IS ~インフィニット・催眠種付けおじさん~ 作:シシカバブP
昨晩、真耶さんから齎された『月刊代表候補生』続行の知らせを聞いた俺達は、翌朝の教室で身構えていたのだが……
「それでは、SHRを終わる。1時限目はIS実習だ。遅刻などするなよ」
「……あれ?」
素っ頓狂な声を上げた俺だけでなく、他の面々も『どういうこと?』と首を傾げた。
真耶さん真耶さん、ギリシャの代表候補生が来るって話はどこ行ったの? 視線を真耶さんの方の向けると、なぜか目を逸らされた。え? どゆこと?
その答えは、隣の千冬さんが出してくれた。
「それと、これはお前達とは直接は関係ないが、今月は3年に新しい代表候補生が編入して来るそうだ」
「へぇ、3年になって編入なんて、去年卒業したグリ姉じゃねぇか?」
「代表候補生ともなれば、国の事情というものがるのだろう」
一夏と篠ノ之のコンビが呑気に頷く。
ああ、それなら確かに、俺達の教室には何もないか。なるほどなるほど~
『ま~やさ~ん?』
『はひっ!? 怜二君!? どうしてISの通信から!?』
『昨日、代表候補生が来るって慌ててたの、どこの誰でしたかね~?』
『ひぃ!』
いやいや、怯えなくていいんですよ~? せっかくISの通信機能を使って、一夏達に気付かれないように配慮してるんですから。
『それで? 昨日は代表候補生が3年生なんて情報、どこにも無かったはずなんですが?』
確かに候補生が来るって聞いて、同じクラスになると勘違いしてた俺達も悪かったとは思いますよ? けど、知ってたなら先に教えてくれても良かったのでは?
『そ、それは、その……』
『なんです?』
『……てへぺろ(・ω<) 』
『……真耶さん、1週間怜二抜きの刑で』
『いぃ!?』
『異議なーし!』
『わたくしも賛成ですわ』
『な、なななぁ!』
途中からチャネルに入って来たシャルの判決に、他の
『れ、怜二君! たすけっ、助けてくださぁぁい!!』
『真耶さん』
『怜二君……』
『明日から1週間、書類仕事が捗りますね♪』
「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ちょっ、ええ!?」
「まーやんが突然発狂した!?」
現実を受け入れられなかった真耶さんがリアルワールドで絶叫したことで、
「や、山田先生?」
「先輩っ、せんぱぁぁぁい!! ずびっ」
「ばっ! 鼻水付くだろやめろぉぉぉぉぉ!!」
と叫んだ時すでに遅く、千冬さんのスーツにそこそこサイズの水溜りが。……お約束ネタなんだなぁ(現実逃避
――――――
―――
1時限目からアクシデント(今度は千冬さんが半泣きになりながら着替えに出て行った)があったりしたものの、それから昼休みまでは通常の授業風景が流れていった。
……こういう書き方をするってことはつまり、昼休みに通常じゃないことが起こったわけで。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「今度は誰の叫び声だ?」
食堂の一角(一夏達ごく一部を除いた専用機持ちが集結してる状態なので、隅の方をほぼ占領してる)から視線を向ければ、三つ編みチビッ子上級生がこっちに走ってきていた。
「フォルテ先輩?」
「一体どうしたんだ?」
「あれ? フォルテ先輩の後ろに誰かいる?」
「というかあれ、追いかけられてるじゃない」
鈴の指摘通り、フォルテが同じ色のリボンを付けた――3年の同級生に追いかけられていた。あっ、後ろから持ち上げられて捕まった。
そして逃れようとジタバタしているフォルテと目が合った。
「れ、怜二ぃ! 助けてほしいっス!」
「ええ~……というか、これどういう状況?」
「あらフォルテ、下級生に知り合いなんていたの?」
フォルテを捕まえている先輩――青いフレームの眼鏡をかけた赤い長髪の女性が、心底驚いた表情を向けてくる。なんというか、虚さんっぽい雰囲気の人だな。
「失礼な! ワタシにだって、知り合いぐらいいるっスよ! そういうベルだって、ワタシ以外声かける人がいなかったじゃないっスか!」
「な、ななな!」
「すいませ〜ん、木下ですけど〜 まだ時間かかりそうですかね〜?」
「はっ!」
「って、怜二の
会心の語録アタックで、二人とも正気に戻ったようで何より。それで、そちらの先輩は?
