どうも、五月病の末期患者の外道です。
前回のあらすじ!!
①、美竹、我が家に泊まりに来る!(数日間)!!
②、緊張通り越して錯乱したけどなんだかんだ仲良くなった!!
③、一緒に晩飯食った!!
④、なんか風呂に誘われた!!
⑤、どうすんの俺!!?↩︎今ここ!!
以上!!!!
さて……、あらすじを爆速で済ませたところで…、どないしましょこの状況。なんか美竹がずっとガン見してくるから居心地が最高に悪い。ごめんね?うちの母親がこんなので。
まぁでも安心してくださいよ…。答えは当然NOですので…。
理由なんてわざわざ口にする必要ないと思うが…。まずそんな事をしたら美竹が嫌がるに決まっている。いくらまだ俺達が幼い子供だとしてもさすがにそれは許容範囲外だろう。ましてや異性だし、抵抗が無いわけがない。完全にアウト判定だ。
そしてもう1つ。……シンプルに俺の精神がもたない。
なんなら最悪命落としちゃうまである。いや、当たり前だから。推しの全裸(幼女ver.)とか見たら流石に耐えられる気がしない。あまりの尊さとエロさにより鼻血の出血多量、心臓炸裂、脳みその液状化、その他諸々で確実に死に至る。第2の人生こんなところで終わってたまるか。
「はーるき?」
と言うか母さんも母さんだ。大人なんだから少しは子供の気持ちも察して欲しい。ちょっと考えれば嫌がることなんて分かるはずなのにこの母親は…
「よく考えてみたら最近母さんとお風呂入れてないよね?せっかくの機会だから今日は一緒に入ろうよ〜♪2人まとめて可愛がりたいし〜♪」
このザマである。
なんなの…?この人。あたしちょっと怖くなってきたわ…。
「…母さん、少しは蘭ちゃんの事も考えてよ。嫌に決まってるでしょ?俺なんかと風呂なんて。」
「そう?私にはそんなに嫌がってる様には見えないけど?」
「いやそんなわけ…」
返事を聞いた俺は何を馬鹿な事をと美竹の方に視線を移す。
「…ッ//」
俺の視線に気づいた美竹はタコの様に赤面し、ものすごい勢いで顔を逸らした。その後も落ち着きなくモジモジと恥ずかしそ〜な様子でこちらを見たり見なかったりと…。
「ほら、嫌がってるでしょ?」
「そ〜かな〜♪」
何故この人はあの状態の美竹を見ても分かってくれないのだろう…。そして何故そんな満面の笑みを浮かべているのだろう??
「遥輝?ここは思い切って『一緒に入ろう!』ってお誘いしないと!」
「人の心とか無いんか??」
何?息子にセクハラして来いってか?新手の虐待ですか??
「裸の付き合いで蘭ちゃんともっと仲良くなれるわよきっと♪」
「逆に絶縁されるまであると思います。」
この人頭の中どんだけお花畑なんだよ…。
「えぇ〜そんな事無いよね〜?蘭ちゃ〜ん♪」
「ッ///」
「ちょっ!バカ!」
やばい!美竹の方にもヘイトが向いてしまった!!こうなった母さんはなかなか引き下がらない…俺が守らねば!!
「ら、蘭ちゃん!?なんか母さんが色々言ってるけど無視していいからね!!て言うか俺なんかと風呂なんて嫌だよね?嫌なら嫌って言って大丈夫だから!!」
「……//」
ん〜、何も言ってくれない…!ずっと顔真っ赤にしてモジモジしていらっしゃる!!
「ほら母さん!蘭ちゃん嫌がってるから!」
「え〜♪でもそれって遥輝の感想でしょ〜??」
「親がガキみたいな事言うなぁああ!!?」
なんで推しを目の前にしてこんなわちゃわちゃしないといけないんだ…。て言うかこうなった母さんを止めるのは父さんの役割だろ!一体何やってんだ…。
「…ッスー、やっぱりフリーダムガンダムが1番かっこいいよなぁ〜」(現実逃避)
こっち見ろや!クソ親父!!目を背けるなああああ!!
「は、はるきくんっ、」
「ッ!」
内心ブチ切れ寸前だった俺だが、後ろにいた美竹が裾をキュッと引っ張った事で我に返った。
「ら、、蘭ちゃん…!」
ようやく復活してくれたか!よし、あとは美竹に『嫌だ』と言ってもらえばこの面倒臭い茶番も終わる!
