透き通る世界で曇らせを楽しむ予定の転生者です   作:コンソメ

6 / 12
第6話

720:名無しのパンピー転生者

あ、ヒナさん怖い

 

721:名無しのパンピー転生者

便利屋速攻で逃げやがったw

アコの兵力独断運用について状況を理解したヒナさん素直に謝れてえらい。そして、涙目のアコ可愛い。

 

722:名無しのパンピー転生者

あー!ヒナ吸いたい吸いたい吸いたい!!!!!

 

723:名無しのパンピー転生者

ホシノ登場だ

 

724:名無しのパンピー転生者

可愛いホシノおじさん

 

725:名無しのパンピー転生者

イッチとはわからないか

 

726:名無しのパンピー転生者

ちょ!

 

727:イッチです

何だ、あいつ。コスプレ?ふざけてんの?聞いてはいたけどやっぱ腹立つぐちゃぐちゃにすんぞ、曇れ!!!!!

 

728:名無しのパンピー転生者

粗ぶってらっしゃるなぁ

 

729:名無しのパンピー転生者

エグ

 

730:名無しのパンピー転生者

イッチいきなり発砲はえぐいって

 

731:名無しのパンピー転生者

ミライちゃんたちも動揺してるし

 

732:名無しのパンピー転生者

あ、イッチ逃げた

 

733:名無しのパンピー転生者

すげー状況だな

 

734:名無しのパンピー転生者

先生わけわからないだろ

 

735:名無しのパンピー転生者

ここからどういう流れだっけ?

 

736:名無しのパンピー転生者

再び教室に集まり、状況を整理する対策委員会一同。土地の情報を調べてきたアヤネとセリカは、アビドス自治区の大半がカイザーコーポレーションの所有になっていたことをみんなに知らせる。

ホシノから過去の話を聞く対策委員会一同。その話を元に、今はもう無くなってしまったかつてのアビドスの生徒会が借金を返そうとした結果、最終的にカイザーコーポレーションに土地まで奪われてしまったのではと推測する。先生はヒナから聞いた情報が気になり、アビドス砂漠に行ってみようと提案する。

で、なんやかんやでアビドスが中々やばいことがわかりホシノが身代わりになりに行く。

 

737:名無しのパンピー転生者

なお、身代わりの効果はなし。

 

738:名無しのパンピー転生者

救いはないのですか?

 

739:名無しのパンピー転生者

あります

 

740:名無しのパンピー転生者

有能

 

741:名無しのパンピー転生者

救いは後輩と先生だけど、それはイッチがいないときに限る。どう動くんだ?

 

742:名無しのパンピー転生者

イッチ的にはカイザーは許さないだろ

 

743:名無しのパンピー転生者

ホシノを曇らせるの普通にめんどくさそう

 

744:名無しのパンピー転生者

あんまりやると詰んじゃうからな

 

745:名無しのパンピー転生者

黒服が悪いよ、黒服が

 

746:名無しのパンピー転生者

透き通る世界って何だろうな

 

747:イッチです

その黒服と契約を結んできた。黒服がピンチの時、少しだけ助けてあげることと面白いもの(先生の働き)を見せてあげることを条件に、茶番に参加してもらえた。特殊な生徒であるワイを縛れるならOKなんだと。ホシノをボコボコにして別の場所に監禁する。で、ワイがホシノの代わりに黒服の実験に参加した体にして倒れているワイをホシノに見つけてもらう。アビドスは最初、ホシノを探すはずだからワイを救出するのは間に合わなかった的な。

 

748:名無しのパンピー転生者

生殺与奪の権を他人に握らせるな!!!!!

 

749:名無しのパンピー転生者

判断が早い!

 

 

 

 

 

900:イッチです

黒服の実験マジでされそうで思わず本気で抵抗しちゃった。まあこっちも裏切って黒服は殺す気だったけど………いやー自滅しちゃった。瓦礫が重いよー。

 

 

 

 

 

 

 

ホシノは大人が嫌いだ。同時にホシノ自身が嫌いだ。ユメ先輩を殺されたあの日から、ホシノは自分を許せない。

 

自分がPMCの傭兵になることで、アビドス高校の借金を大きく減らすことができる。怪しい話だが、それでもアビドスを救うには必要だ。

 

無理に自分を納得させ、夜闇を歩く少女。彼女の前に、仮面の少女が立ち塞がった。

 

「うへー、おじさん行かないといけない所があるんだけど、どいてくれないかな?」

 

「………」

 

「だんまり?ちゃんとコミュニケーションは取ろうよ~」

 

少女は仮面に手をかけ緩慢な動作で外した。月下の元にその素顔が照らされる。月明かりが照らしたその顔を、その人を、ホシノは知っている。自身の最も信頼した先輩が面倒を見ていた少女。自分のことを先輩と呼び、時折遊びに来ていた後輩。

 

「………久しぶりですね、ホシノ先輩」

 

ひゅっ、という小さな音をホシノは聞いた。それが自分の口から出た悲鳴だと気づくまでに時間を要し、次いで疑問とあの日の光景が思い浮かんだ。

 

ヘイローを壊された先輩とその傍らで泣いているシオン。

 

「………シオンちゃん」

 

「そうです。シオンです。久しぶりですね。先輩は少し見ない間に変わりましたね?」

 

「わ、()は―――――」

 

その言葉を聞き終えるよりも早くシオンは、踏み込んだ。ホシノの呼吸の隙を盗んで距離を詰める。

 

ライフルから火が吹くが、ホシノはそれを軽々と回避する。

 

