IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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寒くて筆が進みませんでした。(更新遅れた言い訳


第66話 湿度の高い猫

 修学旅行2日目は、途中でイタリアの変なのに絡まれた以外は普通に楽しめたな。

 

「マーオ」

 

 いや、途中で鈴と致したのは、普通と言っていいものかは置いといて……

 

「マーーーオ!」

 

 それにしても、亡国機業ってのは何なんだ? というか、なんでそこまでして一夏を誘拐したがるのか……

 

「ほら千冬さん、そこから降りましょう、ね?」

「マーーーーーーーーオ!!!!!!」

 

 ……現在午後の8時。吾妻ハーレム隔離用という名目で貸し切られた大部屋には、人数分の布団がぎっしり敷かれている。その中の一つで胡坐をかいている俺の膝の上を占拠した千冬さんが、刀奈さんを威嚇していた。猫やんけ。

 

「とうとう千冬さんがおかしくなった……」

「れっきゅんとデート出来なかったからって、猫化は無いんじゃないかな~?」

「うるさい! お前や鈴が怜二とデートしてる間、私がどれほど寂しい思いをしたか! しかもアリーシャとかいう爆弾もやってくるし、今夜ぐらい怜二に甘える権利が私にはある! というかあれ!」

「先生としての仕事はどうなさるおつもりで? 見回りとか……」

「真耶とナターシャに任せる! 私は消灯時間まで怜二に甘えるんだい! マーーーーーーーーーオ!!!」

 

 完全に幼児退行した千冬さんに唖然とする面々。俺も正直どうしたもんか……ちょっ、首筋に顔擦りつけて来ないで! み、耳を甘噛みするのはらめぇぇぇぇ!

 

「ふにゅぅぅぅん❤」

「あ~あ……ところで束さん、結局一夏君を誘拐しようとした連中は片付けたんですよね?」

「そだよ♪ ゴー君Ⅲ号の大型ブレードでボッコボコにね☆」

「それは……殺してないですよね?」

「その辺はちゃんと考えてるよ。二人三脚で帰れるように、片手片足を粉砕骨折させただけで済ませてあげた♪」

「わーお……」

 

 刀奈さんがドン引きしてるんだが。俺もドン引きしたいが、束のことを知ってるせいか『よくそれで我慢したな』という思いが先に浮かんでしまった。

 

「怜二ぃ、束じゃなくて私を見ろぉ」

「いやいや、さすがにそれはどうなんですか、ってマイサンをさすさすしない!」

「先生、エロエロなのだ~」

「ダメ本音、見ちゃいけません」

 

 簪、そう言いながらガンギマリなぐらい目を見開いてるぞ。ホント千冬さん、一体今日はどうした?

 

「私だって、もっとイチャラブしたいんだ……華の10代を代表候補生養成所で費やしてしまった青春を、今やっと謳歌できるんだぁ! マーーーーーーーーーオ!!」

「もう鳴き声が常態化してる!?」

 

――ゴスッ

 

「のぐぁぁ!?」

「せんぱぁい……それって同じ養成所にいた私も、灰色の青春だったって言ってますぅ?」

「ま、真耶……」

 

 千冬さんの脳天に直撃した缶ジュースの飛来元は、素晴らしい笑顔(ただし目は笑ってない)をした、見回りから戻ったのであろう真耶さんからだった。後ろにはナタルさんもいる。

 

「私に見回りをさせてる間、先輩は青春を謳歌してたんですかぁ、そうですかぁ……」

「ま、真耶?」

「怜二君」

「はい?」

「えいっ」

 

――ポヨンッ

 

 真耶さんに肩を掴まれて、布団に向かって押し倒された俺は……いや違う、布団じゃない。

 

「お、おっぱい枕だと……!?」

「どうですか?」

「ま、ままま、真耶ぁ!?」

「……正直、束のより気持ちいいかも」

「れっきゅぅぅぅん!?」

 

 なんというか、束のより反発力が、ね?