「……その…い、嫌じゃないよ…?」
「そうだよね!やっぱり蘭ちゃんも嫌じゃないよね!………(゚∀゚)えぇ!!?」
な、なんて言った!!?我が推し今なんて言った!!?
「……はずかしいけど…、い、嫌ってわけじゃ…」
「え、な、えぇ…??」
「は、はるきくんなら……別に……っ」
予想外の言葉が耳から入り込み脳を激しく揺らした。美竹は未だに赤面したままだがしっかりとこちらの目を見て訴えかけてくる。
「あら〜〜♪」
この時…、近くで母さんがにっこりと笑みを浮かべている中…俺の中では何かが揺れ始めていた……。
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悪魔『聞いたか??嫌じゃないってよ!!入っちまえよ!!こんなチャンス滅多にねぇぞおい!!』
『な、や、やめろォ!!そんな事許されるわけねぇだろ!!俺はそんな不純なオタクじゃないんだ!!』
悪魔『オタクの時点でお前は汚れてんだよ…、お前の前世のpixivの検索履歴今ここで言ってやろうか?うん?どんだけお前が汚れてたか証明してやろうか??』
『前世の俺は死んだ!!もう居ない!!』
悪魔『''美竹蘭''、''痴漢''、''R18''…お前こんなんで良く不純なオタクじゃ無いとか言えたな??ぎゃはははははwww』
『やめないか!!?その時の俺は少し錯乱していたんだ!!もうそん時の俺は死んだんだ!!俺は生まれ変わったんだ!!』
悪魔『あぁ、前世のキモオタのままな?』
『き、、キモく無いもん…!キモオタじゃないもん!!』
悪魔『正直に行こうや、なぁ?ホントは入りたいんだろぉ〜?素直になれよ〜?』
『肩組んで来んじゃねぇ…、離れろ!』
悪魔『分かってねぇ様だから言ってやる。お前は!今!推しの全裸を眺められる権利を得たんだよ!』
『ぐぅっ…』
悪魔『本人の許可は得た!お前は誰からも責められる事無く楽園に行ける!!多分人類初だぞ!?推しの全裸を生で見れる奴なんてよォ!!』
『ぐぅううぁあ!?』
悪魔『さぁ!!風呂に入ろうと言え!!お前の見たかったものはすぐそこだぞ!!』
『お、俺は…!俺はぁ…!!!?』
???『待ちなさいっ!!』
『『っ!?』』
???『そこまでですよ!この悪魔めっ!』
『お、お前は…!天使!!?』
天使『悪魔なんぞの言葉に耳を傾ける必要はありません!!』
悪魔『ぐぬぬぬっ!』
天使『何が全裸を眺める権利ですか!嘆かわしい!!』
『そうだそうだ!!言ってやれ天使のオレ!!』
天使『何眺めるだけで満足しようとしてるんですか!!?触りなさい!!まさぐりなさい!!!欲望の限りに!!』
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「お前天使じゃねぇのかよおおおおおお!!!?」
「っ!?!?」
「っは!?」
あ、あれ?悪魔と天使(?)の姿が消えた…。な、なんだったんだ今のは…?
