黒髪が性癖な俺とサトノダイヤモンド   作:汝、黒髪を愛せよ

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流行が過ぎてきた当たりで出すと伸びづらいというジンクスがあるそうです

で す の で




キタサンブラック

 

「トレーナーさん...えへへ...責任、取ってくださいね?」

 

「...話をしよう」

 

 あれは今から36ヶ月...いや1万4000時間前か...まぁいい、これは俺がサトイモのせいで色々苦労する話だ

 

 


 

「でぇりゃあー!」「させない!とぉりゃあー!」

 

 俺は今、棒倒しをしているウマ娘達を見ている。

 

 お、あの黒髪ショートの子良いな、内気な感じがとても良い...お、あっちの黒髪ロングの子な気怠げにしながらも負ける気はないといった表情が美しい...

 

 リーダーシップ発揮してるあの女の子、良いなぁ〜あのツヤ...宝石のように煌びやかで神獣のように厳かでありながらその表情は朗らかだ...ふつくしい...

 

「ねぇ...ねぇってば!!」

 

「うおっなんだお前...」

 

「なんだとは何さ!こっちが話しかけてるのにそっちが無視したんでしょー!せっかくこのテイオー様が話しかけてあげてるのにさー!」

 

 クソガキ臭のする中二病に話しかけられた。帝王を名乗るとかまともじゃない...お年頃だもんな、仕方ないよな、俺はなったことないけど...

 

「へぇ〜そうだったのか、んで誰君?」

 

「テイオー様って言ってるでしょ!?知らないの!?」

 

「知らん、興味ない、聞いても3分後には忘れてる」

 

「早すぎるよ!?じゃあなんで聞くのさ!?」

 

 元気いいな〜帰ろ...

 

ガシッ

 

「帰ろうとしないでよ、まだ話の途中でしょ〜」

 

 ギリギリと服を引っ張られながら引き止められる。離せよ服が破けちゃうだろうが!!

 

 とりあえず大人しく座ろう。座れよ帝王。

 

「やっと話す気になったの?はぁ...君と話すと疲れるよ...」

 

「急いでるから20文字以内で」

 

「急にテスト問題みたいな事言わないでよ!ツッコミのせいで余計長くなるんだけど!?」

 

「...」

 

「黙らないでよ!?」

 

「...」

 

「あーもう!僕の名前はトウカイテイオー!君が見てたあの子について話があったの!!」

 

「...」

 

「なんか言ってよ!?」

 

「...」

 

「まさかずっとだんまりしてるつもり...そんなに話したくないの...?嘘でしょ...?」

 

「あ、ごめん。プランクトン後藤のこと考えてた」

 

「誰!?」

 

「ああっ、テイオーさぁぁぁん!!」

 

「あっキタちゃん」

 

 さっきの黒髪美少女!!!光だ、光が眩しい!!

 

「見てくれましたかっ、あたしの走りっぷり!」

 

 ひょえ〜供給過多で死んじゃうよ〜

 

「まだまだテイオーさんには敵いませんけどメイクデビューを目指して、毎日全力で過ごしてます!」

 

「うんうん、早く走れるようになるといいね!選抜レースに出て、誰かトレーナーについてもらって」

 

「……あ、隣の人はトレーナーさんですね。はじめまして、あたし、キタサンブラックっていいます!」

 

 深々とお辞儀するとても律儀な娘さんのようだ。すごく良い目をしている♠︎95点♥︎

 

「そういえばテイオーさん!あたし、今度模擬レースに出るんですっ。幼馴染のダイヤちゃんと同じ日に!」

 

 ダイヤ...黒髪美少女ではなさそうだが、一縷の望みはある。覚えておこう、黒髪幼馴染ペアなら激アツだが紅白ペアやモノクロペアなら添え物として優秀だ。

 

「走るレースは別々ですけど『2人とも勝とうね!』って約束してて、あの、よかったら見に来てくれますかっ?」

「うん、もっちろん!でも見に行く以上はすっごい走りを見せてよね〜?」

 

 いやなんならキャラ付けでクール系ならキタちゃんの熱さが際立てて、うん、より良くなるな。

 

「それで、君はどうするの?」

 

 ダイヤという名前からして研ぎ澄まされた精神を持った真っ直ぐな子なのだろう。そっちの方向性のアプローチの方が期待できる。

 

「お〜い」

「どうしたんでしょう?具合悪いんでしょうか?」

「いや、さっきもこんなのだったよ...」

 

「ねぇって...ば!」

 

「ん?なんだ?」

 

「も〜またプランクトン後藤のこと考えてたでしょ〜?」

 

「誰だ、それ?」

 

「君が言ったんでしょ!?」

 


 

...