 

「マーーーーーーーーーオ!!(血涙)」

「マーーーーーーーーーオ!!(号泣)」

「千冬さんだけじゃなく、束さんまで壊れちゃったよ……」

「む~、怜二さん、私のもどうです?」

「おっとぉ? ヴィシュヌも賭けに出たねぇ! ならお姉ちゃんも~」

 

 真耶さんを枕に、ヴィシュヌとグリフィンが掛け布団……ここは天国か?

 

「ま、負けた……」

「あの中には介入できないよ……」

「にぃに、取られた……」

「ダリルは混ざらないんスか?」

「あれにか!? 無理無理カタツムリ!」

 

 束を除けばバストサイズTOP3の猛攻に、他の面々は敗北していた。俺の理性も完全敗北した。結局俺も、根っこはただのオッパイスキーだったか……。だが悔いはない!(イミフ

 

「お前らぁ! 今は私が怜二に甘える番だって言ってるだろぉ!? マーーーーーーーーーオ!!」

「先輩ばっかりズルいって言ってるんです! マーーーーーーーーーオ!!」

「お姉ちゃんも、最近出番が無かったから絡みたいんだよ。マーオ」

「グリフィン先輩に同意です! マーオ!」

 

 復活した千冬さんがまた鳴き始め、真耶さん達も……ってなんぞこれ。

 

「それならわたくし達も混ざりたいですわ! マーーオ!」

「よく言ったセシリア! マーオ!」

「ぼ、僕も混ざりたいな~。マーオ」

「私も混ざる~。マーオ」

「えっと……マーオ?」

 

 お前ら、マーオって鳴けばいいってわけじゃないだろ。静寐すら参戦しちまったし……でもセシリアと清香の尻が当たって気持ちいいからどうでもいいや。(諦め

 こうして修学旅行2日目の夜は、文字通りのキャットファイト(意味深)が開催されることとなった。

 

 

――――――

―――

 

 

 修学旅行最終日は、旅館で朝飯食ったら新幹線に乗って帰るだけだ。

 

「忘れ物無し、五反田母娘への土産は買った。これでいいな」

 

 男の俺は準備が掛からんが、女性陣はなかなか大変そうだ。……昨晩のキャットファイト(意味深)が効いてるようだ。

 

「あ~……寝坊したせいでスキンケアが……」

「そんなの後よ後! 急がないと、千冬さんの出席簿アタックを食らうわよ!」

「眼鏡~眼鏡はどこですか~?」

「マヤ、ここでもそのボケをするの?」

「ぎゃー! 家族へのお土産買うの忘れてたー!」

「清香ってば、だから昨日あれだけ言ったのに……」

「駅で適当に買っておきなよ」

「あうぅ……」

 

 教師生徒関係なく、畳まれる前の布団の上を右往左往するのも旅行の醍醐味……なのだろうか?

 そんな中、割と早く身支度を済ませた束と千冬さんが入口付近で話し込んでいた。

 

「そっか、そのイタリア女は強制送還されたんだね?」

「ああ、今朝大使館に問い合わせた。待機状態の専用機を没収した上で拘束、昨晩の便で秘密裏に出国させたそうだ」

「それにしても、ちーちゃんってばモテモテ――」

「おいバカやめろ」

 

 どうも昨日俺と鈴を追い回した、隻眼女のことを話しているようだ。千冬さんか束か、どっちかが捕まえてイタリアに引き渡したってことか。

 国家代表がテロ集団に入ったとか、イタリアにとってスキャンダルもいいところだろうし、そのテロリストを国内に素通りさせたのも日本にとっては醜聞が過ぎる。たぶんどっかで手打ちになるんだろう。隻眼女がテロリストになったのを知らなかったから仕方ないって? ならそれが分かるように諜報組織をきちんと作れよ日本政府。

 

「……なんか、怜二君に悪口言われた気がする」

 

 あ、そういえば更識家がこの国の諜報機関になるのか。……やっぱ無理そう。(無慈悲

 