「えっと…、は、はるきくん…?」
「ら、蘭ちゃん…。お、俺はいったい…、」
「大丈夫…?ずっと1人でブツブツ言ってたけど…」
「……、い、いや…なんでもない。なんでもないんだ…うん。」
ま、まさか今のやり取りが口から漏れていたのか…?少し混乱している俺を美竹は心配そうな目で見てくる。
この様子だとあの数々のエグい発言等は聞こえていないようだな…。あぁ、よかった…。
「えっと、はるきくんのお母さんもう先にお風呂行っちゃっから…、あたし達も…行く??」
「ん?あぁ、行かない。」
「うん、じゃあ準備して…え、あれ?」
即答した俺に美竹はキョトンとしてしまった。
「え…?行かないの?」
「うん、よくよく考えたら俺見たいなキモイやつが一緒に入っちゃダメだなって思って。と言うか本来あんな穢れた検索履歴を残した俺は蘭ちゃんの近くに居ちゃいけないんだよ。おこがましいったらありゃしないんだよ…。天使のやつも悪魔より悪魔っぽい事いいやがって…。きっと俺の中には汚い悪感情しか無いんだ…。俺はずっと汚れたままなんだ……」
「け、ケンサク??…カンジョウ????」
「そんなわけで俺は部屋に戻ってるから…、上がったら教えて。」
そう言い残した俺は美竹に背を向けてスタスタと部屋に向かうのだった。後ろからは戸惑いの声が聞こえてきたが今はちょっとそっとしておいて欲しいので特に反応することは無くそのまま歩き続けた。
「お、なんだ遥輝、結局一緒には入らなかったのか?お前も結構恥ずかしがり屋なところあるよな〜。」
「…父さん、近所にお祓いやってる神社ってある?ちょっと''2匹''の悪魔に取り憑かれてる気がするからすぐにでも行きたいんだけど…。」
「……漫画の読みすぎだな…。あんまり変なこと言ってると蘭ちゃんに嫌われるぞ〜?」
「…は、ハハハ、ハーイ。キヲツケマース」
乾いた笑いがリビングに響いた。
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風呂騒動からしばらくして…♨︎
「ふぅ〜…。」
現在は俺も入浴を済ませて自室に戻り美竹と2人でゆったりと漫画を読んでいる最中である。
さっきまで重度の自己嫌悪に陥っていた俺だが…今はなんとか落ち着きを取り戻すことが出来た。
しっかり湯船に浸かって温まった事が幸いしたのだろうか…?……やっぱりお風呂って偉大ですな♨︎
「…今度から錯乱した時は迷わず風呂にダイブしよう…。」
密かにそう誓った俺である。
「さて…、この漫画も読み終えた事だし、次は何を読もうか…。」
そう言って立ち上がろうとしたその瞬間、右肩にコテンと何かが乗っかって来た。
横目でそれを確認してみると…。それは美竹の頭だった…。風呂上がりな事もありシャンプーの香りが妙に鼻先をくすぶる。
「蘭ちゃん…?どしたの?」
「……んん」
朧気な返事。もしやと思い顔を覗き込んでみるとやっぱりと言うべきか、ウトウトと眠そうな表情の美竹がそこにいた。本日の美竹さん…電池切れと…。
「まだ11時ぐらいなんだけど…、いや、子供からしたら十分眠くなる時間か…。」
おかしいのは俺の方でしたね…。
「蘭ちゃん?そろそろ寝る?」
「…んん」
ぐぅっ、相変わらずぶっ飛んだ可愛さしてやがる…。て言うかこの状況もかなりご褒美すぎるし!ずっと続いてくれても良い!!
「とか思ってるけどさすがにこのまま寝落ちは良くないか…。」
俺は美竹が転ばないよう手を取りながらゆっくり立たせる。……が、俺はここである事に気がついた。
「……あれ?ちょっとまって。美竹って…どこで寝るの??」
それはあまりにも今更すぎるものだった。
「…?はるきくん?どうしたの…?」
「…蘭ちゃん、ちょっと着いてきて?」
俺は美竹の手を取りながら両親の寝室へと向かった。理由はもちろん美竹が寝る場所についての相談である。
「おーい、ちょっと相談〜。」
「…」Zz…
「「??」」
母さん達は不思議そうに首を傾げていたがおれは構うことなく美竹の寝床について意見を求めた。すると
「いや、遥輝の部屋でいいだろ?」
「ね?なんか問題あるの?遥輝のベッド大きいし蘭ちゃんと入っても全然余裕あるでしょ?」
と、ノータイムで返って来た。
「もう遅い時間だし、それに蘭ちゃんも眠そうにしてるから早く寝なさい?」
「あ、え〜っと…はい…。」
なんて呆気ない…。
転生者、久遠遥輝…。齢5歳にして推しとの添い寝が決定してしまった瞬間である…。
俺は仕方なく…本当に仕方がなくウトウトしている美竹を連れてその場を後にした…。
部屋に戻ると再び緊張が俺を襲った。
