天導物語・怒りの日   作:天魔 無骸

12 / 15
前回のあらすじ

ついに始まった後半戦。

開幕の狼煙として大牙が放った創世の刻によって再びアベンチュリンが死亡する。

鍵と渡が通報部隊を停止し、ミッションクリアとなるが、同時に大牙に追いかけられていた渡が確保されてしまう。

そして始まったサード・ミッション。

諳子にお菓子の材料を届ければ逃走に役立つ手作りお菓子が手に入る。

そしてついに、大牙が今逃走中最後にして最悪のミッションを発動する。

果たして、逃げ切れる者は現れるのか!?


終わりの始まり

氷華「ふう、ここまで来れば大丈夫か?」

 

1話からずっと逃げ切れている数少ない逃走者の1人、氷華だ。

ちなみに氷華の願いは「特にない」らしい。

 

そして……

 

氷華「うん?あれは」

 

氷華が自首用電話ボックスを見つけた。

エリアにある自首用電話から自首を申告すれば逃げ切った話数に応じた賞金を獲得し、ゲームからリタイアできる。

ただし、大牙に捕まれば即失格。賞金は0だ。

 

ちなみに氷華は現在、四話分生き残っているため、今自首をすれば賞金10億円を獲得できる。

 

氷華「今自首すれば10億か……」

 

氷華は電話ボックスの中に入って電話した。

 

氷華「……もしもし、焔咲氷華です。……はい、自首します」

 

焔咲氷華、自首成功。

残り10人。

 

『♪〜』

 

メールだ。

 

シュンガ「焔咲氷華、自首に成功。マジで!?」

 

煉「氷華の野郎!アイツ1人だけ逃げやがった!」

 

なお、自首に成功した者は【敗残兵の部屋】の牢屋の前で待機することになるぞ。

 

アベンチュリン「まさか君が自首するとはね」

 

渡「それは俺も思った」

 

氷華「そもそもの話、俺たちで師匠相手に逃げれるわけないじゃないですか……」

 

……

 

大牙「氷華か自首したか……これで10人、キリの良い人数だしそろそろ終わらせるか」

 

そう言った後に大牙は蒼也に連絡した。

 

大牙「さぁこれが最後のミッションだ、お前達の絶望に歪む顔を見せるがいい。

 

クックック……フハハ.アハハハハハハハハハ!」

 

……

 

エルドラ・タワー司令室にて……

 

蒼也「……ついにこの時が来ましたか」

 

御琴「そうだな。お前ら、せいぜい噛み締めろよ」

 

そう言い、御琴がタブレットPCを操作すると……

 

エリアに3つの金色の宝箱が現れた。

 

『♪〜』

 

メールだ。

 

鍵「ファイナル・ミッション……大牙の増殖を阻止しろ!?」

 

煉「これより10分後、大牙が覚醒して無限増殖を始めてしまう!?」

 

拓斗「阻止するには、宝箱に隠されたひよりの私物をそれぞれ指定された祭壇に供える必要がある」

 

零瑠「おいこれ失敗したら白河以外の全員、実質強制確保じゃねえか!ほんと良い加減にしろよあのクソ女誑しの色情魔が!」

 

【ファイナル・ミッション 大牙の増殖を阻止せよ!】

 

まもなく、大牙が覚醒して無限増殖を始めてしまう。

 

阻止するには10分以内にエリア3箇所に出現した金の宝箱に隠されたひよりの私物をそれぞれ指定された祭壇に供える必要がある。

クリアすることができれば大牙を弱体化させることができ、0.5大牙分の強さになるぞ!

 

必要なものはひよりの二丁拳銃(大牙お手製のレプリカ)、大牙と撮ったツーショット写真、下着の3つだ。

 

……

 

ひより「……大牙くん?」

 

大牙「……はい」

 

ひよりに呼ばれた大牙は地面から出てきた。

 

ひより「このゲームが終わったら、ちょ〜〜っと、お話があるからね?」

 

大牙「……分かりました」

 

笑顔のひより(目が笑ってない)にそう言われた大牙は地面に潜っていった。

 

……

 

煉「やばいって!?大牙が覚醒して増殖したら逃走中どころじゃなくなる!マジでひより以外全員殺される!」

 

シュンガ「流石にこれは行かないとダメだな」

 

大牙の増殖による事実上の強制確保を阻止する為に今、全逃走者達がミッションクリアに動く!

しかし、動けば大牙に見つかるリスクが高まる。

捕まれば即失格、恐怖の罰ゲームが待ち受けているぞ!

 

……

 

拓斗「……あれかな?」

 

拓斗が金の宝箱を見つけた、その中には……

 

拓斗「二丁拳銃か、それと紙が入ってる。何々……これを地図で南の祭壇に置けば良いんだね、よし!」

 

二丁拳銃を手に入れた拓斗が祭壇へ向けて移動を始めた。

 

一方……

 

愛莉「全く、ミッションのクリアに必要なアイテムにママの下着を入れるなんて、変態だな〜パパも」

 

そう言い、宝箱を探す愛莉の近くに……

 

大牙「……」

 

大牙(へんたい)

 

大牙「……おい。今、俺と書いて変態と呼ばなかったか、無骸?」

 

いや〜気のせいでは?

