転生王子の古代文明記〜古代の文明で魔法革命を手伝います〜 作:ゆっくり氷空の活動日誌
パーティーの翌日、俺は父上に呼び出されて王城の執務室を訪れた。
「父上、アルベドです」
「入れ」
許可をもらい、中に入ると父上であるオルファンス・イル・パレッティアとユフィリア嬢の父親、現マゼンタ公爵家当主のグランツ・マゼンタががいた。
「父上、なんのようです?」
「気がついているだろうに...昨夜のユフィリア嬢の婚約破棄の一件についてだ。身内で、あのパーティーの参加者でもあったお前に意見を聞きたい」
やはり昨日の婚約破棄騒動についてだった。とは言っても俺の視点からしてもあまり怪しいところはない。
「あれが演技であれば、相当な役者にでもなれるでしょうね」
「ということは、演技でもなくアルガルドの本心ということか...」
「まぁ、怪しいところがないとは言い切れません。そこで父上、俺に少し調査を手伝わせてもらえませんか?」
俺としてもこの事件は興味深いところがある。だから調査をしてみたい気持ちもあった。
(さて、父上の反応はーーー)
「うーむ...しかしだな」
「いいではないですか陛下」
「しかしだなグランツ」
おっと、意外なところから援護射撃が入った。グランツ公爵も調査を早急に進めたいのだろうか?
「今現在調査の人手が足りていない状態。さらには学院は閉鎖的な空間です。学院の生徒でもある殿下に学院内の調査を任せてみてもいいのでは?」
なるほど、確かに学院はかなり閉鎖的な空間だから噂とかが漏れにくい。今回は例外だけど.....。何はともあれ、学院に人を送り込むよりも実際に生徒である俺を使って内部調査をした方が都合がいいんだろう。
「確かに、学院に人を送るよりはお前を使った方が楽にすむ。.....よし、調べたことは小さなことでも報告するんだぞ?」
「はい、必ず」
よし、これで俺も調査に協力できそうだ。
「そういえば、ユフィリア嬢はこれからどうするんです?」
「そのことか....お前になら言ってもいいか。ユフィリア嬢は離宮に住むことになった」
「はい?」
「だから、ユフィリア嬢は離宮に住む」
離宮って王城の離宮のことだよな?なんでユフィリア嬢が王城の離宮に住むことになったんだ?
「父上、なぜユフィリア嬢が王城の離宮に住むことに?」
「それは私から。アニスフィア王女殿下が私の娘を夜会から連れ去った後、ここに来ましてーーーー」
なるほど、つまり夜会で評価を著しく落としたユフィリア嬢の名誉挽回、さらには自身の研究の助手として丸め込んだと....。しかし、今まで侍女のイリアしか研究にしか深く関わらせていなかったのに今更どうしたんだ?
「なるほど、事情はわかりました」
「ああ。このことはくれぐれも内密にな」
「わかりました。失礼します」
***
父上の執務室を出た俺は離宮に向かった。なぜ離宮に行くのかって?それは....
「あ、ベドくんじゃん!こんなところでどしたの?」
「姉上、また俺の研究資料持ち出しただろ。早く返してくれ」
そう、姉上が勝手に持ち出した研究資料をかえしてもらうためだ
「ギクッ」
「口でギクッって言うやつがいるか」
次の調べ物にも使うものだからさっさと返して欲しい。
「次の調べ物にも使うんだよ。それで、どこにあるんだ?」
「うーん、もしかしたら工房かも...ちょっと待ってて!」
「はぁ、まったく」
そうして俺も姉上の後を追いかけた。