十二星座の烙印 -ゾディアックスティグマ-   作:bani

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焦り

ナレーション「ついに星誕(せいたん)教団(きょうだん)のアジトを突き止めたリオン達、しかし教祖であるレイフの口から驚くべき事実が告げられる。駆けつけたエレメントガーディアンにより、撤退を余儀なくし、レイフを睨むケイルの表情は険しいままだった。」

 

ウィンガード艦内

ティア「全員、何とか乗り込めましたね?」

ルセナ「大丈夫だ…けど、皆の精神はボロボロさ」

ティア「ムリもありません、こんな時に何て言葉を掛ければいいか」

ケイル「気になさんなティア先生、俺も心のどこかでレイフの野郎が親父である可能性を捨てていなかったみたいだ」

ティア「ですが…」

ケイル「それにティア先生も生き別れた妹さんと辛い再会をしたんだろ?」

ルセナ「おい!ケイルお前!」

ティア「いいんですよ、ルセナちゃん…どうか無理だけは禁物ですよ?こういう時くらい私たちを頼っても」

ケイル「もちろん頼りにしてるさ、前にも言ったがよレイフの事は縁を切ってんだ、今更古巣が何かしたところで、そこまで堪える事はねぇさ、それより折角アジトを突き止めたんだ…エレメントガーディアン達もきっと守りを固めてくるだろうさ」

ルセナ「確かにそうだな…あのリコルって女はアタシの事を知っているみたいだったし、今度会ったら、アタシが仕留めてやる」

ケイル「そっ、だからこそ飯でも食って明日に備えようぜ?」

クリオス「へへっ、ケイルの兄ちゃんのタフさにはいつも頼りになるぜ」

メロス「追手から撒いたようです、このエリアで着地します」

クリオス「サンキュー、メロスゆっくり休んでよ」

ソシエ「…エルザ?」

エルザ「良かった…いつものケイルでいてくれて」

リオン「…決めた!今日の食材は俺がとってくる!」

ソシエ「あっ、あんまり乱獲しすぎないようにしてくださいね?」

リオン「わかってるよ!」

ナレーション「メンバー全員、明日に備えて食後に就寝」

 

ウィンガード甲板

ナレーション「ケイル、1人で荷物をまとめ外に出る甲板にはメロスの姿が」

メロス「やはり…行くようですね」

ケイル「お前か…ったく、なんでこんな夜更けにまで起きてるかね?」

メロス「僕もまだまだ未熟の身、今日戦ったテイザーという男の見えない攻撃について対策を練っていたところさ、僕自身もこういう性格だから気にはしないが…流石にみんな怒るんじゃないかな?」

ケイル「…だろうな、けどこれは俺の問題だあいつらを巻き込む訳にはいかない。俺は俺自身のケリをつける為にここを抜ける。そんだけだ」

メロス「ふぅん、キミといいテイザーといい…男というのはバカばかりだよね?どうしてそんなに不器用にしか生きられないんだい?」

ケイル「放っておけ、お前も男だろうが」

メロス「君には貴族街事件の解決に協力してもらった恩がある、僕は何も見ていない…明朝は皆に黙っておくよ。存分に暴れるといい…君の烙印(スティグマ)の力で」

ケイル「恩に着るぜ?」

ナレーション「メロス、ケイルが見えなくなるまで見届けた後に切なそうな表情になる」

メロス「ハハッ…また大切な人たちにウソをつかないといけないか」

ナレーション「翌朝、ケイルの部屋には置手紙」

リオン「くそっ…!」

ケイル『ケリを付けてくる、じゃあな』

クリオス「そんな…ケイルの兄ちゃん、昨日まであんなに平気そうだったのに」

ティア「すっかり昨夜の言葉に騙されましたね」

ルセナ「チッ、ポータブルフォンまで置いてっちゃ連絡の手段もねぇじゃねえか!」

ソシエ「…ケイル」

メロス「人影のないところに着陸したからね、目撃情報もない」

ティア「となると…私たちが就寝している深夜帯に出たと考えるべきですね」

クリオス「じゃあ、いったい何所に行ったんだよ!?」

リオン「ケリをつける…まさかあいつアジトに戻ったんじゃ!?」

ティア「可能性としてはありますね、行きましょう!」

エルザ「待って!!」

ソシエ「エルザ?」

エルザ「ケイルは…なんで親子で憎しみ合わなきゃいけないの?」

リオン「そればかりはあいつにしか解らないだろ」

エルザ「いつも私たちの事を信じてくれる彼がどうして私たちを信じず1人で飛び出したのよっ!私たち仲間じゃないの!?ずっと…一緒に仕えてくれるって約束したのに…」

ソシエ「エルザ…」

リオン「よし!決めた!今からあいつを連れ戻しにいくぞ!そこでエルザ、お前の気持ち…思いっきりぶつけちまいな!俺もあいつには言いたい事がある一緒に行こうぜ?」

エルザ「…リオン、全くあんたに諭されるなんて私もまだまだのようね、王女を泣かせた罪は死刑よりも重いんだから、これも常識の範疇に入れておいてほしいわね」

クリオス「出た出た、エルザの決め台詞!」

ティア「教師として、ケイルさんの行動は団体行動の和を乱してますから、叱らないとですね?」

ルセナ「とりあえず、会ったら真っ先にグーで殴る…二度とこんな事させねーから!」

メロス「盛り上がってる所、申し訳ないけど1つ問題があるよ」

ティア「エレメントガーディアンですね?」

メロス「曙光(しょこう)の射手(しゃしゅ)テイザー、宵毒(よいどく)の死神シェズ、岳(がく)麓(ろく)の御使(みつか)いリコル、雲(うん)鶴(かく)の銃士アリウス…皆、強敵だね」

クリオス「おいらはアリウスって奴と戦う、あいつが星魔(スターリー)兵器(ウエポン)を開発したから…おいらの家族は…」

ティア「クリオス君…」

クリオス「大丈夫だって先生、おいらは絶対に負けないよ」

ティア「わかりました、私はシェズを止めてみます」

ルセナ「へへっ、アタシはリコルってのをやらせてもらうよ?」

メロス「何よりリオン、エルザ、ソシエの3人にはレイフの元に行ったであろうケイルの後を追ってもらいます、要するに消去法で僕がテイザーの相手をする事になるね?」

リオン「決まったみたいだな、うしっ!発進だ!」

メロス「了解だよ」

エルザ「待っててね、ケイル…」

 

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