「さ、さすがにこれはまずいんじゃないか…?いっその事俺だけ床で寝るか…?美竹だけベッドで寝かせて…あぁでも掛け布団余ってねぇよ…。さすがに子供のからだでそのまま寝たら風邪ひくし…。」
「……」
しかし狼狽える俺とは真逆に、美竹はスタスタと俺のベッドまで歩いて行き、そのまま倒れるように潜って行った。
「あ、ちょっ」
俺が駆け寄った時には美竹は既に熟睡しており、心地良い寝息を立てていた。
「……はぁ〜。仕方ないか…。」
俺は覚悟を決めて部屋の明かりを消し、数回の深呼吸を挟んだ後…美竹の隣に横たわった…。もちろん背を向けた状態で。そして一刻も早く眠りにつけるよう、祈るように目を瞑った。
「……」
「……」スー、スー
「……」
「……んん」
「……っ!?」
美竹が寝返りを打ったのか、背中に何かが当たっている。恐る恐る確認してみると…美竹が俺の背中に顔を埋めていた。まるで木につかまるセミ見たいに…。いや、推しをセミで例えるとか俺のメンタルも大分やられてるな…。
心音が爆音に変わる。そのせいで俺は全く眠りにつくことが出来なかった……
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数日後…。
あれから日が経つにつれて俺と美竹の仲はどんどん深まり、なんだかんだ楽しい日々が続いた。昨日は2人でこっそり夜更かしして父さん達に怒られたが…それもそれでいい思い出となった。
そんな賑やかな日々を経て、この唐突に始まった推しとのお泊まり会も本日で終わりを迎える。
既に玄関には美竹の両親が迎えに来ていて、今は父さん達と言葉を交わしている。美竹は…まだ来ていないからおそらく自分の荷物をまとめているところだろう。
「は、はるきくん…。」
「お、蘭ちゃん。荷物まとめ終わった?忘れ物とか無い?」
「…うん。大丈夫…。」
「そっか…。」
諸々準備を終えた美竹が隣にやってきた。さて、そろそろお別れかな?
「遥輝くん、蘭の面倒見てくれてどうもありがとう。」
「いえいえそんな、俺も一緒に遊べて楽しかったです!」
蘭パパも最後に声をかけてくれた。こうしてみると目元とかよく似てるよなぁ…。親子やなぁ( ◜ᴗ◝)
「さて、蘭?お世話になったんだから最後にちゃんと挨拶しなさい。」
「……っ」
そう言って蘭パパは手招きしながら俺の隣にいる美竹を呼んだ。…が、美竹は中々行こうとしない。
「…?蘭ちゃん?」
「……、」
「……っ」
『どうしたの?』と尋ねようとした時、美竹は無言で俺の裾をキュッと掴んだ。顔は全然こっちを見てくれないが…その掴んだ手だけは一向に離そうとしない。
当然その様子は大人の皆にも見えていた。見えていたはずなのに、誰も何も言わない。ただその様子を優しい目で見守るだけだった。まるでそれが正しいと確信しているかのように…。
どいつもこいつも子供に丸投げですか…。
「蘭ちゃん?」
「…、」
「蘭ちゃんのお父さん、呼んでるよ?」
「…っ、」
「今日はもう帰った方が良いんじゃない?」
「で、でも…」
「…んで、また明日遊びおいでよ。」
「…っ!?」
そう言った途端、美竹はばっと顔を上げてこちらを見つめてきた。
「まぁ、明後日でも、明明後日でも、その次の日でも…。好きな時に遊びきなよ。俺はいつでも大歓迎。それに家向いなんだし、多少遅くなっても父さん達は何も言わないよ。」
「いや、さすがに遅すぎると何かしら言うぞ?」
ここは水刺すんかい…。
「…い、良いの?」
「もちろん。…だから、今日のところは帰っとこ?」
「…うん!」
うぅぅ、え、笑顔がぁ、笑顔が眩しい!消えてまうぅ!!
限界オタク化寸前の俺だったがなんとか持ち堪え、美竹は暗い表情から一変し笑顔で蘭パパの元に向かった。
「またね、遥輝くん!」
「うん、またね。」
そして笑顔で手を振ってくれた。
初日は緊張で蘭パパの後ろに隠れていたのに、あの代わり用は何なのだろうか…。それだけこの家で過ごした数日間が楽しくて充実したものだったのだろうか…?
本当にそう思って貰えてたら、オタクとしては嬉しい限りだな。
そんな事を思いながら俺も手を振って美竹達を見送るのだった…。
「ふーーー、それにしても美竹の可愛さはやっぱり異常だよな〜。数日一緒に過ごして改めて実感したわ…。やっぱり推ししか勝たん!!」
「( ^ω^ )さーて、次は一体どんな話だったかな〜♪やっぱり俺と美竹のほのぼの生活とかかな?それともモカちゃん達との平和なおままごと回かな〜?」
次回『戦犯…?俺』
「…(´・ω・`)ゑ?我なんかやらかしました??……え??」
※誤字脱字等ありましたら報告いただけると幸いですm(_ _)m