IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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最近1話ごとの文字数が少なくなっていますが、私は元気です。


第25話 夏祭り、エロい兎に御用心~妹もエロエロだぁ~

「あ、頭が……」

「昨日は飲み過ぎたわ……」

「束さんは頭は平気だけど、床で寝たから体が……あたた」

 

 昨日酔い潰れた3人は、翌朝というか昼前に起床。頭や背中を痛がりながらトーストを齧っていた。

 

「やれやれ……今日は何すっかなぁ」

「あ、すみませんが私夜はいません」

「マヤ、どこかに用事?」

「はい。織斑先生に誘われてまして」

 

 え、昨日あれだけ飲んで、また今日も飲みに行くの? この人の肝臓は一体どうなってんだよ。

 

「そうなると、私達3人で……」

「私も含めて4人です!」

「蘭ちゃん!? いつの間に」

「さっきチャイムを鳴らしても返事が無かったので勝手にお邪魔しました!」

「ダメだろ!」

 

 昨日手籠げふんげふんっ! 知り合ったばっかの蘭ちゃんが、すでに束達の影響を受け始めてるんですが?

 

「ランがそう言うってことは、何か案があるのかしら?」

「はい! 実は今日、近所の神社で夏祭りがあるんです! だからみんなで行きましょう!」

「へえ、夏祭りか」

「お~、いいねいいね~。なら束さんも、ちょっと変装して行こうかな~」

「ジャパニーズ・フェスティバル、私も興味あるわ」

 

 束もナタルさんも興味があるみたいだ。夏祭りかぁ、前世の学生時代はよく行ってたけど、大学に入った辺りからめっきり行かなくなったんだよな。実際中高生や家族連れが多かったしな。

 

「しかも今年は、神楽舞もあるって話なんですよ」

「カグラマイ?」

「神様に捧げる踊りのことです。そこの神社で祀られてる宝刀と扇を持って舞うらしいですよ。私も見るのは初めてなんですよね」

「そうなのか?」

「なんでも、舞が出来る巫女が最近まで遠方に行ってたんですって」

「そうかぁ。伝統の継承も大変って話なのかねぇ。ところで、その神社ってどこにあるんだ?」

「本当にすぐ近くですよ。ほらここ、『篠ノ之神社』です」

「篠ノ之……」

 

 蘭ちゃんから見せられた端末から、ギギギと音を立てて束の方を見る。

 

「あはは~……私の実家だねぇ」

「ええっ!?」

 

 まさかの事実に驚く蘭ちゃん。ということは、その不在だった巫女って言うのは……。

 

「箒ちゃんだねぇ」

「箒さんって……」

「あ~……そうだ。一夏の幼馴染で現・恋人だ」

「そう、なんですか……で、でもっ! 今は怜二さんやお二人がいるからいいです!」

 

 そう言って俺達の腕をギュッと引き寄せる。健気やでぇ……。

 

「健気やでぇ……」

「タバネ、元々貴女が妹と一夏君をくっ付けようとした結果でしょう」

「てへ♪」

「束さんが!?」

「そうなんだよぉ、めんごめんご。でも、れっきゅんもなかなかいい男でしょ?」

「そ、それはそうなんですけど……なんか複雑だなぁ……」

 

 そりゃ、最初から自分の初恋は妨害されてたって知ったら、いくら結果オーライだったとしてもな。

 

「それで、その夏祭りって何時から始まるんだ?」

「はっ! そうでした! お祭り自体はもう始まってて、夜の8時に花火があるそうです」

「なら、準備が出来次第行くか」

「そうです「ちょぉぉぉっとまったぁぁ!」あ、あの、束さん?」

 

 突然束から待ったがかかった。

 

「れっきゅん、女の子は支度に時間がかかるって相場が決まってるんだよ♪」

「それは、まあ、一応知ってはいるが」

「だ・か・ら、ちょっと2階でお着換えしてくるからね~。ほら、いこいこ~」

「え、あの?」

「私も付いて行けばいいのかしら?」

 

 束に腕を引かれた蘭ちゃんと、その後ろをナタルさんが付いて行く形で3人が2階に上がっていった。

 

「何する気なんだか……あんまり奇抜なことはしないでくれよぉ」

 

