「ドラセナさん…?」
完全に迷子になってしまった。
ドラセナさんを追って辿り着いた無人島、サーブル島。
スマホロトムのマップ情報によると、乾燥した気候で、島全体で常時砂嵐が吹き荒れているらしい。
ドラセナさんがこの島に上陸したのは確かだけど、砂嵐のせいで姿が分からないどころか、まともに進める気さえしてこないのだ。
そんな時、ふとあの砂漠を思い出した。
アローラ地方 ウラウラ島 ハイナ砂漠。
13番道路の北側にある大きな砂漠地帯。
ライチュウに地面タイプが効果抜群だったから当時苦戦を強いられていた。
確か奥には、実りの遺跡という遺跡があったはずだ。
そんな思い出を蘇らせていきながら、バッグの中を漁ると、ある道具を見つけた。
「そういえば、ハイナ砂漠にいたやまおとこがくれたんだっけ」
防塵ゴーグル。すなあらしやあられから目を守る効果があったはずだ。
ハイナ砂漠にいた時にしか使わなかったので、この道具の存在を忘れていたが、また使う時が来るとは思わなかった。やまおとこに感謝しよう。
ゴーグルを装着し、砂嵐の中を進んでいく…こと10分。
周りの景色が少し変わってきた頃、突然今までの砂嵐とは比べ物にならないほど大きな砂嵐が起こった。
「…わっ!」
どんどん勢力が増してしまい、ついにこの砂嵐に呑み込まれてしまった。
「……い」
「…ーい」
…?
「おーい!大丈夫?」
目が覚めた。周りは石造の遺跡のような建物の内部だ。
起き上がると目の前に小柄な女の子が立っていた。
「ごめんねぇ、びっくりさせちゃった」
「大丈夫だよ。ところであなたは誰?」
「私はベルだよお!博士に頼まれて、この遺跡の調査に来たんだよお」
博士?メガシンカの研究をしているカロス地方のプラターヌ博士だろうか。
「なるほど。ベルはその博士の助手だったり?」
「ふええ…当たりだよお」
「その博士っていうのは…」
「イッシュ地方のアララギ博士だよお」
アララギ博士。聞いたことがある。確かマリエ図書館にアララギ博士が書いたポケモンの起源についての著書があったはずだ。
「ところで…砂嵐の中で眠っていたみたいだけど…あなたは一体?」
「僕はユウ。この辺りでメガストーンと呼ばれる石を探してるんだ。その途中に砂嵐に巻き込まれてしまったよ」
「そうだったの…ユウ、よろしくね!」
「こちらこそ!」
「ところで、ベルはアララギ博士の助手だよね、メガストーンについて知ってることがあったら教えてほしい!」
「メガストーン…?うーん…ちょっとよく分からないよお」
「じゃあ、この遺跡について分かることはない?」
「いいよお!ここはコウリュウ遺跡。ヒスイ地方という昔のシンオウ地方にいたポケモンつかいが築いたとされていて、『神に認められし者 ドラゴンの秘められし力 与えん』という言い伝えが残るよお」
ドラゴンの秘められし力…
「それってもしかして…」