 

 ん〜あの子、負けるなぁ〜多分ルールなしの追っかけっこ気分でやってる。距離無制限ならダンゴになって、体力勝負のゴリ押しで行けるけどレース中にそれやると1レースで体力全部使い切る腹づもりの奴に勝てないんだよなぁ。

 

 事実、俺があれこれ考えてるうちに負けたし、遊びや祭りは上手いんだろうがレースなら...今、走ってる菱形巨乳嬢様の方が上手いな

 

 でも...こいつはこいつで、下手だな〜

...

 


 

 キタサンブラックは悔しそうに歯を噛み締めながら遠くの空を見つめていた。

 

 その凛々しくも逞しい瞳と覚悟の超重力に吸い込まれるように足はそちらへ向かう。

 

「あの、そこのトレーナーさん!1つお伺いしたいことがあるのですが!」

 

 キタサンブラックへ寄せていた歩みが止まる、こいつは確か...

 

「確かキタサンブラックの幼馴染のダイヤ...サトノダイヤモンドだったっけ...?」

 

「はい、サトノダイヤモンドです。それで、如何でしょうか?お時間、頂けますか?」

 

「まぁ、いいぞ」

 

「ありがとうございます!それで、お聞きしたいのですが私の走りを見て、どう感じましたか?」

 

「ん?なんで俺に聞くんだ、そんなこと?監督もベテランも、周りにいるだろ」

 

「はい、確かに私の周りにそのような人たちはいます。しかし貴方からはそれらの人たちとは違う意見が頂けると思ったんです」

 

「なんで?」

 

 あ、キタサンブラックが心の清算終わって周りキョロキョロしてる。可愛いね。

 

「私は昔から、色々な視線を浴びてきたので分かるんです。今日、私の走りを見ていた人たちからの期待、闘争心、羨望、値踏みの視線が。その中で貴方から感じたのは『嫌悪』でも、『無関心』でもなく...『冷笑』」

 

 あ、キタサンブラックがこっちを見て、幼馴染がスカウトされてると勘違いしてまた泣きそうになってる。推せる〜

 

「私は、知りたいんです。貴方が何を感じ、何に失望し、何が欠落していると見たのかを」

 

 つまり、どういうことだってばよ?長々と語ってたが、つまりはダメ出しすりゃ良いんか?よし、手短に済ませてキタサンブラックのスカウトに行こう。

 

「実践経験が足りない。ムキになりやすい。以上」

 

 あ、キタサンブラックがこっちに向かおうか1人で帰ろうか悩んでる。おかわわわわ。

 

「実践経験に、ムキになりやすい、ですか...どういうことか詳しく説明していただけないでしょうか!」

 

 え、めんどくさ

 

「はぁ...『試合』と『死合』が違うように、レースもどきとレースも違う。時間が続く限り何度でも出来る練習と、一遍こっきりのレースじゃ周りの気迫は違って当たり前だ。その気迫に当てられたせいで触発されて揺らいだ、揺れれば無駄に体力と気力が削れるし、事実そういう戦法を得意としてる奴らは大勢いる。名門だからって環境が整ってるわけじゃない、そう気付いたが故の落胆だよ。これで良いか?もう行きたいんだけど」

 

「...」

 

「おーい、もう行くぞ?キタサンブラックはどっか行っちまったからな...」

 

「採用です!」

 

「は?」

 

「貴方が、私の運命の人!私の運命のトレーナーさん!採用です!最良です!最適です!」

 

「え、嫌なんだけど」

 

「決定です!絶対なんです!貴方が、私のトレーナーさんです!」

 

「お嬢様の姿か?これが...」

 

「早速書類の準備をしないとですね!トレーナーさんの判子はどこにありますか?トレーナー室ですか?寮ですか?取りに行きましょう!」

 

「待て待て、俺はキタサンブラックをスカウトしようとしたんだが?」

 

「まぁ!キタちゃんとはいずれレースで戦うことになるライバルです!未契約の時期から既に強味も弱味もリサーチしてるなんて!採用です!」

 

「いや、どっちかっていうとお前の強みと弱みを知ってるからそれを持ち帰りたいんだが!?」

 

「まぁ!そんなに関心を持っていただけているだなんて!採用です!」

 

「論理がおかしいだろ!?」

 

「私に臆せずに間違いを指摘する姿勢!採用です!」

 

「お前それ言いたいだけだろ!?」

 

「私の真意にすぐさま気付けるだなんて!採用です!」

 

「だああああああーーーーっっ!!!!」

 

 こうして、俺とサトノダイヤモンドは担当契約を結ぶことになるのであった。

 





キャラスト見返しながら作ってるからアニメと繋がる予定はないよ。また、他のウマ娘達はアプリトレのようなスパダリには出会わず普通のトレーナーと普通に史実通りに生きている設定だよ。描き切れないからね仕方ないね。
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