ゆめまぼろしに、いきたもの   作:BitterCoffee

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LINK VRAINSに発生したAIのバグ。
決闘(デュエル)して解析した結果、元はSOLテクノロジー社のAIであることが判明した。
実態は、AIを乗っ取って遠隔操縦している人間。しかも"星外の力"を使う魔術師の可能性が高い。
AIモドキ(こいつ)の目的は、LINK VRAINS(リンクヴレインズ)の運営元であるSOLテクノロジー社へアクセスするための時間稼ぎだった。
まあ確かに…AIに擬態すれば、我々の目を欺きつつ、SOLテクノロジー社に気配を悟らせないまま乗り込むための、有効な手段と言えるわね。
AIモドキ(こいつ)の真の目的は何なのか気になるところではあるけれど、今はSOLテクノロジー社へ向かうしかない。
"星外の力"を使う魔術師であるなら、尚更、蒼葉の領分でもあるし。
我々は、LINK VRAINS(リンクヴレインズ)潜入(ダイブ)したまま、先へ向かうことになった。


決闘2-1 Transaction

「ここがSOLテクノロジー社。やっぱり人が捌けてると速いわね」

 

"星外の力"を使ってLINK VRAINS(リンクヴレインズ)に直接干渉することは不可能。

でも、現実で"星外の力"を使って、LINK VRAINS(リンクヴレインズ)用に適合させられれば、ある程度は干渉できる。

この特製バイクは、"星外の力"を埋め込んでチューンナップしたLINK VRAINS(リンクヴレインズ)適合個体。

SOLテクノロジー社が敷いている速度制限を突破できる上に、一定範囲内であれば、ある程度の"星外の力"による事象を再現できるもの。

まあ…"星外の力"は人の理を遥かに超えた危険な術で、そもそも現実で制御できる範囲は限られてるけども。

 

『そのバイクは一旦回収しとくぜ、アキルお嬢』

 

「ええ。相手が"星外の力"を扱う魔術師なら利用される可能性があるからね。こちらも"星外の力"モドキは使えなくなるけど、まあ決闘盤(デュエルディスク)があるし問題ないわ」

 

乗っていたバイクが目の前から消失する。これでいい。

そもそも、魔術師同士の戦いになった場合、術が逸れでもしたら、SOLテクノロジー社のデータバンクに命中&破壊したら最悪だし。想像できない被害規模になりそう。

雪奈は第二館、ケイトは第三館に向かわせた。私は本館。

本社ビルとはいえ、実際はLINK VRAINS(リンクヴレインズ)に再現されたハリボテ。すぐにAIモドキ(あいつ)が見つかるはず…。

 

「お!さっきは世話になったなぁ!」

 

緑色の瞳。短い金髪の髪。トレンチコートを纏った、華奢な男性のアバター。

あの子(ローズ)と似たような配色だけど、偶々なんだろうか。

それにしても「世話になった」…?私と直接会うのは、今が初めてのはず。

相手もそれなりのPG(プログラマー)なのは予想できてたけど…。

雪奈との決闘(デュエル)を介して、こっちの情報まで掴んできた…?

 

「…と、探す手間が省けたわね。正面から正々堂々現れるってことは、もう目的は達成したようね」

 

「ああ。お陰様でね」

 

「その姿…もう、お人形遊びは必要ないってことかしら?あなたのことは、何て呼べばいいのかしら」

 

「そこまで分かってたか、蒼葉アキルさん。オレのことは…そうだなー。"R"とでも名乗らせてもらおうかな」

 

R。Rose(ローズ)の頭文字かしら?

まあ、"あいつ"や"AIモドキ"よりかは固有名詞っぽいわね。

そんなことより、こいつの目的は何なのか訊く必要がある。

 

「…R、決闘(デュエル)よ。あなたが負けたら、SOLテクノロジー社に来た理由を吐いてもらうわ。私が負けたらここは手を引く」

 

「って、いきなりだなァ!?」

 

私の左腕に決闘盤(デュエルディスク)が出現し、ドーム状のバリアが展開される。

これでこいつは、決闘(デュエル)に応じなくてはならなくなり、決闘(デュエル)の決着が付くまで逃げることはできない。

 

「私、あなたのファンなのよ。ファンサービス、お願いできないかしら?」

 

「随分と自分勝手なファンだな、オイ!…まあいいや。どうせ決着が付くまで、ここ(ドーム)から出してくれないんだろ?」

 

そう言いながらも、Rの左腕から決闘盤(デュエルディスク)が出現する。随分と物分りが良いようね。

互いのデッキがオートシャッフルされ、装填される。

 

「その通りよ。ここを脱出するなら、勝ってから考えなさい」

 

「はいはい、そうすることにするぜ。んじゃ…」

 

「「デュエル!!」」

 


 

