IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~   作:シシカバブP

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熱さでへばりながら書いたらこうなりました……
相変わらず本文短めなのはユルシテヒヤシンス


第85話 分析するほど可哀想な一夏

 箒に引き続き、一夏までもが覚醒したトーナメント第2回戦。それに勝利した俺と真耶さんは

 

「吾妻君、どうして勝っちゃったの~!」

「せっかく大穴の織斑君で大儲けだと思ったのに~!」

 

 と、いつの間にか行われていたトトカルチョの犠牲者に怒られていた。なんでさ。

 

「っていうか、このトトカルチョって……」

「たぶん、お姉ちゃん」

「やっぱりか」

 

 こういうことするの、刀奈さんしかいないと……いや、ナタルさんならやりかねないな。

 

 何はともあれ、その後俺達は順調に3回戦目も勝利し、今日の試合を全て終えた。

 ちなみに、各学年ごとに別々のアリーナで試合をしていたらしく、グリフィンやダリル、虚さんといった3年生組、刀奈さんやフォルテの2年生組とは最初以外顔を会わせることは無かった。

 

「だから今、こうやってイチャイチャしてるっスけどね~」

「怜二の匂い、癒される……」

「あの~」

「ダメっス」

「ダリルちゃ~ん」

「ダメだ」

 

 夜、寮のベッドで俺に両側から抱き着くダリルとフォルテが、のほほんや刀奈さんを完全ブロック。凄まじい鉄壁だ。おい待てダリル、胸元に鼻を突っ込んでくるな。

 

「さすがは『イージス』と呼ばれた2人……!」

「あの、簪様? あの2人はそういう意味で呼ばれてたわけでは……」

「束、いいのか放っておいて」

「別に構わないよ~☆ 正妻の余裕って奴?」

「死ね」

「直球!?」

 

 という他愛のない会話もありつつ、話題は何時ぞや話した『卒業後について』に移っていった。

 

「卒業したら、南の島へ移住するって話はしたよね?」

「えっ?」

「あれ、言ってなかったっけ?」

 

 束、それは俺も初み……いや、言ってたな。1学期に一夏とセシリアが模擬戦した時に行った、あの無人島だったか。

 

「確か改装中なんだっけ?」

「そうそう。住居スペースはほぼ完成したから、何なら来週からでも引っ越せるよ」

「早っ!」

「ちなみに3年生組は、卒業後すぐに移る気」

「「「無いです」」」

「だよね~☆」

 

 虚さんとダリルとグリフィンの声がハモった。いくら住む場所が用意出来たからって、そんなすぐ引っ越しなんて出来ねぇだろ。いやでも、今から準備すれば卒業式までに荷造り出来るのか?

 

「束さん、その南の島って、ここから遠いですよね?」

「そりゃあ、太平洋のそこそのど真ん中だからねぇ」

「ならダメだ」

「そうだよ。そんなところに移ったら……」

 

「「「怜二(君)とイチャラブ出来ない!」」」

 

「あっ、そこ?」

「他に何があるんですか!」

「ISで飛んでったらすぐかもしれないが、そんなことしたら色んな連中にバレるしなぁ」

「それにお姉ちゃん的には、シャルロットちゃん達とも出来る限り一緒にいたい!」

「おわぁ!?」

 

 話の勢いでグリフィンに正面から抱き締められるシャル。あ~、頭ナデナデされて堕ちるなありゃ。……いい光景だ。

 

「よし、話を変えよう! というわけで千冬さん、一夏の白式を検査した結果はどうでした?」

 

 割と気になってた話を振ってみたら、千冬さんがお手上げとばかりに肩をすくめた。

 

「新しい情報は特にないな。強いて言えば、あの左腕が『雪羅』という名前だということと、荷電粒子砲やエネルギーシールドの他に、格闘用に零落白夜仕様のエネルギー爪があることぐらいか」

「シールド以外に、近接武装も零落白夜仕様って……」

 

 これまた燃費が悪そうな……ところで、シールドが零落白夜仕様なのは一夏が言ってたが、そうなると俺や真耶さんが撃ってた実体弾が防がれてたのはなんでだ? 零落白夜ってエネルギーに干渉する武装だから、実体武装には無力だって誰かから聞いた記憶があるんだが。

 その疑問に答えたのも千冬さんだった。

 

「それがあったな。あのエネルギーシールドだが、零落白夜仕様と通常型の2層式になっているようだ」

「つまり、俺や真耶さんの攻撃はその通常型に弾かれてたと」

「そのようだな。万能な分、エネルギー消費がえげつないが」

「そこもクソ仕様ですか」

 

 零落白夜仕様の武装は(シールドもあるのに)総じて諸刃の剣。荷電粒子砲は威力のわりに燃費が悪い。さらにスラスターも大型化して今まで以上の大飯食らいに。……一夏お前、本当に機体に恵まれてないな。

 

「すっごく偏った進化だよね~。まるで箒ちゃんのワンオフ・アビリティ有りきだよ♪」

「束の言う通りだな。篠ノ之のワンオフ・アビリティ『絢爛舞踏』だったか、あれでSEを回復させながら戦う前提としか思えんほどの燃費の悪さだ」

「でも織斑先生、それって今のIS競技で通用するんですか?」

「しないな。今回のトーナメントが特殊なだけで、学外の公式試合では基本タッグ戦はない。軍ならIS同士で連携しないこともないが、こちらも通常は単独運用だ」

「そうなると、織斑君はダメダメってことですか」

「……残念ながら、な」

 

 清香のノンデリ発言に、さすがの千冬さんも口元が引き攣る。清香お前、一夏が千冬さんの弟だって忘れてねぇか? それとダメなのは専用機であって、あいつ自体はそこまでダメじゃないからな。

 

「でもそうなると、篠ノ之さんの機体はどうなんですか? やっぱり回復機能は破格ですか?」

「破格も何も、一種のチートだ」

「ですよね~、1人だけエスト瓶や奇跡『回復』を持ってるようなもんですし」

「???」

 

 清香の例えが分からず、千冬さんや真耶さんが首を傾げる。ダ○ソは分かる奴と分からん奴がいるからやめとけって。そしてセシリア、『確かにそうですわね』みたいに頷いてるんだが、マジで知ってんの? 英国貴族が?

