キャラが多過ぎて書くのに苦戦してしまいました。
とりあえずコンビとかトリオとかを組ませて行動を整理しています。
今回は運命の人達のイチャイチャ。オレメカ。次男の悲劇。おまけに今回の章のジョネス(作者)のプランのフライングチラ見せです。
ヒソカ=モロウは、いつもの様に才能がある強者を彼だけが持つシックスセンスで感知しながら、ブルース市街をぶらぶらと歩いていた。昨日戦った巨漢のプロレスラーも、結局は暇つぶしにすらならない下らない相手でしかなかった。
常に拮抗する相手との最高の戦いを求めているヒソカは、遊び相手の発見もままならない不満を隠せなくなっている。どこかの殺し屋曰くそれが人生であるが、ヒソカを擁護しておくと、最近の天空闘技場は、見込みのある者がとある時期に激増したかと思うと、少しタイミングを逃しただけで、潮が引くようにヒソカが狙っていた、そのそそられる者達が闘技場を去ってしまう不思議な状態だった。
見込みのある者が増えた時期というのは、ジョネスが流星街から見込みのある奴を引き連れて指導していた時期なのだが、無関係なヒソカには知る由もない。
メイクを落として髪を下ろしたヒソカは引くほどイケメンなので、道を歩いているだけで、何度か頭の悪そうな女達にナンパされたが、ままならない現状に不機嫌だった彼は、彼女達にほんの少し殺気を向けて難なく追い払った。
しかめっ面を浮かべて、通りの角に差し掛かったその時、ヒソカは運命の出会いを果たす。
交差点の角にある明るい雰囲気のカフェテラスにて、ビーチパラソルの下で、漫画雑誌"少年ジャンボ"を読みながら微笑みを浮かべる同い年くらいのその青年を見た瞬間、ヒソカはズギューンとポケットモンスターを屹立させた。
(100点満点♡)
そして瞬時に告白する。
「君、スゴくイイね♡ ボクと
大好きな漫画、"バブバーブ・バビデブ"の最新話のオチマン・ルーレットを読んで腹筋が攣りかけていた青年、クロロ=ルシルフルはその危険なオーラに当てられて咄嗟に背後のヒソカに振り返った。
クロロは「オラに
「あんた誰? オレ、これから予定入ってるんだけど」
「つれないねえ♢ ボクはヒソカ。ちょっと今溜まっててね、今すぐ君と戦いたいんだ♡」
そう言って、傍目からでも分かるくらいに下腹部の布を膨らませるヒソカを見て、クロロは究極に嫌そうな表情を見せる。
ジョネスと関わるといつもこれだ。おかしな奴と出会って、おかしなハプニングが起こる。あのおっさんはどんな星の下に生まれて来たんだ?
「……嫌だよ。オレはこの街に戦いに来た訳じゃないんだ。それに戦ったらお互いに無事じゃ済まなそうだ」
「無事じゃ済まない? それが良いんじゃないか♡ ボクは一目見た瞬間、もう君に芯までやられてしまった♡ 逃げたってどこまでも追い掛けるからね?
ボクは君の事が気になって仕方ない♢ 人を殺した事なんていくらでもありそうなのに、眩い程に光り輝く高潔なオーラを纏っている君の事がね♤」
「高潔って……そんな訳ないだろ? 人殺しに違いがあるのか?」
「ボクには分かるよ? キミ、殺した人の事を誰一人忘れてないだろ♧」
クロロはその言葉を聞いて顎に手を当てて考える。馬鹿みたいに強そうな変態。撃退する為にはどうしたらいいのか。しかし自分には見えていない物が見えている、興味を惹かれる相手でもあった。
(新しい自分を掴む鍵はそこにある、か……)
クロロはふと妙案を思い付いてヒソカに提案する。
「……戦うならオレの師匠と仲間達にしない? オレより強いよ?」
世界線が違えば盗賊になる嘘つきは、自分の好奇心を満たす為だけに仲間を売った。とにかく自分に付き纏われる事だけは避けたかった。
「ええっ!? 君を超える使い手が何人もいるの!? 最高じゃないか♡ すぐに会わせてよ!!」
「……付いて来て……」
クロロは世界線が違うと、店主をぶっ殺して食い逃げしていたであろう店に大人しくお代を支払うと、師匠と仲間達がいるホテルに向けて歩き出した。
ホテルに着いた二人を待ち受けていたのは、地面に這いつくばるボロボロの師匠と、その尻を踏み付ける桃色の髪をした少女だった。
そのそばにそれを見て地面に転がって腹を抱えて爆笑する青年3人と、同じく爆笑する奇抜な髪形をした見知らぬ少女がいた。
クロロはその情けない光景を見て、ヒソカに申し訳なさそうな表情を向けた。