ただの銃撃戦ではホシノには勝てない。だから距離を詰める。左上段から取り出したサバイバルナイフを振り下ろし、斬撃を見せ技にホシノから見て、死角になる場所に左脇腹の下から銃撃を放つ。

 

狙いは横隔膜。うまく決めれば、ホシノとはいえ必ずひるむ。そう思っていたが完全に読まれていたようで、わずかに立ち位置をずらし、銃弾は脇腹を浅く舐める。シオンは体を回転させ、肩をホシノの脇下に押し当てる。足をホシノの踵に絡めつつ、そのまま全体重をかけ体勢を崩すことを狙うが、ホシノは力だけでそれを強引に立て直す。冷や汗が飛び散る。

 

「流石ですね………本当に無駄に強いですね。これだけ強くてなんで………」

 

「シオンちゃん何で「何でここにいるのかですか?」」

 

「そうですねー、それに答える前に僕の質問に答えてくださいよ」

 

シオンは銃を背中に背負いなおし、瞳孔を開く。

 

「そのしゃべり方、その恰好、その立ち振る舞い、いったい何のつもりですか?」

 

「………」

 

沈黙がその場を支配する。

 

「僕の質問に答えろ!!!!!お前一体何のつもりなんだ!?義姉さん(ねえさん)の真似をして代わりでもしようってか!?そうすれば、救われた気になりますってか?たまんないな!ホシノ!!!!!」

 

「………落ち着きなよ、シオンちゃん。おじさんは――――」

 

「落ち着けるわけないだろ!随分と楽しそうだったな!?過去を知らない後輩との日々は傷を癒してくれたか?助けた後輩からの言葉に心が洗われたか?まったくもって反吐が出る!!!!!」

 

ホシノは耐えるように唇を強く噛んだ。本来なら出血するレベルだが、逆に力がかかりすぎ血が止まっている。シオンの指摘は間違っている。ホシノがユメの真似をするのはユメとの約束を守るためだ。ユメの真似をすることで、救われたがっているわけではない。しかし、その言葉はホシノの心に来ていた。守るべき後輩だった彼女をここまで追い詰めていたことを突き付けられて。

 

「………僕はお前とは違う。あの日力がありながら義姉さんを救えなかったお前とは」

 

再びシオンから敵意が溢れて空間を侵食する。

 

「待って!話を――――ッ!?」

 

ホシノは最後まで言葉を出せなかった。ホシノは息を呑んだ。シオンの瞳から零れ落ちるその情が孕んだ大きすぎる痛みに呑まれたからだ。決して通常は見ることのない鮮烈な光景だった。

 

「義姉さんを返してよ、ホシノ先輩………」

 

記憶がフラッシュバックする。ユメとの思い出。シオンと過ごした日々。三人が楽しく笑えていた時間とユメを殺されホシノに掴みかかるシオン。

 

「ッ!!!!!」

 

ユメの死については折り合いがついており、前を向いているがシオンについては先送りにしていた。それが今爆発している。吐き気と耳鳴りがホシノを襲っている。

 

「………」

 

シオンはアンプルを首元に打ち込んだ。次にカプセルを口に含んだ。身体が嚥下を拒絶するが、それを無視する。同時に転生特典を使用する。くらりと視界が傾いた。何度も体験している あの全能感。靴底が地面を噛み損なう一瞬の浮遊感と反射的に力が抜ける酩酊感。

 

瞬間、ありえない姿勢から足の裏が地面を噛んだ。身をよじり速度と遠心力を無理やり、生み出し、あらゆる力の方向を歪め束ね、強引に掌から解き放つ。

 

爆発したとしか思えない強烈な衝撃が小鳥遊ホシノを吹き飛ばした。2度ほどアスファルトの上で弾み生えていた雑草を削り飛ばしてから、街路樹に激突する。

 

「ァッ!!!!!!」

 

肺の空気を叩き出されて、一瞬遅れて、全身の痛覚が蘇る。

 

「どうですか?これが先輩を超え、取りこぼさないための力です」

 

シオンはかがみ込んで 少女の顔を覗き込んでいる。その瞳には狂気が宿っている。

 

「最初の先輩の質問に答えてあげます。僕がここに来たのは嫌がらせですよ。知ってますか?対策委員会には何の権限もないのです。アビドスがアビドスとして成立していたのは生徒会に所属している先輩がいたから。もう一つ教えてあげます。黒服の目的は最高の神秘を持つ生徒の身体です。黒服の指定する企業に所属させる、という契約は建前であり、先輩を実験に使うというのが黒服の目的なんです。唯一の元生徒会所属のホシノが退学したことでアビドス高等学校は生徒会を失い、学園として見なされなくなりますから、カイザーPMCはアビドスを襲撃するでしょうし、先輩は実験のために拘束されるんですよ」

 

「あ――――え?」

 

震えが止まらない。まるでこの身体が動きたくないと叫んでいるかのようだった。

 

「先輩はまた騙されたんです。大人ってやつに」

 

心が削れて行く。

 

「あッ―――!!!!!」

 

耐え切れなかった嗚咽が腕の隙間からこぼれて、空気を僅かに震わせる。無力感と罪悪感で加速する自己嫌悪。罪の意識に苛まれぶるぶると体が震えた。

 

「そう!その顔が見たかった!!!!!ホシノ先輩が大事にしてきた後輩も義姉さんのアビドスも全てが終わる!お前のせいで!!!!!」

 

月明りの下、少女の高笑いが祝福を受ける。そして

 

「だけど心配しなくていいですよ。|僕が庇ってあの日を追体験させてあげますから《僕は取りこぼさないために力を手に入れたんだから》」

 

シオンは今後の展開を思い、嗤った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。