IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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全開危険シーンがほぼ無かった(当社比)ので、今日はチキンレース開催です。


第10話 中国からの転校生? それよりハーレムとイチャラブするのが大事

「それでは、織斑君のクラス代表就任を祝して、かんぱ~い!」

「「「「「「かんぱ~い!」」」」」」

 

――パンッ パンッ

 

 乾杯の音頭と共に、クラッカーが一斉に鳴らされた。

 

 一夏のクラス代表を祝おうという話が挙がり、夕食後の食堂で1組のメンバー全員が揃って開催される流れになった。

 今も各自、飲み物を手にやいのやいのと盛り上がっている。

 

「いやー、これでクラス対抗戦も盛り上がるねー!」

「ホントホント」

「織斑君と同じクラスでラッキーだったよね」

「ホントホント」

 

 ……一部botがいるが、そこは気にしたらダメなんだろう。

 そんな中、主役である一夏は昼間と同じようにぐったりしていた。さっき鳴らしたクラッカーの紙テープも肩に乗ったままだし。

 

「人気者だな、一夏」

「怜二……本当にそう見えるか?」

「人気があるのは事実だろ、下心付きだけど。何はともあれ、クラス代表就任おめでとう!」

「全然めでたくねぇ……」

 

 いやいやめでたいから。なにせ壁にはデカデカと『織斑一夏クラス代表就任パーティ』って書かれた紙がかけられてるぐらいだし。

 

「むぅ……」

 

 ただ一夏が人気だからか、隣に座ってる箒の御機嫌はよろしくないようだ。

 

「はいはーい、新聞部でーす! 今話題の新入生、織斑一夏君に特別インタビューをしに来ましたー!」

 

 そこに、腕章を付けてカメラを構える眼鏡の女子生徒が混ざって来た。ネクタイの色が清香達と違うってことは、上級生か。

 

「あ、私は2年の黛薫子(まゆずみ かおるこ)。新聞部の副部長よ、よろしくね。はいこれ名刺」

「は、はぁ……」

 

 渡された名刺を受け取って、ぼーっと眺める一夏。後ろからチラッと見たが、黛に薫子か。下手したら書き間違えそうだ。

 

「それでは織斑君! クラス代表になった感想をどうぞ!」

 

 その副部長さんは、ボイスレコーダーをズズッっと一夏の方に近付けてきた。うわっ、めっちゃ目キラッキラさせてるぞ。

 そして周りの連中も、一夏が何を言うのか期待の眼差しを向けている。

 

「えっと……なんというか、頑張ります」

「え~、もっとコメントちょうだいよ~。『触ると火傷するぜ!』みたいな」

「なんですかそれ……」

「う~ん、まいっか。適当に捏造しておくわね」

「捏造!?」

 

「(ずいぶん濃ゆい先輩だね……)」

「(記者というより、パパラッチが妥当ですわね)」

「(言えてる……)」

 

 俺達がヒソヒソ話をしてる間も副部長さんのインタビューは続き、最後に一夏の写真を撮ることに。

 

「は~いそれじゃあ撮るよ~。35×51÷24は~?」

「え、ええっ?」

 

――パシャッ

 

「ぶぶー、正解は74.375でしたー。ってみんな入ってるじゃん! まあいいか」

「いつの間に……」

「まーまーまー」

「クラスの思い出ってことで」

「いや、俺はいいんだけどな……怜二達も入ってるのな」

「もちろん。大変だったんだぞ、篠ノ之をお前の隣に持って来るの」

「わ、私は別にそんなこと頼んでは……! い、一夏の腕掴んじゃった……!

 

 だから、本音が漏れてるって。

 

「ところで先輩、今撮った写真ってもらえるんですか?」

「いいよー。校内新聞に載せた後になるけど」

「だってさ」

「「「「「「お~~!」」」」」」

 

 そういえば副部長さん、デジタルカメラで撮ってたけど、写真くれる時は印刷したものでくれるんだろうか。それともデータでか。

 その辺も聞いておこうと思ったところで

 

「あっ、ついでにもう一人の男子生徒の吾妻怜二君にもインタビューを――」

「すまんみんな、ちょっと手洗いに!」

「ああっ! ちょっとぉ!」

「すみません先輩! 代わりにもっと一夏にインタビューしていいですから!」

「怜二ぃ!?」

 

