IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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アップデートされたHoloCure攻略してたら、更新遅れました。

前回、運営からのお咎めはありませんでした。
が! 案の定チェリーボーイ達から低評価爆撃はしっかり受けたので、今回は前回より少し控えめに。


第64話 普通のデートもいいんじゃない?

 ハーメルン運営に喧嘩を売った(幸いお咎めなしだった)新幹線の移動が終わり、京都駅に到着した俺達IS学園一行。……だったんだが

 

「ほーられっきゅん、こっちこっち~♪」

「はいはい……」

 

 足腰立たなくなっていた面々の中で、比較的軽傷?だった束に手招きされ、俺は清水寺の中を散策していた。

 車両を降りた途端、束の光学迷彩に覆われる形で拉致されるとは……。おそらく俺がいなくなって慌て……てはいないか。その代わり、千冬さんがガチギレしてそうだが。

 

「そういえば束さん、京都に来るの初めてかも」

「そうなのか? 逃亡中に寄ってたかと思ってたが」

「逃亡言うなっ! 大体移動式の研究ラボに籠ってたからね~」

「引き篭もり……」

「みゃぁぁぁぁぁ!」

 

 なんだよみゃぁぁって、お前はウサギじゃなくて猫だったのかよ。

 

「それにしても……」

「ん?」

「夏祭りの時も思ったが、あのうさ耳がないだけでも結構印象変わるもんだな」

「でしょでしょ~? どう? 惚れ直しちゃった?」

「ああ、可愛い」

「ファッ!?///」

 

 顔を真っ赤にした今の束にトレードマークのうさ耳は無く、不思議の国なエプロンドレスはワンピースに変わり、髪も後ろで三つ編みにすることで完全に別人になっていた。

 

「か、可愛い?」

「(ああ、また食べちまいたいぐらいに)」

「ふぁひゃぁぁぁ!!///」

 

 新幹線の時の余韻で囁いてやったら、反応が面白いのなんのって。……結構性格悪いな俺。

 

「ふ、ふふふっ、そんな可愛い束さんをエスコートできるなんて、れっきゅんは幸せ者だね~このこの~☆」

「はいはい。それで、清水寺以外に見たいところはあるのか?」

「うわー、さらっと流したよー……。でもそうだね~、おっ、こことかどう?」

 

 そう言って束が端末を見せてきた。ふむふむ、和菓子屋か。ここからさほど距離もないし、歩いていけそうだな。

 

「そんじゃ、そのお店に行くか」

「おー! というわけで、はい」

 

 なんだ、手を出してきて。……ああ、そういうことね。

 

「~~♪」

 

 出された手を繋いでやったら、すっげぇ嬉しそうな顔してブンブン腕を振り始めた。子供かっ。

 

「でもぉ、れっきゅんは腕に抱き着いて欲しかったかなぁ?☆」

「それもいいかもな」

「ぁ……ぇ……」

「束?」

 

 

「それは……もっと人がいないときに、ね?///」

 

 

 ……どうしてこの大天災は、こうやって時々乙女チックになるかねぇ。可愛いからいいけど。

 

 

――――――

―――

 

 

 その後調子を取り戻した束と京都の街を見て回りながら、目的地の和菓子屋にたどり着いた。そうそう、さすがにIS学園の制服だと目立ちすぎるから、俺も拡張領域に突っ込んであった私服に着替えてある。

 で、この店を束が選んだのは団子が有名だったから……以外にもあったようで。

 

「れっきゅ~ん、どうかな?」

 

 俺の目の前でクルリと1回転する束は、夏祭りと同じように薄紫の着物を着ていた。どうやらこの店、着物の体験サービスもやっているらしい。

 

「おお、似合ってるじゃん」

「でしょ~!」

「1枚撮っておくか」

「えっ? しゃ、写真撮るの?」

「なんだよ、嫌なのか?」

「な、なんか照れちゃうなぁ……」

「はいチーズ」

「はひっ!?」

 

 パシャッと唐突なフラッシュに、束の驚いた顔が撮れた。こういうのも良き哉。

 

「れ、れっきゅ~ん!」

「さ~て、束の可愛い顔も撮れたし、本命の団子を食べるとするか」

「も~!」

 

 膨れっ面の束もアリだな。というか、本当に俺より年上なんだよな? 正直、千冬さんと同い年だとは思えないんだが。

 

