IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~ 作:シシカバブP
そして今回、本作最短話です。ボルガ博士、お許しください!
ロランのチート技に惨敗した俺と真耶さんが観客席に戻っている間、とんとん拍子で準決勝も終わっていたようだ。
「決勝はロラン・四十院ペアvsヴィシュヌ・乱ペアか」
「ある意味、予想通りとも言えるね」
1組の席に座ると、清香と静寐がおずおずと両隣を確保してきた。シャルとラウラは後ろの席、そんでセシリアは……
「はうぅぅぅん❤」
「……まだなのか?」
「うん、まだなんだ……」
セシリアの尻ブッ叩いたの、かれこれ1時間は前だよな? それでまだ"これ"とか、マジでやべぇんだけど。
一方のほほんは、特に変な動きも無く……いや、あれは極力尻が痛くならないように、結構調整して座ってんな。あっ、調整失敗したようだ。めっちゃ飛び上がってら。
「れっきゅ~ん……!」
「仕方ないだろ、セシリアにだけご褒美あげるわけにもいかんかったし」
「セッシ~!」
「はい?❤」
「あっ、ダメだこれ~……」
文句を言おうにも、俺はスルー、セシリアは未だ無敵の人になってるから意味なし。結局諦めて自分の席に戻っていった。これが終わったら簪に慰めて……あいつの尻も叩いたな、そういえば。
で、その辺はどうなんだシャル?
「一応、さっき2組の様子を見に行ったんだけど……何故か僕が鈴に睨まれたよ」
「ご愁傷様」
「それと鈴から伝言。『アタシはセシリアと違って、これがご褒美になるわけないでしょ!』だって」
至極真っ当な伝言内容だった。こうなると、簪も同じだろうな。知っててやったんだけど。
「それと、もう一つ伝言があるよ」
「もう一つ?」
「うん。『今夜は束さんの精力剤使ってでも、別のご褒美もらうから覚悟しなさい!』だってさ」
「oh……」
「あっ、ちなみにそのご褒美には僕達も混ざるからね」
「Why!?」
シャルやラウラは関係ない……
「僕達をハブいて一晩ネットリなんて、許すわけないじゃないか。ねぇ怜二、イイヨネ?」
「あ、はい」
ズイッと近付いたシャルの顔。その目にハイライトが無いことに気付いた俺には、それしか返事のしようがなかった。シャルの嫉妬心が可愛いけど怖い。
と、シャルに問答無用で要求を飲まされた俺だが、さらに追加があるとは思わなかった。
「む~!」
「あのぉ、クロエさん?」
「む~!」
「……」
世にも珍しい(のか?)、頬を膨らませたクロエが俺の膝の上を占拠していた。
いやごめんて、お前の存在を忘れてたわけじゃないんだって。え? 最後に言及されたのが修学旅行の時? マジで?
「なので、決勝中は兄様を独占します」
「そこでその接続助詞が来るのがよく分からん」
「それと、怒っているのは私だけではありません」
「は? どういう(ドンッ)おぐっ!」
卑怯! 後ろをバック! って誰だよ!?
「む、む~」
「う、虚さん?」
まさかの伏兵、布仏虚さんに『当ててるのよ』されたオレの心境や如何に。……最初に抱き着いた時の勢いさえ無ければ満点でした。今? すげぇ柔らかいです(直球
「というか、虚さんも試合ありましたよね?」
「……グリフィンさん達に負けました」
「あ、そうなんですか」
「開幕ダイヤモンド・シュートで」
「何やってんだあいつ」
聞けば、準決勝より1回戦の試合時間の方が長かったという。グリフィンのやつ、更識姉妹に続いて虚さんにもブチかましたのか……主従揃ってとか。
「なので吾妻君成分を摂取しに来ました」
「なんですかその成分は」
「ス~ッ! ハ~ッ!」
「結構力強く摂取してる!?」
やめて! 俺の頭皮嗅いでもお日様の匂いとかしないから! そしてクロエは尻を前後に揺らすな! 誰から習ったそんな所業!?
――――――
―――
「満足しました」
「はふ~……」
「さよけ……」
マイサンの(理性)耐久テストを実施した2人は、満足気に清香と静寐の隣に座っている。
さすがの俺も、他のクラスメイト達が見てる前で暴走するわけにはいかないからな。頑張った。
「だからってわけじゃないが、鈴と簪は明日足腰立たなくなる」
「意味深」
「怜二君も清香も、変なこと言ってないで試合見よう」
静寐の冷静なツッコミを受けて前を向けば、1年決勝の選手が中央に集まっていた。
「決勝は2組の候補生コンビか。相手にとって不足無しだ」
「ロラン、油断しないように」
「乱、分かってるとは思いますが」
「うん。あの蔦みたいな攻撃には注意、でしょ? 怜二さんみたいに操られたら堪ったもんじゃないわ」
はい、操られてパートナー攻撃した奴がここにいますよー(自虐
ヴィシュヌと乱はどう戦うんだろ? やっぱ四十院さんを先に撃破する戦法か?