 五反田家の闇を見たとはいえ、蘭ちゃんはまだ常識枠なんだから。

 

 

――――――

―――

 

 

 あれから時間が過ぎて午後6時。俺達4人は鳥居を通って篠ノ之神社の中に入っていった。

 この時間でも、むしろこの時間だからか、鳥居の周りは多くの人で溢れかえっていた。

 

「賑わってるなぁ」

「はい! あの、怜二さん。迷子にならないように手を繋いで……」

「いや~、大人になってから来て見ると、やっぱり見え方が違うね~」

「これがジャパニーズ・フェスティバルなのね。あら、あのフライド・ヌードル(焼きそば)、いい香りねぇ」

 

 半袖シャツとジーンズという適当な服装の俺の周りでは、浴衣を着た3人が三者三様で祭りを楽しんでいた。

 蘭ちゃんが薄紅色の金魚柄、束が薄紫に蝶、ナタルさんが白地に青い朝顔。3人とも似合ってるな。特に束は、変装というか、髪の色を紫から茶色に変えている。さらにうさ耳もエプロンドレスも無いから、ぱっと見タバネだって分からん。

 

「さて、それじゃあ最初はどこから回ろうか」

「ねえねえ怜二君、私あれ食べてみたいわ♪」

 

 ナタルさんが指さすのは、なぜか冷やしキュウリ。

 

「あれでビールをくいっと」

「アンタもまだ飲むんかい!」

「らんちゃんはお酒はまだだから、あっちのチョコバナナにしようね~」

「は、はい」

「あれの正しい食べ方はね? バナナを折らないように口いっぱい頬張って、チョコだけを――」

「やめいっ!」

 

 何卑猥なことさせようとしてんだよ! ああっ、ナタルさんがすでにキンキンに冷えた銀色の缶を買ってるし!

 

 というドタバタを初っ端からやりつつも、割と祭りを楽しんでいた。

 

「んぐんぐ……やっぱり屋台の食べ物は当たり外れが大きいね。このイカ焼き、すっごい固い」

「そ、そう言いながら普通に噛み切ってますよね?」

「そりゃね、束さんは超人ですから。らんちゃんはチョコバナナ、齧っちゃったんだね」

「え? ええ」

「屋台のはいいけど、れっきゅんのはダメだからね?」

「ぶふっ!」

 

 束の下ネタで蘭ちゃんが思い切り吹き出した。おう束、今のはアウトだろ。

 

「30000倍……」

「あ、はい。ごめんなさい」

 

 はい、素直に謝れて偉い偉い。

 と、そろそろ8時、花火の時間が近付いてきたな。

 

「なあ束。この辺で一番花火を見るのにいい場所ってあるか?」

「神社の敷地内で? そうだなぁ……あそことかどうだろう」

 

 元々ここに住んでた人間に聞いてみたら、良さそうなところを思い出したのか、そのまま神社裏の林へ。

 

「ここは秘密の穴場でね。ほとんどの場所が背の高い針葉樹で囲まれてるんだけど、ほんの一角だけ開けた場所があるんだよ」

 

 そこを知ってるのは、篠ノ之姉妹と織斑姉弟だけなんだとか。俺達に教えてよかったのか?

 

「いいのいいの。もうちょっとで――」

「タバネ?」

 

 急に足も言葉も止めた束に、ナタルさんが声を掛けた瞬間、束から『しーっ!』と指を立てて振り向いた。

 

「(静かに。どうやら先客がいるみたい)」

「(先客ってことは……織斑先生は真耶さんと今夜飲みって言ってたから、そうなると一夏と箒か)」

「(そ、そうなりますね)」

 

 箒の神楽舞は午後の早い時間に終わってるし、そうなると一夏と祭りを見て回っていたとしても不思議じゃない。

 俺達はこっそりと、束の後を付いて行って……

 

「一夏ッ! 一夏ぁッ!❤」

「箒ぃ!」

 

「「「(ぶはっ!!)」」」

 

「(な、なななななぁっ!?)」

「(そ、外でなんて、最近の子達は進んでるわねぇ……)」

「(いっくんも箒ちゃんもやるねぇ)」

 

 あ、あいつら、人気が無いとはいえ、こんなところでおっ始めやがったぞ!? これがつい先月まで朴念仁だった奴のすることか!?