 色々探られるのが嫌いな俺は、一夏を生贄に華麗なる逃走を図ったのだった。

 

 

――――――

―――

 

 寮内にいると追いかけられると思って外に出ちまったが、これ織斑先生に見つかったらまずいよなぁ……。

 

「とはいえ、すぐ戻るとあの先輩に捕まりそうだし、もう少しだけ――」

「ねぇちょっと!」

「へ?」

 

 まさかこんな時間に声を掛けられると思ってなかったから、素っ頓狂な声が出ちまった。そして振り返ると、そこにはツインテールの小柄な女子生徒が。

 

「えっと、俺に何か用か?」

「本校舎ってどこにあるか教えて!」

「え? IS学園の生徒が校舎の場所を知らないって、そんな馬鹿な……もしかして、生徒を騙った不審者?」

「違うわよっ! 明日からここに転入することになったんだけど、ちょっとトラブルがあってこんな時間になっちゃったの! で、本校舎の受付で編入手続きをしないと――」

「いやぁ、さすがにこの時間じゃ無理だろ」

 

 一応腕時計で時間を確認するが、現在時刻は午後8時43分。どう考えても校舎には誰もいないだろう。

 

「そ、そんなぁ~……」

 

 よほどそのトラブルでクタクタになっていたんだろう、女子生徒は膝から崩れ落ちちまった。

 どうにかしてやりたいが、俺が出来る事なんてないからなぁ……ああ、そうだ。

 俺は携帯端末を取り出すと、最近登録した番号にコール……すぐに繋がった。

 

『吾妻君ですか? 確か、織斑君のクラス代表就任パーティをやるって言ってましたよね?』

 

 通話相手は真耶さんだ。俺のことを"吾妻君"って呼ぶってことは、周りに誰かいるんだろうか。

 なら、こっちも"山田先生"って呼ぶとするか。というか、すぐ横に人がいるからそうするしかないんだが。

 

「今はちょっと抜けてるんですよ。それでですね、山田先生に相談がありまして」

『相談ですか?』

「はい。今寮の外なんですが、編入手続きが間に合わなかった哀れな子羊を見つけてしまいまして」

 

 すぐ横で『誰が憐れな子羊よ!』と怒鳴ってくるが、無視だ無視。

 

『そうなんですか? えっと、とりあえず、その子の名前を確認してもらえますか? こちらで照会をかけるので』

「分かりました、ちょっと待っててください」

 

 一旦端末を耳から遠ざけて、再度女子生徒の方に視線を戻した。

 

「照会かけるから、名前を教えてくれってさ」

「あ、そういえば自己紹介がまだだったわね。あたしは凰鈴音(ファン・リンイン)よ」

 

 ファン・リンイン、名前の響きからして、中国人だろうか。って、今は置いとけ。真耶さんを待たせっぱなしだ。

 

「名前は凰鈴音だそうです」

『凰鈴音さん……ああ、ありました。確かに明日から1年2組に編入予定になってますね』

「それでどうしましょう? このまま放置するのも寝覚めが悪いですし」

『う~ん……分かりました。その子を寮の前まで連れてきてもらえますか? その後はこちらで保護しますから』

「分かりました。寮の前で待ってます」

 

 ……通話を切る直前、向こうから『ほう、吾妻が外になぁ……』って声が聞こえた気がしたんだが……気のせいだよな?

 

「えっと、結局あたし、どうなるの?」

「先生が保護してくれるとさ。良かったな、4月とはいえ寒空の下で野宿する羽目にならなくて」

「良かった~……ところで学園の制服着てるってことは、アンタが吾妻怜二? 2人目(セカンドマン)の」

「セカンドマンって……確かに俺の名前は吾妻怜二だ。よろしく、凰」

「鈴でいいわよ。その代わり、あたしもアンタを怜二って呼ぶわ。……それと、あたしのこと『リンリン』って呼んだらぶっ56すからそのつもりで」

「お、おう……」

 

 トラウマなのか、すっげぇ殺意の眼差しをぶつけられた。そりゃ、リンリンなんてパンダみたいな名前で呼ばれたくはないだろうが。

 そんな話をしつつ寮に着くと、そこには真耶さんと……

 

「吾妻ぁ、門限破って夜間外出とはいいご身分だなぁ……」

 

 我らが担任、織斑先生が仁王立ちで待ち構えていた。その斜め後ろで、真耶さんが苦笑いしている。救援要請は……無理そうですね。

 

「あ、あはは……織斑先生、ご機嫌麗しゅう……」

 

――ゴンッ!