 

「ちなみに束さん、紅椿もそうだけど、白式にも何も手は出してないよ。日頃いっくんが願ってたことを、白式が汲んだんじゃないかな?」

「一夏の願いを?……確かにあいつ『遠距離武器が欲しい!』とか『零落白夜を当てるのに近付かなきゃいけないから、もっと速さが!』みたいなこと言ってた気が」

 

 特に遠距離武器については、開発元(笑)の倉持技研から『仕様です』の一言でいつも門前払いだったって愚痴漏らしてたし。

 でもさぁ……それで得られた遠距離武装が、あれなの?

 

「しばらく一夏には、怜二と同じようにシューター・フローの訓練を積ませるしかないな」

「一夏にもですか?」

「ああ。むしろあいつの方が必要な技術だろう。なにせ燃費が悪くなったからな、今まで以上に短期決戦が重要だ。そうなると……」

「マニュアル制御で細かく動きながら接近して、零落白夜をブッパする」

「そういうことだ」

 

 あの荷電粒子砲、戦った感じだとあんまり連発出来ないっぽいし、今までブレオン仕様でやってきた一夏が突然射撃に目覚めるとも思えない。となると、砲撃は牽制に使って本命はいつも通りってことか。

 

「織斑君、つくづく報われないね」

「……」

 

 静寐さんや? 清香に続いてお前まで千冬さんにダメージ入れなくていいんだぞ?

 

「怜二~」

「先生でも今はダメっスよ」

「寄こせ貴様の指定席ぃぃぃ!」

「いだだだだっ!!」

 

 2人ともっ、俺の右肩と右腕掴んで引っ張るな! ち、ちぎれる! 千切れるぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

 

――――――

―――

 

 

――束side――

 

 いやぁ、れっきゅんハーレムも賑やかになったもんだ。それに箒ちゃんほどじゃないけど、皆可愛い子ばかりだし。

 

「ところでタバネ、進んでるのは島の開発だけ?」

「……さすがナタルン、気付いた?」

「たぶん、チフユも気付いてるわよ。マヤは……微妙ね」

「まーやんはいいんだよ、オッパイデカいから」

「それ関係ないでしょ」

 

 とまあ、戯言はこのくらいにしておこうか。ナタルンの前に端末を取り出して、と。

 

「とは言っても、大した話でも無いんだよ。ほらこれ」

「……これ、見間違いじゃなかったら、女性権利団体の関係者かしら? 何人か知ってるのが混じってるわ」

「ピンポ~ン☆ 横線が引かれてるのは、当局に捕まった連中だよ。あっ、束さんは何もしてないからね」

「えっ、そうなの? というか、よく警察も逮捕出来たわね。今までは権力を盾にされて動けなかったのに」

「何というか、すっごいピタゴラスイッチだったみたい」

 

 まさかあの連中も、ロシアのトップが死んだことで、去年の衛星砲の件を掘り起こされそうになるとは思わなかったろうね。

 

「そこからトカゲの尻尾切り、ねぇ。じゃあこの横線が引かれた連中っていうのは」

「そう、ISを出撃させた国の支部に所属してた奴等。連中、しばらく活動を縮小させるみたいだし、れっきゅんやいっくんにダル絡みする馬鹿が減って嬉しい限りだよ」

 

 それとさっき『束さんは何もしてない』って言ったけど、これでまたれっきゅんに絡んで来たら、今度は介入するつもりだよ。

 

「こんな感じかな」

「なるほど、よく分かったわ。ところでタバネ」

「ん? 何?」

 

「貴女、太った?」

「あはは~☆ 面白い冗談だね、超人類たる束さんが、まさか太るわけ――」

 

 ナタルンのジョークを笑い飛ばしながらお腹を摘まんだら……

 

――プニッ

 

「……」

「……」

「これはちゃうねん」

「それ、どこかの訛りなのかしら?」

「こ、これはきっと、お腹の中の赤ちゃんが!」

「まだ妊娠2か月でしょ」

「み、見るなぁ! そんな憐みの目で見るなぁぁぁぁぁ!」

「落ち着きなさいって。ほら、チフユ達もこっち見てる」

「うわぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 

 こうなったらダイエット……は本当に赤ちゃんに悪影響ありそうだし、うぉぉぉぉ……!

 

「……産後は絶対、れっきゅんと布団の中で運動(意味深)して痩せるんだ……」

「何馬鹿なことを言ってる」

 

――スパァァンッ!

 

「あいだぁっ!」

 

 ちーちゃん、ちょっと妊婦さんに厳しすぎないかなぁ!?

 

――束side end――




>雪羅のシールドは零落白夜のシールドなので実弾は防げないはずなんですけどねぇ…
というわけで、実弾を防げるエネルギーシールドも展開していた独自設定に。
これで許してクレメンス……

>まーじで何であんな産廃アセンになったんだろな…
全く同意。
特に爪とシールド、君ら原作でも出番ほとんど無かったやん。


そして気付けばまた、束のおっぱい揉んでない……(最低
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