 

「(はは、破廉恥ですよぉ!)」

「(そう言いながらラン、貴女指の隙間からバッチリ見てるわよね?)」

「(はうっ!///)」

「(これ、俺達は退散した方がいいんだろうか)」

「(う~ん、でもそうすると、他の人達が迷い込んできた時が大変だよねぇ)」

「(……)」

 

「「「(出歯亀しますか)」」」

「(え、ええ!? このまま見続けるんですか!?///)」

「(そういうことになるな)」

「(それにしてもいっくん、箒ちゃんのおっぱいを後ろから揉みながらとか、すごいがっついてるねぇ)」

「(それを彼女も喜んでるみたいよ。ほら、もう目も口も半開き状態で)」

「(どうしてお二人はナチュラルに解説してるんですか!?)」

 

 そろそろ蘭ちゃんの頭が沸騰して耐えられなさそうなので、この場は二人に任せて俺達は一度境内まで戻るのだった。

 

「蘭ちゃん、大丈夫か?」

「だ、大丈夫です……まだ心臓がドキドキしてますけど……」

 

 落ち着くために深呼吸を何度かすると、顔の赤みも薄らいだようだ。

 

「はぁ……でも、よくよく考えたら私、怜二さんとあれ以上の」

「それ以上はいけない」

「あっはい」

 

 それ以上言うと、本当にR-18送りになりかねないから。今でも結構厳しいのに。

 

――ブゥゥン

 

 すると、マナーモードにしていた端末が振動した。

 

「誰かからメールでも来たか?」

 

 確認すると、未読のメールが大量に……

 

『From:セシリア

 我危篤、すぐ帰る』

『From:鈴

 我危篤、すぐ帰る』

『From:シャル

 我危篤、すぐ帰る』

『From:ラウラ

 我危篤、すぐ帰る』

 

「うわぉ……」

「な、何ですかこれ……」

 

 俺ドン引き、横から覗き込んだ蘭ちゃんもドン引き。

 あいつら、1週間はおろか3日と持たなかったのかよ……

 

 

――――――

―――

 

 

――真耶side――

 

 織斑先生から飲みに誘われた私は、待ち合わせ場所である『バー・クレッシェンド』にやって来ました。ここは織斑先生の行きつけだそうです。

 中に入ると、すでに織斑先生がカウンター席に座っていました。

 

「すまないな、急に誘ったりして」

「いえいえ、大丈夫ですよ」

 

 私が席に着くと、織斑先生はすぐに私と自分の分のグラスビールを注文しました。そしてビールとおつまみを出すと、口ひげに白髪をオールバックにした初老のマスターは私達から少し距離を置きました。他の人がいると話し辛いだろうという、マスターの気配りみたいです。

 

「乾杯」

 

チン、とグラスを鳴らし、私も織斑先生もゆっくりとグラスを傾けました。そして中身が半分ぐらいになった頃でしょうか、織斑先生の方から話を切り出しました。

 

「休みだから家に帰ったんだがな……」

「そうですよね。織斑君も帰省してるはずですし」

「そうなんだが……家に女子がいてな」

「女子……篠ノ之さんですか?」

「ああ」

 

 それなら納得です。織斑君も、やっと朴念仁をやめて篠ノ之さんと付き合い始めましたから。束さんも怜二君も、とりあえず一段落ですね。まだまだ油断は出来ませんけど。

 

「織斑先生は織斑君――なんか紛らわしいですね――一夏君が篠ノ之さんと付き合うことに反対なんですか?」

「いや、そうではない。あいつは色々知るべきだ。他人のことも、女のことも」

「なら何が問題なんですか?」

「単純に居づらいというかだな……」

 

 いつもと違い、何か言い辛そうにしている織斑先生でしたが、

 

「あいつら、家の中でイチャイチャイチャイチャと……!」

 

「見せつけられちゃいましたか」

「ぐはぁ!」

 

 あ、織斑先生がカウンターに突っ伏した。

 

「真耶ぁ、まさかお前に刺されることになるとは……」

「先輩、嫉妬はみっともないですよ」

「嫉妬とはなんだ!」

 