――ビーッ!
「行くわよ!」
「はい!」
「さあ、華麗に舞ってもらおうか!」
「行きます!」
試合開始の合図とともに、4人がバラバラに散る。てっきり1対1が2組出来ると思ってたら、まずは全員距離を取るようだ。
「まずは挨拶代わりに食らいなさい!」
――ドォォンッ!
「ふっ、そうはいかないよ! それ!」
「そう簡単に当たってあげないわよ!」
乱の衝撃砲はロランに躱されるが、そのロランが撃ったプラズマ弾も難なく回避される。
――ドドドドドッ!
――バシュゥゥゥゥゥッ!
四十院さんとヴィシュヌの方も、アサルトライフルとエネルギー矢の応酬になっていた。
とはいえ、ヴィシュヌの方は矢が拡散する機能がある分、アサルトライフルに比べて面制圧力が高くなっている。実際、四十院さんは押されているようだ。
「さすがに……!」
「大丈夫だ神楽! 私が行くまで持ちこたえてくれ!」
パートナーの危機に、ロランが乱を牽制しながら合流しようと動き始める。
「そう来ると思ってたわ! ヴィシュヌ!」
「はい!」
「「スイッチ!」」
「何っ!?」
「ロランさん、今度は私が相手です!」
「というわけで、ちまちました撃ち合いはこれで終わりよ!」
「は、はや――!」
合流しようとしたロランをヴィシュヌが妨害、すでに
――ガァンッ!
「きゃあっ!」
「神楽!」
武装の交換が終わってない、しかも肉薄された状態では完全に後手に回り、四十院さんは乱が振るったマチェットの直撃を受けた。
『打鉄、SEエンプティ』
「2対1か。不利ではあるが、そう簡単に諦めたりはしないよ!」
「それはこちらもです!」
ヴィシュヌが弓を構える中、ロランもプラズマライフルを片手で構え……片手?
「はぁぁ!」
――ブォンッ!
「しまっ!」
空いた方の腕から、あのヴァイン・アームズとかいう蔦が伸びて、ヴィシュヌの左腕に巻き付いた。撃ち合いが続くと思い込んでいたヴィシュヌが、してやられた形だ。
やべぇな、構えてた弓が乱の方を向きそうになってやがる。
「そんな意固地にならず、私の合図で踊ってくれないかな?」
「……ふふっ」
「ん? 何を笑って――」
「そうやって油断するのを待っていました!」
――ゴゥッ!
突如ヴィシュヌが弓を捨て、ロランに向かって急加速を始めた。突然のことに、ロランも驚きで数瞬の間硬直する。その隙をつくように
「やぁぁぁぁ!」
格闘戦特化型であるドゥルガー・シンの本領を発揮するかの如く、脚部スラスターにエネルギーが集中。凄まじい加速を得た鞭のような蹴りが
――ドムスッ!
「ウボァァァァァァァァァァァァァッ!!」
ロランのケツに突き刺さった……だけでなく、運動エネルギーが全て伝わったかのようにすげぇ速度でぶっ飛び、
――ドゴォォォォ……!
アリーナの壁に頭から突き刺さった。えっ、大丈夫なん? ロランのやつ、死んでねぇよな?
『オーランディ・ブルーム、SEエンプティ。勝者、ヴィシュヌ・乱ペア』
「いや~、すごい試合だったね~」
「四十院さん達が負けちゃったのは残念だけど」
「誰かトトカルチョで勝った人いる~?」
う~ん、ウチのクラス、誰もロランの心配してねぇのな。
「ロラン、首から下がプランプランしてるな」
「あっ、ヴィシュヌと乱が掘り出してる」
「さすがにあのまま放置は無いでしょ」
「というか、皆もうちょっとクラスメイトの心配してあげても……」
静寐だけが心配そうにしてるが、ラウラと清香は他のメンツと同様気にしてない様子。あれ、心配する方がおかしいのか? ……そうかも(混乱
「そうだ、これ言っとかないと」
突然思い出したかのように清香が声を上げる。
「ロラン、タイキック~」
おい待て清香、締めのセリフがそれでいいのか? 1年最後のイベントだぞ? 本当にこれで、3学期編終わりでいいのか!?
ハーレムものあるある『出番が極端に少ないキャラが出てくる』
クロエ博士、お許しください!
それに比べ、虚さんの出番がそれなりにあるのは、やはり胸のs(甲龍の衝撃砲を受けて消滅しました)
決勝戦
対戦カードにロランとヴィシュヌを入れた時点で、タイキックの運命からは逃れられませんでした。
ISAB原作にもあった、由緒正しいサブタイなんだぞタイキックは(事実
「左腕操られてたのに、どうして弓捨てられたの?」とか聞いてはいけない、イイネ?
というわけで、打ち切りEND並みに3学期編終了でございます。
次は春休み(卒業3年生組の南国話)をやって、初の2年生編に突入したいなーと夢想してます。