恋姫†無双 3人の御遣いとハイラルの勇者   作:月神サチ

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第三話 天の御遣いと英雄の邂逅 ゆんゆんと劉備の場合

――side ゆんゆん

 

意識が飛んだと思ったら、見慣れない天井が視界に入ってきました。

 

……何処かの廃屋かな。

 

「あ、気がついた?」

 

声のする方に顔を向けると赤みのかかった髪の、羽をモチーフにした髪飾りをつけた同い年くらい?の女の子がこちらを見ていた。

 

「え、あ、はい。大丈夫ですっ!?」

 

思わず盛り上がってベッドから転げ落ちてしまった。

 

「いまスゴイ音したけど本当に大丈夫???」

 

「もちろん。私これでも丈夫なので」

 

立ち上がりながら伝える。

 

「ならいいけど……。あ、でも頭とか大丈夫?」

 

なにか思い出すような素振りで聞いていた言葉に今のやり取りでキチガイ扱いされそうなことしたっけと一瞬思ってしまう。

 

「大丈夫ですが何かありましたっけ???」

 

「えっとね、私が見た時、頭の先から地面に落ちてたから」

 

……全く記憶にないんですけど……。

 

「記憶に無いのですけど痛みとかも特に無いので」

 

「なら良かった。あ、私は劉備。字は玄徳。よろしくね」

 

劉備さん……この人は私の心配をしてくれるいい人みたいだ。

 

「私はゆんゆん。天の御遣いとしてこの地にやってきた魔法使いです」

 

「あ、やっぱり?」

 

「やっぱりとは?」

 

なにか私を知ってるような素振りですね。

 

「管輅って言う人の予言にあったから。『儒徳乱れ異界より民と異形の怪物現れし時、3人の御遣いが天より現れん。その者、乱世を鎮め、勇者と6人の賢者が魔王を討ち、大陸に平和を齎さん。御遣いが1人はゆんゆん。紅き瞳を持ち、幾多の魔法を使い、最も徳ある者に標を示さん。1人は綱手。額に特殊なの印を持ち、最も覇者たり得る者に力を貸さん。1人は黄金の獣。八尺の美丈夫にして、己を従える器を持つ者の剣となり盾とならん』って感じで」

 

「ラインハルトさんだけ条件曖昧……」

 

「?」

 

首をかしげる劉備さんにたいしてなんでもないですと伝える。

 

「それじゃあ……あ、2人が帰ってきた」

 

劉備さんが言うのとほぼ同時、あばら家の戸を開ける音がした。

 

そちらを向くときれいな黒髪をサイドテールにした女の娘と赤い髪をショートヘアにした少女?が待っていた。

 

「どうやら目を覚まされたようですね」

 

「賊徒の真ん中に落ちて賊徒が気を失うくらいの勢いだったけど怪我してないみたいなのだ。……鈴々より丈夫なのだ!」

 

えっ、それは流石に怪我してないとおかしい気が……うーん?

 

首かしげてると劉備さんが口を開いた。

 

「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん。やっぱりこの子御遣い様だよ!」

 

「事実は小説よりなんとやらと言いますがまさか……」

 

「はえー、そうなのかー?」

 

劉備さんから真名らしきもので呼ばれた2人が驚き混じりの表情を見せた。

 

「あ、えっと、ゆんゆんです!よろしくお願いします!」

 

私がそう答えると

 

「私は関羽、字は雲長だ」

 

サイドテールの人が優しい表情で名乗り

 

「鈴々は張飛。字は翼徳なのだ」

 

赤髪の子は元気に名乗ってくれた。

 

……関羽……何処かで聞いたような……気のせいかな……。

 

首かしげ。

 

「おねーちゃん大丈夫なのかー?」

 

「ええ、大丈夫ですよ」

 

張飛の言葉に反射的に返す。

 

それを見てたらしい劉備さんが口を開く。

 

「ゆんゆんちゃんはこのあとどうするの?」

 

「どう……とは?」

 

「御遣い様として導く人探すとかするのかなーって。私たちは義勇軍立ち上げたりするから、人探しをそれまでは手伝えるかなって」

 

えっとたしか……。

 

「そういう人見つけるのもそうですけど、勇者と呼ばれる人を探しっ!?」

 

話しているとラインハルトさんからもらった通信機が鳴り出した。

 

慌てて起動すると

 

【メインミッション 『劉備と共に乱世を乗り越えよう』が追加されました。メインミッション『ハイラルの勇者と出会え』が追加されました】

 

という感じの通知が10件以上届いていた。

 

……女神様、ラインハルトさんに便乗してる……。

 

「えっと、どうしたの?」

 

劉備が首かしげて問いかけてきた。

 

「……劉備さんが私の相方みたいです」

 

「へ?」

 

「それは本当ですか!?」

 

関羽さんがすごくうれしそう。

 

「ええ、はい。改めてゆんゆんです。真名の文化は無いのでゆんゆんとお呼びくださいね。劉備さん、よろしくお願いします!」

 

「改めて、私は劉備。字は玄徳。これから一緒に頑張るんだし、真名を預けるね?私の真名は桃香(とうか)。よろしくね」

 

たしか真名を預けるのは個人差あるけど、信頼の証だったはず。

 

「よろしくお願いします!」

 

「桃園の誓いにて義理姉妹となった桃香様が真名を預けたのなら私も真名を預けよう。――私の真名は愛紗(アイシャ)だ」

 

「なら鈴々も!真名は鈴々(リンリン)なのだ!ゆんゆん、よろしくなのだ!」

 

そういって2人からも真名を預けてもらった。

 

これは友達ということでいいのでは……!?

 

「私たちは今、義勇軍を結成するために近くの大きな街に行こうとしてたの。――大陸に出現するようになった異形は群れで行動することが多いから、こっちも数で戦うってことでね。――ゆんゆん、手伝ってくれる?」

 

手を取ってそう言っていた桃香さん。

 

私の答えなど決まっていた。

 

「――はい、喜んで!!!」

 

 




ゆんゆん
桃園の三姉妹と邂逅した少女。ボッチ卒業?
なんだかんだでツッコミ役に回るフラグが立ったりしてる……かもしれない。

桃香
御遣い様の1人が自分を相棒に指名したことにびっくりしてる。
でも御遣い様がいてくれるなら義勇軍立ち上げもしやすいかなーと打算的なことをそれなりに考えたり。一方力を貸してくれることにたいして素直に嬉しさを感じている。

愛紗
何処かお堅い美髪公。盃交わした義姉が『最も徳のある人』に導を示す御遣いに選ばれたことに喜びを感じている。
一方何処かゆんゆんに危なっかしさを感じている。

鈴々
劉備軍の癒やし枠?
御遣い様が手伝ってくれるなら百人力!と思ってる。
魔法がどんなものかわからないけど、お姉ちゃんたちが困った時にゆんゆんが助けてくれるんだろなーという認識。
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