。
そのタイミングで車が止まった。窓からはでかい校舎が見える。
運転手がドアを開けてくれたところでドアに近い雪ちゃんから降りていく。
オレは有栖のカバンを持って降りてから、彼女に手を伸ばす。
「ありがとうございます」
オレの手を握りながら杖を器用に使って降りてくる。
万一にも転ばないように気を遣いながらエスコートする。
「それじゃあ行きましょうか」
「ああ」
有栖の手を握ったまま歩く速度を合わせて歩を進める。
反対の腕には雪ちゃんが抱きついてきた。
「みんな同じクラスになれるといいね〜」
「そうですね。私もお2人がいてくれたほうが心強いです」
「例えクラスが違っても休み時間に会いにいけばいい。その時は有栖のクラスに集まろう」
「うん! そうしよう!」
と、3人仲良く歩いているのだが……やはり目立つな。
右手は有栖と指を絡めた恋人繋ぎ、左腕には雪ちゃんが両腕を絡めている。まさに両手に花だ。
女子たちからは好奇な視線を、男子たちからは嫉妬や妬みの視線が一身に向けられる。
だからといって離れるつもりはないが。
2人も視線には気づいているが離れるどころかさらに密着してくる。
周囲の女子への牽制だろう。オレという男は自分たちのものだぞ、と。
独占欲をむき出しにする2人が可愛くてつい頬が緩む。
視線の山に構うことなく、クラス表が張り出されている場所へと向かう。
すでに大勢の生徒で道は塞がっていたがオレの視力なら見える。
「雪は視力はいいか?」
「うん。ここからでも見えるよ」
「だったら雪は左側から探してくれ。オレは右から探していく」
「了解」
……有栖はーーAクラス、オレはーーおっ、オレもAクラスだ。雪ちゃんの名前はーー、と探していくが残念ながらAクラスに雪ちゃんの名前はなかった。
隣のBクラス表にずれて探し始めた時に、雪ちゃんが「あった」と呟いた。
が、その声に力がない。
自分のクラスにオレたちの名前がなかったからだろう。
「私、Dクラス……。2人はどうだった?」
「オレと有栖はAクラスだった」
「あらそれは……」
「ううぅ……そんなぁ」
信じられないと項垂れる雪ちゃん。
オレも有栖も罪悪感に襲われる。
「車の中でも言ったがいつでもオレたちのクラスにおいで。それかどこか3人で集まれる場所を探してそこに集まるようにしよう」
「そうですね。あと、登下校とお昼は余程のことがない限りはご一緒しましょう。私も3人でいる時間は大切ですから」
「……うん。約束だよ」
まだ元気はないが立ち直りはした。
最後の一押しと寂しそうな表情を浮かべる雪ちゃんに唇がそっと触れるキスをした。
ざわっ! と周囲が騒がしくなるも不要な情報は切り捨て、雪ちゃんだけを見る。
むっ、となっていた唇は口角が上がってだらしなくなっていた。
「ずるいよぉ清隆ぁ。こんなことされたら嬉しすぎてニヤけちゃうじゃん〜」
「でも元気でただろ?」
「うん」
「ならして良かったよ。それじゃあ移動しよう。ここにいても邪魔になるだけだしな」
外に立てかけられてある教室への案内板を元に校舎に入る。
1年生の教室までくると、雪ちゃんとはここで一旦お別れだ。
打って変わって上機嫌になった雪ちゃんは、名残惜しそうにしながらも最後は大きく手を振ってDクラスへ入っていった。
「さて、オレたちも自分のクラスに行こうか」
「あら、雪さんにはして私にはしてくれないんですか?」
「車でしただろ? 濃厚なの。それとも」
オレはわざとそこで区切り、有栖の耳元で囁いた。
「大勢いる前でされたいのか? 有栖はSに見せかけたドMだな」
「っ〜〜〜〜! し、失礼なこと言わないでください! た、確かに、清隆くんに虐められるのは好きですけど……それは清隆くんだからであって私は基本的に虐めるほうが好きですっ」
おうおうとんでもねぇこと口走ってるよこの子。
幸い近くに人が通らなかったから良かったものの聞かれてたらどうするつもりだったんだ。
それにしても、ふ〜ん。オレにいじめられるのは好きなんだ。へぇ〜、ま、知ってたけどさ。
「……あっ、ち、違います! 今のはそういうんじゃなくてですねっ」
今更自分の失言に気づいたようで、顔を赤くしながら訂正してくるが遅すぎる。
「何も違わなくないだろ? いつもベッドの上で求めてくるのは有栖なんだしさ」
と、言ったはいいがここらへんが引き際だろう。
このまま深く話してそれを誰かに聞かれても嫌だしな。
オレは真っ赤の顔色のまま口をぱくぱくさせていた有栖の唇を軽く塞いだ。
「っ!」
「虐めたお詫びだ。これで満足か?」
「…………はい」
借りてきた猫のように大人しくなった有栖の手を引いてAクラスに入る。中にはそれなりの人数がいて各々好きなように時間を潰していた。
本を読む者、クラスメイトと会話する者、緊張で固まっている者。
座席は黒板に張り出されており、さっと目を通してオレと有栖の席を確認する。
「有栖は廊下側の列の1番後ろだ。オレはその隣」
隣なら有栖のフォローがしやすくて助かるが、これは有栖パパが仕組んだか?
そんなことするような人には思えないが……あの人、有栖のこと溺愛してるからな。
なんて思いながら指定された席につく。
「お前が楽しめるような学園だといいな」
「清隆くんと雪さんとの学園生活というだけで十分楽しいですが……そうですね。お父様が退屈しないとまで言ったのです。その言葉を信じてみましょう」
雪ちゃんがDクラスなのはWR脱落後、清隆に会うまで家に引きこもっていたからです。
Aクラス強すぎでは? と思うかもしれませんが、有栖の楽しみを奪わないために彼女から声がかからない限り積極的に行動するつもりはありません。
有栖と清隆の2人が試験に臨んでしまうと簡単に終わってしまいますから。
今はヒロインが2人、しかも攻略済みしかいないのでイチャイチャ多めですが本格的に他クラスとの絡みが始まれば少し控えめになる予定です。
基本書き溜めは無いので出来上がり次第、更新して行きます。
感想や評価などいただけると嬉しいです。