IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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これで今章終了になります。


第54話 見たくなかったリザルト画面

 月刊代表候補生とは何か。その答えが出ることなく朝日が昇り、俺は7時間しか眠ることが出来なかった。

 

「いやいや、7時間眠れたら十分でしょ」

「ツッコむなよ清香。目の前から現実逃避してるんだから」

 

 そう、俺達の目の前には、現実逃避したくなるような光景が……

 

「おはようございます」

「お、おはよう、四十院さん……」

「えっと……ロランさんも」

「ああ」

 

 1年1組の教室で、クラスメイト達が動揺の声を上げていた。そりゃそうだ、ロランと四十院さんが一緒に(しかも恋人繋ぎしながら)登校してきたんだから。

 

「でもロランさんって、篠ノ之さんのこと狙ってたんじゃないの?」

「いやぁ、それは……」

 

――パシィィンッ!

 

「おほぉぉっ!」

「ロランさん、変に誤魔化さずにきちんと説明しませんと」

「あ、ああ……」

「(ちょっとぉ! 四十院さんロランさんのお尻引っぱたいたわよ!?)」

「(しかもあの竹刀、どこから出したの?)」

 

 苦笑いで誤魔化そうとしたロランの尻に、四十院さんの竹刀(二刀流とかで使う短いやつ)がジャストミートして、まるで某猫とネズミのアニメみたいな叫び声が。

 

「い、今は神楽一筋なんだよ」

「うっそぉ。ってことは、前に言ってた100人目の恋人って四十院さん?」

「いえいえ、そこはきちんと筋を通していただきませんと」

「えっ、なら99人と別れるの?」

「それは――」

 

――パシィィンッ!

 

「あひぃぃんっ!❤」

 

 ちょっと待て! 今ロランの口から悲鳴でなく喘ぎ声が出てきたんだが!? クラスのみんなもドン引きしてるじゃん!

 

「き・ち・ん・と、筋を通すんですよね?」

「も、ももも、もちろんさぁ!(涙目)」

 

 この二人のやり取りを見て、1組の面々は四十院さんの隠された闇を垣間見たという。俺としては箒にちょっかいかけることがなくなって、しかも俺が引き取る必要もなくなったから万々歳なんだがな。

 

「えっとつまり……」

「これからは、ロランに付き纏われずに済むということか……?」

 

 一夏と箒の被害者達も、あまりの展開の早さに付いて行けてないようだ。だが面倒事が無くなったのは理解できたのか、箒が滅茶苦茶安堵した顔してる。一夏は相変わらずハテナマークを頭上に掲げてるっていう。

 

「よしお前達、席に着け」

「SHR始めますよ~」

 

 千冬さんと真耶さんが教室に入ってくると、みんな自分の席に戻っていく。そんな中でロランが視界に入った千冬さんの顔が一瞬、本当に一瞬だが、すげぇ引き攣った。あっ、これ昨日のこと(剣道場での一件)を思い出したな。

 

「四十院とローランディフィルネィも、手を繋いでないでさっさと席に着け」

「なんとミズ・チフユ、もっとフランクにロランと――」

「四十院」

「はい」

 

――スパァァァンッ!

 

「んぎぃぃ!」

「こいつの躾は、お前に一任していいな?」

「はい、承知しております」

「ならいい」

「お、おぉぉぉぉぉぉ……!」

 

 フルスイング竹刀をモロに食らって、ロランが尻を押さえながらその場に崩れ落ちた。そして千冬さんと四十院さんとの間で、なんとも恐ろしい会話が……でもなんだろう、()()ロランなら、四十院さんに飼われてた方が皆幸せになる気がするのは。

 

 

――――――

―――

 

 

 その後の授業は滞りなく消化されていった。というか、別に今までもロランが授業を妨害したとかないし、時々フルスイングを受けた尻を押さえながら『はぁ❤』と吐息を吐くぐらいだ。……いや、十分アカンこれ。

 特にロランの前に座っている生徒が被害を受けていて

 

『ろ、ロランさんの艶めかしい声が所々で聞こえてきて……正直授業に集中できなかった』

 

 とのこと。これは四十院さんがSなのか、それともロランがMなのか。えっ、両方?

 

 そんなアクシデントもあったが、とりあえず午前の授業は終了。いつも通り学食で昼飯を食っているわけなんだが……

 

「~♪」

「ちょっと鷹月さん! これはどういうことですの!?」

「そうだよ! というか鈴も!」

「ん? 何か問題でも?」

「早い者勝ち、だよね?」

 

 なぜか俺の膝の上に鈴が座り、右隣を静寐が座っていた。ちょっ、鈴、お前尻を前後させんな! マイサンが目覚めるから!

