転生したら【 暗 黒 破 壊 龍 ジ ェ ノ サ イ ド ・ ド ラ ゴ ン 】だった件   作:馬路まんじ……?

1 / 12
1:奇跡のアホ、トロール と俺

 

 

「ほれ出来たぞ? 焼きたての肉に塩。これで美味くないわけがない……ッ!」

 

 

 ある日、森の中。

 ぱりぱりに焼けた皮にかぶりつく。

 

 

「! うまいっ!」

 

 

 そこらで狩った魔物『チャージボア』の肉だ。

 

 歯を突き立てると熱々ウマウマの肉汁がピュッと出た。

 たまらん。

 

 

「ん~ジューシー、最高。……ふぅ。ちょい聞いてくれよ。こうして森でメシを食うたびに俺思うんだよ」

 

 

 嚥下しながら考えを出す。

 

 

「ご飯を美味しく食べる条件は二つある。それは、綺麗で豊かな環境にいることと、『ちょっとだけ忙しい人生を送ってること』だ」

 

 

 あ、『ちょっと』くらいだぞちょっとくらい。

 ガチで過労死するくらい忙しいのは駄目だ。

 

 これ体験談な(一敗)。

 

 

「ともかくだ」

 

 

 ――要するに、やるべきことややりたいことはそこそこあるけど、その気になればサボれる程度の忙しい生活。

 

 そんな日々こそメシのスパイスにはちょうどいいと、俺は二度目の人生で結論付けたわけだ。

 

 

「“ほどほどに腹が減って、なおかつメシを味わう余裕があればいい”ってこった。金も少しは必要だしな?」

 

 

 ――だから俺は『冒険者』やってるわけだよ。

 

 

 そう締めくくって。

 唯一の聴衆に向き直る。

 

 

 

「はい講義終了。わかったかな、『トロール』くん?」

 

『ウガウウウウウウーーーッ!』

 

 

 

 あぁーーーー駄目だコイツ全然わかってねぇやクソボケが。

 

 

『ウーーーーーッ!』

 

 

 ウーウー言うんじゃありません。

 

 

「一応詳細見ておくかぁ。スキル発動≪鑑定(アナライズ)≫っと」

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 対象名:『豚鬼トロール』

 

 種族能力:【怪力】(全筋力に強力な補正)

 

 個体能力:【なし】

 

 

 ホモサピエンスを優先して害する魔物の一種。

 凄まじい身体能力と免疫力を有するが、推定IQは“3”。

 そのため危険ではあるものの上位の魔物より一歩劣り、『冒険者ギルド』は危険度判定C+と判断。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

「……なるほどぉ」

 

 

 うん。

 IQ3なら人生論語っても仕方ないな。

 

 肉焼いてたら来たからって何やってんだろうな俺は。

 

 

「さて。危険度B以上なら狩って帰るわけにはいかないが、C+ならまぁいいだろ」

 

『ガァアアアアーーーーーーーッ!』

 

 

 俺に襲い掛かってくるトロールくん。

 

 どうやらかなり強めな個体のようだ。

 立ち込めた木々に肩やらが当たるも、一切減速せずに砕きながら突き進んでくる。

 

 

「ぶつかりおじさんレベル100だな」

 

 

 知り合いにぶつかられたら嫌だな。

 よし。

 

 

 

「じゃ、どれかで殺すか」

 

 

 

 スキル発動≪収納空間(アイテムボックス)≫、解放。

 

 

 “自力で持ち歩ける限り”のアイテムを出し入れできるスキルだ。

 

 俺はそこから、百ほどの武器を具現させた。

 

 

 

 って出しすぎたなこりゃ。

 

 

 

 





今回の登場人物

俺:肉食って暴力した人。実はジェイドって名前。

トロール:IQ3で必死に生きてる奇跡のアホ。くさい。凶悪。今回の被害者。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。