 

「~っ!」

「何が麗しゅうだ。初犯だから今回はこれで勘弁してやるが、次は罰則ものだからな」

「りょ、了解です……」

「そして……やはりお前か、凰」

「ち、千冬さ「織斑先生だ(ゴンッ)お、織斑先生……」

 

 俺と同じように脳天に直撃を食らった鈴が、頭を抱えて蹲る。

 それにしても鈴のやつ、織斑先生のことを『千冬さん』って呼ぼうとしてたな。知り合いなんだろうか?

 

「今夜は私の方でお前を預かることになった」

「え……」

 

 スーっと、鈴の顔が青褪める。

 

「それってつまり、あたしが織斑先生の部屋に……?」

「何か問題でもあるのか?」

「汚部屋(スパァァンッ!)へぶっ!」

「余計な戯言は口にするな それに昨日、一夏に掃除させたからな

 

 んん? 鈴も織斑先生も、それぞれ変なことを言ってたような……まあいいか。

 さて、鈴は織斑先生に連行されていったし、俺はパーティに戻って

 

「パーティですか? さっきお開きになったみたいですよ」

「ありゃ」

「織斑君が愚痴ってましたよ。『怜二の奴、俺に黛さんを押し付けやがって』って」

「あ~、でも一夏なら明日謝ればいいだろ」

「オルコットさんと相川さんも怒ってましたよ。『私達を置いていなくなるなんて!』って」

「……今度詫び入れないとダメかも」

 

 女性陣に比べて、一夏の扱いが雑じゃないかって? 逆だよ逆、女性陣を怒らせたままが一番マズい。

 そんなことを考えながら部屋に戻ると

 

「れっきゅぅぅん! 束さん寂しかったよぉぉ! 抱いて!」

 

 束によって、速攻でベッドに押し倒された。というかこれ、俗に言う『だいしゅきホールド』ってやつなのでは?

 

「ふふふ~❤ れっきゅんの方も、準備万端みたいだね~❤」

「そりゃ、こんなことされたらな……めっちゃπ当たってるし、うっ、マイサンを撫ぜるな」

「気持ちいい?」

「……うん」

「正直でよろしい♪ ん……ちゅっ❤」

 

 その晩セシリアと清香への詫びを考えていたはずの俺は、束の誘惑にまんまと嵌ってしまったのだった。

 

「あ、あぁぁん! だめぇぇ、またおっぱいで、おっぱい揉まれただけでイっちゃうよぉぉぉ!」

 

 

――――――

―――

 

 

「ねぇねぇ、転校生の噂聞いた?」

「転校生? この時期に?」

 

 翌日、教室ではその話題で持ちきりだった。

 転校生って言うのはたぶん、昨日の鈴のことだろう。昨日は特に考えてなかったが、確かに入学式を大幅に過ぎた今の時期に来るのはおかしな感じだな。

 

「そう、何でも中国の代表候補生なんだって」

「ふーん」

 

 話を聞いてる一夏はあんまり興味無さそう。……ってちょっと待った。

 

「転校生って、代表候補生なのか?」

「そうらしいよ。吾妻君、もしかして興味あるの?」

「セシリア以外の代表候補生を知らないからさ、どんな子なのかなぁって」

「ああ、そういう興味なのね。織斑君はどう?」

「俺もそういう興味ならある、かな? 少し気になる程度だけど」

 

 それにしてもそうかぁ、あの鈴が代表候補生……昨日の自己紹介で言わなかったのは、わざとなのか偶々なのか。

 

「このクラスに転入して来るわけではないだから、そこまで騒ぐことでもないだろう」

「篠ノ之さん、その話本当?」

「ああ、さっき職員室を通った時に聞いた。転校生は隣の2組に入るそうだ」

「そうなんだ~」

「そもそも一夏、来月にはクラス対抗戦があるというのに、今のお前に他所のクラスの女子を気にする余裕があるのか?」

「そう、だな。そんな暇ないよな」

 

 そうだそうだ、あと2週間ほどで4月も終わるのか。GW? 残念ながらIS学園に日本の祝日は適用されないらしい。だからそのまま5月に入ってすぐ、クラス対抗戦があるのだ。

 