 

「(わ・ざ・と・よ❤)」

 

 ぬわぁぁぁぁぁ!

 

「鈴さぁぁぁぁん!」

「もー、セシリアってば落ち着きなさいよ」

「これが落ち着いていられますか! 怜二さんの上に座るなんて、はは、ハレンチな!」

「ハレンチって、ただ羨ましいだけでしょ?」

「そうとも言います!」

「おい」

 

 セシリアと鈴が言い争う中、俺の右側では静寐と清香が争っていた。

 

「ちょっと静寐さんやぁ、これはちとズルいんじゃないんですかねぇ?」

「清香も以前は早い者勝ちで怜二君の隣に座ってたって、聞いたよ」

「うぐっ」

「それに私新参者だから、今まで参戦してなかった分怜二君と❤」

「はぁぁぁ! 卑しか女ばい!」

「清香、それシャルロットさんのセリフ」

「ええっ!? 僕そんなセリフ言ったことないんだけど!?」

 

 どうやらシャルにも流れ弾が飛んでいったようだ。気付けば三つ巴の争いに発展していた。

 というか、今は昼休みで飯を食う時間だと思うんだが……。

 

「にぃに、早く食べよう」

「……だな」

「私も賛成です。冷めちゃう前に食べましょう」

 

 そして俺は、ちゃっかり左隣をキープしていたラウラ、その隣に座る蘭ちゃんと昼飯を食べ始めたのだった。

 この後、乱も争いに参戦して大荒れになったことを付け加えておく。

 

 

 

「へぇ、そんな面白そうなイベントがあったんだぁ。お姉さんも参加したかったな~」

「いやいや、それはおかしいから」

 

 目の前の上級生にツッコむが、こりゃ完全に暖簾に腕押しだと諦めて、俺は出された紅茶を飲んだ。

 

 午後の授業も終わったところで、なぜか生徒会室への呼び出しを受けた。で、来たら刀奈さんがソファに座って茶をしばいていたというのが10分ほど前の話。

 

「それで、なんで俺を呼び出したんです?」

「皆には後で教えるんだけど、怜二君には先に教えておくように束さんからの伝言でね」

「束が?……で、何を教えるんです?」

「先日の学園襲撃に対する後処理について、と言ったところかしら」

「はぁ」

 

 ぶっちゃけ、そんなの聞かされても困るんだが。襲撃してきた奴等ってあれだろ? アメリカの秘匿部隊だかなんだが。その後処理って、完全に組織間や国家間の話だろ、俺のような個人が聞く話でもないって。

 

「結論から言うと、アンネイムドの隊員達はアメリカへ強制送還になったわ」

「当初の予定通りってことですか」

「そうなるわね。もちろんただで無罪放免とはいかないから、色々搾り取る予定よ」

 

 ちなみに日本政府は無能(ド直球)なので、学園とアメリカの間で交渉したそうだ。

 

「アメリカと言っても、ナターシャ先生を間に挟んだんだけどね」

「ナタルさんを?」

「ええ。すごくスムーズに話が出来たわよ、日本の役人共がいる時よりも」

「……刀奈さん、日本政府に恨みでもあります?」

「そりゃあ、ねぇ。自分達が無能だってことに気付かず、面倒な仕事はいつもこっち(更識)に投げっぱなし、そのくせこっちには常に上から目線。終いには簪ちゃんの専用機開発凍結……はぁ、皆死ねばいいのに」

 

 うわぁ……刀奈さんの周り、光すら屈折して暗黒状態に……。

 と、意外と早く再起動したようだ。

 

「えーっと、それでね。アンネイムド隊員の返還と今回の一件を口外しないことを条件に、アメリカから身代金と口止め料をたんまりせしめました」

「ほうほう」

「で、そのお金を使って、前に言ってた地下オペレーションルームのバージョンアップを行うわ」

 

 あれか、真耶さんが遠い目になってたやつ。まあいいんじゃね? 捕まえた泥棒の保釈金でセキュリティ強化っていうのも変な話だけど。

 

「それでも余りが出るから、来月の運動会の賞品に使おうと考えてるの」

「運動会の賞品?」

「そうよ。ちなみにIS学園らしく、ISを使った競技もあるからお楽しみに♪」

「……不安しか感じないんですが?」

「平気よ平気」

 

 すげぇ眉間に皺が寄った俺を見て笑う刀奈さん。本当に大丈夫か……?