 

大牙「……まあいいか、あ」

 

愛莉「あ」

 

見つかった。

 

愛莉「しまった!」

 

大牙「ゲーム開始直後は特別に見なかったことにしたが、今回は確保するぞ」

 

そう言い、大牙は愛莉を追い始めた。

 

愛莉「(このままじゃ、捕まる……ならゲーム開始時にママと一緒にいた時に見たあれ、ここでやるしかない!)」

 

そう決意した愛莉は動きを止めて大牙の方へ向き直った。

 

愛莉「……パパ!」

 

大牙「なんだ?」

 

愛莉「私、天導愛莉はSPハンター「天導大牙」に勝負を挑む!」

 

そう言い、スマホの画面を見せる愛莉に対して……

 

大牙「……ほう、ここで特殊ルールを使うか!」

 

大牙は、「面白い」とでも言うように笑みを浮かべていた。

 

……

 

特殊ルールとは

 

今逃走中では救済措置の一つとして大牙に勝負を挑むことができる。

勝利すれば最終話を除いて一話分、大牙に見つかっても追われなくなる!

ただし、負ければ即強制確保だ。

 

大牙「救済措置半分、面白半分で入れたそれをまさかここで使うとはな」

 

愛莉「流石にあんなミッション出されちゃ、逃げ切るにはクリアするしかないじゃん。その上でパパから逃げるためにはこれしかないと思って」

 

大牙「なるほどな、勝負の内容は?」

 

愛莉「そりゃあ私がパパに挑む勝負と言ったら、これでしょ!」

 

そう言い、愛莉は大牙に殴りかかった。

 

大牙「やはり、それで来たか。良いだろう、どれだけ強くなったか、確かめてやる」

 

大牙が避けながらそう言った後、大牙が構えると、愛莉も構え、互いに見つめ合い……

 

大牙&愛莉「……!」

 

同時に動き、二人の拳が激突した!

 

その衝撃で建物の一部か吹き飛び、ガラスが砕け散った。

 

……

 

『♪〜』

 

メールだ。

 

夕花「愛莉が特殊ミッションを発動、お父さんに勝負を挑んだ。……は?」

 

煉「今逃走中では救済措置の一つとして大牙に勝負を挑むことができる。勝利すれば最終話を除いて一話分、大牙に見つかっても追われなくなる!?」

 

零瑠「ただし、負ければ即強制確保だ。こんなのやる馬鹿居るのかって……ああ、現に居るから今やってるのか……」

 

拓斗「なお、特殊ルール中も大牙の影がハンターを代行してゲームを続行する。マジか……」

 

そして……

 

ドカーン!ガッシャアアアアン!

 

大牙と愛莉の戦いによって街が破壊されていた。

 

鍵「これでゲーム続行しろとか鬼かよ……」

 

……

 

愛莉「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ──!」

 

大牙「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄──!」

 

愛莉「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ──!」

 

大牙「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄──!」

 

空中戦に移行した2人は互いに接近してラッシュのぶつかり合いをし、

 

愛莉「ハァッ!」

 

大牙「オルァッ!」

 

続け様に回し蹴りを放った。

それによって大気は震え、発生したソニックウェーブが建物を破壊し、嵐を巻き起こしていた。

 

愛莉「……!」

 

このままでは不利と判断した愛莉が一度距離を取り、近くにあったビルを持ち上げ……

 

愛莉「ハアアアアアアアアッ!」

 

大牙に向けて振りかぶった。

 

大牙「そうくるか、ならば!」

 

負けじと大牙も近くのビルを持ち上げて応戦した。

 

大牙「やるな、流石は我が娘よ」

 

愛莉「パパだって相変わらず強いね、だからこそ」

 

そう言って愛莉は手に持ったビルを投げつけ、大牙がビルを振るってそれを破壊した。

 

大牙「(自ら武器を捨てた……いや違う、これは……そうか)」

 

愛莉「ダラァッ!」

 

大牙「グゥッ!」

 

ビルが破壊された際の粉塵を利用して一気に接近した愛莉が大牙を殴り飛ばした。

 

愛莉「負けられない」

 

大牙「なるほど、俺がビルを破壊した際の粉塵を使い、一気に接近したか……クックック……」

 

そう言い、大牙は笑いながら無数の魔法陣を展開し、

 

大牙「魅せてくれたな、愛莉ィッ!」

 

愛莉へ向けてフルバーストした。

 

……

 

鍵「……ようやく、見つけた」

 

鍵が金の宝箱を見つけた、その中身は……

 

鍵「これは……写真だな」

 

鍵が写真と場所が記された紙を手に入れた。

 

鍵「これは……地図で東の祭壇に持っていけば良いのか」

 

そう言い、鍵は地図で確認した場所へ向かい始めた。

 

残り時間は約5分、果たしてクリアできるのか!?

 

次回、ついに最終回!




どんな物事にもいずれ終わりは来る。

それはどんな形であろうとも。

ハッピーエンドでも、バッドエンドでも。

次回:悪夢の終焉
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。