「しかし束、一夏を誘拐しようとした連中、一人ぐらい捕縛してくれれば後が楽だったものを……」

「え~、片腕片足折れて二人三脚で逃げた連中すら捕まえられない、この国の警察組織が悪いと思うな~」

「だから、その無能共でも捕まえられるようにお膳立てしてくれればと言っているんだ」

 

 千冬さんも辛辣だな……。と、そろそろ旅館を出る時間じゃないか? 他の面々は……

 

「ちょっと鈴さん! それわたくしの洗顔フォームですわ!」

「いいじゃないの、急いでるんだから少しぐらい」

「も~、喧嘩は……へぶっ!(踏んだ布団に滑って顔面ダイブ)」

「ま、真耶さん大丈夫……ぎゃふんっ!(同じように滑って転ぶ)」

「マヤもシャルロットも何してるのよ……」

 

 ……まーだ時間かかりそうですね。そんで千冬さん、マジで出席簿の素振りせんでくださいよ。

 

 

 

 一部出席簿アタックを食らった生徒(ハーレム組だけでなく、クラス毎に1~2人はいた)が痛みで頭を抱えながらも、IS学園ご一行は貸し切り状態となった新幹線に乗り込んでいった。

 俺達は行きと同じように、最後尾の隔離車両らしい。というわけで、1年1組の車両の通路を通ってたところで

 

「なかなか思い出に残る、いい旅だった。なぁ、一夏?」

「お、おう……そう、だな」

 

 ツヤッツヤの箒と対照的に、一夏が若干やつれているように見てたのは俺だけだろうか。

 

「神楽の着物姿、学園でも見てみたいな♪」

「んもう、ロランってば❤」

 

「どういうことなの? あの四十院が……」

「完全に堕とされてるじゃないのよぉ……」

 

 ……どうしてこうなった? マジでこの3日間で何があったんだ? 四十院さんが顔を赤らめながら、ロランにすり寄るってどういうこと!?

 

「神楽……」

「ロラン……」

 

 二人とも顔を近づけて……マジ? ここで? 他のクラスメイトも見てる前で――!?

 

 

――チュッ❤

 

 

「「「「ぎゃああああ!!」」」」

 

「アパァァァム! 塩だ、塩持って来い!」

 

「エロイムエッサイム 我は求め訴えたり!」

 

 

 阿鼻叫喚の車内を、俺達は全速力で走り抜けた。見てはいけない、あれは見てはいけないものだったんだ……っ!

 

 

――――――

―――

 

 

 無音の海。そう呼ぶに相応しい、宇宙空間――地球の衛星軌道上――で、機械の起動音が鳴り響く。

 

「システム起動……双方向通信シグナル、良好。目標座標、受信完了。ゼロ・カウント地点への移動開始……」

 

 少女は目覚める。いや、実際には目覚めてはいないのであろう。彼女の目には、何も映っていないのだから。

 目の前で表示されては消える投影ディスプレイを前に、抑揚のない声だけが機械の部屋中に響き渡る。

 

「モード・エクスカリバー、起動」

 

 少女の前に、カウントダウンの数字が表れた、その直後だった。

 

――ブゥゥゥゥン……

 

 まるで突然電源が切れたPCのような音が響き、投影されていたディスプレイが一斉に消失した。それと同時に少女もまた、目を閉じる。

 

「外部シャットダウン…‥‥ハッキングの疑い、あり……」

 

 目が閉じ切る直前、少女が漏らした言葉を聞いた者はいなかった。

 

 

 

 

「これ止めてよかったのかな? まいっか! どうせ亡国機業のサーバ漁ってたら出てきたものだし! れっきゅぅぅん、クーちゃんやラーちゃんだけじゃなくて、束さんもよしよししてよ~☆」




というわけで、修学旅行編完結です。

千冬、壊れる。
ポンポンペインでなく、精神的に壊れた千冬になりました。マーオ。

一夏、吸われる。(意味深
2日目もお外で頑張ってた(意味深)し、仕方ないね☆

四十院陥落。
運動会で前兆はありましたが、ここで完堕ちです。本当にありがとうございました。

エクスカリバー不発。
次章は英国で姉妹ど(文章はここで途切れている)
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