 

 

「ほい束」

「……あ~ん」

 

 騙し討ち撮影で機嫌が直り切っていない束だが、俺が差し出した草餅は食べるようだ。もっきゅもっきゅと餅を噛む姿もいい。あれだ、癒しってやつだ。

 

「れっきゅん、今日は一体どうしたの?」

「ん? どうしたって?」

「京都に着いてから、な~んかいつものれっきゅんじゃないよ」

 

 ああ、そういうことか。確かにいつもの俺なら、こんなことしないな。

 

「まあなんというか……新幹線の中で可能性の獣(淫獣)を解放した反動でな……」

「反動で?」

 

「束とイチャラブしたくなった」

「ふにゃぁぁぁぁぁぁ!?///」

 

 うん、俺自身も驚いてんだよな。そもそも俺らって、そんな関係じゃなかっただろうって。ただ、それもあって束とこんなことしたことなかったから、少し興味が出てきたんだと思う。

 

「れ、れっきゅんが、束さんとイチャラブ……!///」

「嫌か?」

「嫌じゃない!」

「お、おう……」

 

 だ、大丈夫か? なんか顔真っ赤で目がグルグルになってるんだが……。

 

「つつつつまり! これって"デート"ってことぉ!?」

「なんかそう言われると、めっちゃ恥ずかしくなってきた……」

「はひぃ! はひぃ!」

「おい束、本当に大丈夫か?」

「だいじょーぶだよぉ! おねえさんにまかせなさい!」

「あ、ダメだこれ」

 

 なにせ顔から湯気が上がってるし。というわけで、お前はまず横になっとけ。(店前にあった、赤い布が敷かれたベンチへ横にさせる)

 

「れっきゅんの膝枕を希望!」

「訂正、別の意味でダメじゃねぇか」

 

 なんでそこで平常運転に戻るんだよ。

 

「膝枕! 膝枕!」

「だーもううっせぇ! 野郎の膝枕なんかに需要なんかねぇだろ……」

「と言いつつ、してくれるれっきゅんなのでした~♪ くんかくんか」

「顔こっち向けて股間の匂いを嗅ぐな!」

「(ゴンッ!)ぬぺっ!」

 

 どんなに外見を変えても、エロウサギは健在かよ。これでハーレム筆頭とか……まあ別にいいか。(同じエロの(ムジナ))

 

「ぬふふ~♪ れっきゅんの膝枕~♪」

「なんだかなぁ……」

「あっ、それなら学園に戻ったら、束さんがれっきゅんに膝枕してあげよう☆」

「ほう」

「あ、でも……」

 

 

「た、束さんのお股の匂い嗅いじゃ、ダメだぞ?///」

 

 

 ……そこで『嗅ぐか馬鹿!』ではなく『お前は嗅いだのに俺はダメなのかよ』と言いそうになったのを我慢した俺は偉いと思う。

 

 

 顔を真っ赤にした俺達が落ち着くのに小1時間掛かったのは、俺達が初心な証拠なんだろうか。結構際どいことしてるのに。

 というか、今日は束も何かおかしくね?

 

「だって……束さん、デートなんて初めてだから……」

 

 しゅんとしつつ、左手はしっかり俺の右手と繋いでる束が可愛くて辛い。神様、こいつ本当にラスボスなの?

 

「だからこそ! ここで他のみんなと一気に差をつけるんだよぉ!☆」

「おん?」

「ちーちゃんとまーやんは束さんと同じくそういった経験は無いだろうし、他のメンバーも……あっ、りっちゃんはもしかしたら、いっくんと経験……いや無いね」

 

 さらっと全員ディスられたぞ。特に鈴。

 

「とにかく! 束さんがれっきゅんとの初デートをこなして、正妻としての威厳を示そうってわけなんだよ!」

「はぁ」

 

 デートで示せる威厳とは、これ如何に。今まで出来た彼女の数じゃねぇんだぞ。うっ、頭が……。

 

「というわけで、次はデートスポットに最適な場所を回ろうと思いまーす!」

「いや、その前に昼飯――」

「シャラァァァップ!」

「え~……」

 

 そうは言うが、俺腹減って来てるんだが。時間もそろそろ1時になりそうだし。

 