 ガバッと起き上がると、先輩はグラスに残っていたビールを一気に飲み切りました。

 

「くはぁ! 真耶だって、あんな雰囲気の場所にいたら居苦しくなるだろう?」

「ん~……確かに居たたまれないかもしれませんね」

「だろう?」

「去年までの私でしたら」

「……へ?」

 

 マンガに出て来そうな腑抜けた先輩の顔なんて、初めて見たかもしれません。

 

「去年までって……い、一体何があったんだ?」

「先輩も、色々知るべきなんですよ。他人のこととか、男性のこととか」

「あ、ああ……真耶……まさか、お前……」

「(ぽっ///)」

「う……」

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」

 

 先輩、盛大に泣き出しちゃいました。弟さんに苦言を呈していたら、思いきりブーメランでしたね。

 

「と゛お゛し゛て゛た゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

「先輩も、自分から出会いを作らないとですよ」

「IS学園の教員で、どうやって出会いを作れと!? それが出来れば榊原先生はすでに寿退職している!」

「何気に酷いこと言いますね先輩」

 

 榊原先生も男運が無いだけで、世間一般からすれば優良物件なんですけどね。品行方正で美人ですし。

 

「先輩の場合、まずは男性を見ることから始めた方が良さそうですね」

「真耶に……後輩に助言された……」

 

 カウンターに突っ伏しておつまみのキューブチーズを食べながら、先輩はしくしくと泣き続けていました。

 確かに先輩の言う通り、IS学園は教員も生徒も女性ばかりですからね。男子生徒も弟さんと……

 

(もうこれ、怜二君がもらってあげないとダメなのでは?)

 

――真耶side end――

 

 

 

 

 

<今日の専用機持ち>

 

――セシリアの場合

 

「お嬢様、お気を確かに!」

「もう限界ですわ! 日本に行く準備を!」

「まだ戻って来られて3日しか経ってませんよ!?」

「しぬぅ! 怜二さんがいない英国なんて、死んでしまいますわぁ!」

 

 

――鈴の場合

 

「凰候補生!? 訓練施設外でのISの展開は――!」

「知らないわよ! どうしても止めるって言うなら、相手になってやるわ!」

「な、なぜ……」

「あたしは何としても、怜二に会いに行かなきゃいけないのよぉ!」

 

 

――シャルロットの場合

 

――コンコン

「お嬢様、夕食の準備が――お嬢様?……失礼いたします」

――ガチャッ

「お、お嬢様はどこに!? だ、誰かぁ! お嬢様がぁ!」

(ごめんねジェイムズさん。でも僕、もう怜二抜きの生活は耐えられないんだよ……!)

 

 

――ラウラとクロエの場合

 

「日本に帰ります」

「いやあの、ボーデヴィッヒ少佐?」

「日本に帰ります。司令、許可を」

「いやだから……」

「帰してくれないなら、去年司令が補給担当と横領した装備維持費で育毛剤を買った事実を――」

「ど、どうして貴様が知っている!?」

(ラウラ……どこからそんな、脅迫紛いの駆け引きを……)

 

 

――清香の場合

 

「よいしょ、よいしょ」

「清香、明日友達のところにお泊りに行くんだったわよね?」

「うんそう。IS学園のクラスメイトだよ」

「あらあら、お泊りするぐらい仲が良いのね」

「あっちでも同じ部屋だからね」

「あらそうなの? そうそう、それとお土産を用意しておいたから、ちゃんと持って行きなさい」

「はーい」




純情な蘭に、束のエロい魔の手が迫る! そしてそれを全く気にせず迎え酒に走るナタル!
特にナタルは、絶対原作はこんなキャラじゃないはずなんですけどねぇ……どこで間違えた?

一夏、箒、祭り。何も起きないはずもなく……
人間は年中発情期の生き物ですし、そこで朴念仁と堅物がくっ付いて欲望を解放したらどうなるか。当然の帰結ですよね。でもお外はアブノーマル過ぎるかと。(自分で書いといて)

ちーちゃん、とうとう後輩にも置いてかれる。
こうやって、徐々にハーレムINのフラグを立てていきます。

今日の専用機持ち
(もう)ダメみたいですね。
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