「まぁ、やれるだけやってみるさ」

「いやいや、そこは優勝目指してもらわないと!」

「そうだよ! 織斑君が勝つとクラスみんなが幸せだよ!」

 

 聞いた話では、このクラス対抗戦には優勝賞品として、学食デザートの半年フリーパスが配られるらしい。『勝つとクラスみんなが幸せ』とはそういうことだ。

 

「今のところ専用機を持ってるクラス代表って、ウチと4組だけだから、余裕だよ」

「おう」

 

 女子一同の気概を削がないよう、一夏がとりあえず肯定の返事をする。

 

 

「――その情報、古いよ」

 

 

 突然水を差すようなセリフにみんなが振り向くと、教室の入口に――あれ?

 

「2組も専用機持ちがクラス代表になったの。だからそう簡単には優勝できないわよ」

 

 腕を組んで、入口のドアに寄りかかっていたのは、昨晩見つけた迷える子羊の鈴だった。

 

「鈴……? お前、鈴か?」

「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ」

 

 懐かしそうに声を掛ける一夏に、ふっと笑う鈴。二人共知り合い? ってああ! 昨日も織斑先生と知り合いっぽい感じったし、そりゃ一夏とも知り合いだったとしてもおかしくないよな。むしろ一夏と鈴の関係の方が主か。

 

「何カッコつけてんだ? 全然似合ってないぞ」

「なぁ!? なんてこと言うのよアンタは!」

 

 一夏ぇ……。そして鈴の方も、あっさり化けの皮が剥がれちまってるじゃねぇか。鈴が小柄ってのもあって、傍から見たら兄妹喧嘩だ。

 

「おい」

「なによ!」

 

――スパァァンッ!

 

 振り向いた鈴の頭に、教室の外から出席簿アタックが飛んできた。そっか、もうSHRの時間か。鈴も可哀想に、よりによって織斑先生に見つかるとは。

 

「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」

「ち、千冬さ……」

「織斑先生だ(スパァァンッ!)そして入口を塞ぐな、邪魔だ」

「はい、ずびばぜん……」

 

 2連続で出席簿アタックを食らった鈴は、半泣きになりながら『またあとで来るからね! 逃げないでよ一夏!』と捨て台詞を吐いて、自分の教室に戻っていった。

 

「……一夏、今のは誰なんだ? ずいぶん親しそうだったが」

「いや、あの……」

 

 箒、今それを口にするのは……

 

――スパァァンッ!

 

「篠ノ之、SHRの時間だと言ったばかりだが?」

「うぅ……はい……」

 

 さっきの鈴みたいに頭を抱えながら、自分の席に戻っていった。

 それにしても、鈴と一夏はどんな関係なのやら。ただの知り合い……ってことはないよなぁ、あのやり取りを見る限り。

 

 

――――――

―――

 

 

 鈴の謎が解けぬまま、授業はIS実習の時間へ。今まで座学ばっかだったから、何気に初めての授業だ。

 

「ではこれより、ISの基本的な飛行操縦を実践してもらう。吾妻、織斑、オルコット。試しに飛んでみろ」

 

 突然指名されたと思ったら、これまた突然飛べと言われたんだが。あのー先生? 俺先日専用機を受領したばっか(実際に展開して乗ったのはあの日が初めてだから間違ってない)で、一夏より経験無いんですが……。

 

「何をグズグズしている男共。オルコットはもう展開が終わってるぞ」

「お二人共、集中とイメージですわ」

 

 織斑先生の罵声とセシリアのアドバイスを受けつつ、前に展開した時の状況をイメージする。……よしっ、展開完了!

 横を見ると、一夏の白式も展開が終わったようだ。

 

「よし、飛べ」

 

 その短い指示で、セシリアが真っ先に急上昇していく。うわっ、これまた織斑先生にどやされそう。

 

(しっかし、飛べって言われても、どんなイメージすりゃいいんだ?)

 

 前世を含めても、国内線の航空機ぐらいしか空を飛んだ記憶が無い。それでISに乗って飛ぶのは……そうだ! 別にアニメやゲームのイメージでもいいじゃん!

 思い立った俺は、記憶の中から空を飛ぶ系のアニメやゲームを……あった!

 

「いっけぇうぉぉぉ!?」

 

 イメージしながら飛ぼうとした瞬間、俺はさっきのセシリア以上の速度を出しながら変な声を上げていた。

 幸い止まるイメージが出来たためか、セシリアの少し上で急停止した。こ、怖っ!