しかし、ヒソカは鼻息を荒くしながら、そこにいた人間達を見つめて、ちょっと人がしちゃいけない顔をして興奮していた。
クロロは驚愕して言った。
「淵!? い、いやヒ……ヒソカ!?」
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「クロロ!! 君の言う通りだ!! 凄いねえ♡ 君自身は100点だし、彼らも左から95点、95点、80点だ。お尻を踏んでる彼女は90点かな? もう一人の子は格闘者って感じじゃないけど、手から良い匂いがするね♡ ぜひ味わいたいよ♡」
「……ヒソカ、這いつくばってるおじさんは?」
「……アレが君の師匠? 何て言うか解釈違いだなあ♧ そういうのじゃないんだよねえ……♢ ボクは戦いがしたいのであって、200点のゴリラに一方的にボコボコにされたい被虐願望がある訳じゃないんだよねえ……♧」
「……そりゃそうだよね。ごめん」
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共通の知人の話題で盛り上がって仲良くなった傷だらけの大男、フランクリンに肩車されたエルマは、順調に天空闘技場を目指して進軍していた。
「空に〜そびえる〜鉄壁の城〜♫ スーパーキラーマシーン♪ スーパーフランクリン〜♫」
ブラックプラネットのキラーチューン、"殺人機械"のメロディに合わせてエルマがご機嫌に替え歌を歌うと、調子に乗ったフランクリンが両手の指先をポロッと地面に落として、「うおおぉぉ!!」と叫びながら空に向かって念弾を乱射した。
「うわあっ!? パパより凄〜い!! 威力高過ぎて逆に使いづらそうだね!? そんなの相手が挽肉になっちゃうじゃん!?」
「……だよなあ。オレの自慢の速攻デッキがシャルのパワー2000以下を一掃する呪文に盤面を覆されたのがきっかけなんだが。そのまま不貞腐れて酔っ払って、そのまま勢いで指先をイラストの銃口みたいに改造しちまった。ここまで威力が上がるとは……、念は奥が深えなあ……」
フランクリンは圧倒的に優位な状況が、シャルナークの"ブースト・ショット"1発でオシャカになった悲惨な場面を思い出して、顔を青くしながらそう言った。
「私のパパも髪の毛を犠牲にして威力を上げてるよ? 放出系は大雑把に威力が上がるね!!」
「ジョネスのおっさんに相談しなきゃな。その気になりゃマチに繋いでもらえるけど、実際に何故か威力が上がったからな……」
大きな男と小さな女二人が「う〜ん」と同時に悩む仕草を見せると、行き先にある銀行から突然、2台のトラックが勢いよく飛び出して来るのが目に入った。
「強盗だーっ!!」
どこかから響いた通行人の叫び声を聞いて、エルマはトラックの行き先にポイっと自分のオーラをこねてから投げ付ける。
【
道に置かれた柔らかい粘土の様なオーラにトラックは足を取られて、そのまま回転しながら横転した。
もう1台のトラックがその不思議な光景を見て、咄嗟に逆方向に逃げようとする。
【
フランクリンは指先から念弾を乱射し、逃げようとするトラックの右後ろの足回りをコナゴナにした。
歩くテクニカル(即製戦闘車両)と化した大男は、重機関銃10丁分に匹敵する恐るべき火力を見せ付けた後、ずりずりと無くなった側の足を引きずりながら、それでも何とか走るトラックに向けて、トドメを刺す為に口を開いた。
ビリッという鈍い音と共に十字に入った口の縫い目が破けて、ホーリーウッド映画"カーニヴォラス"のモンスターを彷彿とさせる大口から、生半可な念能力者なら見ただけで卒倒する威力の極太のビームを発射した。
【
フランクリンの口から出た念弾がトラックの残った足回りを貫通して消失させた。謎のビームを撃ち込まれた衝撃で、トラックはそのまま引っくり返る。
先ほどエルマが転倒させたトラックから強盗達が這い出そうとしていたので、フランクリンは前腕をガコッという音と共に割り開くと、そこからマシンガンとキャノンの中間くらいの念弾を発射した。
【
着弾して爆発した念弾が衝撃で強盗達の意識を一瞬で刈り取った。
それを見ていたエルマが目を輝かせて、歓喜の雄叫びを上げた。
「ふおおおぉぉぉ!!?? ロボだ!! 最強かあっ!?」
フランクリンは流星街の男連中にその能力を心底羨ましがられているし、男の子に滅茶苦茶モテる。
エルマの感性もそっち寄りだったようだ。
これが調子に乗ったジョネスとマチに体を魔改造されまくった悲劇の男の姿である。