「……錦市場で、う巻きを食べさせ合ったり……」

「お昼ごはんも大切だよね!」

 

 チョロい。

 

 

――――――

―――

 

 

――千冬side――

 

「……」

 

 千冬です。京都に着いた途端、怜二を束に搔っ攫われたとです……。

 真耶や他の生徒達と同様に、生まれたての小鹿みたいに足をプルプル震わせるほど怜二とニャンニャンしたのが失敗だったんでしょうか……。

 千冬です……千冬です……

 

「あのぉ、織斑先生?」

「はっ! な、なんだ?」

「1年1組、全員揃いました」

「そ、そうか」

 

 いかんいかん、集合場所である旅館の前で点呼を取っていたのだった。ん? 全員揃ったということは……

 

「吾妻」

「は、はい……」

「お前だけ残れ。後は全員旅館の中に入って、山田先生の指示で動くように」

「「「「「「はーい!」」」」」」

 

 生徒達がぞろぞろと旅館の中に入っていき、残ったのは私と怜二、そして……

 

「束、出て来い」

「……」

「隠れているのは分かってるんだ。出て来い」

「う、うん……」

 

 すると微妙な顔をしている怜二の隣に、光学迷彩を解除して変装した束が……束が……

 

「……束」

「な、なにかなぁ?」

 

「どうしてそんな顔真っ赤なんだ?」

「ひぅっ!(ビクンビクンッ)」

 

え、なんだれこれは? 私が知ってる束の反応じゃないんだが。

 

「怜二?」

「えーっと…‥」

「お前、束と一体何をしていた?」

「変なことはしてないですよ? 和菓子屋で団子食ったり、錦市場で昼飯食ったり、二条城とか観光名所を見て回ったり」

 

 ふむ、普通だな。だが、それならどうしてこうなる?

 

「束」

「それはねぇ……」

「そのクネクネするのをやめろ」

 

 ホントなんだこの束は!?

 

「れっきゅんに膝枕してもらったり~、う巻きを食べさせ合ったり~、下鴨神社で縁結びの絵馬を二人で結び付けたり~❤」

「きえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

「うおっ!?」

「なんだそれは! なんだそれはぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 羨ましい! 羨ましいぞ! なんだその初々しいまでのデートなルートは!? 束のくせに、束のくせにぃぃぃぃぃぃぃ!!

 

「いや、そんな血涙流さんでも……」

「う~ん、でももしちーちゃんがれっきゅんとそんなデートしてたら、束さんも血涙流してたかも」

 

 そうだろう!? 私が他の生徒達の見回りをしている間に、お前達は、お前達はぁぁぁぁぁぁ!

 

「あのぉ、とりあえず俺も旅館に入っていいです?」

「ダメだ!」

「ダメなんかい……」

「お前には勝手な行動を取った罰を与えんとなぁ……」

 

 ふふっ、そんな嫌そうな顔しても遅いぞ。どうせ束に拉致られて仕方なくなんだろうが、私や相川達を放置した報いを受けてもらおうか。

 

「吾妻怜二、今夜はぐっすり眠れると思うなぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――チュンチュン……

 

「んあぁ……」

 

 翌日、吾妻ハーレム隔離用という名目で貸し切った大部屋で、全員が寝返りを打つのすら四苦八苦していた。

 

「だ、ダメ、腰がががが……」

「怜二さん、寮の時よりも積極的で……はひぃ」

「ふにゃ~……気持ちのいい気怠さだね~」

「本音はそれで済んだんだ……あぅ」

 

 かくいう私も布団から起き上がるのに難儀している。まともに動けているのは怜二と束、それと……

 

「ふっふふ~、今日の怜二はあたしが独占しちゃうわね~♪」

「り、鈴さん、卑怯ですわ……#」

「お姉ちゃぁぁぁん……#」

 

 お、おのれ鈴め……今日この時を見越して、わざと昨晩は余力を残していたなぁ……!

 

「というわけで、今日はあたしと京都散策しましょ♪」

「お、おう」

「いいんじゃない? 束さんは昨日たっぷり満喫したから。」

 

 ぢぐじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

――千冬side end――




偶にはこのくらいのネタもいいですね。セシラブ以来ですか。
そんな感じで、一応メインヒロインってことになってる束回でした。

次回は鈴回かなぁと思ってます。
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