「こいつは」
「私が自分で言うわ。私はベルベット・ベル。今日からIS学園の3年に編入してきた、ギリシャの代表候補生よ」
あ~なるほど、朝のSHRで千冬さんが言ってたのはこの人か。
「それにしても、フォルテ先輩とお知り合いのようでしたが」
「ええ、同じ国の代表候補生同士だから」
「候補生試験の時にボッチだったのに声をかけて以来の仲っスね」
「フォルテ!」
「今度はそう簡単に捕まったりしないっスよ!」
おいおい、まーた取っ組み合い始めやがったぞこのギリシャコンビ。
それにしても、今話してた感じだが、ヘル先輩がIS学園に来た理由はなんだ? てっきり
「そもそも! どうしてベルが学園に来たっスか!」
「政府からの指示よ! 貴女、まともに情報を上げてないそうじゃない! だから私がお目付け役としてきたのよ!」
「情報?」
「そうよ。フォルテは政府から……んっ、んんっ!」
おっと、うまく事情を聞き出せるかと思ったが、咳払いで黙秘されちまった。でもこれ、逆に言えば『表沙汰に出来ない情報を集めてました』ってことだよな。そんで、フォルテはその情報を上に上げてなかったと。
「ダリル・ケイシーでしたか? ど、同性愛に現を抜かしているから――」
「ワタシだけならともかく、ダリルのことまで悪く言う気っスか? 面白い、表出ろっス!」
「望むところだわ」
そうして、食堂内でドタバタ劇を繰り広げたギリシャ人達は、現れた時と同じようにギャーギャー騒ぎながら消えていった。
「……なんだったんだろうね?」
「さぁ……」
嵐は去ったが、その後俺達に大きな試練が待ち受けていた。
「やばっ! 昼休みあと10分しかない!」
「ええ! 僕まだ半分も食べ終わってないのに!」
「まずいぞ、以前休み時間中に昼食を食べ終えられなかった奴が、教官に校庭50周を命じられたのを見たことがある」
「無理無理無理っ! 早く食べないと!」
ギリシャ劇場に昼休みの大半を持ってかれた俺達は、目の前の食い物を急いで胃の中に格納することに苦心するハメになった……うっぷ!