 

「あ、でも……」

「?」

 

「あの、語尾に『ニャン』が付く隊長、彼女を見たアメリカ側のエージェントの顔が引き攣ってたわね……」

「でしょうねぇ」

 

 なお、そのエージェントには『織斑先生の一言でこうなった』と説明したそうだ。ナイスゥ!

 

 

――――――

―――

 

 

 楽しい時間って、あっという間に過ぎ去っていくもんだな……

 

「れっきゅーん、現実逃避してもダメだよ~」

「はぁ……だよなぁ」

 

 寮の部屋で束に指摘されるまでもなく、俺だって気付いてたよ。ただ、心の準備が……

 

「お母さん……」

「叔母さん、どうなったんだろうな……」

 

 蘭ちゃんとダリルが揃って遠い目をしていた。

 この二人のセリフを聞いて、思い出したんじゃないだろうか。そう、アンネイムドと共に学園へ潜入したスコール・ミューゼルの説得(蓮さん談)が終わったらしい。……あの、預けてから1日やそこらしか経ってないんですが?

 他の面々も、アヘ顔で担ぎ込まれた金髪女性がどうなったのか興味半分恐怖半分って顔で、秘密の部屋がある方を見ている。

 

――ガコンッ

 

 と、隠し扉が開いて、中から蓮さんとオータム、そして――

 

 

「先日はご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます」

 

 

 ……えっと?

 

「なあダリル、あれがお前の叔母さんで間違いない、よな?」

「あ、ああ……たぶん」

 

 姪であるダリルも断言できないほど動揺していた。

 いやだっておかしいだろ! なんだあのメイド服(しかも秋葉原じゃなく、きちんと使用人風の)を着て深々とお辞儀して謝罪してるの! あれがテロリストの幹部ぅ!?

 

「お、お母さん? 一体何をしたの?」

「何って、ただお話しただけよ~? スコールさん、お話したらちゃんと分かってくれたのよ」

「ええ~……」

 

 まるで信じられないって顔の蘭ちゃん。他の面々も同意するように頭をカクカク振っている。

 

「蓮さんによって、私は生まれ変わりました。これからは蓮さん、そして吾妻怜二さんのために生きていこうと思います。ねぇ、オータム?」

「~♪」

 

 穏やかな微笑みを浮かべながらオータムの方を向く。それに対し、同じメイド服を着たオータムもただ首を縦に振るだけ。何これ‥…なにこれぇ……。

 

「これからよろしくお願いします、怜二さん。それとも、"旦那様"っとお呼びした方が?」

「堪忍してつかぁさい!」

「お兄はすごいな、『モノクローム・アバター』全員がお兄の虜だ」

「にぃに、すごい!」

「さすがです、お兄様!」

 

 いやお前ら、色々間違ってるから。それとクロエ、そのセリフは別の意味でマズい。

 

「またれっきゅんのハーレムが大きくなったよ、やったね♪」

「もうどうにでもな~れ」

 

 ここで否定してもどうにもならないと分かってるからこそ、俺は考えるのを止めた。そして

 

 

「おほぉぉぉぉっ!❤ れ、れっきゅんっ、今日は一段とはげしっ、んひぃぃぃぃ!❤ そこちがっ、そこお尻のっ、お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛っ!❤❤」

 

 

 束を(ベッドの上で)可愛がることで現実逃避をしたのだった。

 

「あぁぁんっ! キてるっ、キてるのぉぉぉぉ!❤」

「わ、わたくしも、もうっ!❤」

「あぁぁぁっ❤ 久々に怜二のがっ、んんふぅ!❤」

 

 もちろん、束以外も(途中で束印の精力剤を薄めて飲みつつ)相手した。はぁ、徳川家斉ってすごかったんだな。(直喩)




ロラン、神楽の尻に敷かれる。
何となく、この流れが一番ストンと落ちる気がしてます。その代わり、神楽の性格がえらいことになりましたが。

鈴はエロい。
ISってすごいですよね。このオルコッ党でシャルロッ党のシシカバブに対して、さらにセカン党属性を付けるんですから。(オイ

スコール、生まれ変わる
オータムと同じペット枠になると思った? ざんね~ん! メイド枠でした~!
さすおに。


次回から運動会編、そして前回本文で出てきた通り、おっぱい枠が増えます。
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