 

「怜二さん、すごい加速でしたわ……」

「俺も正直怖かった。イメージしたものが良くなかったのかも」

「何を想像されたんですの?」

「某ロボットゲーム」

 

 みんなお馴染みの、『水没王子』とか『コジマは、まずい……』で有名なあれだ。

 クイックブーストをかましながら空中戦をするイメージをしてたんだが、ISにこのイメージは危険すぎたようだ。主にGを相殺できない辺りが。

 

 そうこうしている内に、一夏もやっと追いたようだ。『自分の前方に三角錐を作るイメージっていうのが分かんねぇ』と愚痴ってた。

 教科書に書いてた内容だな。たぶん空気抵抗を減らすイメージなんだろうが、いきなりそれをイメージして飛べって言うのも酷な話だと思う。

 

『お前達、急降下と完全停止をやってみろ。目標は地表から10cmだ』

「了解です。それではお二人共、お先に」

 

 通信回線から織斑先生の指示が飛んでくると、またもセシリアが先陣を切って地上に向かう。ぐんぐんその姿が豆粒ぐらいに小さくなり、

 

『よし、合格だ。次、吾妻』

「俺ですか? 了解」

 

 指名されたら仕方ない、今度はさっきほど速度を出さないよう、クイックブーストのイメージはせずに地上に……地上に……

 

(いやめっさ怖いんですけどぉ!?)

 

 何これ何これ! めちゃくちゃ怖ぇ! ぶつかるぶつかる!

 恐怖心がISにも伝わったのか、予定よりも上で機体はスンッと止まってしまった。

 

「23cm。早過ぎだ馬鹿者」

「はい……」

 

 やめてくれみんな、苦笑するぐらいならむしろ思い切り笑ってくれよ。

 

「最後、織斑」

 

 最後に一夏が急降下を……おい?

 

――ズドォォォォンッ!

 

「誰が地面に激突しろと言った。グラウンドに穴を開けてどうする」

「す、すみません……」

 

 一夏は綺麗に墜落していた。どうやらこやつ、どこで速度を落とすとか考えてなかったらしい。

 幸いISの姿勢制御と上昇ですぐにクレーターから出てきし、体は衝撃から守られたようだが、クラスメイトのクスクス笑いによる精神攻撃からは守ってもらえなかったようだ。

 

 その後は武装の展開をやったが、ここでセシリアに意外な弱点が

 

「オルコット、いつまで掛かっている」

「うぅ、ああもう!『インターセプター』!」

 

 本来、武装もイメージするだけで展開出来るんだが、どうもセシリアのやつ、近接用の武装は武装名をコールしないと展開出来ないらしい。

 ちなみ、武装名をコールするのは所謂初心者向けの方法と教科書に載っていた。代表候補生のセシリアからしたら恥ずかしいか。

 

「時間だな。今日の授業はこれまでとする。織斑、きちんとその穴塞いでおけよ」

「うぇぇ!?」

 

 授業終了と一夏の土木作業を宣言すると、織斑先生はさっさと校舎に戻っていった。

 

「れ、怜二……っていねぇ!」

 

 驚愕しているところ悪いが、俺は手伝わんからな。今回ちょっと俺も理由があって、さっさと引き揚げ――

 

 

 

「怜二さん……」

「怜二君……」

 

 なぜだろう。ロッカールームで着替えようとしたら、清香とセシリアに捕まったんだが。しかも二人共、まだ制服に着替えずISスーツのままで。

 

「知ってるんだよ。怜二君、私達の方あんまり見ないようにしてたでしょ」

「そうですわ。もしやと思っておりましたが、やっぱり……」

「まさか、俺もこうなるとは思ってなかったんだよ」

 

 今まで散々束たちと致していたから、マイサンも昼間は休憩していると思ってたんだが……ISスーツの魔力には勝てなかったよ……。正直全裸よりエロい。

 

「そ・れ・に、昨日私達を放ってパーティを抜け出したこと、まだ許してないんだからね」

「いやいや、それは今朝きちんと謝っただろ」

「謝罪だけでは足りませんわ。怜二さんには、わたくし達が寂しい思いをした分、きっちり()()していただきませんと」

 

「怜二さん」

「私達を」

「怜二さんで」

「「いっぱいにしてください……❤」」

 

