え?クラス転移で俺だけスキル無し?役立たずは置いていく?いや、俺、異世界召喚二度目で強い魔法たくさん使えるから普通に無双するよ?   作:taki210

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第三話&第四話

 

「え、何どういうこと…?」

 

新田が一瞬で肉塊に変わったブラックウルフを見て、呆然とする。

 

約数秒間にわたって時が止まったように唖然としていたが、やがて我に帰ったように俺の方を見た。

 

「今のは一ノ瀬くんが…?」

 

「その質問に答える前に、状況を整理しないか?」

 

俺は自分の話よりもまず何が起きたのかを先に知る必要があると思った。

 

現状、見える範囲に他の生徒の姿は見受けられず、召喚されたのは俺と新田だけに見える。

 

が、決してそうとは限らない。

 

役立たず認定されて置いていかれたパターンがあるからだ。

 

一回目の俺がそうであったように…

 

「ここはどこだ…?どうしてこうなった…?俺を起こすまでに見てきたことを話してくれないか?」

 

ずっと寝ていた俺よりも新田の方が色々と知っていることも多いだろう。

 

そう考えて俺は新田にそんな質問をした。

 

「わ、わかった…ええと…順を追って話すね…後で、一ノ瀬くんの話も聞かせて…?」

 

「わかった」

 

俺が同意すると新田は安心したように息を吐いて、重々しい口調でことここに至った経緯を語り出した。

 

 

 

 

新田恵美は学年で2番目に可愛いと言われている女子生徒で、男子たちに人気があった。

 

今までに幾度となく告白されてきたが、恵美は異性を好きになるという感情があまりピンと来ずに全て断っていた。

 

そんな恵美に、気になる人物ができた。

 

隣の席の一ノ瀬快斗という生徒である。

 

快斗のことが気になり出したのは、快斗が恵美に対して全く興味を示さないことがきっかけだった。

 

これまでは隣の席になった大抵の男子が恵美に好意的に話しかけてきており、恵美はそのことをあまり快くは思っていなかった。

 

どうしても、その奥に隠された下心が見え隠れてしてしまうのだ。

 

まぁ、男女という関係である以上仕方ないことではあるのかもしれないが。

 

そんな中、一ノ瀬快斗という生徒は、隣の席になっても全く話しかけて来ず、恵美に興味を示していないように思われた。

 

いつも机に突っ伏して寝ているか、窓の外を見つめてぼんやりとしている。

 

仲のいい友達は一人もいないらしい。

 

不思議な雰囲気を持つ生徒だと恵美は思っていた。

 

また快斗には妙な噂があった。

 

それは、快斗があの有名な『クラス神隠し事件』の当事者だという噂だ。

 

『クラス神隠し事件』というのは、三年前、恵美が中学二年の頃に起こった事件であり、とある中学のクラスに所属する生徒たちが丸々いなくなってしまったという事件だった。

 

この事件は、ニュースで報道され瞬く間に全国に拡散され、ネットでも色々な考証がなされたが、結局原因もわからず未だ解決に至ってはいなかった。

 

そんなある意味伝説的な事件の当事者の一人が、快斗であるという噂がクラスには流れていた。

 

気味が悪い。

 

そう言ってクラスメイトたちはあまり快斗に近づこうとはしなかった。

 

そんな中、恵美は快斗に興味を持ってしまった。

 

何を考えて、どんな人生を歩んできたのだろうか。

 

学校にいない間は何をしているのだろうか。

 

こっそりと隣の席から快斗を眺めながら、恵美は毎日そんなことを考えていた。

 

話しかけようとも思ったが、恵美にはその勇気がなかった。

 

何を話していいかわからないし、拒絶されることを恐れたのだ。

 

快斗の学校での過ごし方は、言外に俺に話しかけるなと言っているようだった。

 

「あ、今日も寝てる…」

 

その日の朝も、恵美は隣の席の快斗を眺めていた。

 

快斗はいつものごとく机に突っ伏して寝ていた。

 

腕の間からわずかに安らかな寝顔が見えている。

 

「可愛い…」

 

声にならない声で恵美がボソリと呟いた、まさにその時だった。

 

「うわっ!?何だこれ…!?」

 

クラスメイトの一人が、地面を指さして声をあげた。

 

教室の床に、魔法陣のようなものが浮かび上がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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