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ゾルディック家の次男、ミルキは至福の時間を過ごしていた。
実家の訓練やしきたりから一時的に解放され、暴飲暴食とゲームやアニメを自由に楽しむ日々。天空闘技場で個室を手に入れた後はもう止まらなかった。
ミルキはこの時間を最大限に楽しむ為に、勝てる相手にもわざと負けたりして、150階くらいをずっとウロウロしていた。
実家から電話が掛かって来ても、「オレの実力じゃ厳しいよ〜」とか言って適当に誤魔化して、なるべくこの生まれて初めての自由な時間を長引かせようとしていた。
「サラサ。ショットガンの弾ちょうだい? マシンガンの弾と交換な」
「は〜い。ってうわあっ!! 後ろ後ろ!! ディッカー来てるって!!」
「大丈夫だって、適当に回り込めよ」
「無理だって!! 早く倒して!!」
「だからショットガンの弾ねえんだって。お前が倒せよ」
今は150階付近のレストランで知り合った、何やらスカウト活動をしているという"サラサ"という少女と、"ゾブエハザード"というゲームに興じている。
ミルキは不意に部屋のインターホンが鳴らされる音に気付いて、ゲームの仕様上ディッカーが入って来れない場所に操作するキャラクターを避難させた後、ドアの前まで訪ねて来た客人を迎えに行った。
ミルキはゲームの邪魔をされたことに怒り心頭といった様子で、額に血管を浮かび上がらせてドアノブに手を掛けた。
後ろで「ぎゃあっ!! 死んだあ〜!! ミルキ早く手当てして〜!!」という声が聞こえて来たが、それを無視して空気が読めない客人を怒鳴りつけてやろうと勢いよくドアを開ける。
「キミ何でオレに付いて来るの? オレの事好きなの?」
「目を離したら何するか分からんからや!! このアホッ!!」
「痛った〜。叩かないでよ、殺すよ?」
「はぁ? やれるもんならやってみろや。ジョネスのおっさんに殴られたらこんなもんじゃ済まんで?」
「……ままならないなあ」
そこにはおかしな格好の美少女と漫才をする、幼い頃から良く見知った、媚び過ぎてないゆるキャラみたいな顔立ちの男がいた。
男は絶望する部屋の主人を見て、相変わらずの無表情で言った。
「きちゃった」
「邪魔するで〜。……邪魔するなら帰って〜って言えや!! お約束も分からんのか!! 兄弟揃ってアホか!!」
訪ねて来た男。イルミはだらしない体の弟を見ながら半目になって、これまたゆるキャラみたいなジト目を向けた。
「ミルキ。訓練サボってたでしょ? ジョネスに鍛え直してもらいな?」
「えっ、ジョネスの知り合い?」
「えっ、キミ誰? ミルキの彼女?」
「違うよ」
「ぷぷっ、即答やん。ウケるわ」
ミルキはあらゆる角度から突きつけられた悲しみと絶望に耐え切れなくなって、トイレに篭ってしばらくの間号泣した。
「ミルキのお兄さん? そっちこそカップル?」
「違うよ」
「……」
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「あっ、お前テレビで見たぞ!! あのピエロだよな!! 才能あるよなあ!! こいつらと戦いてえのか? クロロの周りではいつも面白え事が起こるなあ。ちょっとはオレを見習って平穏に過ごせねえのか?」
「……」
「丁度いい。メンチのスポーツレストランの目玉企画だな。
マチ、フィンクス、フェイタン、フランクリン、クロロ辺りの戦闘職と順番に戦っていけよ。"ジョネスゲーム"の開幕だ。せこいリングでやれなんて言わないぜ? 舞台は天空闘技場だ。
楽しくなって来たな!! 他の仲間達も時間差で呼び出してるし、店が盛り上がるなあ。サクラもカサイも暇そうだったしな」
「ジョネス、まだ終わってないからね?」
「ごめんマチ。本当にごめんって」
クロロはなまじ頭が良いからか考え過ぎちゃう奴ですね。
こんな変態は初手で突っぱねろよ。
死んだジョネスと楽しそうな一同。
マチは自分以外の女を認めていません。
フランクリンは子供に好かれる。
ミルキは強く生きろ。
書き易さとか無視して、分かり易くワクワクする展開にしました。セルゲーム開始。ジョネスは裏ボス。マチはゴリラなので実は戦闘職の一角。
未だ見ぬカサイさんは作者が大好きなキャラから名前を貰っています。ゴミ山の焼却処理担当です。