 

 

「あひぃ! れ、れいじさぁぁん! お、お尻! わたくし、お尻を揉まれただけで、ああっ、あぁぁぁぁぁ!」

「怜二くぅん! すごい、すごいよぉぉ! 目が、チカチカする! トんじゃう! 私トんじゃうよぉぉぉぉ!」

 

 

 

 ……今度、部屋でもISスーツ着てくれないか頼んでみよう。(エロガキ感)

 

 

――――――

―――

 

 

「吾妻君、ちょっと」

 

 放課後、真耶さんにアリーナへ連れていかれた。

 なんでも、俺が専用機を受領したものの、誰かが訓練に付いてないと駄目じゃないかと職員会議で話題に上がり、真耶さんが訓練を付けることになったんだとか。なお、一夏の方は箒が自分が付くからと断固拒否したんだとか。

 

「忙しいのに申し訳ない」

「いえいえ、どちらかと言えば、これは役得ですから♪」

 

 あっ、はい。そうなんですね。だからさっきから、教えるフリして意図的に俺の腕を自分のπに押し付けようとしてるんですね。しかもご丁寧に、周りから見えない角度で。

 

「(それに……セシリアさんや清香さんと、シてましたよね?)」

「びくぅ!」

「(私も、怜二君が欲しいなぁ……訓練の報酬、欲しいニャー❤)」

「すみません、さすがに訓練に身が入らなくなりそうなので」

「ぶー……分かりました。今は普通に教えますね」

 

 膨れっ面の真耶さんも可愛いと頭悪いことを思いながら、今日の復習である基本飛行や武装の展開、基本的な戦術の類を教えてもらった。

 そしてアリーナの予約時間が過ぎ、着替えて寮の部屋に戻ったところで

 

「怜二君、どう、ですか……?」

「束さんも、どうどう?」

 

 真耶さんと束、2WメロンがISスーツをパンパンに押し広げている光景。男にとっては垂涎ものだろう。俺も見た瞬間生唾ゴクリしたし。

 

「束さん、昨日も怜二君とシたんですよね?」

「それはそれ、これはこれ。れっきゅん成分はいくら摂っても良いものだからね☆」

「もうっ! 同意しますけど」

「するのか」

 

 ネットではよく『○○からしか摂取できない栄養がある』とか言うけど、俺栄養素だったのか。自分で言うのもあれだけど、副作用がありそうだな、エロいやつ。

 

「ああでも、揉まずにはいられない」

「ひゃっ❤」

「あんっ❤ あ、ISスーツって、結構あれだね。胸がパンパンでスーツと擦れて……感じちゃう❤」

「それは二人のπが立派だからな。ってことは、真耶さんはいつも性的興奮を覚えながらISに乗ってた?」

「ち、違いますぅ! あぁぁん❤ い、いつもはパッチを当てて、擦れないようにして……」

 

 非常にエロい会話がなされていて、俺の耳と手は今、とても幸せです。

 

「あぁ❤ 怜二君、胸だけじゃなくて、もっと報酬をください……❤」

「束さんにも、おこぼれ欲しいニャン❤」

「了解。俺もここまで来て、完全にその気になっちまったからな……。あ、でもいつも通り、痛かったらちゃんと言えよ?」

「あ、はい」

「そこはいつものれっきゅんなんだよね……」

 

 もう『催眠種付けおじさん』としてハーレム作りたいと思ってるのは認めるから、せめて『凌辱系』でなく『純愛系』に進もうと思っている次第です。

 

 

 ……あっ、そういえば鈴の謎がそのままだった。

 

 

 

 

 

<今日の一夏>

 

「……この穴、今日中に埋められるんだろうか?」




ついに鈴が登場です。
けれど、新キャラよりエロが優先されるのがシシカバブクオリティ。

ハーレム作りを肯定してしまったオリ主の性欲は、ついに危険な領域へと――目標は純愛です。催眠系でもありますが。

「あたしは凰鈴音、中国の代表候補生よ!」
「催眠オラッ」
「しゅきしゅきぃぃぃ❤」

……さすがにこれは純愛とは言わんでしょ。

※アンケート実施中です。(実施期間はクラス対抗戦が終わるまでを予定)

ちーちゃん、どう思う?

  • ハーレムINするべき
  • ハーレムINするべきじゃない
  • ぽんぽんペイン担当でしょ?
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