――――――
―――
――束side――
寮の部屋で覗き見してた私の前には、ちーちゃんに怒られまいと早食いの新記録を目指す皆の姿があった。
いやぁ、ディスプレイ越しでも必死さが伝わってくるねー♪ しかもあれで校庭50周走らされたら……マーライオンになるのは確定だね☆
「っと、君も気になるかなー?」
私がクスクス笑ったのに反応したのか、赤ちゃんが束さんのお腹を蹴るのが伝わって来た。うんうん、赤ちゃんは元気が一番だよ♪ それがれっきゅんとの子なんだから、余計に……えへへっ///
「博士」
「っ!!?」
思わず振り向くと、
メイドちゃんはカップを私のそばにあるテーブルに置くと、微笑みを向けてきた。
「よほど御子に気をやっておられたようですね」
「……うん」
いつもなら皮肉の一つでも返してやるところだけど、今はあまりにも束さんが腑抜けすぎて言い返せないから素直に頷いておいた。メイドちゃんの言う通り、いつもの束さんなら近付かれる前に気付いてたはずだもん。
「よろしいではないですか。それぐらい、ご主人様との御子が大事だという証拠」
「そうはっきり言われると恥ずかしい」
「可愛らしいです」
「……れっきゅんにお願いして、君とは当分無しに」
「軽率な発言、平にご容赦を!」
束さんじゃなきゃ見逃しちゃうぐらい、無駄に洗練された無駄のない無駄な動きを伴ったDOGEZAをかまされた。そりゃそうだ、れっきゅんの子種を欲しがらない女なんて存在しないし。(箒ちゃんを除く) 女性権利団体? 束さん、あいつらを同じ女だと思ってないし。
「それにしても、ギリシャも面倒だねー」
「フォルテ・サファイアから男性操縦者の情報が上がってこなくなって、慌てて追加の人員を派遣ですか」
私達が視線を向けたディスプレイには、件の追加人員であるメガネちゃん――まーやんとキャラ被りそうだね?――がどこかと通信してる姿が映っている。もちろん、通信内容も抜かせてもらってるよ。
「やはり相手はギリシャ政府ですか」
「だね。ところで、
「いいえ、少なくとも我々『モノクローム・アバター』は無関係です。……博士ならご存じでしょうに」
まぁ、以前色々情報をぶっこ抜いた時に、その辺りは全部覚えてるから、ねぇ? だから一応聞いてみただけ。
「亡国機業の情報網を主に、国際社会で発言力のある国家です」
「国連の常任理事国とか、IS発祥の地(笑)とか?」
「はい」
あははー! 発祥の地(笑)は否定しないんだね☆ まあ、
っとと、話が脱線しちゃった。メガネちゃんの通信内容に集中集中。
『それでは、織斑一夏に対する情報収集をフォルテに任せ、私は吾妻怜二を?』
『そうだ』
『しかし、フォルテは吾妻怜二と面識があるようですし、私が織斑一夏を担当した方が』
『ダメだ。フォルテ・サファイアは吾妻怜二と近くなりすぎて、意図的に情報を上げていない疑いがある。故に彼女には当初の指示通り、
『……承知しました』
「ありゃりゃ~」
「当たらずとも遠からず、ですね」
「だね~」
フォルちーから聞いてはなかったけど、やっぱりいっくんの情報収集は指示されてたんだ。まあ本格的に動く前に、れっきゅんのテクにメロメロになっちゃんだけどね♪
けど、この状況は……
「面倒ですね」
「だねー」
メガネちゃんがいっくん狙いでないのはいい事だけど、れっきゅんの周りを嗅ぎまわられるのは、それはそれで面倒だ。フォルちーが情報を抜かれちゃう可能性もゼロじゃないし。
「またれっきゅんのイーグル師匠に期待しようか」
「しかしそれでは、またギリシャ政府が怪しむのでは?」
「そこはそこ、抜かれても困らない情報だけを送らせればいいよ」
「なるほど。ですがそれなら、最初から情報を意図的に流すだけでよいのでは?」
「分かってないねぇ」
メイドちゃんにチッチッと指を振る。
「あのメガネちゃん」
「はい」
「れっきゅんが好きな! そして束さんも好きな! おっきなオッパイしてるからさっ!」
「理解しました(スンッ」
理解が早いのはいいことだ。あっいや、別に君のが大きくないってわけじゃ……大丈夫だって! 君のオッパイもれっきゅん好きだから!
――束side end――
まーやん、1週間別室の刑。
セシリアの時は減刑して3日でしたが、まーやんは1週間もつでしょうか?
ベルベット・ヘル初登場。
当時でもあまり使ってなかった(ガチャ引いてない)キャラなので、いまいちキャラがピンと来てなかったり。変な個所があっても『二次だし』で流していただけると。
束さん、オリ主のオッパイスキーが感染する。
A~Hカップ、8組のバストを選ぶとしたら、キミならどれが好き?(古の歌)
……はいそこ、『現実のGカップは想像より大きくない』とか言わない。