「オレの先攻か。じゃ、まずは…『青き眼の賢士』を召喚!コイツが召喚した場合、デッキから光属性・レベル1チューナー1体を手札に加える事ができる。これでオレは『白き乙女』を手札に加えるぜ!」

 

《青き眼の賢士》 チューナー・効果モンスター 星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守1500

このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが召喚した時に発動できる。デッキから「青き眼の賢士」以外の光属性・レベル1チューナー1体を手札に加える。

②:このカードを手札から捨て、自分フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、デッキから「ブルーアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。

 

《白き乙女》 チューナー・効果モンスター 星1/光属性/魔法使い族/攻 0/守 0

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。自分の手札・デッキ・墓地から「真の光」1枚を自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。

②:このカードが墓地に存在する状態で、自分が「青眼の白龍」を特殊召喚した場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。

③:フィールドのこのカードが攻撃・効果の対象になった時に発動できる。自分の墓地から「青眼の白龍」か光属性・レベル1チューナー1体を特殊召喚する。

 

『やっぱりヤツは"星外の力"を扱える。アキルお嬢、用心してくれよ』

 

もちろん。分かってるわよ、グレン。

Rのデッキは…青眼(ブルーアイズ)デッキのようね。

AIに擬態してた時に使ってた@イグニスターと同様に、既存のテーマを"星外の力"で生成したカードで強化している。

Playmakerや闇のイグニスが、スキル『Storm Access(ストームアクセス)』でカードを手繰り寄せたカードまで扱えることから、世界に3枚しか存在しないと言われている『青眼の白龍』までも生成していると考えていい。

 

「"星外の力"を使ってまで、既存テーマの強化をするなんてね。愛着があるのかしら」

 

「まあ、そういうこった!でもお互い様だろ?サムライのお嬢さんが使ってた六武衆、知らないカードだらけだったぜ?」

 

「ふふ…。じゃあ見せてもらおうじゃない。"星外の力"で強化された青眼(ブルーアイズ)のパワーをね」

 

「お?なんか期待されちゃってるぞ、オレ。じゃあお見せするよ。手札から『白き乙女』を墓地へ送って発動!デッキから『真の光』を自分の魔法&罠ゾーンに置く」

 

《真の光》 永続罠

このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:以下の効果から1つを選択して発動できる。

●自分の手札・墓地から「青眼の白龍」1体を特殊召喚する。

●同名カードが自分のフィールド・墓地に存在しない、「青眼の白龍」のカード名が記された魔法・罠カード1枚をデッキから自分フィールドにセットする。

②:自分のモンスターゾーンの「青眼の白龍」を相手は効果の対象にできない。

③:魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードが墓地へ送られた場合に発動する。自分フィールドのモンスターを全て破壊する。

 

「そのまま『真の光』の効果発動!デッキから『青き眼の祈り』をセット!」

 

《青き眼の祈り》 通常魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:手札を1枚捨てて発動できる。「青き眼の祈り」を除く、「青眼の白龍」のカード名が記された魔法・罠カード1枚と光属性・レベル1チューナー1体をデッキから手札に加える。

②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「青眼の白龍」1体を対象として発動できる。EXデッキから「ブルーアイズ」モンスター1体を攻撃力400アップの装備魔法カード扱いで対象のモンスターに装備する。

 

「そして『青き眼の祈り』発動!手札を1枚捨てて、デッキから『究極融合』と『青き眼の祭司』を手札に加える!」

 

究極融合(アルティメット・フュージョン)》 速攻魔法

このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。

①:自分・相手のメインフェイズに発動できる。自分の手札・フィールド・墓地のモンスターを融合素材としてデッキに戻し、「青眼の白龍」か「青眼の究極竜」を融合素材とする融合モンスター1体を融合召喚する。その後、その融合素材としたフィールドの「青眼の白龍」「青眼の究極竜」の数まで、相手フィールドの表側表示カードを破壊できる。

 

《青き眼の祭司》 チューナー・効果モンスター 星1/光属性/魔法使い族/攻 300/守1200

「青き眼の祭司」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地の光属性・レベル1チューナー1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。

②:墓地のこのカードをデッキに戻し、自分フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを墓地へ送り、そのモンスター以外の「ブルーアイズ」モンスター1体を自分の墓地から選んで特殊召喚する。

 

「さらに『青き眼の賢士』1体をリンクマーカーにセット!召喚条件はレベル4以下のドラゴン族・魔法使い族モンスター1体!リンク1!『青き眼の精霊』!」

 

《青き眼の精霊》 リンク・効果モンスター リンク1/光属性/ドラゴン族/攻 300

【リンクマーカー:左下】

レベル4以下のドラゴン族・魔法使い族モンスター1体

このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:このカードがL召喚した場合に発動できる。デッキから「光の霊堂」1枚を選び、手札に加えるか墓地へ送る。

②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。

③:このカードをリリースして発動できる。自分の手札・墓地から「ブルーアイズ」モンスター1体を特殊召喚する。この効果で墓地から特殊召喚した効果モンスターは攻撃できず、効果は無効化される。

 

「青き眼の精霊がL(リンク)召喚した場合、デッキから『光の霊堂』を手札に加える事ができるぜ。そのまま『光の霊堂』をフィールドゾーンに発動!」

 

《光の霊堂》 フィールド魔法

①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに光属性・レベル1チューナー1体を召喚できる。

②:1ターンに1度、自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。手札・デッキから通常モンスター1体を墓地へ送り、対象のモンスターの攻撃力・守備力をターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターの元々のレベル×100アップする。

③:墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「滅びの爆裂疾風弾」1枚を手札に加える。

 

「続けて『光の霊堂』の起動効果を発動するぜ!デッキから『青眼の白龍』1体を墓地へ送る!加えて『青き眼の精霊』の効果を発動!自身をリリースする事で、墓地から『青眼の白龍』を特殊召喚!」

 

「世界に3枚しか存在しないとされている『青眼の白龍』を使う…か。"星外の力"で生成したものかしら」

 

「そういうこったな。便利なモンだよなぁ、"星外の力"って。…『青眼の白龍』が特殊召喚した場合、墓地から『白き乙女』を特殊召喚できるぜ。オレは『青眼の白龍』にチューナーモンスターである『白き乙女』をチューニング!S(シンクロ)召喚!出現せよ!レベル9!『青眼の精霊龍』!」

 

青眼の精霊龍(ブルーアイズ・スピリット・ドラゴン)》 シンクロ・効果モンスター 星9/光属性/ドラゴン族/攻2500/守3000

チューナー+チューナー以外の「ブルーアイズ」モンスター1体以上

①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、お互いに2体以上のモンスターを同時に特殊召喚できない。

②:1ターンに1度、墓地のカードの効果が発動した時に発動できる。その発動を無効にする。

③:自分・相手ターンに、S召喚したこのカードをリリースして発動できる。EXデッキから「青眼の精霊龍」以外のドラゴン族・光属性Sモンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターはこのターンのエンドフェイズに破壊される。

 

「『青眼の精霊龍』の効果を発動!このカードをリリースして、EX(エクストラ)デッキから『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』を特殊召喚!」

 

《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》 シンクロ・効果モンスター 星7/光属性/ドラゴン族/攻2100/守3000

チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。

①:自分メインフェイズに発動できる。手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。

②:自分メインフェイズに発動できる。フィールドゾーンのカードを全て破壊し、自分は1000LP回復する。その後、破壊したカードとはカード名が異なるフィールド魔法カード1枚をデッキから手札に加える事ができる。

 

「『光の霊堂』を破壊して、新たなフィールド魔法の展開をしようと考えているのかしら。候補としては…《竜の渓谷》辺り?」

 

「げ!? 何故それを───って!?なんだァ!?!?うわあああああああ!!!」

 

Rが言葉を発した瞬間、上空から突如、超巨大隕石がフィールドに激突。

その余波の後、互いのフィールドに異形のモンスターが現れる。

───そう、この瞬間を待っていたのよ。

 

「私は手札から『原始生命態ニビル』の効果を発動したわ。このカードは相手が5体以上のモンスターを召喚・特殊召喚したターンに、相手フィールドのモンスターを食い散らかして侵略するモンスターでね」

 

《原始生命態ニビル》 効果モンスター 星11/光属性/岩石族/攻3000/守 600

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。

①:相手が5体以上のモンスターを召喚・特殊召喚した自分・相手ターンのメインフェイズに発動できる。自分・相手フィールドの表側表示モンスターを可能な限りリリースし、このカードを手札から特殊召喚する。その後、相手フィールドに「原始生命態トークン」(岩石族・光・星11・攻/守?)1体を特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この効果でリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。

 

「あなたのフィールドには、食い散らかしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値を持ったトークンが生成されるの。今回餌食になったのは『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』1体。よってトークンの攻撃力・守備力は『エンシェント・フェアリー・ドラゴン』と同じよ」

 

「クソー!タイミングが適切すぎるだろ…オレはカードを2枚セットしてターン終了だ」

 

R

LP(ライフポイント) 8000

(フィールド)

『原始生命態トークン』(攻2100/守3000)

伏せ(リバース)カード:2枚

 


 

「では私のターン、ドロー。私も『青き眼の賢士』を召喚!デッキから『白き乙女』を手札に加えるわ」

 

「ってことは…ミラーマッチかよ!しかも初動まで同じ…!」

 

「ふふっ…どちらの青眼(ブルーアイズ)デッキが強いか…どちらのプレイングが上か…試させてもらおうかしら」

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